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新作ハードグルーヴ特集 (2021年06月版):今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2021/05/13

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【告知】

来週06月19日はHardonize #38を開催します。
事前登録が必須となっておりますので、ご来場をお考えの方はパスマーケットより申請をお願い致します。
(料金は当日現地でのお支払いです。)

2021/06/19(sat) Hardonize #38 at sabaco music&cafe

■Date
2021/06/19(Sat) 14:00-20:00

■DOOR/ADV
DOOR: 2,000yen (with 1drink ticket)

■Guest DJ
ASIN (TTYMF)
Bishamon (MANTLE)

非常事態宣言延長下での開催となりますので、当日はアルコール飲料の販売はありません。
その分硬くて熱いハードテクノを各々取り揃えて臨みますので、夏の初めに是非お越しください。

あと先週より公開されたHardonizeのDiscord用サーバーも是非ご参加ください。
招待用リンクはこちら。

Hardonize discord server

自分も当日に向けた選曲中のアレコレを投下していく予定です。

【今回のお題】

さて、昨年から自分の回はハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっておりました。

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

今回取り上げるサブジャンルは

ハードグルーヴ

です。

特別連載に於いては7回目に取り上げたパーカッションリズムと前のめりなグルーヴを擁したファンキーなハードテクノです。

2020年中は02月、そして10月にピックアップして以来となりますが、当連載に於いては頻繁に各々取り上げておりますね。
もちろん個人的にも好みの音楽ですので、改めてここ1~2ヶ月にリリースされた曲について紹介していきます。

早速ですが新作ハードグルーヴ紹介いってみましょう。

【曲紹介】

Mario Ochoa / Blaster Master

Blaster Master (Original Mix) by Mario Ochoa on Beatport

コロンビアのプロデューサーMario Ochoaによるテクノ
テクノの割にハイハットの主張が激しく、裏打ちに近いベースやオルガンライクなリフが現行主流のテクノとは異なり、かなり陽気な印象を受けます。
早回しして使っても良さそうですし、これを起点にハードグルーヴへの橋渡しもできそうな便利系トラック。

Mr. Rog / Parking Area Morning (Anna Sonic Remix)

Parking Area Morning (Anna Sonic Remix) by Mr. Rog on Beatport

イギリスのプロデューサーAnna Sonicによるハードグルーヴ
まだリリース数も多くないキャリアでありながらブッといベースと何層にも積み上げられたパーカッションリズムがそれを感じさせない仕上がり。
質実剛健なトラック。

Metrakit / Trifulca

Trifulca (Original Mix) by Metrakit on Beatport

スペインのプロデューサーMetrakitによるハードグルーヴ
こちらもリズムの層が厚い厚い。
展開が長めなのでウワモノに何か重ねたりしても面白いかもしれません。
このトライバルビートは774Muzikさんまっしぐら系。

ちなみにこのMetrakitというアーティストはテクノハードテクノからグライムスカウスハウスまで幅広く手掛けております。
ご興味のある方は是非彼のSoundcloudアカウントをフォローしてみてください。

F.Tek / Lock’s

Lock’s (Original mix) by F.Tek on Beatport

ポルトガルのプロデューサーF.Tekによるハードグルーヴ
こちらは前2曲に増して極太なボトムとパーカッションを従えた疾走感増し増しなトラック。
裏打ちのリフも相まってグイグイ引っ張ってくれる感じが堪らないです。

あとF.Tekといえば先週のSangoさんも紹介していたこっちもヤバかったですね。

F.Tek / Apache Tribe

Apache Tribe (Original Mix) by F.Tek on Beatport

Wikipediaに曲単体のページがあるくらいの名曲The Shadows / Apacheネタハードグルーヴ
インパクト満点なサンプリングと前のめりなグルーヴ、100点です。

