こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。
一昨日のYudukiボスのエントリーでM3のレビューを任されております。
が、
収穫物がご覧の量であるユエに聴くことはおろかリッピングもまだ全然終わっておりませんので今回は通常連載とさせてください。
但しラーメンを奢ると言ったその言葉、忘れないでくださいね?
それはそうとWehbbaときましたか成程成程。
彼もまたChristian Fischer同様、ハードグルーヴがそう呼ばれる前からファンキーなテクノを手掛けていた人物として欠かせない存在ですね。
(Christian Fischer特集回はコチラ。)
彼らの共作であるこのトラックとかは現行ハードグルーヴを完全に予言してます。
ちなみに10年前のものですけど、全然今でも使えます。
ボスお気に入りのアルバム、Full Circleが出た直後くらいに来日してたりもするんですよね。
あのChristian Smithと一緒にセッションした3時間超のプレイはSoundcloudに丸々上がってます。
BGMに是非。
来日と云えば、本日05月03日に六本木にて行われるENIGMAでDark By Designの来日が決まってますね。
(Dark By Design特集回はコチラ。)
ハードダンスレジェンドがまさかのと云った塩梅に加え、過去Hardonizeにもご出演頂いたni-21氏、Philce氏、Bee.Bee.氏などなどが脇をガッチリ固めておりますので、見逃せないパーティーだと思います。
ゴールデンウィーク、まだまだ遊んでいきましょう。
と云った中で今回ご紹介するのはボスのファンキーテクノに対して派手系ハードミニマル。
以前から紹介したいと思っていつつできなかった個人的お気に入りのアーティストです。
1980年フィンランド出身のDJ/クリエイター。
ハードテクノに関しては東西ヨーロッパが強いイメージがありますが、北欧にもノルウェーにCave(特集済)、スウェーデンにCarl Falkと、たまにアクの強いのがいらっしゃいます。
このRiotbotもポジションとしてはその並びに見劣りしない存在。
ちなみに最近のハードテクノリリースでよく見かけるGohai & Input Cも共にフィンランド出身だったりしますね。
Riotbotのキャリアは90年代に様々な音楽を聴き、それらを模倣したところから始まります。
DJを始めたのは2000年代初頭からだそうですが、この頃彼は1つの目標を成し遂げます。
それは言わずと知れたテクノ界の大御所、Chris Liebing主宰のレーベル、CLRのリミックスコンテストに入賞、その曲がヴァイナルリリースされたことでした。
※
Beatport記載はオリジナルとなっているが、正確にはRiotbotのリミックス。
ちなみに当該EPの他の曲もオリジナル表記となっているが、全て別アーティストのリミックス。
(そのそもタイトルがリミキシーズなのにオリジナルしか入ってないのはおかしい。)
正確な表記はコチラ。
Chris Liebing – The Remixes: Part 3 (Vinyl) at Discogs
市場流通としては本作が彼のデビュー作となり、これを足掛かりにしてRiotbotは音楽活動をよりアグレッシヴに行うようになります。
彼が実際にサインしたレーベルの例を挙げると、オランダのインダストリアル、ミニマルテクノの名門Audio Assault(日本からGo Hiyama氏も参加しているレーベル。)や、クロアチアのちょっとクセのあるテクノレーベルRed Section(ハードグルーヴ目線で語るとDigital Knechtと云う変態ディスコクリエイターが在中。)など、エッジの効いたところばかり。
それもその筈で、彼が手がけていたトラックは2000年代終盤当時テクノ界を席巻していたミニマルでも、後にハードグルーヴと名前が付くくらいにはセオリーが固まりつつあったファンキーテクノでも、嵐のように突如現れて様々なシーンを巻き込んだシュランツでもない、それでいてそれら全ての要素を内包しているかのようなハードミニマルだったからでしょう。
最新鋭でありながら硬質で無機質なビートをコアとし、それこそ90年代の音楽に幅広く影響を受けたと見られるウワモノの数々が折り重なった楽曲は凄まじい厚みを伴っています。
また、そのビートパターンも一定ではなく、ハードミニマルの質感を保ったまま非4つ打ちで進行するものもあり、バラエティに富んでいるのも特徴。
殆どの作品がBPM140±2辺りに集中しているのも使い勝手が良く、各種ハードテクノ間を繋ぐ役目に一役買っている辺りも個人的に◎。
そしてこの特定のシーンに依存し過ぎない独特のスタンスは、当時の日本のハードテクノシーンにも通ずるものがあると感じております。
実際Riotbotは日本のクリエイターと手を組んだ経験もあります。
例えばこちらは札幌のクリエイター/DJ、Dispired Recordings主宰、且つAsianDynasty所属のKuniaki Takenaga氏の楽曲のリミックス。
原曲のホラー系シンセをフィーチャーしつつ、疾走感のあるリズムがRiotbotらしい1曲。
また、自身の曲を沖縄のPolygon Prompt氏にリミックスさせた曲なんてのもあります。
原曲がややブレイクビートを意識しているのに対し、リフに重きを置いたストレートな4つ打ち。
これも非常にPolygon Prompt氏っぽい作品ですね。
その他Riotbotのオススメはこちらになります。
次週05月08日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。