「 2019年03月 」一覧

今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2019/03/26

こんばんは774muzikです。
本日はわたくしが担当させていただきます。

一昨日の日曜日にはイベント連動型楽曲配信企画Techno Allianceから発展したクラブイベントTechno Alliance Meetingの第二回が行われまして、HardonizeからもゆづきさんとTAK君が出演しておりました。
わたくしはといえば、その頃ヘーベルハウスの担当さんと綿密なミーティングをしておりまして、残念ながら参加が叶わず…
テクノを浴びに参りたかったのですが、ハウス(物理)三昧の一日でございました。
ポリゴンさんが沖縄から参加されていたりで、行きたかったんですが…無念。

さて、今日はハード路線の新着をご紹介して参りましょうか。何か久しぶりな感じ。

Korros – Solaris (Mediane Remix)

これは良いね。
昔ながらのドテクノという感じ。
金物とキックの配分が実に気持ち良い。

Xoplysm – Ropeburn (A Birth Defect Process)

変則キックなので、使い方にクセがありそうだけど、めちゃカッコいい。
引っ張りまくりのブレイクからドカーン!と来る感じとか最高。

138 – Control Freak (Original Mix)

ノイジーに叩きつける感じがグッド。
Start It Upとか重ねたくなるねこれ。

Tosch – Ayers Rock (Version 1)

Tosch – Ayers Rock (Version 2)

1も2も両方いい。
打ち鳴らし系のトライバル。
最近はハードトライバルのリリースが少ないんで、たまに見つけると嬉しい。

ということで本日はここまで。
次回更新は木曜日、DJ Sangoがお送りします!ではー!


今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2019/03/21

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

今週末の日曜日にTechno Alliance Meeting vol.2と云うパーティーに出演致します。

今月初旬に行われたAAA – Global Hard Dance All Nighterのサブフロアをジャックしたテクノ集団TECHNO ALLIANCEによる単一パーティーの2回目です。
AAAで(熾烈な)B2Bを繰り広げた面々が今度はソロで各々のテクノ観を披露する他、ハードウェアを駆使してライブセットを行うYebisu303氏や、沖縄のハードテクノクリエイターpolygon prompt氏のプレイもあったりとミーティングの名に相応しい催し。

出演者面々の楽曲についてコンパイルされたTECHNO ALLIANCE vol.5については現在公開中であり、且つDLコードが配布されるラストチャンスがこのパーティーです。
既にDLコードをお持ちの方は予習をしてから現場へ、お持ちでない方は入手のために現場へお越し頂けますと嬉しいです。
テクノ各種20曲以上取り揃え。

で、上で『今度はソロで各々~』と書いておきながらワタクシは例によってB2B枠です。楽しいんですもの仕方ない。
そのお相手はTakayuki KamiyaorinetoneAtomicの3人と云う、例によってよく分からない組み合わせです。
Takayuki Kamiyaさん、orinetoneさんとは何度かB2Bを行っているので、『なるようになるでしょ。』の気持ちでいたところ、Atomicさんはそう思っていなかったらしく、『放っておくと壊滅的展開になる。』と云う懸念(そして多分それは正しい)の元、先日打ち合わせと称するものを行ってきました。


おかげで始まる前から無事、壊滅的展開を迎えることに成功しました。
その結果、どうなるか分からないと云うことが分かりました。
そんな感じで当日に臨むことになります。とても楽しかったです。

さて、本来であればそんな今週末に流れそうな曲をピックアップするのが本筋だと云うことは認識しておりますが、分からないんじゃ仕方がないと云うもの。
ワタクシを除いたとしても、3人の主な音楽的趣向についてそこまで共通しているものがあるようには思えず、言わばタダの変なこと好き集団なのです。
ならばせめて当日流れるかどうかはさておき、この3人の趣向を配合させたような音楽を探ってみましょう。

Takayuki Kamiyaさんと云えばご存知のように軸足は専らテクノ。

orinetoneさんは複数ジャンルを横断的にカバーしている印象があります。

Atomicさんとは無機質でエッジのきいたダウンビートについて話すことが多々あります。

・・・成程。見事にバラバラです。
しかし無理を選曲で押し通すのがDJの本懐。
1つの解を思いついたので今回はコチラのアーティストをご紹介します。

Audeka

http://audeka.net/
https://www.facebook.com/AudekaOfficial
https://soundcloud.com/audeka