Narciss Feat. Ikki Mel / Blicke

Blicke Feat. Ikki Mel (Original Mix) by Narciss, Ikki Mel on Beatport

ドイツのプロデューサーNarcissによるハードグルーヴ
トランスのエッセンスを加えたハードテクノを得意としているアーティストであり、リフやボーカルの処理にその片鱗が伺えます。
一方でここまでドライブ感のあるリズムの曲は珍しく、抒情的なハードグルーヴという印象です。
これを起点にメロディックなトラックへ橋渡ししたい感じ。

David Moleon / Lethal Mechanism

Lethal Mechanism (Original Mix) by David Moleon on Beatport

スペインのプロデューサーDavid Moleonによるハードグルーヴ
ハードグルーヴシーン黎明期からの重要参考人であるDavid Moleon、その存在感は未だ衰え知らずです。
うねるベースライン、2拍裏で差し込まれるカッティングギター、フィルターがかったリフの質感など、僕の大好きなファンクネスの塊。
こういうのが欲しくてハードグルーヴ掘っているところはあるので、かなり嬉しいリリースでした。

Andy Bsk / Bodyrock

Bodyrock (Original Mix) by Andy Bsk on Beatport

ドイツのプロデューサーAndy Bskによるハードグルーヴ
今回紹介する中に於いてアイディア一等賞は彼なんじゃないかと思います。
というか最近のAndy Bskはキレッキレのトラック多いですね。

こちらはやや重たいボトムにパーカッションとリリース長めのシンセというかなり異色の取り合わせ。
にもかかわらず、スペーシーなハードグルーヴとして成立していると感じさせるかなり不思議な曲。
使いどころによって印象が変わりそうなのがワクワクします。

もう1つAndy Bskのリリースをご紹介。

Andy Bsk / Dark Room Rituals

Dark Room Rituals (Original Mix) by Andy Bsk on Beatport

こちらはリズムの圧よりシンセのコード感に重きを置いたメロディアスなハードグルーヴといった塩梅。
ファンキーなだけがこの音楽の取り柄ではないというのを体現しています。
終盤で使うと良い感じに終われそうですよね。

その一方でさっき見つけてしまったので載せざるを得なくなった彼の曲がこちら。

Csokolom / Amari Szi Amari (Andy BSK Remix)

Csokolom – Amari Szi Amari (Andy BSK Remix) FREE DOWNLOAD!!! by Andy BSK | Free Listening on SoundCloud

入りこそ重厚なハードグルーヴという印象を受けますが、ブレイクに差し掛かると強烈に脱力するジプシーミュージックがお出まし。
そのウワモノをそのまま引き継いでリズムが再度並走するという、馬鹿丸出しのブートレグ。
一応元ネタは2020年に公開された続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画という偽ドキュメンタリーの挿入歌でして、まぁ見てましたけど何故これを題材に選んだ?
Andy Bskは2014年にも同じようなテイストのBalkan Grooveという曲を公開していましたが、あのスピリットを今もしっかり持ち続けていたんだなと思うと変ミュージック好きとしては嬉しいことこの上ない出来事でした。

ブートレグということでフリーダウンロードなので是非皆様もホイ!

DJ Brutec / Funky Hipster (Homma Honganji Remix)

Funky Hipster (Homma Honganji Remix) by DJ Brutec on Beatport

最後にご紹介するのはご存知、日本が世界に誇る本音楽の立役者Homma Honganjiさんによるハードグルーヴ
この曲のリリースが06月15日なので現時点ではまだ発売されていないのですが、まぁ目ん玉飛び出るかと思いました。

原曲であるDJ Brutec / Funky Hipsterは昨年末に執筆したHardonizeクルーが選ぶ2020年のハードテクノ10選に於いて選出したくらい、そのファンク一直線ぷりがドツボだったトラックだったのですが、
年を跨いでそのリミキシーズが発売、しかも内1曲がHomma Honganjiさんの作品ってことで大興奮です。
プレビューを一聴して分かる通り、彼の持ち味である肉厚なベースラインが存分に発揮されつつ、全体に滲むディスコリフが垂涎もの。
早くもHardonizeクルーが選ぶ2021年のハードテクノ10選に片足入ってます。

