こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
【告知】
06月25日(日曜日)、新宿WARPで開催されるTOKYO HARD GROOVE SESSION 10TH ANNIVERSARYに出演します。
??THGS10周年フライヤー公開!&フルラインナップ発表!
??6/25(日/デイ)
?14:00~22:00
TOKYO HARD GROOVE SESSION 10TH ANNIVERSARY
??WARP SHINJUKU??前売りチケット https://t.co/40zbM7Cm7o
フライヤーデザイン@djshimamura
#THGS #THGS10TH #THGS23 pic.twitter.com/Htdmw8gdfI
— THGS STAFF (@THGS_STAFF) June 2, 2023
なんと今年で10周年!おめでとうございます。
Hardonizeといい、BUZZ×3といい、アニバーサリーが続きますね。
多種多様なハード系ダンスミュージックを一堂に集めたお祭り型パーティー。
予てより何回もお招き頂いていたパーティーではありますが、この記念すべき回にもプレイヤーとして参加できるのはとても光栄なことです。
・・・なんですが、新宿WARPはフロアが4つありましてそれぞれコンセプトが異なる面子となっているのですが、
僕と同じフロアの共演者はTAKAMIさん、DJ DEPATHさん、BEPPUさん、DJ KITAさん、DJ Champさんなど、各音楽シーンを代表する大先輩の方々。
何なら10個くらい歳の離れている方々しかいない中、1人だけ僕がいる状態です。
ちなみに、他のフロアにはそれぞれ同世代が複数名ずつしっかり揃ってます。
『やりやがったな!』という気持ちが強いです。
ありがたい試練と受け取って当日レイヴ野郎にならないよう臨みます。
【今回のお題】
さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。
ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。
ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。
今回取り上げるサブジャンルは
です。
特別連載に於いては3回目に取り上げたアシッドシンセを用いたハードテクノです。
この音楽にスポットを当てた特集は過去4回(※)行っておりますが、前回から1年経ってしまったこともあり、改めてここ1~2ヵ月の間にリリースされたトラックについてピックアップしていきます。
※
新作ハードアシッド (2022年02月版)
新作ハードアシッド (2021年04月版)
新作ハードアシッド (2020年08月版)
新作ハードアシッド (2020年02月版)
早速ですがここ1~2ヶ月でリリースされたハードアシッド紹介いってみましょう。
【曲紹介】
ACID feat. Luciana (Extended Mix) by Luciana, Hardwell, Maddix on Beatport
オランダのプロデューサー同士、HardwellとMaddixによるアシッドテクノ。
2010年代のEDMシーンを牽引してきた両者が2020年代に入り、共にテクノのシーンの最前線を走っているとは当時誰も思わなかった筈です。
しかしこの曲にも見られるロングブレイクを活かした展開とインパクトのあるリフのサウンド、そして叩きつけるようなアタック強めのリズムは前出のキャリアに裏打ちされるかのようです。
セットの序盤、中盤、終盤のどこでもバッチリアリーナ映えする即戦力トラック。
Godzilla (Nik Wel remix) by Therian Shifter on Beatport
ドイツのプロデューサーNik Welによるアシッドテクノ。
日本が世界に誇る怪獣をテーマにした曲であり、あの鳴き声もサンプリングされております。
原曲はしっとりしたモダンテクノに近い仕上がりなのに対し、こちらのリミックスは重たいグルーヴとアシッドシンセを前面に出したフロア蹂躙スタイル。
リズムが若干前のめりなのとウワモノの質感を活かしてテックトランスとの繋ぎを考えてみるのも面白そうな曲です。
Mind-Blowing Side Effects (Original Mix) by Dica on Beatport
フランスのプロデューサーDicaによるハードアシッド。
ディストーションアシッドと疾走感のあるリズム編成によるストレートなハードアシッド。
周辺のハードテクノとの橋渡し役として良い感じに機能してくれるので、とりあえず持っておくと安心できます。
Crazy Acidity (Original Mix) by Rangel Coelho on Beatport
ブラジルのプロデューサーRangel Coelhoによるハードアシッド。
ローファイなリズムと跳ねるようなリフのアシッドシンセが特徴的なトラック。
ややアングラで妖しい雰囲気がずっと漂っているのがこのサブジャンルならではという感じがしますね。
