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新作レイヴ特集:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2023/08/03

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【告知1】

次回Hardonizeの日程が公開されております。


10月14日(土曜日)、スタート時間が若干変わりまして15時からとなります。
場所はいつもの早稲田茶箱

近日中にゲストDJについて発表がございますので、お見逃しの無いよう。
15周年イヤーの(おそらく)最後の回、何卒よろしくお願い致します。

【告知2】

以前Hardonizeにもご出演頂いた204さんの主宰するハードハウスにスポットを当てたオンラインプログラム、THE DAY OF HARDHOUSE 2023に参加させて頂くことになりました。


ハードハウスオンリーのイベントに参加するというのは初めてなので、受け入れてもらえるかという若干の不安はあるものの、音楽としてのハードハウスは当連載でもちょくちょく取り上げているように好きで(使う予定もないのに)しばしば買っているので、その辺りを放出できたらなと考えております。
一応主宰からは『プレイ内容は任せる!』というお言葉を頂いておりますので、どこまで振れ幅を出すかということも含めて準備します。
参考までに、僕がHardonizeでハードテクノ以外をプレイしたことは1度や2度ではありません。

日程は今週末08月06日(日曜日)16時スタート。
こちらはオンライン配信となりますので、各々良き環境で良きようにお楽しみ頂けますと幸いです。
配信URL:http://twitch.tv/204nws

【近況】


そう、買ったんですよ、XDJ-XZを。
(何点か異物が映ってますが、気にしないでください。)

まだ使いこなせてないのですが、大型プラッター2台と4chミキサーとしては上々のパフォーマンスを発揮するということが(先日またウチで突発B2Bが始まってから)分かったのでしばらく使い込みたいと思います。
何なら上記の今週末の配信にて使用すると思いますのでご興味の方は是非。

【今回のお題】

さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

ですが、今回取り上げるテーマはハードテクノの分類外となる

レイヴ

になります。

この音楽をひとくちに説明するのは非常に難しいのですが、1990年代初頭に端を発するいくつかの特徴的なサウンドやリズムを持つ音楽や文化そのものという感じでしょうか。
サウンドについては以前オールドスクールレイヴ特集というのを執筆しており、いわゆるクラシックと呼ばれる定番曲についていくつか取り上げました。
これらの曲の要素は現行の曲に於いても度々用いられており、それも多岐のジャンルに渡っている、いわばクラブミュージック全体の共通認識となっている音楽でもあります。
勿論ハードテクノにもレイヴのサウンドを用いた曲は頻繁にリリースされており、当連載でしばしば色々な人が取り上げていますね。

で、今回の趣旨としては特にジャンルを絞らず、レイヴサウンドを用いた最近のトラックについて取り上げていくというものになります。
とはいえ一応(一応ね?)Hardonizeはハードテクノのパーティーですので、テンポだけはハードテクノに近いニア140BPMでまとめました。
4つ打ちもあればブレイクビーツもあり、派手なものもあれば渋いものもあるという、レイヴの懐の深さの片鱗を楽しんでもらえたら幸いです。

早速ですが新作レイヴ紹介いってみましょう。

【曲紹介】

Nicky Allen / DEVOTION

Stream DEVOTION (Nicky Allen)2023 FREE DOWNLOAD by Nicky Allen | Listen online for free on SoundCloud

イギリスのプロデューサーNicky Allenによるレイヴ
Afrika Bambaataa / Just Get Up And Danceのラップモロ使い、M1ピアノ、レイヴスタブ乗せまくりのド直球トラック。
曲のテンション的にはド派手という程でもなく丁度良い塩梅に落ち着いていて、ピークタイムへの導入をガッチリ支えてくれるタイプです。
パートによって4つ打ちとブレイクビーツを織り交ぜており、どちらにも対応できるのが非常に◎。
ちなみにフリーダウンロード。

ABSOLUTE. / Papi’s Pumping Piano

Papi’s Pumping Piano | ABSOLUTE.

