「 Resident’s Recommend 」一覧

今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2019/06/04

こんばんは774muzikでございます。
本日の更新はわたくしが務めさせていただきます。

さて、先日のHardonize33では沢山の方々にご来場いただきまして、ありがとうございました。
当日は5月25日、奇しくもKAGAMIの命日でした。
KAGAMIのことを思い返すとき、やはり切っても切れないのがWIREの思い出でして。
少し前、ピエール瀧が薬物で逮捕され、TASAKAにも飛び火するなど、WIREクラスタ的にはなかなか辛い状況だったりするのもあり、「KAGAMIをかけよう、TASAKAも電気もかけよう。ここだけWIREにしよう。俺がWIREするんだ。何なら俺がWIREだ。」ぐらいの謎なテンションで臨んだ今回でした。
ちなみに、初めて行ったWIREである03のタイムテーブルを首からかけてプレイしようと思ってたんですが、家に置き忘れてきました。悲しい。

まあ、そんなこんなで、終盤に少しだけハードミニマル的なのをかけたりもしましたが、基本的にはKAGAMIとWIREに感謝の気持ちを捧げるMIXでした。

今回の更新ではそんなプレイリストをつらつらと公開していこうと思っているんですが、その前に、まずはCDのご紹介をば。
とりあえず、これらとbeatportで今回使った楽曲は網羅できます。

V.A – Wire 01 Compilation

JeffのUFO、卓球のHyperspeed、KAGAMIのPerfect Storm、CJ BollandのThalysman、Nothing Gonna Changeのリミックスなどなど、名曲揃い。
この頃はまだWIREには行けてなくて、サントラ聴いて思いを馳せていたっけな…。

V.A – Wire 02 Compilation

2枚組の大作。KAGAMIのMirror Ball Future Funkも目玉だけども、何よりみんな大好きGet On UpのクリリンRemixが収録されてます。

KAGAMI – The Broken Sequencer

KAGAMIの1stアルバムなんですが、StarArts以降のキラキラ感?ギラギラ感?がなくて、むしろハードミニマル/ハードテクノの流れを汲む音が多くて、ものすごくフロアユースなアルバムだと思います。
見つけたら絶対ゲットしてほしい一枚。

電気グルーヴ – The Last Supper

あすなろサンシャインの卓球Reconstructionだけでもう買う価値あるんだけど、誰だ!のKAGAMIリミックス、エジソン電のTASAKAリミックスなど、他の収録曲も珠玉。
N.Oのポリシックスカバーもめっちゃいい。
そういえば、この前見た成人向け動画で女の子が「あっ、そこめっちゃいい!めっちゃいい!」って喘ぐのがあってなかなか良かったんだけど、関係がないので割愛します。

電気グルーヴ – J-POP

エキスポ ヒロシマは至高。
今回、モノノケダンスとかいちご娘も仕込んでたんだけど使う機会なかった。

電気グルーヴ – Niji (The MFS Remixes)

虹のリミックス集。
これはもうMijk Van DijkのFor Girls Remixが最高すぎてウンコ漏れる。
虹に惚れ込んだMijkが、Remixすることを条件に頼み込んでMFSからライセンスリリースさせたやつ。
とりあえずこれ見て。

「Do you really want this!?」って、訊くまでもないだろコンチクショー!最高!

CDは以上です。
どれも買って損のない逸品なので、中古で安くなっていたら是非お求め下さいませー。
ちなみに僕はNijiリミキシーズがどうしても欲しくて海外から取り寄せました。後悔なし!

ということで本編。
…なんですが、実際のプレイをお聴き頂きながらの方が分かりみが深いと思われますので、是非こちらをば。

はい。
ではようやく本当に本編に入ります。

01.KAGAMI – Tokyo Disco Music All Night Long (Original Mix)

一曲目はこれと決めてました。
KAGAMIの命日にプレイする以上、これしかないのだ。
立ち合いは強く当たってあとは流れで、という感じで二曲目以降は気の赴くまま…。

02.電気グルーヴ – 誰だ! (kagami’s remix)

The Last Supper収録。
原曲も好きなんだけど、KAGAMIの個性がとてもよく出ていて、こちらも大好き。

03.KAGAMI – Mirror Ball Future Funk

WIRE02コンピ収録。
キラキラディスコチューンテック!
めちゃ上がるよなこんなん…。

04.DJ TASAKA – MOLE’S ROCK

WIRE02コンピ収録。
KAGAMIといえばTASAKAでしょ!ということで、こちらもWIREコンピから。
アッパーでカッコよい。

05.KAGAMI – Perfect Storm (Original Mix)

やっぱクソかっこいいよね…。
KAGAMIがWIREでライブした時のバージョンを真似して、ダッダッダッダッッダッダダッダのところをループさせたんだけど、テンション上がりすぎた結果、勢い余ってその後のハイパスかかるところもループさせてしまいました。てへ。

06.DJ TASAKA – You Like That ?

