こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
4週間ぶりに担当致します。
前回担当回に更新ができなかったため、本日2件記事を公開しております。
よろしければご覧ください。
選曲解説:¡¡SAKE!! Vol.6編:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2025/10/02
【近況】
当連載でも度々取り上げられている、最新鋭のハードグルーヴを手掛けているイギリスのユニット、X CLUB.が今週末、来日します。
かなり楽しみです。
彼らのトラックを聴いていても伝わるように、プレイにおいてもテクノからトランスに加え、レイヴやベースラインまでシームレスに横断する内容が聴けそうなので、まがいなりにもクロスオーバープレイヤーとして吸収できるところはしっかり持って帰りたい。
単純に愉快な曲いっぱい聴けそうというところももちろんあります。
X CLUB. | Boiler Room: Sydney
X CLUB. | Boiler Room: Sydney – YouTube
ちなみにその翌日は現行テクノのヒットメーカーSpace 92と、テックトランスシーンのフロントマンGreg Downeyの来日もあります。
激ヤバ週末。
楽しみましょう。
【次回Hardonize】
日程が公開されました。

日にちは12月06日(土曜日)、15時からとなります。
場所はいつもの早稲田茶箱にて皆様のご来場をお待ちしております。
ゲストについても追々公開されますが、前回と打って変わって今回ちょっと変わり種回です。
ハードテクノの周辺音楽にスポットが当たりそうなというか、個人的にも実験色を出していきたいと考えています。
【Spotifyプレイリスト】
Spotifyプレイリストの2025年08月分が公開されております。
当連載でピックアップしたハードテクノをメインとするトラックをプレイリスト化した全74曲。
自分はHardonize#50のプレイリストと、新作非4つ打ちテクノ (2025年08月版)で取り上げた曲が入っております。
【今回のお題】
さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。
ちなみに、年始は3回に渡ってフリーダウンロード特集を行っておりましたので、ご興味のある方は是非ご参照ください。
【特集】フリーダウンロード2024 (1):2025/01/23
【特集】フリーダウンロード2024 (2):2025/02/06
【特集】フリーダウンロード2024 (3):2025/02/20
ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。
ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。
一方で今回取り上げるのはハードテクノのカテゴライズ外となる音楽、
トランス
になります。
改めて解説するまでもないとは思いますが、4つ打ちダンスミュージックとしてはテクノ、ハウスと並ぶ、基礎と言って差し支えないくらい大きなジャンルであり、また現在に至るまでの間で絶え間なく進化を続けた結果、特色豊かな多くのサブジャンルを内包している音楽でもあります。
トランス (音楽) – Wikipedia
日本でもこの音楽にスポットを当てて活動しているアーティスト、レーベル、パーティーはベテランから若手まで数多く存在しますし、当連載のような最近のトピックを取り上げる存在としてDJ NECOさんのNoteは非常に参考になります。
尚、自分はサイケデリックトランスをクラブミュージックの原点としているので、時系列的にはテクノよりトランスの方を先に聴いていました。
テクノとトランスの折衷音楽としてはテックトランスやテックダンスといったサブジャンルがあり、このあたりについては上記の特別連載や、昨年に掲載した新作テックトランス (2024年10月版)という形で定期的に触れておりますが、純粋なトランスについて取り上げたことはなかったかもという考えに至りました。
トランスというと煌びやかなサウンドと壮大なブレイクが象徴的な要素であることは間違いないのですが、先述のようにトランスは様々なサブジャンルを内包しており、その中にはテクノに通ずるループ感や、ハウスのグルーヴを踏襲したものも存在します。
このあたりは現行ハードグルーヴとモロに共通しますし、そもそも現行テクノにおいても、長いブレイクや派手なサウンドが含まれるトラックは珍しくない状況です。
それこそ冒頭で触れたSpace 92の曲はそういう感じですね。
厳密には以下にピックアップした楽曲も、細かいサブジャンルごとに括ることは可能ですが、説明くさくなってしまうのであえて省略します。
テーマを設けるならば、90年代感漂うトランス(新作)という内容で揃えました。
サウンドのテイストとしてはレトロでありながら、あの時代特有の実験的で自由な感じや、周辺音楽であるテクノやハウスにも通じるような要素が含まれているトラックです。
最近Sangoさんが『今週のようつべ』として紹介していたAVA Festival 2025でのみんなのきもちセットに興味を持たれた方にも参考になるかもしれません。
RA Live: Minna-No-Kimochi @ AVA Festival 2025
RA Live: Minna-No-Kimochi @ AVA Festival 2025 – YouTube
というわけで、ここ1~2ヵ月の間にリリースされたトラックについてピックアップしていきます。
早速ですが新作トランス紹介いってみましょう。
【曲紹介】
Arnaud Is Dancing / Drift (Dean Remix)