イギリスのプロデューサーABSOLUTE.によるレイヴ
前面に押し出されたM1ピアノのリフがとてもあざとい。(誉め言葉)
このリフと前のめりな打ち方のハイハットにアシッドベース、という構造的にはシンプルにまとめられているトラック。
序盤から終盤までどこでも任せられる優等生。

HUD / Underground Defiance

Underground Defiance (Original Mix) | HUD

イギリスのプロデューサーHUDによるレイヴ
やや速めのテンポに手数の多い推進力抜群のリズムがグイグイ引っ張ってくれます。
とりたてて派手な音があるわけではないものの、うねりのある深めのベースとシンプルなリフの組み合わせがオールドスクール感を纏っている印象を受けます。

HUDは以前フリーダウンロード特集を行った際に触れたことがあるのですが、往年のレイヴクラシックをアレンジしたトラックが彼のbandcampページで大量に公開されております。
直近ではないものの、今年03月にリリースされた個人的にインパクト高かったものがこちら。

The Prodigy / Your Love (HUD Remix)

The Prodigy – Your Love (HUD Remix) | HUD

言わずもがなの原曲
4つ打ちにアレンジされたリズムに加えて全体的に音も太くなっており、現代仕様といったアップデート版といった感じ。
30年以上前のネタですが、未だに反応してしまいます。

— / DubPlates #28 – Wanna Be Riddim

Stream DubPlates #28 – Wanna Be Riddim by Weapon Of Choice | Listen online for free on SoundCloud

アイルランドのブートレグレーベルWeapon Of Choiceからリリースされたブレイクス
Michael Jackson / Wanna Be Startin’ Somethin’ネタ。
15年くらい前のハードテクノでも結構サンプリングされていましたね。
小刻みにブラスサウンドが入っており、ファンキーさを演出しているかと思いきやベースはスーパーハードでドープ。
ところどころにややエモレトロなシンセの音が入っているのが遊び心あって良いですね。
ちなみにフリーダウンロード。

あとこれは1年前に公開されたものですが、破壊力抜群のネタなので今回の趣旨とは関係なく置いておきます。

— / DubPlates #8 – One More Dub

Stream DubPlates #8 – One More Dub by Weapon Of Choice | Listen online for free on SoundCloud

言わずもがなの原曲。(2回目)
ジャンルとしてはガラージなのですが、そもそもガラージの汎用性が高すぎるのと元ネタの強さも相まってこのジャンルにこだわらなくても使いどころはある筈。
当然これもフリーダウンロード。
とにかく持ち帰り推奨です。

Secret Squirrel / Not On My Level

Stream KF169B1 – Secret Squirrel – Not On My Level by Kniteforce Revolution | Listen online for free on SoundCloud

イギリスのベテランプロデューサーHellfishの変名義プロジェクトSecret Squirrelによるブレイクス
これは直近のリリースに於いて1番変だと思いました。
脱力さえ感じる珍妙なフレーズのリフをメインに据え、そのリフのままアナログベースに遷移する、何というかあくまで個人的にですけど、カッコいいの概念からは大きくかけ離れたトラック。

少なくとも2023年リリースされたという事実を素直には受け入れられない、そんなタイプの曲です。

しれっと書きましたけど、このアーティストのメイン名義でもあるHellfishハードコアの中でも取り立ててテンポが速く、硬いリズムを特徴とするスタイルを代表するレジェンドプロデューサーなので、
(現時点での最新曲。こういったスタイルを四半世紀に渡って支え続けている怪物魚。)
その片鱗が全く感じられないこういった曲を手掛けていたことにも驚いたフシがあります。

尚、この曲はbeatportやbandcampといった一般的な配信サイトには流通しておらず、リリース元であるKniteforce Revolution公式サイトからのみ購入が可能です。
Kniteforce Revolution | Secret Squirrel – Wickford Badboy EP (2×12″ Vinyl + Digital)
1990年代初頭よりハッピーハードコア含むイギリスのレイヴシーンに強い影響を与え続けているレーベルなので、この音楽が好きな方は是非他のリリースも追ってみてください。
僕とSangoさんは大好きなレーベルです。

DJ Total 90 / Buzz Blades

Stream DJ Total 90 – Buzz Blades by SPRAYBOX | Listen online for free on SoundCloud

イギリスのプロデューサーDJ Total 90によるガラージ
メインリフとして起用されているレイヴオルガンのサウンドはピュアレイヴとの相性抜群。
深いところでうねるベースもオールドスクール感あって大分好きです。

