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アニメソング、ゲームソング特集:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2022/05/26

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

またスケジュールミスって変なタイミングでの公開となりました。
申し訳ございません。

【告知】

予てより日程のアナウンスを行っておりました次回Hardonizeのゲストが先週公開されました。


2022/7/16(sat) Hardonize#41 at waseda sabaco

というわけでgekkoさんとMck4yさんをお招きしてお送りします。
両者ともテクノのみならず、様々なサウンドに対する造詣の深いプレイヤーでして、むしろわざわざハードテクノをプレイしているのを不思議に思う程。
他ジャンルとのクロスオーバーも頻繁に自身のプレイに盛り込んだりするので僕個人としては勝手にシンパシーを感じておりますが、何が流れるか分からないという意味に於いてはHardonize史上最大級と言っても過言ではありません。
もしかしたらハードテクノのパーティーなのにハードテクノが流れないという世界線もあるのではないかと思うと非常にわくわくしている、そんな回です。

あと両者ともHardonizeレジデントより若いので、これまでお招きしてきたベテランプレイヤーとも違ったニュアンスのプレイが聴けるのではないかという楽しみもあります。
07月16日、会場はいつもの早稲田茶箱でお待ちしております。

【近況】

いきなりで恐縮ですが自分はDJ歴=PCDJ歴でして、ブースに入るときは常にラップトップと一緒です。
なのでラップトップが壊れる、或いはラップトップからブースに音が送れないと詰みというリスクを常に持ち合わせております。
前者は昨年末に味わって大分冷や冷やしました。

このラップトップからブースに音を送る方法は色々あるのですが、自分は会場に備え付けのミキサーにUSBで接続し、ミキサーをラップトップのオーディオインターフェースとして用いる方式を採択しております。
ケーブル1本で接続完了するので本当に楽。
ラップトップを置くスペースさえ確保できていれば5分で展開が完了できますが、稀にミキサーをオーディオインターフェースとして認識しなかったり、そもそもUSB接続できないミキサーが置いてある環境に当たることがあります。
こうなると詰みですね。

これを回避するために自分はラップトップと一緒に小型のオーディオインターフェースを持ち歩いており、上記のようなシーンに直面した際はRCAケーブルを用いてミキサーと繋ぐことで音を出せるようにしています。
ちなみに型番はドイツの音響機器メーカー、ESIのGIGAPORT HD
相当前に購入したので現在は取り扱っていないと思われますが、ACアダプターを必要とせずUSB給電のみで稼働し、アウトプットが複数ある(驚異の4ch出力可能、その上でイヤホン端子も常備。)上に軽量で小型というモデルは相当珍しく、かなり重宝しておりました。
上記のような詰み状況もこいつのおかげで何度回避できたことか分からないくらい、頼れる相棒でした。

前置きが長くなりましたが、先週のTOKYO HARD GROOVE SESSION ’22出演直前にこいつが壊れました。
昨年末のラップトップが逝ったのと数ヶ月違いと考えるとそういうタイミングだったんだなと思うことで納得はできる。
納得はできるがしかし、これで音が出せなかった場合詰みに直結するタイミングでもある。

というワケで出演当日に新しいオーディオインターフェースを購入しました。
それがコレです。

ESI MAYA44 USB+ Audio Interface Product Overview – YouTube

同じくESI製のMAYA44 USB+という機種です。
前より更にコンパクトになっているのに外装は金属製なので堅牢さも兼ね備わったもの。
これとは別でGIGAPORT HDと同じ4ch出力が可能なモデルも同サイズ帯にありましたが、結局使わなかったので汎用性を取って2ch入力と2ch出力が可能なこちらにしました。
手のひらサイズでこの機能性が実現できていると思うと凄い時代になったなと思うばかりです。

まぁ結局現場ではミキサーにUSBケーブルを刺せたので買って即実地投入とはいきませんでしたが、先代同様ピンチを救ってくれると信じて持ち歩くことにします。
珍しく真面目な近況でした。