Lo Que Me De La Gana (Tassid Remix) by Zyco, Tio Tony on Beatport
イギリスのプロデューサーTassidによるハードアシッド。
やや速いテンポとタフなリズムを擁した攻撃的なハードアシッド。
うっすら敷かれたアラームのようなシンセからレイヴの残り香も漂ってくるのも個人的には推しポイント。
Everybody In The Basement (Original Mix) by ARDL on Beatport
フランスのプロデューサーARDLによるハードアシッド。
本日の最硬リズム大賞。
アシッドシンセのパターンも展開によって細かく変えていたり、ハードダンスに通ずるギラついたシンセも並行して鳴っていたりとかなりアグレッシヴなサウンド使いをしています。
レイヴ文脈にもハードテクノ文脈にも跨ったド派手なトラック。
Detonation Procedure | Marcio M. & Tiago Santos | Pounding Warehouse
ブラジルのプロデューサー同士、Marcio M.とTiago Santosによるハードアシッド。
アシッドシンセは前面に出ているというより、ベースとして曲全体の前のめりなグルーヴを支えているような役割を担っています。
リフの単音の感じとかあんまり聴かないですし、ましてやそれがパラメータを変えて進行していくという風変わりな音使いが特徴的。
ブレイクで急に鳴るホーンの音もちょっとした面白ポイントですね。
Acid Dub Tekno Lineage | “Bad Boy” Pete vs. Schnootz | Flatlife Records
イギリスのプロデューサー“Bad Boy” Peteによるハードアシッド。
裏打ちで入っている生音っぽいサウンドやボーカルに対する残響の効かせ方にレゲエのマインドが見えるトラック。
アシッドシンセのパターンもめちゃめちゃ詰まっていて忙しさと異質な感じが同居しているアングラな印象を受ける、その一方で暗さが殆どないので特徴的なスタイルだなと感じます。
RAVING MOTHAFUCKA | FLYMEON | Rave Alert
ハードロックの大名曲をアシッドテクノに魔改造し、あまつさえ自身もギターを弾きながらライブを行うフランスのプロデューサーFLYMEONによるハードアシッド。
(いつ見てもこのライブ風景はこの人オリジナルだなと思えるので何度でも見てしまう。)
して、この曲ものっけからヲトコ臭いボイスループが繰り広げられ、シャウトの後にアシッドシンセINという、なんというか精神性がハードロックとかメタル過ぎる。
ブレイクでも叫びまくっているし、とてもうるさくて良い。
リズムの質感やウワモノの豊富さ、タイトな構成からハードダンスの方が合わせやすいかもしれませんね。
最後に直近ではないものの、今年リリースされた中から個人的にインパクトの高かったものを。
フランスのプロデューサーDJ Calineによるハードアシッド。
プリセット感丸出しのキックにいきなりビックリさせられますが、そこにアーメンブレイクが乗っているのも輪をかけて変わっているというか、初期衝動感が凄い。
そこにアシッドシンセが入ってくるもんだから、作曲の思想が2023年から30年程かけ離れている印象を受けます。
ちなみにフリーダウンロードです。
あとオマケ的に今回のテーマにだけは沿っているやつをさっくりと。
Born Slippy (Luca Morris Extended Remix) by Andrew Meller on Beatport
なんでこれが今更!?
そしてなんでアシッドシンセアレンジ!?
今年出た今更感のあるアシッドシンセが乗っているやつといえば前回のHardonizeでTAKAMIさんがかけて爆沸きした
Mayday Anthem (Thomas Schumacher Remix) by Members Of Mayday on Beatport
これもそう。
先の話をするとなんとやらですが、Hardonizeクルーが毎回年末に行っているハードテクノ10選、今年もやるとなるとまだ半分も経ってないのにもう大変なことになりそうな予感がします。
【まとめ】
以上、新作ハードアシッドをお送りしました。
相変わらず探すのには一工夫要る界隈ではあるものの、旧来のStay Up Forever直系の王道サウンドから、最近のハードテクノと融合したようなスタイルまでまだまだリリースが続いている状況です。
反面、変わり種系は自分の観測範囲には無かったのですが、まぁタイミングの問題かもしれませんし、年末くらいになったら改めて今年のDIG成果を報告したいところです。
と言いつつ、オマケでちょろっと書いたように今年はとにかく大ネタリメイクが出まくっている印象があるので、そればっかりのとてもシャバい10選になるかもしれない可能性を否定しきれないため、戦々恐々としながら引き続き見守っていきたいと思います。
そんなワケで今回はここまで。
次週06月13日(予定)は774Muzikさんが担当します。
では。