この曲は日本を代表するガラージレーベルSPRAYBOXよりフォロワー1000人記念盤としてリリースされたものでして、なんとEP丸ごとフリーダウンロードとなっております。
即戦力間違いないクラスのトラックしか収録されてないので、是非チェックお願いします。
Stream SPRAYBOX | Listen to SPRAYBOX 1K WORLD PACK [Free Download] playlist online for free on SoundCloud

FJAAK / Give It To Me

Give It To Me (Original Mix) by FJAAK :: Beatport

ドイツのプロデューサーユニットFJAAKによるテクノ
キックは硬い4つ打ち、パーカッションはブレイクビートという異形のリズムにインパクトの高いシンプルなリフというFJAAK節全開のトラック。
ブレイク明け前の無音になる箇所とか現場で聴いたら爆沸きかダダ滑りかのどちらかなわけで、ハイリスクハイリターンでしかない。

先日Mck4yさんとも話したんですけど、今年遊びに行ってインパクト高かったパーティーは今のところブッチギリで03月のFJAAK来日公演です。
あんな狂乱の空間と体験は後にも先にも無いんじゃないかという気がしており、それを思い起こさせるようなトラックです。
実際かかってたかもしれん。もうよう分からん。

KiNK / For The People

For The People (Original Mix) by KiNK :: Beatport

ブルガリアのプロデューサーKiNKによるテクノ
こちらもインパクト打点高め且つヒプノティックなシンセがメインになっておりますが、ビートは明確に非4つ打ちの箇所が多めです。
ただ、中盤でビックリするくらいラフなキックが4つ打ち進行になる箇所があり、これもこれで変としか言えない分類に属します。

僕の中でKiNKFJAAKは荒っぽく快楽的で変なテクノの作り手として全面的に信頼を置いている2大巨頭。
今回2組ともそのクオリティが全面に出ていてファンとして嬉しい限りなので、今後も引き続きチェックしていきます。

Pavel Bibikov / Enter The Beats

Enter The Beats (Original Mix) by Pavel Bibikov :: Beatport

ウクライナのプロデューサーPavel Bibikovによるハードテクノ
今年に入って速いテンポと硬くて密度の高いリズムのトラックが目立つようになったPavel Bibikovですが、この曲にもその趣向が存分に発揮されております。
メインリフはド定番のレイヴオルガンで、シンプルな分インパクトと汎用性が高い。
ウワモノを活かしてハードダンスに繋ぐも良し、ビート強度を活かしてシュランツに繋ぐも良しという、アグレッシヴな橋渡しにハマりそうなトラック。

Goldfader / Golden Times

Goldfader – Golden Times | Goldfader

モルドバのプロデューサーGoldfaderによるテクノ
キックや、リフ、ベースに至るまで全体的にレトロなサウンドでまとまっているというのが第一印象ですが、『ではこの曲のジャンルは?』と聞かれるとかなり答えに詰まります。
かなりシンセが前に出ているのでトランスっぽさはあるものの、その質感の古さや音の刻み方からレイヴを彷彿とさせる感もあり、その上ずっとリズムパートが続く曲の構成はテクノと言えます。
これはそれぞれのジャンルのフォーマットが確立していなかった1990年代初期~中期辺りに見かけたバリアレックなスタイルに近く、すっかりジャンルの概念が確立されている2023年にこういった曲がまだリリースされていることにかなり驚きを覚えました。

しかも当時はまだジャンルの正解が分からないからこそ各々実験的な手法を試していた時代だったのに対し、
このGoldfaderというアーティストはテクノハウストランスレイヴの特徴をそれぞれ認識し、その上で融合させている印象を受けるので相当器用だと思います。
彼のbandcampページでは大体1ヶ月に1曲のペースでコンスタントにリリースが続いており、その大方がこういったバリアレックサウンドなので個人的に直近のDIGの中でかなり刺さりました。
楽しい雰囲気を纏っていた頃のテクノとか好きな方に是非オススメしたいアーティストです。

最後はストレートなレイヴを紹介します。

Herve / Naked in the Rain (S.U.R.E. Take XTC Remix)