【今回のお題】

さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

それはそれとして今回のHardonizeゲスト2名のプロフィールで、両者ともアニメというキーワードを取り上げております。
そう、この2人はアニメ、サブカルチャー方面にもやたらと詳しいという共通点を持ち合わせていたりもするわけです。
一方自分はそこまでアニメを見てきたわけではなく、むしろ割と最近までアニメを見ることに対して心理的ハードルを感じていました。
基本的に集中力が無いので、決まった時間に新しい回を試聴するのを最低13回も繰り返さないといけないとか、そもそも数が多過ぎて何を観れば良いのか分からないとか色々あります。
最近クレーンゲームにドハマリしたせいでようやくプライズ化されているタイトルに興味を持つようになり、Re:ゼロから始める異世界生活とか転生したらスライムだった件を見ました。
最近だと鬼滅の刃を経てSPY×FAMILYを見ているとか、概ねその程度です。

ただその一方でアニメソングの持つ、流行も既存のジャンルも関係なく独自路線を走るアートフォームが変ミュージック好きとしてブッ刺さる瞬間が多くあります。
この辺りは同人音楽を好きな理由とも被るのですが、一般的なポップスでは用いられない歌詞や曲の展開、用いられるサウンドを組み合わせ、クラブや即売会といった空間より遥かに開かれたメディアであるところのテレビで流れるくらい洗練された曲というのはアイディアと技術の塊だと思っています。
この感覚はアニメソングでしか味わえないので、今放送されているアニメの主題歌を全部試聴して良さげなやつを買うということをたまにやるのですが、その結果作品は全然見てないけどアニメソングは知ってるという、まぁこれを書いている人の出来上がりです。
こういう存在をアニメファンであるgekkoさんとMck4yさんはどう思っているのか聞いてみたいところではありますが、彼らが『原作も知らずにアニメソングを聴くな!』というような過激派だった場合、僕の命日が07月16日になります。

というワケで今回取り上げるテーマは

お気に入りアニメソング、ゲームソング紹介

とします。

年代問わず、自分の好きなトラックについて紹介していきます。
以前ゲームミュージックに於けるテクノというテーマで特集を組んだことがありますが、今回はテクノに限りません。
前回もそうでしたが、最早『最近の』でもなければ『ハードテクノ』でもなくなってきました。
上記の通り作品の中身まで必ずしも追っていないので、曲単体で聴いたときのサウンドや展開のインパクトが主な紹介基準だとお考え下さい。

あと所謂有名アーティストや、バンドを起用した系は除外しました。
作品に携わった声優だったり、専属のサウンドコンポーザーが手掛けた曲のみを今回は取り上げております。
但し最後の1曲以外。

早速ですがお気に入りアニメソング、ゲームソング紹介
いってみましょう。

【曲紹介】

MAHO堂 / おジャ魔女カーニバル!!

【公式】アニメ『おジャ魔女どれみ』OP映像:MAHO堂「おジャ魔女カーニバル!!」/Magical Doremi – YouTube

アニメ、おジャ魔女どれみ主題歌。 (1999年)
作品としては女児向けであるものの、世代によっては改めて聴くまででもないくらい男女問わず知られている曲です。

しかし改めて聴くとサウンド、フレーズ、展開、全てに尖った箇所があることが分かります。
冒頭からビックリするくらい早弾きのストリングスが騒がしくインパクト満点なのは言うまでもなく、一方リズム部分はディスコっぽいデンデケデンデケ鳴っているベースに4つ打ちのキックという既にミスマッチ感。
その上このクセのあるメロディも何を参考にしたのか分からない挙句に1曲通して転調しまくるという変態テクニカルぶりを発揮しています。
それら全てをこの作品のメインターゲットであろう女子小学生に伝わる歌詞が走るという、最早あらゆる要素の巨大鍋。
こんなにキャッチーなのに、聴けば聴くほどワケ分からなくなる曲です。

あと絶妙に音程を外して歌っているように聴こえる箇所がたまにあるのですが、作品の主要人物である小学生の女の子という設定をこの曲の歌唱にも忠実に反映させたと考えると声優の技術にも感嘆する1曲。
そういう手法はまさしくアニメソングでしか聴くことができない醍醐味の1つだと確信しています。

