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新作シュランツ特集:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2024/04/11

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【告知】

1か月後に迫ったHardonize 静岡編のラインナップが公開となっております。

東京から我らがハードグルーヴマイスターHomma Honganjiさん、そして現地静岡のプレイヤー、SHIGeさんVITAMINさんをお招きしての開催となります。

現地静岡のプレイヤーであるSHIGeさん、VITAMINさんのMIXはこちらになります。

DJ SHIGe / Resonation MiX

Stream DJ SHIGe Resonation MiX by CITDC | Listen online for free on SoundCloud

VITAMIN / DANCE AGAIN BACK 2022

Stream DANCE AGAIN BACK 2022 by VITAMIN | Listen online for free on SoundCloud

日にちは05月18日(土曜日)、14時からとなります。
静岡COAにて皆様のご来場をお待ちしております。

【お知らせ】

前回のボスの更新で触れられておりましたが、毎週Hardonize BlogでピックアップしているトラックをSpotify Playlistにまとめ、月ごとに公開していく運びになりました。
現在、03月分が公開されております。

Hardonize chart 2024 March

Hardonize chart 2024 March – playlist by yuduki | Spotify

本連載は大方の場合、新譜をメインに紹介しているので、直近でリリースされたハードテクノについて気軽に一覧したいという方には便利に感じてもらえるのではないかと思う次第です。
あと、これからハードテクノを聴き始める方にも是非チェックして貰えると嬉しいです。
大体毎回50曲くらいが登録されていく計算なので、お気に入りのトラックが見つかることを願っております。

加えて、国内トラックメイカーによるテクノコンピレーション、TECHNO ALLIANCEの第7弾がリリースされます。

V.A. / TECHNO ALLIANCE 7

TECHNO ALLIANCE 7 | Techno Alliance

参加者の中にHardonizeメンバーがいるワケではないのですが、Satoshi Imanoさんや、Kouki Izumiさんなど、過去にHardonizeにゲスト出演して頂いた方が含まれております。
で、こちらは上記の通り販売もされている一方で、協力パーティーにご来場頂いた方にはダウンロードコードを配布することになっており、来月に行うHardonize #46.5 Extra Editionもその1つです。
配布先についてはTECHNO ALLIANCEのXアカウントで随時アナウンスが行われておりますので、こちらをチェックの上、是非各パーティーに足をお運びください。

【今回のお題】

さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。
ちなみに、年始は3回に渡ってフリーダウンロード特集を行っておりましたので、ご興味のある方は是非ご参照ください。(1) / (2) / (3)

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

今回取り上げるサブジャンルは

シュランツ

です。

特別連載に於いては第6回に取り上げた過度に圧縮された重厚なグルーヴと、テクノに於いては最速のテンポを誇るスタイルです。
過去この音楽を取り上げた回としては
新作シュランツ (2020年11月版)
新作シュランツ (2021年05月版)
新作シュランツ (2023年03月版)
の3回ございます。

昨年のピックアップ回でも触れましたが、近年のメインストリームテクノの硬質化、先鋭化に伴い、ハードミニマルを更に高速化したスタイルの曲も目にする機会が多くなっており、2024年現在もその状況は続いている印象です。
オーソドックスなシュランツが基点としているテンポであるBPM150というとテクノ的には高速に分類されますが、クラブミュージック全体に目を向けるとハードスタイルダブステップなんかは同様のテンポ帯がスタンダードになっており、アグレッシヴな音楽としての需要は依然として高いのではないかと思うワケです。
実際、従来のシュランツマナーを踏襲しつつ、別ジャンルのエッセンスを取り入れた曲のリリースもあるため、クロスオーバー要員としての余地もしっかり健在です。

というワケで1年越しになってしまいましたが、改めて最近のリリースについておさらいしましょうというのが今回の趣旨になります。
具体的にはここ1~2ヶ月でリリースされたものをピックアップしていきます。

では、新作シュランツ紹介いってみましょう。

【曲紹介】

Coppa, Noneoftheabove / Mardi Gras

Coppa, Noneoftheabove – Mardi Gras (Original Mix) [No Mercy] | Music & Downloads on Beatport

