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今週のオススメハードテクノ – Resident ‘s Recommend 2016/09/15

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

2016/10/08(Sat) Hardonize#25
細分化する「ハードテクノ」を様々な周辺ジャンルも内包し 各々のDJによる解釈でフロアにお届けするハードグルーヴパーティ! 2...

10月08日に行われる『Hardonize#25』のゲストがKAN TAKAHIKOさんとDJ DEPATHさんなので、前回はハードテクノからちょっと離れたアーティストを紹介しようと云う試みでした。
もう1回ベース系に焦点を当てても良かったのですが、今回はもうちょっと派手目の音を紹介したいと思います。

早速いってみましょう。今回スポットを当てるのはこの人。

【Technikal】

Technikal

http://www.technikal.co.uk/
https://soundcloud.com/technikalmusic

イギリス、ロンドン在住、若干30歳のアーティスト。
10代の頃に作ったトラックがトランスの伝説的存在Chris Cの目に止まり、2003年にデビュー。
20歳になる頃にはイギリスのビッグレーベルTidyと契約を結んでいたと云う超出世人です。
現在も尚多くの著名なクリエイターやレーベルと手を組みつつ、
自身のレーベルTechnikal Recordingsに於いてもアーティストの発掘やコラボレーションに精を出す、
紛うことなきトップクリエイター。

彼が主戦場とする音はハードダンス、ハードトランス。
所謂普通のトランスと比べてリズムが太く、テンポも少し速め、
ブレイクで煽ってエッジの効いたシンセリフが炸裂すると云う、
聴かせることより踊らせることに主眼を置いたダンスミュージックです。
ここに於いてTechnikalの引き出しの広さは尋常ではなく、
女性ボーカルものやギラギラしたシンセを前面に置いたメインストリームなトラックも作る一方で
テクノのミニマル感をハードダンスの音で再現したもの、
ダブステップのベースやハードスタイルのキックなど他の音楽から要素を流入させたもの、
ブレイクで煽りまくるがブレイクが明けると音数が一気に減るような変態めいた曲まで、とにかく作風が多岐に渡ります。
その上でハードダンスと云う軸は全くブレることなく完成度の高いリリースを続けていることこそ、
彼が若くして上り詰めた今の地位を証明していると云うものでしょう。
今後ダンスミュージックシーンでどんな音が流行ろうとも彼は見事にそれを消化し、
自らの曲に取り込むことができる、彼の曲を聴いてると本当にそう思わせてくれます。

そんな彼のオススメ楽曲がこちら。

Rodi Style / Orly Ya Rly (Technikal Remix)

Technikal, Cut-Up / Sub-Conscious

Technikal / Bit Rave

Technikal feat. MDA & Spherical / Turn It Up

Sam Townend, Technikal / It’s Over Baby

また、UKハードコアを作る際のTechnikoreと云う変名義を所持しているのも有名な話。
こちらはこちらでメインストリームの音がガッツリ出ており、
特に2年前にGammerと共に作り上げたこの曲はパーティーやMIX CDで聴く機会が非常に多かったですね。
遊び心満点の矩形波リードトラック。マストバイ!

Gammer, Technikore / nOW eVERYBODY sCREAM

次週09月20日は774Muzikさんが担当します。今回はこれにて。


今週のオススメハードテクノ – Resident ‘s Recommend 2016/09/01

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

09月に入り、『Hardonize#25』まであと1ヶ月と少し。
ゲストにはKAN TAKAHIKOさんとDJ DEPATHさんと云うテクノパーティーに於いては異色とも言える両名をお招きしております。
開催は10月08日、早稲田茶箱にてお待ちしております。よろしくお願いします。
告知ページはこちら⇒http://hardonize.info/event/20161008-sat-hardonize-25.html

さてこのコーナー、ワタクシの担当回ではアーティストを絞ってお届けしておりますが、これまで紹介してきたのはハードテクノを主戦場とする方々でございました。
一方で今回の『Hardonize#25』にお招きしているKAN TAKAHIKOさん、そしてDJ DEPATHさんはハードテクノをメインとして活動されている方々ではなく、幅広い選曲の中でハードテクノもカバーしてるぜと云う方であります。
つまり今回はハードテクノ以外にも色々流れる可能性が大いにあると云うこともあり、音楽浮気性のワタクシなんかは非常に楽しみにしているのでございます。
差し当たって今回と次回のターンはテクノの紹介は他の人に丸投げ!
テクノと親和性のあるカテゴリーの音楽を紹介したいと思います。

【Kanji Kinetic】

Kanji Kinetic

ご存知の方も多いと思いますが、イギリスはブリストル在住のアーティスト。
若くして2008年にRag & Boneからデビューし、同年にリリースしたKawaii Riddim(後述)が大胆なアニメサンプリングを用いた楽曲で一部界隈に大ウケ。
更に2010年にSi Beggや16bitのリミキサーに抜擢されたことでシーンを問わず世界中に名を知らしめました。
2011年には自身と周辺のアーティストの音楽を広めるべくMutant Bass Recordsと云うフリーネットレーベルを立ち上げるも現在は休止中。
しかし今でも新興のレーベルとは関わりを維持しており、たまに自らSoundcloudでフリートラックをアップロードしてたりもします。
日本に於いてはMaltine RecordsやTerraform Musicからリリースしたこともあるので、そこから知ったと云う人も多い筈です。

彼がメインで作っているBPM140前後、4つ打ちに近いリズム、そして奇怪なベースが目立つこの音楽はベースラインハウス、またはミュータントベースと呼ばれています。
変化に富んだベースミュージックの音色を意識しつつも反復展開が続くテクノっぽい要素も残っている、何よりウワモノが多種多様でヒップホップ、グライムに寄せたワルい曲から往年のレイヴやテクノ、アニソンをサンプリングしたネタモノまであり、あらゆる音楽をカバーしていると言っても過言ではありません。
Kanji Kineticの作品を聴くだけでもその片鱗が窺い知れると思いますので以下に列挙します。

Kanji Kinetic / Kawaii Riddim

Azid Dizko / Believerz (Kanji Kinetic Remix)

Kanji Kinetic & Thorpey / Tek No Shit VIP

Kanji Kinetic / Masamune

Kanji Kinetic / Test Your Might

余談ですが、ベースラインハウスの幅広さは彼のDJプレイにも遺憾なく発揮されてます。
イギリスに『BANGFACE (http://www.bangface.com/)』と云う僕が尊敬して止まないパーティーがありまして、テクノ、ハードコア、ベースミュージック、ブレイクビーツその他諸々ごちゃまぜのまさしくレイヴとしか表現できない面子が集まる中にKanji Kineticが出た時の音源がこちら。

Kanji Kinetic / BANGFACE 87

芯はしっかり自身の音楽に保ちつつ、音色もリズムも自由自在。
知る人が聴くと到底思いつかないような選曲をしており、まるで彼1人でレイヴパーティーをやっているかのようで大変参考になります。
今回の『Hardonize#25』ゲスト両名にもこういった自由さに期待したいところです。
ダメカナ?カナ?

次週09月06日は774Muzikさんが担当します。今回はこれにて。