桃月学園1年C組 feat. 一条さん / ルーレット☆ルーレット

ぱにぽにだっしゅ! op2 |paniponi dash! – YouTube

アニメ、ぱにぽにだっしゅ!主題歌。 (2005年)
ちなみにこれは自分が学生時代に全編見た数少ない作品の1つ。
単行本も全部持ってます。

全体的にラテンっぽいリフを駆使しているのに、一貫してテクノビートという、これもちょっとアンバランス感のある1曲。
曲の中で掛け合いやコール&レスポンスが多用されているがそれぞれに特に意味はないという脱力加減も、曲が作品を代弁しているかのような印象を受けます。
曲単体としてはミスマッチだが、作品自体とマッチしているという、これも1つのアニメソングの正着なのだなと勝手に納得した曲。

土間うまる / かくしん的☆めたまるふぉ~ぜっ!

TVアニメ『干物妹!うまるちゃん』ノンクレジットOP映像「かくしん的☆めたまるふぉ~ぜっ!」 – YouTube

アニメ、干物妹! うまるちゃん主題歌。 (2015年)

展開の妙、これに尽きます。
作品としては清楚でしっかり者の外の顔と、我儘で怠け者の家の顔の2つを持ち合わせたキャラクターを軸としたコメディなのですが、この曲の中でもやたらとテンションの高いパートと、凛としたオーケストラ風味のパートに分かれて構成されており、まさしく作品が曲に落とし込まれた形です。
歌っている声優もパートに合わせて声質を使い分けており、その技術が凄いことは勿論のこと、こういった変に見える手法までアリにしてしまうのがアニメソングの魅力だと思っています。
とにかく聴いてて楽しい曲。

IV KLORE / 極闇グロッソラリア

【試聴PV】IV KLORE「極闇ク゛ロッソラリア」【ラピスリライツ】 – YouTube

ゲーム、ラピスリライツ作中歌。 (2020年)

リズム部分のフレーズは古典クラシック音楽山の魔王の宮殿にてをアレンジしたもので、出足からインパクトがあります。
全体的にクラシックゴシックを意識したウワモノを配置しているものの、リズムが芯のあるEDMライクなパーツでまとめられており、特にスネアの音が本当にチャラい。
テンポの速さと完全裏打ちのベースも相まって程良く古さと現代っぽさが同居している、中二病留年生には堪らない曲。
自分と同じような世代だと絶対に伝わると思いますが、ALI PROJECTのゴシック×電子音楽というコンセプトを現代寄りに先鋭化させた感じ。

ちなみにこの曲はクレーンゲームに勤しんでいた際にゲームセンターの店内BGMで流れていたのが切欠で知りました。
即Shazam、即購入。

KOTOKO / Princess Bride!

プリンセスブライド / KOTOKO [ ErogesongFull 2003 ] – YouTube

ゲーム、もっと有体に言えば18禁ゲーム、Princess Bride主題歌。 (2003年)

この曲を知った経緯もなかなかに変なのですが、2000年代初頭、この世にダンスミュージックというものがあることを知り、サイケデリックトランスにハマっていたTAK666少年は、
ある時本場海外の有名なクリエイターを数多く起用したサイケデリックトランスのコンピレーションが国内レーベルからリリースされていることを知ります。
それが当時I’veという音楽プロダクションが手掛けていたVERVE CIRCLEというシリーズで、それ自体は個人的に当たりだったのでじゃあ別の作品も聴いてみようと思ったは良いものの、実はI’veが多く手掛けていたのはKeyを始めとする美少女ゲーム、18禁ゲームの曲であり、最初に手に取ったサイケデリックトランスのコンピの方が珍しかったということを後から知りました。
今書いていて昔からやってること変わってないな自分と思いましたよ。

で、その流れで聴いた曲。
所謂電波ソングというカルチャーを知ったのもこの曲が切欠です。
パーカッション的に細かくアクセントをつけた歌唱法や、随所で韻を踏んだ歌詞などリズム的な耳障りが気持ち良い。
リズムの質感やテンポの速さは当時のユーロビートっぽいと思う一方、シンセではなくボーカルを強調したこういうスタイルには独自性を感じます。