Marty Cepeda、Max Cepeda、Skyler Gerdemanの3人によって結成されたアメリカのグループ。
ドラムンベース、ダブステップをコアに置きつつ、テクノやインダストリアルの要素を絡めた無機質且つ重い音が特徴となる曲を多く手掛けております。
ドラムンベース×テクノと云えば以前ご紹介したASCもそこに含まれますが、Audekaはより緻密で攻撃的な音作りを目指している感があります。

彼らの最初の作品となったのは2012年にSoundcloudでリリースされたこちらのトラック。

Audeka / Armistice

Audeka – Armistice by Audeka | Free Listening on SoundCloud

まだベースミュージックのスタイルを確立する前のものですが、既に低音の鳴りが深いサウンドスケープ。
ダンスミュージックの枠に留まらない前衛的なアプローチは、聴いた人に強く存在を印象付けるものとなりましたが、本人は『その時カッコいいと思った音を作っただけ。』と語っています。
実際、結成の切欠となったのはアーティストとして活動すると云うよりは、面白いサウンドの作り方を学びたいと思った理由の方が大きいそうです。

ともあれ、デビュー後は数々のレーベルと契約しながらリリースを重ねることになります。
この頃派手なスタイルのダブステップが世界的に流行していたこともあり、彼らもその波に乗じてアグレッシヴなダブステップを手掛けていたのですが、音を作ってから楽曲に落とし込むと云う従来の手法から楽曲のテーマやストーリーを与え、そこに音や展開を当て嵌めると云うアプローチに変更しました。
それこそが今のAudekaを特徴付けるテクニカルなリズムやリフを生み出している原動力となっています。

その頃の転換点とも云うべき作品がこちらではないかと思っています。

Audeka / Peat Bog

Peat Bog (Original Mix) by Audeka on Beatport

2014年の作品。
ダブステップと並行して取り組んでいたドラムンベースのスタイルを踏襲したハーフテンポもの。
激重のベースやホラー系の効果音が何とも不気味に聴こえる作品ですが、何と言ってもこの時折ミュートになったり不等間隔で配置されているリズムが当時は革新的でした。
これ以降、こう云った緻密なプログラミングを多用する曲が大半を占めるようになり、それユエ制作にもより多くの時間をかけるようになっていきました。

そして彼らの名前を満天下に知らしめたのが2016年にベテランアーティストが数多く所属するドラムンベースの大手プロダクション、MethLab Recordingsよりリリースされたアルバム、Lost Souls LPです。

Audeka – Lost Souls LP

Audeka – Lost Souls LP (MethLab)

15トラックの冒頭から終わりまで絶え間なく変化する美しさと暗さ、そして深さを伴った壮大なヘヴィーウェイト・サウンドスケープと言えるこの作品は、この時点でのAudekaの到達点と呼ぶに相応しい内容です。
前述のストーリー性と云う点に於いて、本作は収録曲全てに対してコンセプトが割り振られており、それを視覚的に楽しめるのがそれぞれのトラックに与えられた15枚のアートワークです。
幻想的でありつつも迫力があるモノトーンのイラストはAudekaのサウンドとマッチしており、視覚と聴覚両面に於いて完成された作品に仕上がっています。

余談になりますが、本作のアートワークを手掛けたSHVLFCEはDJもこなしており、MIX作品の1つがIDMからメインストリームテクノを経てハードテクノに運ぶと云うHardonize向けの内容だったのでここに紹介しておきます。

SHVLFCE / Techra Vol.3

Techra Vol.3 by SHVLFCE | Free Listening on SoundCloud

このような音楽を視覚も通して体験させると云うアイディアは大いに成功したようで、なんとMethlabのオーナーから再オファーを受けます。
そして昨年、アートワークを飛び越え、全方位映像となるミュージックビデオが制作されました。

Audeka / Compression Ratio (Official 360 Video)