WIRE01コンピ収録。
TASAKAは、ディスコでKAGAMIと同系統なんだけど、ギラギラしてなくて、少し落ち着いた音で、これはこれで大好き。

07.電気グルーヴ – Nothing’s Gonna Change (Lexy & K-Paul Remix)
プレビューなし。
The Last SupperとWIRE01コンピの両方に収録されてるけど、コンピの方はEditで少し短い。
原曲よりもMixしやすい気がする。
ブレイクでヴォーカルだけになるので、次の曲に移行しやすい。

08.電気グルーヴ – 虹 (Mijk van Dijk’s For Girls Remix)

Niji (The MFS Remixes)収録。
数多ある虹のリミックスの中で一番好き。
Multi Mijkで使われてたのもあり、思い入れがめちゃくちゃ強くて、海外から取り寄せて購入。
カッコいい。ホント、カッコいい。

09.KAGAMI – Elefunts’ Disco

The Broken Sequencer収録。
アルバム中でこれが一番好き。
重くてギュッと詰まった感じのボトムが最高にカッコいい。
そこからのFreedom – Get Up and Danceサンプリングがぶち込まれて、もうてんやわんやですわ。
クッソあがる。

10.KAGAMI – Beat Bang Blue

The Broken Sequencer収録。
普通にハードテクノです。
てか、Beat Bangシリーズはどれも硬派。

11.KAGAMI – Hyper Wheels

The Broken Sequencer収録。
ノスタルジックさすらあるブレイクビーツにズンドコいビート、Funky Grooveのアノ音でブレイク。
騒がしくてハードでとても良い。

12.KAGAMI – Beat Bang Robo

The Broken Sequencer収録。
「ババーン…ババーン…」というノイジーで変な声ネタがループするクソカッコいい曲。
この頃のKAGAMIのノイジーな感じが大好き。

13.KAGAMI – Filter House Music

The Broken Sequencer収録。
Elefunts’ Discoと1、2を争うくらい好き。
パーカション含むリズムの音も声ネタも全てが最高。
どこがハウスミュージックなのかは分からんけど、ホントかっこいい。

14.電気グルーヴ – あすなろサンシャイン (takkyu ishino re-construction)
プレビューなし。
The Last Supper収録。
卓球による最高に硬派でクールなリミックス。
これとは別にTakkyu Remixというのがあって、これまた最高なので、いつか手に入れたい。

15.電気グルーヴ – エキスポ ヒロシマ

めーっちゃカッコいい。
かっこよさでは電気の曲で随一じゃないかと思う。
BPM150ぐらいで速いのを136に落として混ぜ込み。

16.Oscar Mulero – Friday Thirteen (Original Mix)

ここからしばらくは直接的にはWIRE勢ではないゾーン。
ただ、あの頃のWIREっぽさというか、個人的にWIRE原体験が刺激されるような音をチョイスしてみてます。

17.Tito K. – Gate 23 (Wsm Remix)

ダークなボトムと透き通った女性ヴォーカルが対照的で、暗闇に光差す感じ?好き。

18.Ben Long – Potential 2 (Umek Remix 2)

あ、これ今回の激推しトラックです!!
全ての音が尊い。
UMEKは神はっきりわかんだね。

19.Whan – Access Violated (Original Mix)

ノイジーで変態的なトラック。
こういう若干いかれた音使いでギミックフルな曲も好き。

20.JK Flesh – Exit Stance (Original Mix)

前の曲がハイ強めなので、若干丸い音というかハイがきつくない曲を混ぜ込んで、更に先の曲に繋げやすくするために起用。
使いやすい。

21.Balrog – Special K (Original mix)

ダークなリズムに変な女性ヴォイス。
こういう喋り系トラックに弱いんだよなぁ…

22.Spirit Warriors – Yukatan (Original Mix)

しっかりしたボトムで変に穿った展開もないので使いやすい。
次のBeat Bang Blackに向けて、少し個性を消しつつノリをキープするために起用しました。

23.KAGAMI – Beat Bang Black

The Broken Sequencer収録。
パーカッシブでハード。
一時期のIgnition Technician的な趣もある。
ラストスパートに向けて、もう一山上げていきつつ、KAGAMI楽曲に戻ってきました。

24.KAGAMI – Tiger Track

これは説明不要だと思うので割愛。
まあ、とにかく優勝トラックだよね。

25.KAGAMI – World Cup

The Broken Sequencer収録。
ハードテクノ文脈の音から派手に展開するアッパーチューン。
The Broken~の中では一番派手なんじゃないかな?
ラスに向けて加速。