あとこの曲、先日のMusic Unity 2022で出演したKOTOKO本人が歌っていたという情報を聞いてマジかってなりました。
ほぼ20年前の、しかも18禁ゲームの曲が本人によって今尚披露されるってなかなかの事件だなと思いました。

そういえば同じアーティスト繋がりで今年に入ってからこういった曲も出ましたね。

Aiobahn feat. KOTOKO / INTERNET OVERDOSE

@Aiobahn feat. KOTOKO -INTERNET OVERDOSE(『NEEDY GIRL OVERDOSE』主題歌) – YouTube

ゲーム、NEEDY GIRL OVERDOSE主題歌。 (2022年)
令和の時代に突如出現したガッチガチのユーロビート、且つ電波ソング。
そして歌詞の内容はインターネットの承認欲求と時代感が混然一体となっている曲。
完成度が素晴らし過ぎてサウンドトラック付きでゲーム買いました。まだやってません。

ちなみにサウンドトラックのフィジカルリリースが来月に控えているそうですが、見てくださいこのジャケット。
これで令和の内容を平成のサウンドに乗せて歌った曲が、昭和のジャケットで出ることになるわけです。
ちょっと欲しい。
(元ネタ)

古代祐三, flair / すばらしき新世界

Namco X Capcom Intro 4K 60FPS Remastered – YouTube

ゲーム、ナムコクロスカプコンオープニングテーマ。 (2005年)

ウィスパーボイスのボーカルが特徴的なトランス
それもシンセバキバキ系のサウンドではなく、薄く敷かれたギターと随所に差し込まれるピアノという控えめなウワモノに荘厳さを感じさせるボーカルの残響処理が組み合わさったエモーショナルなスタイル。
ウワモノがシンプルな分ベースのリフがよく聴こえるのですが、それもまた曲の雰囲気に一役買ってます。

そしてそんな曲のエモさに反比例するかのような熱量を誇っているのがこのオープニング映像。
ナムコカプコン、両社のキャラクターが一定の世界観で各カットごとに次々登場する情報量の多さは、これまでゲームに触れてきた数が多ければ多い程テンションの上がり具合と比例します。
個人的にかなり好きなゲームのオープニング映像の1つ。

alan / Over the clouds -BURST mix-

God Eater Burst – Over the Clouds -BURST Mix- (English Subtitles) – YouTube

ゲーム、GOD EATER BURSTオープニングテーマ。 (2010年)

聴いて分かる通り、ダブステップです。
今となってはゲームミュージックに於いて採用されるジャンルとしては珍しくないダブステップですが、本作のリリースは2010年。
2010年というと世界中を震撼させたSkrillex / Scary Monsters And Nice Spritesがリリースされた年であり、もっと正確にはこのGOD EATER BURSTの方が先にリリースされています。
つまり日本に於いてはごく僅かな好事家しかこの音楽を知り得ない時代に、クラブミュージックとは全く異なる文脈で突如出現したのがこの曲ということになります。

しかもちゃんとこのジャンルの肝であるところのワブルベース、インパクトの強い2拍4拍のスネアなど当時のダブステップのサウンドをパッケージしているんですよね。
その上で伸びのあるボーカルを乗せているから特段クラブミュージックに触れていない人でも聴けるようになっています。
というか当時ボーカルもののダブステップというのもあまり一般的ではなかったので、相当チャレンジング且つ革新的なことをやってます。

この年以降、多くのクラブミュージックに於いてダブステップのサウンドが取り入れられるようになり、あらゆるジャンルに変革が訪れるのも見てきているので、ただただこの曲の先見の明には驚かされました。
個人的にはゲームミュージック史に残る重大事件の1つとして捉えています。

DAGames / Build Our Machine

BENDY AND THE INK MACHINE SONG (Build Our Machine) LYRIC VIDEO – DAGames – YouTube

ゲーム、Bendy and the Ink Machine作中歌。 (2017年)
今回唯一の海外枠です。
当初はDAGamesというアメリカの配信実況者によって本作をモチーフにしたファンソングとして作られたものなのですが、それを公式が気に入り、実際にゲーム内で採用された経緯を持つなかなか凄い曲。