イギリスのMC、CoppaとオランダのプロデューサーNoneoftheaboveによるハードテクノ
Coppaは主にドラムンベースシーンで長い活動歴を誇るベテランMCですが、ハードテクノで彼の名前を見たのは今回が初めてです。
目立ったウワモノはなく、叩きつけるような硬いビートにリズミカルなラップが乗った豪胆なトラック。
ブレイクビートのパートもあるので、ビートスイッチ的に使うのも面白いかもしれません。

Veseli / Swords

Veseli – Swords (Original Mix) [Revised Records] | Music & Downloads on Beatport

アイルランドのプロデューサーVeseliによるシュランツ
間隔の詰まったローリングベースにスモーキーなウワモノの組み合わせという、無機質で緊張感のあるパートをメインに据えたトラック。
なのですが、中盤以降やたらアラビックなリフがちょいちょい差し込まれる謎の遊びが紛れ込んでいます。

Morison / Pan-Ku (Sandro Mure Straight Remix)

Morison – Pan-Ku (Sandro Mure Straight Remix) [MIWS! RAVE] | Music & Downloads on Beatport

ドイツのプロデューサーSandro Mureによるシュランツ
Sandro Mureハードグルーヴの名手としても本連載に度々登場するアーティストですが、この手のシュランツハードテクノに於いても存在感を示し続けています。
圧の強いキックを軸に置いた手数の多いリズムとシンプルで開放感のあるリフの組み合わせは良い意味で古臭く、個人的に慣れ親しんだ2000年台後期のシュランツを彷彿とさせますね。
時代が1周した感があるというか。

Greg Notill / The Game

Greg Notill – The Game (Original Mix) [DSR Digital] | Music & Downloads on Beatport

フランスのプロデューサーGreg Notillによるシュランツ
ここ数年はメインストリームテクノに路線変更していた印象が強いGreg Notillですが、いつの間にかシュランツにカムバックしていました。
厚みのあるベースを前面に出しつつ、手数の豊富なビートによって疾走感を合わせ持ったリズムは全くブランクを感じさせない仕上がりとなっています。

尚、この曲のリリースは03月末となっておりますが、04月に入ってからも速いテンポの曲がいくつかリリースされているので、今年は本格的にシュランツシーンでの再始動に力を入れるのかもしれませんね。

Tripped / This Does Not Contain Rave Stabs

Tripped – This Does Not Contain Rave Stabs (Original Mix) [Pure Hate Trax] | Music & Downloads on Beatport

ベルギーのプロデューサーTrippedによるシュランツ
全体的に歪んだ音を取り入れており、インダストリアルに踏み込んだ印象も受けるトラック。
4分刻みのメインリフはめちゃめちゃインパクトありますね。
たまにキックの音に対してクラップが重ねられているのが、この手のジャンルにしては珍しい気がします。

Triptykh / Residential Area

Triptykh – Residential Area (Original Mix) [Phase 2 Records] | Music & Downloads on Beatport

アメリカのプロデューサーTriptykhによるシュランツ
こちらもかなり歪み度の高いサウンドとリズムの密度を擁した曲。
音も無機質なら展開も無機質で、ブレイクパート以外、大体同じ音が鳴っています。
質実剛健さで言ったら今回取り上げる中ではピカイチ。

Angerfist, Gaston Zani / The Dark of the Night

Angerfist, Gaston Zani – The Dark of the Night (Original Mix) [Filth on Acid] | Music & Downloads on Beatport

オランダのプロデューサーAngerfistと、スペインのプロデューサーGaston Zaniによるハードテクノ
Angerfistは四半世紀以上ガバのシーンのフロントラインに立ち続けている大ベテランですが、ここ2年程の間にちらほらハードテクノのリリースが見受けられるという、意外な活動を見せています。
逆にGaston Zaniは元々メインストリームテクノテックハウスなどを手掛けていたアーティストなので、
両者の中間点がハードテクノになっているという・・・というかこの2人が共作する世界線があったんですねと思わざるを得ないリリースとなっています。

圧の強いビートを軸にハードコアを彷彿とさせるスクリーチやロングブレイクを取り入れた構成力のあるハードテクノ
メインフィールドの異なる両者の強みが別々のパートで現れている辺りに、コラボレーションの醍醐味が感じられるトラックです。

Schroomp / Smells Like Rave Spirit

Schroomp – Smells Like Rave Spirit (Original Mix) [Affenkafig Red] | Music & Downloads on Beatport