26.KAGAMI – Last Resorts Spartan (Original Mix)

この曲はKAGAMIの楽曲の中では割と異色な感じじゃないかな…?
音的には大好物なんで、アナログでリリースされた当時、即買いした思い出。
若干使いどころが難しいけど、相当カッコいい。

27.KAGAMI – Turbo Boost (Original Mix)

最後はエモさを高めて終了。
派手目なKAGAMIから始まり、初期のゴリゴリしたハードテクノを経由して、最後に派手な音に戻ってくる、という展開でした。
やっぱり僕らはSons of WIREなんですよ。

ということで本日はここまで!
次回更新は木曜日。DJ Sangoが担当します。ではー


今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2019/05/30

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

Hardonize 33回目、無事に終了致しました。
お越し頂いた方々、この記事をご覧頂いている方々、本当にありがとうございます。

当日は別パーティーとダブルブッキングだったため、レジデントのプレイを聴くことができませんでしたが、話を聞いたところによると相当変わったことをやっていたようで。
ハードテクノを軸に他ジャンルまで伝播させると云うのはこれまで自分が推進してきたこともあって聴けなかったのが残念ではありますが、おそらくこの辺りは各々の担当回に於いて語られることでしょう。
と云うかそういうこともっとやっていいのよ?

それも今回のゲスト2組のポテンシャルに引っ張られての形だったことは想像に難くありません。
レイヴィーな最新トラックを連発しながらテックダンスのクラシックまで押さえたDon2Kの2人、反対に90年代レイヴクラシックをこれでもかと濃縮させたプレイをヴァイナルオンリーで展開させたbirdheadさん、共に良いものを披露して頂きました。

ワタクシはこの日トリを担当致しました。
出番前のbirdheadさんがオールドスクールレイヴであることは目に見えていたので、そこから最近のトラックに推移させることを念頭に置きました。
既に何回か連載の中で触れておりますが、最近のメインストリームテクノにレイヴ回帰が起こっていて、スタブやドミネイターと云った『あの頃』の音が乗ったトラックがガンガン新譜としてリリースされているのです。
4つ打ちだけでなくアーメンモロ使いのダークなブレイクス界隈もかなり活発なので、その辺りひっくるめてスポットを当てた内容になりました。

全容はこちら。
ブレイクス~レイヴ回帰系テクノ。

No Artist Trackame Link
01 THE PRODIGY OUT OF SPACE beatport
02 THE PRODIGY FIRE (SUNRISE VERSION) beatport
03 SL2 On A Ragga Tip (Original Remastered) beatport
04 THE PRODIGY FIRESTARTER beatport
05 BONG-RA vs THE DJ PRODUCER GLOWSTYX BANGFACE VIP beatport
06 T99 Anasthasia (Pulsar Remix) beatport
07 Echo Knight Xscape beatport
08 Top Cat Request the Style (Special Request Remix) beatport
09 Joy Orbison Off Season bandcamp
10 Raito Hardcore Rave beatport
11 Quentin Ravn Planet B beatport
12 The-Prophecy Jam Master (T78 & ROBPM Remix) beatport
13 Outlander Vamp beatport
14 Atix Circles beatport
15 PALI, Lorenzo Raganzini No Escape (Regal Remix) beatport
16 Blicz Modern Revolt beatport
17 T99 Anasthasia (Falhaber Remix) beatport
18 Da Hool Meet Her At The Loveparade (Shadym & Alain Delay Rework2018) SoundCloud
19 SPLNTR The Battle Of The Thunders (Rave Edit) beatport
20 Earwax (IT) Hardship beatport
21 Jensen Interceptor Aqua Lung beatport
22 fuse vs lfo loop beatport
23 808 State Pacific 212 YouTube

冒頭The Prodigyの曲を3つ立て続けに使ったり、Anasthasiaリミキシーズから2曲使ったり、好きが高じて大分無茶をやりました。
例によって数曲かいつまんでご紹介します。

THE PRODIGY / FIRESTARTER

The Prodigy – Firestarter (Official Video) – YouTube

序盤3曲The Prodigyで固め打ちした中の1つ。分かりやすくKeith Flint追悼。
1996年にリリースされた彼らの代表曲とも言える作品で、当時生まれたビッグビートと云うジャンルの金字塔でもあります。
ファットなリズムにサンプリングされたギターリフが繰り返されるシンプル且つインパクトのある曲。
Keith Flint追悼回でも触れましたが、彼がProdigyに於いてボーカルに転身した最初に作られた曲でもあるので、どうしても使いたかった。

Top Cat / Request the Style (Special Request Remix)