Sangoさん頼む、この曲の発売直後である来週の担当回でもう1回紹介してくれ。

まとめ

以上、ハードグルーヴにスポットを当ててお送りしました。
ハードトライバル直系のリズム重視のものもあればディスコ、ラテンのサウンドを取り入れた陽気なテイストのものまでそれぞれに印象的なリリースがあったなと思った期間でした。
中でもやはりAndy Bskの振れ幅には驚かされたところはあるので、こういったちょっと変わったリリースの面白さも引き続き取り上げていきます。

そんなこんなで冒頭にも述べた通り、こんな音楽ばっかりかかる来週のHardonizeをよろしくお願いします。
是非現地でお会いしましょう。

今回はここまで。

次週06月15日は774Muzikさんが担当します。
では。

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アーティストピックアップ特集「Hioll」:今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2021/06/08

はいどうも、今週もHardonizeレジデントがおすすめのハードテクノを紹介する連載、火曜日担当yuduki(@akuwa)がお送りいたします!皆様今週もよろしくお願いいたします!

ということでまずはお知らせから。
ついにHardonize#38再来週開催6/19となりました!
6/8現在で残チケット11枚となっておりますので、これからエントリーされる参加予定の方はお早めに下記URLから参加エントリーお願いします!(料金は現地お支払いです)何度でもいいますが、事前エントリーしないと当日は入場できませんのでご注意ください!!

▼事前エントリー受付はこちら
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/028vcqpyn0m11.html

▼イベントの詳細はここ

2021/06/19(sat) Hardonize #38 at sabaco music&cafe
みなさま、こんにちは! 「ハードテクノ」を様々な周辺ジャンルとともにお届けするハードグルーヴパーティ「Hardonize」です! お...

当日はノンアルコール営業とのことで、ノンアルコールドリンクを開発中だとか・・?いつものメニューと違った茶箱も楽しみですし、前回37.5回目の配信で強烈なサウンドを響かせてくれたゲスト両名のプレイも堪能していただきたいと思いますので、皆様よろしくおねがいします。

前置き長くなりました。
今回のHardonize Blogエントリーは久しぶりのアーティストフィーチャー特集です。

今回取り上げるアーティストはこちら。
Hioll

過去Hardonize Blogでも紹介しているのと、度々ワタクシがかけているので名前はちらっと見た方もいると思いますが、改めてこの人がどんな人かというご紹介。折に触れて曲自体は紹介してきて最近めっちゃおすすめのアーティストなのでぜひ紹介したいと思って今回はピックアップ特集してみました。

テクノというあまり想像がつかなさそうな(個人的感想です)ハバナの地で2016年活動開始、キューバ初のテクノミュージックレーベルとしてレーベル[ABSTRACTION]を2018年頃から主宰。キューバを中心としたアーティストを自身のレーベルから世界に発信しつつ、自身の活動も平行して精力的にリリースを行っている、私yudukiが去年末頃から注目しているアーティストの一人となっております。

同レーベルから不定期ながらもリリースしているX-ALOXやここ1年半ぐらいでハードミニマルのリリースを精力的に行っているRøttarもキューバ出身ですね。また、最近ではVegim辺りも参加しているので、レーベルの名前を少しは見かけたこともある方も多いはず。レーベルジャケットはモノクロジャケットで統一されている辺り世界観を感じます。

Hioll自身としての初期作品は当時のメインストリームとも言えるミニマル寄りなBPM122-130辺りのリリースが多く、レーベル活動としてもBPM130手前ぐらいの重めミニマル中心が多かったものの、2019年ぐらいから徐々にハードになってきて2020年下半期以降はすっかりハードミニマルの良作をこれでもかというリリースするレーベル/アーティストになってます。