ベルギーのプロデューサーSchroompによるハードテクノ
本連載に度々名前が挙がっているテクノシーンの重鎮ユニットFilterheadzのメンバーによるハードテクノの名義です。
タイトルから不穏な香りが漂っていますが、お察しの通りNirvana / Smells Like Teen Spiritネタ・・・というかボーカルモロ使いの危険極まりない曲となっております。
原曲を歪ませ、硬いビートをくっつけたブートレグ精神丸出しの仕上がりに思わず唖然としてしまったリリース。

Schroompの直近の曲でもう1つ好きな曲があるので合わせてご紹介。

Schroomp / Chanel Gucci Prada

Schroomp – Chanel Gucci Prada (Original Mix) [DSR Digital] | Music & Downloads on Beatport

ファッションブランドのトップ3をタイトルに冠しており、それが歌詞になっているラップ(※)のサンプリングもあるものの、それ以上にフーバーシンセの主張が激しいハードテクノ
レイヴをフィーチャーしたハードテクノに於いて、現在飽和気味になっているスタブ以外のサウンドを模索している感があって非常に好みです。


歌詞で調べるとこれが出てくるものの、この曲にも更に元ネタがありそうな気もする。求ム有識者。

OGUZ / WE ARE MONASTERIO

OGUZ – WE ARE MONASTERIO (Original Mix) [Monasterio Records] | Music & Downloads on Beatport

オランダのプロデューサーOGUZによるシュランツ
叩きつけるようなビートにトランスのような抒情的なシンセが乗ったトラック。
近年のメロディアスハードテクノと合わせて使っても面白いかもしれません。

Shadym / 16 Ocean Planet

Shadym – 16 Ocean Planet (Original Mix) [Dreizehn Schallplatten] | Music & Downloads on Beatport

ドイツのプロデューサーShadymによるシュランツ
こちらもトランスのシンセを用いたものですが、スケールが長く、複数種類のリフが絡み合っているドラマティックなトラック。
ロングブレイクを経てメインパートに流れ込む開放感は特にその印象が強く、〆にピッタリではないかと思うワケです。

【次回】

そんなワケで今回はここまで。
次週04月16日は774Muzikさんが担当します。
では。

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新作メインストリーム系テクノ特集:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2024/03/28

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【告知1】

次回のHardonize 静岡編のラインナップが公開となっております。

東京から我らがハードグルーヴマイスターHomma Honganjiさん、そして現地静岡のプレイヤー、SHIGeさんVITAMINさんをお招きしての開催となります。

前回も掲載したのですが、現地静岡のプレイヤーであるSHIGeさん、VITAMINさんのMIXはこちらになります。

DJ SHIGe / Resonation MiX

Stream DJ SHIGe Resonation MiX by CITDC | Listen online for free on SoundCloud

VITAMIN / DANCE AGAIN BACK 2022

Stream DANCE AGAIN BACK 2022 by VITAMIN | Listen online for free on SoundCloud

先週、上記2名とyudukiボスが出演するパーティーがあり、そこで話をさせて頂きましたが、両者ともかなり意気込みが感じられるコメントを頂戴しており、我々も一層背筋が伸びる思いをしました。
言うなれば人様のフィールドにお邪魔するわけですから、そりゃーヘタなものを見せるわけにはいかないでしょうという話なわけです。
間違ってもベロンベロンに酔っ払って勢い任せのトリを務めたりとか、あってはなりません。ねぇボス?

日にちは05月18日(土曜日)、14時からとなります。
静岡COAにて皆様のご来場をお待ちしております。

【告知2】

今週末03月30日(土曜日)に奥多摩OKUTAMA+で行われるオールジャンルパーティー第2回 桜逢祭に出演します。

廃校を改装したイベントスペースを一晩貸し切り、5フロア80組のプレイヤーによって行われる大規模なパーティー。
昨年に引き続き、TAKAMIさんTakayuki Kamiyaさんとの3人タッグで臨みます。
先のタイムテーブルによると我々の出番枠は深夜03時10分から90分ということで硬いテクノが映える時間帯。
昨年は個人的にかなり後を引く大失態を犯した一方で、上位何本かの指に入るくらい楽しいB2Bとなったので、なんとしても後者だけ披露できるように努めたいと思います。

