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新作シュランツ特集:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2023/03/16

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【近況】

先週末はちょっと珍しい飲み会に参加させて頂きまして、あまり自分がプレイしないジャンルのシーンの話について深掘りできて非常に楽しかったのですが、
その代償として酔っ払い2人の面倒をまとめて見る羽目になり、且つその内1名は身内というしょうもないオチに終わりました。

夜明け前に家内が玄関先に撒き散らした吐瀉物を片付けるところから始まる日曜日は思った以上に最悪なので、皆様もお酒には充分ご注意ください。

【告知】

Hardonize#44の日程及び情報が公開となりました。

05月13日でございます。
ゲストには今年12周年を迎えた渋谷R Loungeで行われている名物テクノパーティー、BUZZ×3よりレジデントであるATTさんTAKAMIさんの大先輩2名をお招きしてお送りします。
両名とも過去にそれぞれ別々の回でHardonizeにご出演頂いたことはあり、僕個人としても以前BUZZ×3に出演させて頂いたことがありますが、パーティーとしてのコラボレーションは今回が初。
ストイックにグルーヴの連続性を追求しつつ、しれっと大ネタを放り込む時もある精神性はBUZZ×3もHardonizeも同じだと思っているので、相性抜群の6時間をお送りできることでしょう。
というかこの先輩方のプレイを聴いて我々は育っているので、我々が勝手に似せているだけとも言えます。

日付は2023年の05月13日(土曜日)。
会場はいつもの早稲田茶箱でお待ちしております。

【今回のお題】

さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

特集が続いたため、今回2023年1発目に取り上げるサブジャンルは

シュランツ

です。

特別連載に於いては第6回に取り上げた過度に圧縮された重厚なグルーヴと、テクノに於いては最速のテンポを誇るスタイルです。

過去この音楽を取り上げた回としては
新作シュランツ (2020年11月版)
新作シュランツ (2021年05月版)
の2回のみで、去年はあまり触れることができなかったため心残りがありまして。
プレイする機会はそう多くないのですが、そこそこDIGは継続して行っていますし、特に近年はメインストリームテクノの硬質化、先鋭化に伴う影響からか、
ハードミニマルの高速化という現象も見られ、日常のDIGの過程でシュランツに触れる機会はかなり多くなってきています。

個人的な主観になりますが、現代に於いてテンポを揃えた際のハードミニマルシュランツは微妙とはいえリズムの構造に違いがあります。
ただ、両者のクロスオーバーは余程アクの強い曲を選ばない限り問題なく行えるようになっていますし、ハードミニマルを介した近縁ジャンルへの橋渡しも相変わらず有効であるため、以前よりシュランツをプレイするハードルは格段に下がっていると思っています。
とはいえ、使い方を誤ると大火傷しそうな暴君っぷりは相変わらず健在なので、改めてそのインパクトを認識して頂くというのが本日のテーマになります。

早速ですがここ1~2ヶ月でリリースされた新作シュランツ紹介いってみましょう。

【曲紹介】

CRY.NN / Rave Vandal

Rave Vandal (Original mix) by CRY.NN on Beatport

チェコのプロデューサーCRY.NNによるハードテクノ
やや歪み度の高いキックと深めの裏打ちベースで硬さと推進力を保っているのと同時に、ポコポコした奇妙な音が乗ったトラック。
ブレイクで唐突にインダストリアルビートにシフトして元に戻る攻めた展開もインパクト大。
シュランツインダストリアルの導入として機能しそうです。

JGMZ / 2000

2000 (Original Mix) by JGMZ on Beatport

スペインのプロデューサーJGMZによるハードテクノ
ちょっと前のyudukiさんのエントリーにあったように、レイヴサウンドを駆使したハードテクノというのは今や珍しくないのですが、
その中でもシリアスに寄り過ぎず、ポジティブなバイブスを醸し出していたトラック。
アグレッシブで疾走感のあるリズムとの絡みも気分が高まりますが、展開の頭にキックが無かったり、小節を跨いでドラムフィルが入ったりするので油断すると1拍目を見失います。
取り扱い注意。

Schroomp / Back To The Old School

Back To The Old School (Original Mix) by Schroomp on Beatport

ベルギーのプロデューサーSchroompによるハードテクノ
何度かyudukiボスが触れてますが、テクノシーンの重鎮Filterheadzのメンバーによるハードテクノの名義です。
これもメインで鳴っている単音シンセが妙にインパクトありますね。
アナスタシアシンセとの絡みもあり、快楽的で荒っぽいレイヴのマインドをハードテクノに落とし込んだかのようです。