まずこのゲームはかつてモノクロのカートゥーンを制作していたスタジオを舞台とし、その制作に携わっていた主人公がそのスタジオから脱出を図るという趣旨のホラーゲームです。
その道中でカートゥーンキャラクターたちから度々襲撃を受けるのですが、彼らには彼らのバックストーリーがあり、ゲームの進行によってそれを知ることができるといったコンセプトでして、
この曲はそんなカートゥーンキャラクターの視点から主人公に向けたメッセージを歌ったものになっております。
その内容というのが有体に言って呪詛そのもの。
ホラーゲームらしく物々しいワードが、古めかしく処理された雰囲気のあるボーカルによって次々と飛び出します。

その一方でバックトラックは軽快なピアノとグルーヴィーなコーラスがムード溢れるスウィングエレクトロでして、作中世界のレトロさとカートゥーンの楽しさを持ち合わせた雰囲気が漂っています。
先のボーカルに於いて細かく韻を踏んでいるのも軽快に聴こえる要因の1つですが、とにかく歌詞の内容と曲の雰囲気が離れまくっているのです。
こういった相反性のある曲は日本のアニメソングに於いてもTHE NEUTRAL / 日曜日の太陽などが挙げられますが、結構好きな仕掛けです。

大島ミチル / ICO -You were there-

Spotify – ICO-You were there- – song by ICO

ゲーム、ICOエンディングテーマ。 (2001年)

ケルト民謡的な楽器を用いた幻想的で穏やかなダウンビート
英語歌詞によるボーカルも儚さと優しさを伴って聴こえてくる、エンディングテーマのお手本みたいな曲です。
イントロ後、ボーカルが入ってくるAメロとBメロに於いてはノンビートで進行し、サビ手前でようやくリズムが入ってくるストーリー性のある展開はまるで映画のよう。
疲れた時とか、何かを終えた時とかに聴きたくなる曲筆頭です。

TM NETWORK / Get Wild

TM NETWORK 『Get Wild』 – YouTube

アニメ、シティーハンターエンディングテーマ。 (1987年)
ここまで有名アーティスト起用は無しで選定しておりましたが、この曲だけはこのテーマに於いて外せないくらい個人的に好きなので。
とはいえ、それまでチャートのトップ10圏外だったTM NETWORKが初めてトップ10入りを果たしたのがこの曲らしく、作られた経緯もシティーハンターのために書き下ろされたものだったらしいので、そういう意味では大外れでもないという言い訳をさせてください。

サウンドに80年代のレトロ感と近未来感が、歌詞に都市の煌びやかさと寂しさがそれぞれミックスされており、その配分が絶妙。
4つ打ちのキックにグルーヴ感のあるベースラインというダンスミュージックの要素を満たしたリズム、Aメロに於ける哀愁のあるパッドとサビに於けるタイトル通りワイルドなギターの相反する要素が合わさった構成は、様々な人が行き交っている都市というテーマに合致しているように思えます。
それでいて1つ1つのサウンドは決して派手過ぎず、互いに互いを引き立たせることによって1つのインパクトのある曲になっているのも愛おしいですね。

ちなみにこの曲が起用されているシティーハンターですが、2019年の劇場版、及び実写版が大ヒットしたことを受けてまた劇場版が制作されるらしいですね。
両方見たんですけど両方楽しかったので今回も期待して待ってます。

まとめ

以上、お気に入りのアニメソング、ゲームソングにスポットを当ててお送りしました。
メインストリームのポップスの洗練された感じと、アンダーグラウンドなチャレンジ精神が一緒くたになっている曲が好きなのでこのようなセレクトになりました。
年代も良い感じにバラけている通り、古きにも新しきにもそれぞれの良さがあると思っておりますので、引き続きチェックしていきたいと思っております。

そんなわけで今回はここまで。

次週05月31日は774Muzikさんが担当します。
では。

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オールドスクールレイヴ特集:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2022/05/12

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

ゴールデンウィーク明けて仕事が忙し過ぎて今回の記事を書く暇がなく、このタイミングでの公開となりました。
本当に申し訳ございません。

【告知】

予てよりご報告の通り、次回Hardonizeの日程が決まっております。


07月16日です。

来週には何かしらの追加情報が出るみたいです。
わくわくしておいてください。
(おもろいですね、あのアニメ。)