その他の出演陣もテクノ、ハウス、ベースミュージックからゲーム、アニメソングに至るまで各音楽シーンの腕利きが名前を連ねております。
貴重なロケーションということも相まって贅沢な一晩になることが予想されますので、是非お越しください。

【今回のお題】

さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。
ちなみに、年始は3回に渡ってフリーダウンロード特集を行っておりましたので、ご興味のある方は是非ご参照ください。(1) / (2) / (3)

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

今回取り上げるサブジャンルは

メインストリーム系テクノ

です。

こちらは特に決まった定義があるわけではありませんが、最近のテクノシーンに於いてトレンドとなっているタイプの曲という解釈です。
強いて言えばハードテクノよりはテンポが抑えめで、拍に合わせたキックに重心を置いたリズムが特徴と言えなくもないです。
とはいえ、本連載で度々触れているようにここ2~3年でトレンドが著しく変動しており、主要なチャートから読み取れるくらいにはメインストリームの先鋭化、高速化が読み取れる、言わばハードテクノ化している真っ只中にあるので、あくまでこの解釈は『現在のところは』という枕詞が付くものであることをご承知おきください。

ではなぜ今回改めてメインストリームに目を向けるかというと、今週末の第2回 桜逢祭に於けるB2BパートナーであるTAKAMIさんTakayuki Kamiyaさんの両名が現行のテクノのプロフェッショナルだからです。
それぞれREBOOT秋葉原重工を立ち上げ、東京を代表するテクノパーティーとしてのポジションを確立しており、またその一方でラジオや即売会といったクラブ以外のフィールドも介しながら多くのヘッズを魅了し続けている方々であるので、自分がその2人のプレイに泥を塗るわけにいかないと思っています。
まあ去年やっちゃったんですけど。

というわけで現在のトレンドについて改めて認識を深める必要があるため、その一端をここで共有しようというのがテーマです。
もしかしたらこの中からプレイするものがあるかも知れませんし、サウンドの傾向としては概ねこういった感じになるのではないかという気もしておりますので、特に今週末の第2回 桜逢祭に行かれる方は予習としてここで一緒におさらいしましょう。

と、前置きが長くなりましたが連載ポリシーに則り、ピックアップしたものについてはここ1~2ヵ月の間にリリースされた新曲に該当するものに絞っております。
では新作メインストリーム系テクノ紹介いってみましょう。

【曲紹介】

Uncertain / Warp

Uncertain – Warp (Original Mix) [AnalyticTrail] | Music & Downloads on Beatport

かつてBoriqua Tribezとしてトライバルテクノを牽引していたオーストリアのプロデューサーUncertainによるテクノ
重心の低いラフなビートにオーセンティックなテクノのリフが乗ったトラック。
時折差し込まれるソウルフルなボイスサンプルがなかなかのファンクネス指数をマークしており、意外と使いやすい。

Statiqbloom / Cessation Of Light

Statiqbloom – Cessation of Light (Original Mix) [Sonic Groove] | Music & Downloads on Beatport

ドイツのプロデューサーStatiqbloomによるテクノ
インダストリアルを彷彿とさせるスモーキーで無骨なサウンドがウワモノとして使われている重厚なトラック。
インパクトのあるビートを活かしてスイッチ的に使うと結構映えそうです。

Lokust, Hasegawa / Echo Slave

Lokust, Hasegawa – Echo Slave (Original Mix) [IAMT] | Music & Downloads on Beatport

ブラジルのプロデューサー同士、LokustHasegawaによるテクノ
硬いビートの上で多種類のシンセが絡み合う、サウンドの厚みとテクニカルな側面が光るトラック。
割と無機質でダーク寄りの音が用いられているため、ピークタイムに向けた火付け役にうってつけといった印象。

AKKI (DE) / Olympus

AKKI (DE) – Olympus (Extended Mix) [From The Soul] | Music & Downloads on Beatport

ドイツのプロデューサーAKKI (DE)によるテクノ
こちらも重厚で硬いリズムが採用されている一方、讃美歌のようなコーラスがリフとして用いられているのが独自性強め。
ブレイクでは無音部分が多用されており、大箱映えする展開も特徴の1つです。

Frank Snack / Muevelo

Frank Snack – Muevelo (Original Mix) [Autektone Records] | Music & Downloads on Beatport