Audeka – Compression Ratio (Official 360 Video) – YouTube

(マウス操作でぐりんぐりん動きます。)
本作のテーマとなったのは内燃機関と云うエンジンの仕組みで、楽曲にもサウンドデザインはもとより、物理数学的アプローチがふんだんに使用されているそうです。
なんとなくAphex Twinがやったスペクトル解析すると顔が浮かび上がる曲を彷彿とさせますね。
機械をモチーフとしただけあって音楽も映像も無機質で重厚な仕上がりですが、それらがテクロノジーを駆使したメディアで繋がったと云うのもまたAudekaを象徴するような出来事ではないかと考えます。

彼らの楽曲はシーンの幅を超え、ドラムンベース界の重鎮Noisiaや、音楽×映像と云う面で先を行くビートメイカーAmon Tobinらによってプレイされており、今尚収束する気配がありません。
それどころかDAWの定番と言うべきCubaseを作っているメーカーSteinbergから直々にオファーを受け、ドラムキットGroove Agent 5に素材提供するなど、活動そのものの幅を拡張しています。
クリエイターにとって作曲の手助けになる出来事だと思いますが、更に最近、Youtubeアカウントでサウンドデザインのチュートリアルを公開すると云った試みも始めたようです。
(これを見ると使用DAWはCubaseではなくFL Studioなんですね。)

Audeka Stream 01 – Blank Canvas

Audeka Stream 01 – Blank Canvas – YouTube

それこそテクノにも応用可能な音だと思うので、如何にしてあの無機質な質感を作り込んでいるのか、参考にしてみては如何でしょう。

そんなAudekaのオススメはこちらです。

Audeka / Drizzt’s Nightclub

Drizzt’s Nightclub (Original Mix) by Audeka on Beatport

上記で触れたAudekaの転換期前後の作品。
ギラギラしたベースミュージックをやっていた頃にしてはテクノのエッセンスが強く前に出ている作品。
但し音はエグい。

Audeka / Into the Deep

Into the Deep (Original Mix) by Audeka on Beatport

上記で触れたLost Souls LP収録曲。
上よりはメインストリームテクノに寄った作風。
秋葉原重工の作品とか好きな方にオススメしたいタイプの無機質っぷり。
こういうのも含めて収録されているのがLost Souls LPをAudekaの集大成的作品と認識している理由の1つです。

Protostar / Scorpion Pit (Audeka Remix)

Scorpion Pit (Audeka Remix) by Protostar on Beatport

現行のEDMが好きなら避けて通れない超大手レーベル、Monstercatから唯一Audekaがリリースしたのがこちら。
原曲を完全に食ったような密度の濃いドラムパターンがメタル的なダブステップ。
オリジナルのキャッチーさを知っていると何故こうなったと云う感は拭えませんが、後々の作品を聴いた今となると納得できるものがあります。

全然関係ないですけど、上でNoisiaに触れたり、前回の連載でThe Prodigyに触れたので思い出してしまうのがこれですね。

Rawtekk, Audeka / Extinction

Extinction (Original Mix) by Rawtekk, Audeka on Beatport

Audekaと近いところに、同じく無機質且つ凶暴なドラムンベースを多く手掛けているRawtekkと云うアーティストがおりまして、彼らが出したアルバムHere’s To Themの中で唯一フィーチャリングされていたのがAudekaで、それがこの曲。
両者を知っていると組み合わせだけでタダごとじゃないことが察せられるのですが、実際聴いてみるとやはりタダごとじゃなかったタイプの作品。
最早ドラムンベースかどうか怪しいくらいに複雑化されたリズムパターン、そして耳を劈くスネアと厚み増し増しのベース。
凶悪の一言。

これも余談ですが、このHere’s To Themと云うアルバムがリリースされたのもLost Souls LPと同じ2016年。
両者何かと縁があるアーティスト同士です。
セットで是非。

Audeka / Direct Injection

Direct Injection (Original Mix) by Audeka on Beatport

最近の彼らのスタイルを説明するに際して適していると思わしきトラック。
上とは違う手法ですが、やはりドラムンベースらしからぬリズムを擁した変ミュージック。
スネアも最早ワケの分からない音に変質してますし、何をどうしたらこんな曲が生まれるのかと云う感じです。

次週03月26日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。

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