BIIA / Don’t Get Lost in Heaven

Don’t Get Lost in Heaven (Original Mix) by BIIA on Beatport

ポルトガルのプロデューサーBIIAによるハードテクノ
サイケデリックトランスに見られる刻みの多いベースが最大の特徴。
とはいえキックの質感や展開はハードテクノに準拠しているので、飛び道具的に差し込めます。
ブレイク以降のノスタルジックなウワモノの使い方とかも攻めた印象ありますね。

個人的には2020年にリリースされたBoris S. / Psychedelic Drugサイケデリックトランスシュランツのクロスオーバーなので、これと合わせて使いたくなります。

A.J.O / Check My Flow

Check My Flow (Original Mix) by A.J.O on Beatport

ベルギーのプロデューサーA.J.Oによるハードテクノ
強烈なバウンスビートに早口ラップが乗った真っ黒い感じのトラック。
構成のシンプルさもまた黒さに拍車をかけている気がします。
これも飛び道具的に差し込む方が使い方としては映えそうですね。
ブラッブラッブラッ!

Kinetic / Just Go Techno

Just Go Techno (Pro Mix) by Kinetic on Beatport

イタリアのプロデューサーKineticによるシュランツ
実はこれは厳密にはシュランツではなく、ハードスタイルの亜種であるロースタイルに当たります。
ロースタイルの特徴として暴力的且つ前衛的なリズムが挙げられますが、近年そこにシュランツとの共通点を見出した一派というのがあって、このKineticもその1人に当たります。

だもんで、この曲は序盤と終盤こそシュランツですが、中盤で全く別のリズムにシフトします。
テクノではまず聴かない斬新な音が鳴っているので、変ミュージック好きの方は是非。
注意点として尺が3分程度しか無いので、使う際はクイックミックス必須です。

ちなみに昨日03月15日にもKineticは同じようなスタイルの曲をリリースしております。
こっちはもっとラフなビートが用いられているので、好みに合わせてどうぞ。

Kinetic / Altern-8

Altern-8 (Pro Mix) by Kinetic on Beatport

19.85 / The Sky Has Memory

The Sky Has Memory (Original Mix) by 19.85 on Beatport

チリのプロデューサー19.85によるシュランツ
存在感のあるインダストリアルキックが4つ打ちを越えた手数で迫り来るトラック。
中盤では複数種類のガバキックに変容し、更にしっちゃかめっちゃかになります。
永続的に鳴っているウワモノの妖しさと相まって、アングラなハードサウンドという塩梅。

Jason Little / Related

Related (Original Mix) by Jason Little on Beatport

ドイツのプロデューサーJason Littleによるシュランツ
Jason Little特別連載でも取り上げた、現行のシュランツを代表するアーティストですね。
過剰な速度のテンポと強度のビートに反してあざといピアノが哀愁を感じさせる曲。
まぁこれで泣けるかと言ったらまず無理なんですけど、意外にこういうスタイルのトラックは珍しく、それこそ一般的なテクノからスタートして徐々にビルドアップしてシュランツで〆、みたいなセットには大いに使えるのではと思います。

Riotbot / Cognition Ignition

Cognition Ignition (Original Mix) by Riotbot on Beatport

フィンランドのプロデューサーRiotbotによるシュランツ
個人的には毎年何かしらの曲にやられているアーティストですが、今年始まって2ヶ月の現時点でもうくらってます。
何なのこの往年のエピックトランスみたいなレトロなシンセリフは。
重厚で圧の強いビートに乗るべき音ではない筈なんですが、彼がやるとアリなのかもと思えてしまうRiotbotマジック。
十八番の非4つ打ちパートもあってお得感満載のトラック。
母さん、どうやら今年も彼から目が離せなさそうです。

Arman John / Never Leave Your Side

Never Leave Your Side (Original Mix) by Arman John on Beatport

ドイツのプロデューサーArman Johnによるハードテクノ
これを何と表現したら良いのでしょう?
ウワモノで用いられているシンセやベースの質感は古き良きトランスの塩梅なのですが、それにしてはテンポが速いのと、ここまでハイハットが前に出てるのはおかしいという、よく分からない何か。
ボーカルの処理もトランスっぽいのにトランスとして使うにはあまりにもハードルが高い印象です。
ポジティブなハードテクノ
最早自分でも何言っているか分からなくなってきましたが、とにかく変ミュージックです!好き!