あと個人的な告知で恐縮ですが、来週05月21日に新宿WARPで開催されるTOKYO HARD GROOVE SESSION ’22に出演します。


ハードダンスハードコアのお祭り。
拠点を今は亡き新木場ageHaから場所を移しての開催となります。
とにかく面子が多い。そして豪華。この感じ久し振りですね。
好きなプレイヤーの音楽をガッツリ楽しむも良いですし、フロア間を周遊するのも楽しいのでこの手の音楽が好きなら是非お越しください。

ちなみに前回ここで出演した際は元号が切り替わる直前のタイミングということで平成J-POP縛りというハード感ゼロのプレイを行ってました。


更に言うとこの日の僕の後に控えていたのがTakayuki Kamiyaさんでして、『地獄のJ-POPセットだった。』と評されて暫く根に持たれていました。わりぃな。

【今回のお題】

さて、前回前々回は昨年のフリーダウンロード楽曲を振り返る特集を執り行いましたが、今回から通常の形式に戻り、
ハードテクノの1つのサブジャンルからオススメ楽曲について取り上げていきます。

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

それはそれとして今回のTOKYO HARD GROOVE SESSION ’22のオファーを頂くに際し、
レイヴっぽい感じでお願いします。』
というオファーを頂いております。

これまでこの連載をお読み頂いてるとチラホラそのフシが見えたかと思いますが、自分はこの音楽が大好きです。
インパクトの強いサウンド、ジャンルによる固定概念のないリズム、テンションの高いアンセムもあればひりつくような空気感を纏ったトラックもあるが、それら全てを包括したレイヴというカルチャーそのものが好きです。
なのでこのオファーも望むところだったりするワケで、当日は20年前~30年前の曲ばかり持って行くつもりでいます。
他の出演者も最新サウンドに焦点を当ててくる方々が多いと思うので、丁度良い感じにスキマを埋められるんじゃないでしょうかという狙いもあります。

というワケでそんなわけで今回取り上げるテーマはその予習も兼ねた

オールドスクールレイヴ

とします。

年代問わず、自分の好きな往年のトラックについて紹介していきます。
本連載に於いては多めの10曲紹介ですが、そもそも好きな曲が多過ぎるのでかなり絞りました。
いずれもう1回くらいやりたいところです。

早速ですがお気に入りオールドスクールレイヴ紹介いってみましょう。

【曲紹介】

The Prodigy / Everybody In The Place

The Prodigy – Everybody In The Place (Official Video) – YouTube

Everybody in the Place (Fairground Remix) by The Prodigy on Beatport

イギリスのレジェンドアーティストThe Prodigyによるオールドスクールレイヴ
1991年リリース。
バウンシーなベースリフと力強いブレイクビート、そしてメインフレーズとなる快楽性満点のスタブがレイヴの何たるかを象徴しているかのような曲。
構成がシンプルである分、余計にインパクトが際立つ感じも堪らないキングオブクラシック。
The Prodigyは個人的に大好きなので他にも取り上げたい曲はたくさんあるのですが、1番良く手が伸びるのがこの曲である気がします。

ちなみに翌1992年にリリースされた彼らのファーストアルバムExperienceはこの音楽を語る上で欠かせない作品なので是非聴いて頂きたいのですが、
この中にEverybody in the Placeの別バージョンが収録されていてそれも大好きです。

The Prodigy / Everybody In The Place (155 And Rising)

Everybody In The Place (155 And Rising) by The Prodigy on Beatport

原曲の快楽性というよりはテンポの速さだったり、リフの細かい刻み方という辺りがアグレッシヴな印象を受けるアレンジ。
ある種の怪しさを感じますが、それもまたレイヴの華。
実は去年も1回プレイしてますこの曲。

Outlander / Vamp

Vamp (Original Mix) by Outlander on Beatport

ベルギーのプロデューサーOutlanderによるオールドスクールレイヴ
1991年リリース。
何といっても最大の特徴はオルガンシンセのフレーズ。
6音をひたすら繰り返しているだけなのにダンスミュージック史上最大級のインパクトを誇っています。
あと意外とビートがしっかりしているので、近年のテクノにも繋げられたりします。
02月にお呼び頂いたRAVE-A-RIDEではそういった使い方をしました。