Naked in the Rain (S.U.R.E. Take XTC Remix) by Herve :: Beatport

イギリスのプロデューサーユニットS.U.R.E.によるレイヴ
ピッチ高めのボイスサンプル、M1ピアノ、アシッドサウンド、ファットなベースライン、4役満貫、4000点オールです。
大方の人が予想するレイヴといえば。』がこの曲に詰まっています。
ブレイクビーツと4つ打ちを行ったり来たりするのもクロスオーバー民としては大変便利で、メインパートのエモーショナルな雰囲気もピークタイムにハマるであろう、とにかく機能性に富んだトラック。

【次回】

そんなワケで今回はここまで。

次週08月08日は774Muzikさんが担当します。
では。

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新作ハードハウス特集:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2023/07/20

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【告知1】

次回Hardonizeの日程が公開されました。


10月14日(土曜日)、スタート時間が若干変わりまして15時からとなります。
場所はいつもの早稲田茶箱で変わりありません。

15周年イヤーの(おそらく)最後の回に相応しい方々をお招きしておりますが、それは追々発表していきます。
引き続きチェックの程、よろしくお願い致します。

【告知2】

以前Hardonizeにもご出演頂いた204さんの主宰するハードハウスにスポットを当てたオンラインプログラム、THE DAY OF HARDHOUSE 2023に参加させて頂くことになりました。


歴戦の先輩諸氏、フレッシュな若手の間を縫うよく分からない異物、ワタクシです。
年イチのスペシャルな回にお招き頂き、大変光栄に思っております。
ハードハウスは当連載でもちょくちょく取り上げているようにしばしば手を伸ばしてはいるものの、まとまってプレイする機会はほぼ無いため、この日はかなりフレッシュな気持ちで臨めそうです。

日程は08月06日(日曜日)16時スタート。
こちらはオンライン配信となりますので、各々良き環境で良きようにお楽しみ頂けますと幸いです。
配信URL:http://twitch.tv/204nws
っていうか数字の人多くない?

【近況】

先週の3連休は1日ずつMarco BaileyDJ QThrasher、というジャンルも国も違うビッグネームのプレイをそれぞれ堪能してました。
(何度見ても凄い並びだ。)
時にトレンドに阿らない、レトロなスタイルのトラックを織り交ぜつつ硬派なグルーヴをキープしていくテクノの妙、
如何にして瞬間最大インパクトを叩き出し、それをセットの中で更新し続けていくかというベースラインの技、
過度に圧縮されたビートの上でも繊細に緻密に音を紡いでいくハードコアの思想、
三者三様に全く異なる刺激を受けたので、かなり贅沢な休日だったと思うばかりです。
できる限りそれらを解釈して次の自分のプレイに反映させようと思います。

新しい機材を買った話とかもあるのですが、前置きが長くなってきたのでまた次回。

【今回のお題】

さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

今回取り上げるサブジャンルは先述のTHE DAY OF HARDHOUSE 2023出演に因み、

ハードハウス

になります。

特別連載に於いては第5回に取り上げたハウストランスの要素を持ち合わせたハイブリッドなハードダンスのスタイルです。
この音楽にスポットを当てた特集は過去4回(※)行っており、改めてここ1~2ヵ月の間にリリースされたトラックについてピックアップしていきます。

新作ハードハウス (2022年03月版)
新作ハードハウス (2021年05月版)
新作ハードハウス (2020年12月版)
新作ハードハウス (2020年04月版)

早速ですが新作ハードハウス紹介いってみましょう。

【曲紹介】

Klubbheads / 1 2 3 (Check This Out)

1 2 3 (Check This Out) (Extended Mix) by Klubbheads :: Beatport

オランダのベテランプロデューサーユニットKlubbheadsによるハードハウス
軽快なシンセリフと裏打ちのオルガンフレーズがこのジャンルならではの跳ね感を演出しているトラック。
ド派手な感じではないものの、オールドスクールマナーを踏襲した芯のある仕上がりは流石ベテランの貫禄といったところ。

Malugi / Reach Out

Reach Out (Original Mix) by Malugi :: Beatport

ドイツのプロデューサーMalugiによるハードハウス
こちらもオルガンシンセが特徴的、且つ金物リズムと相まって高い推進力を生み出している曲。
ループ感が強めなので別ジャンルとの橋渡しに向いてそうな気がします。