正体不明のプロデューサーFrank Snackによるテクノ
一聴して分かるT99 / Anasthasiaシンセを前面に押し出した、レイヴフィーチャー系トラック。
このド派手っぷりはレイヴ野郎として見逃せませんね。
レゲエ感のあるラップをボイスサンプリングとして使っているのがやや珍しい。

Airod / Balaclava

Airod – Balaclava (Original Mix) [KNTXT] | Music & Downloads on Beatport

フランスのプロデューサーAirodによるテクノ
先に紹介したAKKI (DE) / Olympusのコーラス、そしてFrank Snack / Mueveloのレイヴサウンド、両者を掛け合わせたようなトラックがこちら。
かけ離れたように感じる双方のサウンドの押し引きがかなり絶妙で、荘厳さと下品さが両立しているかなり好きな曲です。

Justin Hahn / Lost In Love

Justin Hahn – Lost In Love (Original Mix) [Reload Black Label] | Music & Downloads on Beatport

ドイツのプロデューサーJustin Hahnによるテクノ
トランスを想起させるロングスケール且つ開放感のあるシンセと、長尺のブレイクを含む展開が特徴的なトラック。
とはいえ、深度と硬度のあるビートは間違いなくテクノのそれ。
リズムパートで鳴っているアシッドシンセも良いレトロさを演出しています。

Moyua / The Future (Naimo Remix)

Moyua – The Future (Naimo Remix) [Black Turtle Records] | Music & Downloads on Beatport

スペインのプロデューサーNaimoによるテクノ
こちらもトランス風味のシンセを用いたものですが、曲の大半がリズムパートで構築されているという点で先に取り上げた曲とは大きな違いがあります。
煌びやかなシンセサウンドがインパクトの大半を占めていると思いますが、リズムに含まれているタムっぽい音の存在感が謎に凄いとも思いました。

Dave Clarke / Thunder (2023 Remaster)

Dave Clarke – Thunder (2023 Remaster) [Skint Records] | Music & Downloads on Beatport

オランダのレジェンドプロデューサーDave Clarkeによるテクノ
1995年にリリースされたハードテクノ黎明期のトラックが約30年の時を経てリマスター、及びリリースされました。
インパクトのあるループリフはより前面に配置され、キックのアタックとベースの深度が明らかに増しております。
リズムはほぼ鳴りっ放しなので、使用の際は自ら展開を作るテクノDJ力が求められる曲。

ちなみにこの曲のオリジナルはDave Clarke / Red ThreeというタイトルのEPでリリースされ、スリーがあるということはワンもツーもあるワケなのですが、
特にDave Clarke / Red Twoに収録されたDave Clarke / Wisdom to the Wiseという曲は、
のちのハードテクノの形成に大きく貢献した曲として特別連載:ハードテクノとは何か? – 第1回:黎明期編でも触れました。

で、去年から今年にかけてこのレッドシリーズのリマスター版が立て続けにリリースされており、当然このWisdom to the Wiseも現在販売されております。

Dave Clarke / Wisdom to the Wise (2023 Remaster)

Dave Clarke – Wisdom to the Wise (2023 Remaster) [Skint Records] | Music & Downloads on Beatport

往年のテクノヘッズにとってはこちらの方がインパクトの高いトピックかもしれませんね。

Underworld, Kettama / Fen Violet

Underworld, Kettama – Fen Violet (Original Mix) [Smith Hyde Productions] | Music & Downloads on Beatport

イギリスのプロデューサーユニットUnderworldと、アイルランドのプロデューサーKettamaによるテクノ
昨年末に両者のコラボレーショントラック、Underworld, Kettama / g-town euphoria (luna)がリリースされたことでシーンをザワつかせた両者、
ちなみにHardonizeに於いてはボスが狼狽していたとして記憶に新しいですが、なんと第2弾がリリースされました。

Kettama得意のベースミュージックにも踏み込んだビートに、残響を含むUnderworldのボーカル、
そして清涼感と高揚感のあるピアノが鳴り響くエモーショナルなトラックに仕上がっております。

前作がサウンドの豪華さにスポットを当てていたように感じる反面、こういったシンプルに聴こえるトラックに於いても両者は一級品だなと感じた次第です。

【次回】

そんなワケで今回はここまで。
次週04月02日は774Muzikさんが担当します。
では。

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