2021年に何故この音?と思うものの、2020年の初め頃から徐々にハードミニマルリリースが増えてきている事、また、[Soma]や[Suara]といった老舗レーベルがこちらのサウンドに舵を切ったこともこの辺りのサウンドがここ1年ぐらいで多くなってきている要因の一つかなと考察してます(余談ですが、2020/8リリースのSlam「Capture」は久々にかなり個人的に衝撃を受けた1曲でした。)

そういったハードミニマルというジャンルを今の音作りでアップデートしているHiollですが、最近バキバキのハードミニマルをリリースしている[Suara]から2020年に2回リリースしている両作ともに近年のサウンドをしっかり反映させた音作りになっていて近年このあたりのサウンドをチェックしている人にも刺さっているのではないかなと思ってます。

といったところで、そんなHiollのトラックの中から2020年後半~直近までのリリースをいくつかご紹介していくのが今回のメインテーマです!ハードミニマルだけではなく、ハードグルーヴとも相性の良さそうな曲もリリースされており、いい曲が多すぎて紹介しきれないですが、続きは皆様の方でぜひ聞いてもらえると良いかと思います!!!

Hioll / Revolutionar

Suaraからの1作目でこのクオリティ恐るべしというリリース。Beatportの彼のリリースの中で多数リリースされてますが1年近く1位をキープしているのも頷ける1曲。ノイジーなシンセがひたすらと地を這うか如く鳴り続けるのが印象的。この曲、Beatportのベストセラーハードテクノチャートにも入ってるんですね。凄い。

Hioll / They Can’t Control Us Forever

そして前作から数ヶ月でリリースされたSuaraからの2作目。オリエンタルなメロディライン(ヴォイスサンプリング?)がブレイクで挿入されていく印象的なトラック。ここでもノイジーシンセ大活躍、マジこういうの大好物です。

Hioll / 27n

最近5月にリリースされた新譜。マッシヴなヴォイスサンプリングにヒプノティックなシンセが怪しげな雰囲気を漂わせるダークテクノに近いながらもダークに寄り過ぎないハードミニマルチューン。最近の感じからするとBPM147っていう文字を見ると結構早いなと思ってしまいますね。

Hioll / Bloodbath

2020年末に大量リリースされたHiollセルフレーベルからいくつか紹介、この時期にリリースされた曲は全部ハードミニマルというわけではなくNo Life Till Leatherや、この曲のようにハードグルーヴに親しいサウンドの曲もいくつかあるのが個人的にめっちゃ良いな~と思うポイントでした。ところでこの曲、774Muzikさんの「Never」と相性良さそうですね。

Hioll / When Religion Meets Acid

アシッドハードミニマルですが、ゴリゴリのアシッドではなくいい具合にハードミニマルと融合されているナイストラック。ここでもマッシヴに吠える男性ヴォイスサンプリングがインパクト。本人ですかね??アシッドが聞いているトラックでいうとPain and Sorrowもおすすめです。ぜひ。

Hioll / Kansatsu Suru Hito

何故か急に日本語出してきたな!?観察する人、らしいです。どのへんが観察する人なのかはよくわかりませんが、鳴りのよく広がっていくゴッリゴリの極太ベースと骨太キックが淡々と鳴らされるソリッドなハードミニマル、派手さはないがめっちゃ箱での鳴りが良さそうなのでおすすめです!!!

ということで、Hiollのトラック紹介をいくつか(マジで多すぎて紹介しきれないので)ピックアップしてお送りしましたがいかがでしたでしょうか?気になるトラックが1曲でも見つかった方はぜひリリースページから他の曲を視聴してみてください!

次回更新は木曜日
担当はTAK666くんです。

ちなみに、Hardonize Discord Serverしてますので、こちらも何卒。
皆様からの良い音と美味しいごはんと酒などの情報もお待ちしております。
https://discord.gg/EyFh4hdCFr