Agent Jack / Left Right

Left Right (Original Mix) by Agent Jack :: Beatport

イギリスのプロデューサーCupraの変名義プロジェクトAgent Jackによるハードハウス
芯のあるキックと地を這うベースというどっしり構えたリズム隊が特徴的。
その分ウワモノはシンプルなので、ある種使い手に解釈が委ねられているタイプのトラックとも言えます。

Dart / Get Up

Get Up (Original Mix) by Dart :: Beatport

アイルランドのプロデューサーDartによるハードハウス
ハードハウスに於けるオールドスクールマナーを完全に継承した2023年感が一切ないトラック。
控えめながらもトランスのウワモノ、うねりのあるハウスのグルーヴ、そしてテクノのループ感、
ハードハウスが4つ打ちダンスミュージックの複合体と言うべき理由が見事にこの曲に現れています。

Kid Dynamo / Pump The Beat

Pump The Beat (Extended Mix) by Kid Dynamo :: Beatport

イギリスのプロデューサーKid Dynamoによるハードハウス
圧の強いフーバーサウンドが全編に渡って鳴り響くヤンキースタイルのハードハウス
それでいてビートは完全裏打ちのベースを従えているのでこのジャンル独特のバウンス感は据え置き。
ガラが悪くてニッコリします。

Uke / Dirty Bomb (Nomadic Remix)

Dirty Bomb (Nomadic Remix) by Uke :: Beatport

イギリスのプロデューサーNomadicによるハードハウス
レイヴ直系のシンセリフにピッチ高めのボイスサンプル、そして完全裏打ちベースが快楽一直線という印象を与えてくれます。
IQを3くらいまで下げて聴くのがとても良いと思います。とても。

ちなみにUkeによる原曲もめちゃめちゃ個性が光っています。

Uke / Dirty Bomb

Dirty Bomb (Original Mix) by Uke :: Beatport

めちゃめちゃ太いテクノのリズムにこのウワモノが乗っている凄まじい違和感があるトラック。
飛び道具的に差し込むことでかなりのインパクト打点を叩き出せる筈です。
今回の変ミュージック枠。

これらの曲がリリースされているBOXT Recordsテクノハードダンス双方の要素を上手いこと織り交ぜたトラックが多い印象で、個人的にはかなり好きなレーベルです。

Dan Madams / Amnesia

Amnesia (Original Mix) by Dan Madams :: Beatport

イギリスのプロデューサーDan Madamsによるハードハウス
刻み系の軽快なシンセリフに軽快なリズム、小細工なしのストレートなハードハウスです。
ところどころで差し込まれるフィルターの使い方も、古き時代のファンクネスマインドを引き継いでいて良し。

この曲がリリースされているFeersumDan Madamsによって去年設立されたばかりの新興レーベル。
ストックこそまだ少ないものの、質実剛健なハードハウスが揃ってますので引き続き動向を伺いたいところです。

Househeadz / Bang The Box

Bang The Box (Original Mix) by Househeadz :: Beatport

アメリカのプロデューサーHouseheadzによるハードハウス
1991年にリリースされたハウスのビッグアンセムSterling Void / Don’t Wanna Goのピアノフレーズを盛大にサンプリングした卑怯極まりないリリース。(誉め言葉)
ずっと鳴っているストリングスや、アナログベースの独特な質感と相まってオールドスクール臭がハンパない。(誉め言葉)
レイヴ文脈で使っても埋もれない存在感があり、個人的にはかなり重宝しそうな曲です。

Rob Made / Fired Up!

Fired Up! (Extended Club Mix) by Rob Made :: Beatport

イギリスのプロデューサーRob Madeによるハードハウス
やや太めのベースに乗っかるスムースなボーカルとピアノフレーズがアーバンな雰囲気満点。
良い感じに終盤に向かう際の導入としては抜群の機能性を誇っているのではないかと思われます。

Dray / Girl

Girl (Extended) by Dray :: Beatport

ドイツのプロデューサーDrayによる速いハウス
これでもかと強調されたピアノリフとパッドシンセが群を抜いてエモーショナルな〆の1曲。
アシッドめいたベースラインと金物リズムの打ち方も気持ちいい。
踊り疲れた朝方に聴いてまた踊りたくなるようなトラック。

【次回】

そんなワケで今回はここまで。

次週07月25日は774Muzikさんが担当します。
では。

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