【まとめ】

以上、新作シュランツ紹介をお送りしました。
思ったよりストレートなシュランツを紹介できませんでしたが、個人的な趣向によりどうしても変な曲に目が行きがちなので、リリースがないわけではないです。
あのーアレだ、昨年末にSepromatiqが出したアルバムなんかはピュアなシュランツ且つ器用にウワモノでも聴かせるようなトラックが揃っているので、物足りないと思われた方はそういうところで補完してください。

Sepromatiq / The Show Must Go On

The Show Must Go On | Sepromatiq

とはいえ、別ジャンルの流入が割と多いサブジャンルである印象は相変わらずなので、今後もどういった変貌を遂げていくのか楽しみに触れていきたいと思います。

そんなわけで今回はここまで。

次週03月21日は774Muzikさんが担当します。
では。

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【特集】フリーダウンロード2022 (後編) - Resident’s Recommend 2023/03/02

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【近況】

松葉杖生活からは脱却したものの、まだ歩くのには難があります。
何なら自転車の方が楽。
歴史が繰り返されないようにお祈りをお願いします。
近況終わり。

【告知1】

そんな完治とは遠い僕にもありがたいことにブッキングが来まして。


共にハードコア~ドラムンベースを主軸に活動しておられるRelectさん、kens:kさんのブランニューパーティーにお招き頂きました。
初回は特にドラムンベース色強めということで、かつてドラムンベースのパーティーのレジデントを務めていた頃の血が騒ぎます。
レジデント含め新進気鋭のDJが揃っておりますので、若い感性から繰り出される現行のドラムンベースを体感するにはもってこいではないでしょうか。

ストリートのタフなバイブスがお好みの方は是非。

【告知2】


イベントスペースとして貸し出されている学校で夜通し音楽を響かせる大規模な催しにお招き頂いております。
音の傾向としてはアニメソング半分、クラブミュージック半分という感じでしょうか。
日頃クロスオーバーに重きを置いている僕ですが、ここには本職の方々が集っているので中途半端にアニメ関連楽曲に手を出すと(検閲)されそうで怖い。
個人的にはかつて秋葉原でやっていた96を彷彿とさせる面々が揃っていて懐かしさを覚えますね。

夜中の学校で遊ぶという中学~高校生マインドの持ち主は是非。

【今回のお題】

さて、前回は毎年新年恒例となっている昨年のフリーダウンロード楽曲を振り返る特集を執り行いました。
良質且つ太っ腹なトラックの数々、既にご覧頂けたでしょうか?

【特集】フリーダウンロード2022 (前編) - Resident's Recommend 2023/02/16

【特集】フリーダウンロード2022 (前編) – Resident’s Recommend 2023/02/16

それ以前の掲載はコチラになります。
2021 (後編) / 2021 (前編) / 2020 (後編) / 2020 (前編) / 2019 (後編) / 2019 (前編) / 2018

前回はメインストリームテクノハードミニマルといったリズム主体のサブジャンルにスポットを当ててお送りしましたが、
今回はより陽気で明るいウワモノやグルーヴに特化したハードグルーヴテックトランスをメインに取り上げていきます。
実のところ、昨年は例年以上にこっち方面のフリーダウンロードトラックが豊作で、今回かなり絞るのに苦労しました。
前回と合わせて気軽に手が出せるハードテクノとして皆様のライブラリを充実させる手助けになれたら嬉しいです。

それでは、

令和4度目のフリーダウンロードハードテクノ特集 (後編)

いってみましょう。

【曲紹介】

Rydel presents RA / The Phunk Colossus Mashup

Stream [Free Download] Rydel presents RA – The Phunk Colossus Mashup by Rydel | Listen online for free on SoundCloud

スロベニアのプロデューサーRydelによるハードグルーヴ
タイトルが示す通りマッシュアップトラックでして、リフはThomas Bangalter / Colossus、ボーカルはRedman & Method Man / How Highをサンプリングしております。
ちなみにThomas Bangalterはご存知、Daft Punkの片割れです。
そういえば先日、解散後初となるソロアルバムの発売がアナウンスされましたね。

それはさておき、ディスコヒップホップの掛け合わせなので黒めのグルーヴをキープしつつ推進力も伴ったファンキーなハードグルーヴとなっていて応用力抜群。
Rydelも活動歴15年のベテランアーティストなので、相変わらず信頼が置けることがこの曲からも窺えます。
とりあえず持っておくと安心できるタイプ。

Elek-Fun / Arana (Felix R Remix)