Cubic 22 / Night In Motion

Cubic 22 – Night In Motion (Official Vdeo) – YouTube

Night In Motion (Original Mix) by Cubic 22 on Beatport

ベルギーのプロデューサーユニットCubic 22によるオールドスクールレイヴ
1991年リリース。
攻撃的なレイヴスタブが鳴らされるパートと開放感のあるパッド、そしてピアノのユニゾンによって構成されたパートの落差が凄い曲。
所謂ジュリアナ、デステクノの文脈から取り上げられることもあるため、日本でも知名度が高かったりします。
使いやすいしインパクトも高いしでこれもよく使います。

SL2 / On A Ragga Tip

SL2 – On A Ragga Tip – YouTube

On A Ragga Tip (Original Remastered) by SL2 on Beatport

イギリスのレジェンドプロデューサーSlipmattの変名義プロジェクトによるブレイクス
1992年リリース。
レゲエのクラシックJah Screechy / Walk & Skankをまるっとサンプリングし、タフなブレイクビート(こちらも元ネタがあります。)と合わせた危険なシロモノ。
原曲では裏打ちのギターが入っているところをピアノに置き換え、ブレイクでレイヴィーな連打になるという今聴いても斬新な展開を含んでます。
あとリマスター版ではビックリするくらいベースが太くなっており、力強さと土臭さがより強調されていて断然オススメ。

Awesome 3 / Don’t Go

Don’t Go (Original Mix) by Awesome 3 on Beatport

イギリスのプロデューサーグループAwesome 3によるオールドスクールレイヴ
1992年リリース。
いなたいブレイクビーツに高揚感煽るレイヴシンセ、そこからピアノとボーカルが絡むメインフレーズがレイヴの華やかな側面を強調しているトラック。
否応なしにテンションが上がるフレーズですし、実際様々なリミックス、ブートレグが出ていますし、このフレーズをサンプリングした大量にあります。

同テンポ帯だとこれを頻繁に使います。

Supreme, Ramos / Crowd Control (DJ Twista Future Jungle Remix)

Crowd Control (DJ Twista Future Jungle Remix) by Supreme, Ramos on Beatport

Don’t Goを元ネタとするハッピーハードコアが1993年にリリースされており、時を経た2011年に突如リミックスされたレイヴブレイクス
イントロ後、即レイヴシンセという初速の速さや、その後もテンションを落とさない展開がインパクトと相まってまぁホントよく使いがち。

Bizarre Inc / Playing with Knives

Bizarre Inc – Playing with Knives (Official Video) – YouTube

Playing with Knives (Radio Edit) by Bizarre Inc on Beatport

イギリスのプロデューサーグループBizarre Incによるオールドスクールレイヴ
1991年リリース。
この特徴的なピアノフレーズは後年あらゆるジャンルの音楽にサンプリングされまくったので聞き覚えのある方もいるのではないでしょうか。
ビートはハウスを基調とした4つ打ちなので、周辺ジャンルとの相性も抜群。
レイヴのポジティブな側面が凝縮された1曲。

Pianoman / Blurred

Pianoman – Blurred (Official Video) – YouTube

Blurred (Pianoman Original Club Mix) by Pianoman on Beatport

イギリスのプロデューサーユニットPianomanによるオールドスクールレイヴ
1995年リリース。
リフにJimi Polo / Better Days、ボーカルにBlur / Girls And Boysをサンプリングしたハイパービッグボム。
パーカッションはブレイクビートを刻んでいるのにキックは4つ打ちという、両者の良いところを上手く融合したリズムがクロスオーバープレイヤーとしてめちゃ推せる。
テクノではあまり聴かないようなアシッドシンセのフレーズも特徴的で快楽度高め。

EarBreaker / EX-Tension

EX-Tension (Full Version) / EarBreaker – YouTube

日本のプロデューサーEarBreakerさんによるレイヴ
2004年リリース。今回取り上げる楽曲の中で最新のリリースです。
音楽ゲームのコンポーザーとして古くから活動されているCrankyさんのレーベル、Feline GrooveからリリースされているスプリットアルバムSPEEDSTERに収録された曲。
つまり同人音楽です。