Request the Style (Special Request Remix) by Top Cat on Beatport

1994年リリースのレゲエをこの曲が由来となっているPaul Woolfordのプロジェクト、Special Requestがアレンジしたもの。
Special Requestについては過去の記事で特集している通り、現代テクノとオールドスクールレイヴの架け橋を担い、多くのヒットチューンを輩出している存在です。
この曲に関してはとにかくベースが深い。
延々と反復されるアーメンといい、早回ししたらそのままジャングルとしても使えそうな仕上がりです。
元のBPMが140と云うこともあり、各ベースミュージック、ブレイクビーツとしても機能する大変使い勝手の良いトラック。

Quentin Ravn / Planet B

Planet B (Original Mix) by Quentin Ravn on Beatport

やや歪んだリズムと浮遊感のあるパッドと云う相反する要素が絡んだテクノ。
こういう曲は飛び道具として使いやすいので割と重宝する傾向にあります。
ドライな金物からショートブレイクを経て4つ打ちリズムに流れ込む展開をするため、ブレイクビーツからテクノに推移する過程で使用しました。

T99 / Anasthasia (Falhaber Remix)

Anasthasia (Falhaber Remix) by T99 on Beatport

前回の担当回でも触れた今年の重大出来事、Anasthasiaリミキシーズ3部作の中から1つ。
リズムの硬さもそれとして、リフのエディットに於いてかなり攻めていると思われるこのアレンジ。
Falhaberはここ数年でシーンに現れた急先鋒ながらメインストリームテクノ~ハードテクノどちらでも使えるような丁度良い塩梅のトラックを得意としているフシがあるので、要注目のアーティストだと思います。

SPLNTR / The Battle Of The Thunders (Rave Edit)

The Battle Of The Thunders (Rave Edit) (Original Mix) by SPLNTR on Beatport

ダークテクノの新星アーティスト、SPLNTRによる最新EPより。
オリジナルのホラー且つインダストリアルなテイストにスタブ、アシッドと云ったレイヴパーツを上乗せした破壊力倍増のトラック。
ちなみにEPのリリースは本作でまだ2作目と云う超若手でありながら、収録曲や彼のSoundCloudアカウントにはオールドスクール感溢れるトラックが目立ちます。
こちらも今後要注目(特に歪んだ音が好きな人向け)の存在と言えるでしょう。

fuse vs lfo / loop

Loop (Original Mix) by Richie Hawtin, F.U.S.E., LFO on Beatport

割合レイヴの派手な音を立て続けにかけたので、最後はデトックス気味に、それでもオールドスクールに敬意を払いつつこちらで〆。
1993年にLFOとF.U.S.E a.k.a. Richie Hawtinと云うテクノレジェンド同士の合作と云う形でリリースされたアシッドハウス。
展開も構成もシンプルながら延々と繰り返されるTB-303TR-808、そしてTR-909と云った名機たちの音は中毒性のカタマリで、まさしくクラシックと呼ぶに相応しい曲。
今年に入ってRichie HawtinがF.U.S.Eの活動25周年記念盤を出したこともあり、最後に持ってきました。

ちなみに、厳密には808 State / Pacific 212をウワモノとしてかけつつ、ボトムをこちらメインで流すと云う人力マッシュアップをやりました。
こちらもテクノクラシックとして有名な曲。
割と両曲の展開がピッタリハマるので是非真似してみてください。

他の曲も取り上げたいところではございますが、今回はここまで。
上記トラックリストの各楽曲に於けるリリース日を見ると、今年のものがかなり多いことが分かります。
オールドスクールレイヴの発祥から30年、現在進行形で現行のシーンにリバイバルが起こっているのです。

東京ではテクノのパーティーが毎週どこかで行われておりますが、とりわけ最新のアグレッシヴな音に焦点を当てたパーティーではこういった音が流れることも珍しくありません。
だもんでワタクシのように当時クラブミュージック自体触れていなかった世代にとって、今のこのシーンからは得られるものが多いように感じます。
これを見て興味を持たれた方がいらっしゃいましたら是非様々なパーティーに足を運んで頂きたいと願っております。

余談ですが、前回の担当回にて触れた秋葉原重工の渋谷Contact回、Hardonize前日深夜に行われたFatima HajjiとPig&Dan来日、Hardonize当日深夜に行われたWehbba来日
全部行きました。
ホントこの週テクノづくしで楽しかったです。
得たものは積極的にアウトプットできるよう心がけます。

ちなみにHardonizeを含む全行程でTakayuki Kamiyaさんと一緒でした。
あの人のテクノに対するタフネス本当に凄い。
あと3日前にも一緒にカレー食べました。
ボスも彼を見習って早く僕にラーメン奢るべき。

次週06月04日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。

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