Drift (Dean Remix) | Arnaud Is Dancing | Return To Forever
オランダのプロデューサーDeanによるトランス。
跳ね系のリズムにシンプルで断続的なリフが鳴り続け、中盤で穏やかなパッドが差し込まれた後は感傷的な雰囲気を醸してくるトラック。
プレイヤーによって使う場面が分かれそうな構成であるように思えます。
Di After (feat.The Ataraxian) / Feel It
Feel It (feat.The Ataraxian) | Di After | Planet Strangelove
オランダのプロデューサーDi Afterと、スペインのプロデューサーThe Ataraxianによるトランス。
こちらも跳ね系のリズムにシンプルなリフの組み合わせ。
フィルター混じりのウワモノや上の方で鳴っているリズムから漂うアーバンテイスト。
Miguel de Bois / All About
All About – Miguel de Bois | Spotify
beatportリンク:Miguel de Bois – All About (Original Mix) [bebe recordings] | Music & Downloads on Beatport
オランダのプロデューサーMiguel de Boisによるトランス。
サウンドとしては明るめですが、ループ感強めのトラック。
これ見よがしに配置されたオーケストラヒットのフレーズは、とても2025年のリリースとは思えない。
8-Bit Culprit / Midnight Mauler
Midnight Mauler – 8-Bit Culprit | Spotify
beatportリンク:8-Bit Culprit – Midnight Mauler (Original Mix) [Earth Tapes] | Music & Downloads on Beatport
インドのプロデューサー8-Bit Culpritによるトランス。
前半2分くらいまでアーメンブレイクスとアシッドシンセによるレイヴ進行が続いたと思ったら、一気に4つ打ちパートに切り替わる、急な進路変更を見せるトラック。
しれっとジャンルシフトしたい時にかなり有効です。
Otik / My Soul 2 Keep
My Soul 2 Keep | Otik
イギリスのプロデューサーOtikによるトランス。
儚げなボーカルとパッドシンセを軸に展開する深めトラック。
今回取り上げる中でテクノとの相性が1番良いかもしれません。
Framboisier / Planetary Vision
Planetary Vision | Framboisier | Duality Trax
フランスのプロデューサーFramboisierによるトランス。
かなり厚めにシンセのレイヤーが組まれており、それらの押し引きによって展開するトラック。
フィジカルに機能する構成でいながら、穏やかさも合わせ持っているように聴こえます。
Celeste / it’s never over
it’s never over | Celeste | Carouse
イギリスのプロデューサーCelesteによるトランス。
浮遊感のあるリフを軸に、小気味良いハイハットがドライブ感を添えているトラック。
近年のハードグルーヴにかなり近いテイストですね。
Selective Response / Endless Devotion
Endless Devotion | Selective Response | CRISIS OF MAN
アメリカのプロデューサーSelective Responseによるトランス。
ハードで推進力のあるリズムに儚げなシンセが乗ったトラック。
ほぼキック鳴りっ放しというのも珍しい気がします。
Deenia, Praqqa / Ztorm
Ztorm – Deenia, Praqqa | Spotify
beatportリンク:Deenia, Praqqa – Ztorm (Original Mix) [Veneno] | Music & Downloads on Beatport
メキシコのプロデューサー同士、DeeniaとPraqqaによるトランス。
完全裏打ちのベースを採用したリズムに、ヒプノティックなリフが乗った不思議なトラック。
サウンドとしての90年代感と現代的なアイディアが絶妙なバランスで同居しています。
Narel / Annica (A Song for Matt)
Annica – A Song for Matt – Narel | Spotify
beatportリンク:Narel – Annica (A Song for Matt) [Forescape Digital] | Music & Downloads on Beatport
オーストラリアのプロデューサーNarelによるトランス。
線の細いリズムにピアノ、アシッド、ストリングスが乗った、浮遊感と疾走感を押し出したトラック。
テンポの速さやサウンドのレトロさから、90年代ジャーマントランスを強烈に想起させます。
もっと具体的にはMijk’s Magic Marble Box / Gamer’s Nightと合わせたい音をしている。
【次回】
そんなワケで今回はここまで。
次週10月07日は774Muzikさんが担当します。
では。
同日公開記事:選曲解説:¡¡SAKE!! Vol.6編:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2025/10/02
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