Stream Elek-Fun – Arana (Felix R Remix) [FREE DOWNLOAD] by Felix R | Listen online for free on SoundCloud

オーストラリアのプロデューサーFelix Rによるハードグルーヴ
肉厚の電子音ベースとトライバルリズム!
芯のあるキックも合わさったボトムでグイグイ引っ張っていく感じのトラック。
ハードミニマルテックトランスの流れで使っても充分持ち味を発揮できそうな優等生です。

E.DN / Samba Season

Stream E.DN – Samba Season [Free DL] by Deadline Records | Listen online for free on SoundCloud

イギリスのプロデューサーE.DNによるハードグルーヴ
サンバっぽいかどうかはイマイチ判然としませんが、とにかく手数の多いパーカッションリズムで強烈な推進力を生み出しているトラック。
リフのシンプルさが往年のハードテクノを感じさせる、本当に2022年のトラックなのか疑わしく思える仕上がり。

おまけにE.DNは現在21歳だそうです。
あまりにも将来有望過ぎる。
是非今後の活動に注目して頂きたいアーティストです。

Zafra Negra / Sufriendo Por Ella (Black XS Bootleg)

Stream Zafra Negra – Sufriendo Por Ella (Black XS Bootleg) by Black XS | Listen online for free on SoundCloud

アルゼンチンのプロデューサーBlack XSによるテックトランス
この原曲名を見てもピンと来ないかもしれませんが、Monika Kruse feat. Zafra Negra / Latin Loversと同じ元ネタです。
あのある種の脱力感のあるボーカルとブラスの音がドライブ感のあるビートに乗っているという、これだけでツボにクる人はいるはず。
勿論ハードグルーヴとの相性も抜群・・・というかなんならハードグルーヴとして使う方が違和感ない説まであります。

Black XSテックトランスをメインフィールドに活動しているアーティストなので、こういった生音系サンプリングを使用するのも結構珍しかったりします。
昨年大いにくらったLaura May / Diosa Del Fuegoの例もあり、こういったテイストがテックトランス界隈にじわじわ浸透しているのかもしれず。
要調査ですね。

DIVERSION / Power Hour

Stream DIVERSION – Power Hour by DIVERSION | Listen online for free on SoundCloud

アイルランドのプロデューサーDIVERSIONによるテクノ
バウンシーで硬いビート、ファンキーな声ネタループ、レイヴオルガンとめちゃくちゃシンプルな構成が、逆にインパクトの高さに作用しているトラック。
レイヴの快楽的な衝動がラフにテクノに落とし込まれているような印象を受けます。
黎明期のハードテクノと合わせて使うと面白そうな気がしますね。

Jennifer Lucas / Take On Higher (HUD Remix)

Stream Jennifer Lucas – Take On Higher (HUD Remix) FREE DOWNLOAD by HUD (UK) Oldskool/D&B/House/Techno/Breaks | Listen online for free on SoundCloud

イギリスのプロデューサーHUDによるレイヴブレイクス
原曲は1992年にリリースされたレイヴクラシック。
ピアノやシンセのフレーズによるポジティブなバイブスはそのままに、太いアナログベースの音が存在感満点です。
現行のベースミュージックと並べても遜色ないアレンジになっているので夢が広がりますね。

というかこのHUDというアーティストを去年知ったんですけど、こういった往年のレイヴクラシックをアレンジしたトラックが彼のbandcampページで大量に公開されていて圧巻です。
Orbital / ChimeOutlander / VampLiquid / Sweet HarmonyOmni Trio / Renegade Snares・・・
どれも超が付く程のビッグチューンであり、その全てが大体100円前後で買えるようになっているのもヤバい。

一昨日のyudukiボスのエントリーレイヴの機運が高まっている方、是非1度ご覧ください。
特にSangoさんは絶対見るように。来週までの宿題です。

Orbital / Chime (James Black Presents Techno Rework)

Stream Orbital – Chime (James Black Presents Techno Rework) FREE DOWNLOAD by James Black | Listen online for free on SoundCloud

イギリスのプロデューサーJames Blackによるテクノ
今更語るまでもない原曲
ちなみにリリースは1989年。
35年近く経っても尚アレンジが出る屈指のテクノアンセムです。

あの穏やかながらもインパクトのあるフレーズはそのままにハードテクノに寄せたテンポ、リズム強度を持ち合わせているのでどこにでも差し込めます。
その一方で原曲のブレイクビーツをそのまま引き継いだパートがあるのがこの曲のアレンジにしては珍しい気がします。
ブレイク明けてからメインフレーズ入るまでの焦らしとか、ほんのりスパイスの効いた仕上がりになっていて良い。