ブレイクビートと4つ打ちを展開によってスイッチする巧みなリズム使い。
ウワモノについてはギターとレイヴシンセを駆使した攻撃的なパートがある一方、メインパートはスムースなボーカルとオルガンシンセが鳴り響くアップリフティングな構成。
レイヴの魅力をあらゆる角度から取り上げて1つの曲に凝縮したかのような印象を受ける曲です。

今回これを書くに当たってSPEEDSTERを全部聴き直したんですけどクラシック音楽レイヴユーロビートという一見ありえないジャンル同士の掛け合わせというコンセプトの斬新さ、
そこにジャングルハードコアハウスの要素まで取り込んだ幅広さが内包されており、同人音楽の醍醐味がギッシリ詰まった作品だったと再認識しました。
個人的には超名作なので駿河屋とかで買える人は是非聴いて欲しいところですが、Crankyさんの提供曲の一部については配信でも購入可能です。
R176とか今聴いても良いですね。

Cranky / R176 (Short Edit)

Stream Cranky – R176 [Short Edit] by Feline Groove Label | Listen online for free on SoundCloud

公式にはエディット版しか公開されてないのですがリリース版だとフルレングスで収録されており、展開の妙もまた良かったりするのでそちらで聴いて頂きたいところです。
あとメインリフの音が可愛い。
こういう音使いをするアーティストは当時の国内、海外のハードコアシーンにはいなかったと思うので、それもまた斬新でしたね。

折角オールドスクールレイヴにスポットを当てているので、そこから派生した音楽であり、且つ未だに自分も好きなジャンルであるところのハードコアから2曲取り上げます。

Trickster / Stop the Rhythm

Stop the Rhythm (Original Mix) by Trickster on Beatport

オランダのプロデューサーTricksterによるガバ
1997年リリース。
ビックリするくらい細かく打ち鳴らされたレイヴシンセが高速のガバキックと共に迫り来る爆発力満点のトラック。
ガバに於いては珍しくアーメンブレイクを使いまくっているのも大きな特徴です。

自分が知る中で最もレイヴに直結したガバは何だろうと考えた時にこれが思い浮かびました。
とにかく全編通してテンションの高さが異常。
この曲がリリースされているRuffneckというレーベルは、まぁこの手の痛快なガバが多くて大好きです。

DUNE / Can’t Stop Raving

DUNE – Can’t Stop Raving (HQ) Original Version – Oliver Froning – Official Dune Channel – YouTube

Can t Stop Raving by Dune on MP3, WAV, FLAC, AIFF & ALAC at Juno Download

ドイツのプロデューサーDUNEによるハッピーハードコア
1995年リリース。
かつてヨーロッパ中を席巻したハッピーハードコアに於ける大クラシック。
伸びのある女性ボーカルとちょい儚げなシンセのフレーズがこれぞアンセムという仕上がり具合。
バッキングピアノのエモーショナルさも相まって〆にこれを流せば万事綺麗に片付く・・・ということでこの紹介順になりました。

どうでもいいですが、自分が最初期にヴァイナルで購入した曲の1つでもあって思い入れがある1曲。

まとめ

以上、お気に入りのオールドスクールレイヴにスポットを当ててお送りしました。
オールドスクールと銘打っている以上、1990年代のトラックばかりになってしまいましたが、30年前にこれだけ表情豊か且つ印象的なトラックが多く生み出されていたかと思うと凄まじいものがあります。
自分はリアルタイム世代ではないので当時に思いを馳せることしかできないのが悔しいところですが、同じような所感を持つ若手のクリエイターがこのサウンドを駆使した最新のトラックでそれぞれのシーンを盛り上げているという現象は度々見られる昨今、たまにはこうした昔の曲を振り返るのも重要ではないかと思ったりします。

あんまり他のHardonizeメンバーはこの連載でやってくれないですけどね。
特定のテーマで年代問わず、個人的お気に入りを取り上げる、みたいなこと。
ほら、次回のHardonizeはあんな感じなわけですから。

そんなわけで今回はここまで。

次週05月17日は774Muzikさんが担当します。
では。

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