Alex Trackone Vs Grooveyard / Looper Wild (Jackob Rocksonn Mashup)

Stream Alex Trackone Vs Grooveyard – Looper Wild (Jackob Rocksonn Mashup) by Jackob Rocksonn | Listen online for free on SoundCloud

ポーランドのプロデューサーJackob Rocksonnによるテックトランス
これもタイトル通り、AlexTrackOne / Looper BaseをバックトラックにGrooveyard / Mary Go Wildのリフを乗せたマッシュアップになります。
ハイハットシャキシャキの前のめりなビートにあの儚げなメロディーが合わさった、これぞブートレグと言わんばかりの仕上がり。
なんかこのネタのインパクトといい、バックトラックの傾向といい、まず思いつかない両者のブレンドセンスはATTさんのCrazy Mashupシリーズを彷彿とさせますね。
結構前に作られたものらしいですけど公開されたのは去年10月です。

Faster Horses / You’re In My System (Sport Mix)

Stream Faster Horses – You’re In My System (Sport Mix) by AKRONYM | Listen online for free on SoundCloud

イギリスのプロデューサーFaster Horsesによるテクノ
ハードハウスというか、むしろハウス早回しのようなオルガンフレーズがなんとも気持ち良い。
うねりのあるベースとハイハットリズムのドライブ感が合わさった前のめりなリズムも好みですし、アーバンなボーカルも雰囲気作りに一役買っててかなり刺さった曲。

この曲を公開しているレーベルAKRONYMで公開されているSport Mixesというトラックリストは
リズムの硬さよりも気持ちの良いフレーズに重きを置いたちょっと速いテクノが多めになっていて見事に全部好きでした。
以下に埋め込んでおくので是非。
全曲持ち帰り可能。

Stream AKRONYM | Listen to Sport Mixes playlist online for free on SoundCloud

Clean Bandit & Discole / Rather Be (Techno Remix)

Stream Clean Bandit & Discole – Rather Be (Techno Remix) by Discole | Listen online for free on SoundCloud

国籍不明のプロデューサーDiscoleによるテクノ
今回の泣きテクノ枠。
原曲はラブソングらしくもっとソウルフルなボーカルなのですが、ピッチ高めに加工するとどこか哀愁のある聴こえ方に様変わり。
サイドに添えられたシンセも相まってほんのり物憂げな感じが曲全体から漂っています。
裏打ちベースのレトロさもいい具合にハマってますね。

ちなみにこの原曲もかつてTikTokで流行していた経緯を持つらしく、僕は今回取り上げるまで知りませんでした。
流行震源地が多過ぎてアンテナが追いつかない・・・というのを言い訳にしてはいけませんね。
精進します。

RAWTEK / TAKE YOUR TIME

Stream RAWTEK – TAKE YOUR TIME by RAWTEK | Listen online for free on SoundCloud

アメリカのプロデューサーRAWTEKによるディスコ
昨年リリースされた曲に於いてCome Closerが良過ぎたRAWTEKが、自身のSoundcloudで公開していたディスコエディットの1つ。
グルーヴィーで太いベースラインとガラージっぽい打ち方のリズムによるボトムの強度と高ファンクネス指数からしてモロ好みであり、そのウワモノがカッティングギターと口笛をメインに据えているというアーバン全開っぷりが輪をかけてたまらない曲。
途中で非4つ打ちになる遊び心も含め、単なるディスコの焼き増しではない、ちゃんと現代の手法、技術でサウンドを使っている辺りがオリジナリティの塊だなと感じます。

振り返ると昨年はかなりRAWTEKにヤラれた年だったかもしれません。
ついぞ数年前までこういうバカ音楽をやっていた人と同じとは到底思えない。
(勿論これはこれで大好きです。)

【まとめ】

以上、フリーダウンロード2022特集 (後編)をお送りしました。
フリーダウンロードらしくネタモノもある一方、市販のトラックにも引けを取らないサウンドやアイディアのものが特に多かったと感じた年でした。
加えて新星アーティストの存在も目立っており、メインストリームテクノが全体的にハード目に寄っている影響が見えてきたようにも思えて個人的にはワクワクしながらDIGってました。
この流れが今年も続いてくれることを願いつつ、引き続き水面下で公開されている曲たちにも目を光らせていこうと思います。

そんなわけで今回はここまで。

次週03月07日は774Muzikさんが担当します。
では。

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