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【特集】タイトルに夏関連のワードが入ったテクノ:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2023/08/31

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【告知】

次回Hardonizeの情報が公開となっております。


2023/10/14(sat) Hardonize #45 at waseda sabaco | Hardonize web

ゲストにお招きしたのはDJ KITAさんDJ YO-Cさんの2名。
20年以上のキャリアを誇る大先輩2名を迎えてお送りする15年目のHardonize、いつも以上にハッピーでファンキー、そしてバンギンなサウンドにスポットが当たることと思われますのでお楽しみに。

日にちは10月14日(土曜日)、スタート時間が若干変わりまして15時からとなります。
場所はいつもの早稲田茶箱にて皆様のご来場をお待ちしております。
尚、参加予約登録フォームもございますのでこちらから申請を行って頂けると入場が確実です。
Hardonize #45 参加予約登録フォーム

【近況】

直近でyudukiボスに会ったわけでもないのに若干風邪気味です。
風邪ってXやDiscordを介して伝染ったりしましたっけ?
そうか、これがニューノーマルか。

【今回のお題】

さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

さて、本日が暦の上では夏最終日、明日から09月となります。
1年の2/3が終わって今年も残すところ・・・というお決まりの文言はさて置いて季節柄、夏というワードには賑やかなイメージがつきものです。
それは曲に於いても顕著に現れるものでして、夏に関連する単語を冠するトラックは派手でアッパーなテンションのものが多く、逆に冬に関連する単語の付いたトラックはちょっと哀愁漂うしっとりしたものが多く見受けられます。
勿論テクノにもそういったトラックがあるわけなのですが、今までそういった括りでこの連載をお送りしたことがなかったことに気付き、『やるなら夏最後の今日しかない。』という妙な使命感に駆られた次第です。

早い話、今回のテーマは

タイトルに夏関連のワードが入ったテクノ

になります。

過去に行った似たような特集としては2017年の04月に行った曲名に『春』とか『桜』とか入ったトラックとか、2021年の02月に行った曲名に『チョコレート』が入ったトラックがあります。
曲を掘る際にタイトルをキーワードにするというのはメインの掘り方ではないものの、時代やジャンルに因らない一方、(特に夏とか冬とかイメージが連想されやすいワードだと)ある程度指向性を持ったテイストの曲と出会う切欠になることがあるのでたまにやってみたくなる時があります。
今回も特に時代やジャンルを絞らず10曲程ピックアップしておりますので、夏をイメージしながらお楽しみ頂けますと幸いです。
というか選び終わってみれば無理やりにでも夏が連想されるようなエネルギッシュな10曲になりました。夏のパワー恐るべし。
Semitechno2が公開されていれば是非紹介したかったですね・・・。

それではタイトルに夏関連のワードが入ったテクノ紹介いってみましょう。

【曲紹介】

Carpainter / YATAI

YATAI | Carpainter

日本のプロデューサーCarpainterさんによるテクノ
タイトル通り屋台のある祭りの喧噪がパーカッション(太鼓)と指笛を通して伝わってくるかのよう。
オリエンタルな要素をトライバルテクノに落とし込んだ和心を刺激するトラック。

Nobuharu Morimoto / Mura No Matsuri

Nobuharu Morimoto – Mura No Matsuri (Original Mix) [EME] | Music & Downloads on Beatport

日本のプロデューサー、且つテクノ系トピックに関するYouTube活動もされているNobuharu Morimotoによるテクノ
高インパクトの太いキックを中心に、展開ごとに金物のパターンを変えてくるリズム主体のトラック。
この生っぽくてラフなドラムパーツから土着感がめちゃくちゃ漂ってきます。

Raito / Summer Of Love (Rave Mix)

Raito – Summer Of Love (Rave Mix) [Boysnoize Records] | Music & Downloads on Beatport

フランスのプロデューサーRaitoによるテクノ
ピッチの高いボーカルやレトロなアナログシンセ、開放感のあるブレイク、タイトルも含めてレイヴの臭気が充満しています。
キックこそ硬めの4つ打ちですが、裏でうっすらブレイクビーツのリズムが聴こえるのも個人的にはツボ。
スタブに頼らずにレイヴマインドを体現している曲という印象です。

Yuken / Matsuri

Yuken – Matsuri (Original Mix) [Speedsound] | Music & Downloads on Beatport

(多分)中国のプロデューサーYukenによるテクノ
三味線、囃子と日本の伝統音楽のサウンドが用いられている以上に目立っているのがしつこいまでの『こんにちわ。』サンプリング。
途中でビートダウンする展開があったり、かなり謎のアイディアが詰まっている作品。
メインのリズムが硬さよりグルーヴに重きを置いた、ちょっと前のテクノを彷彿とさせる仕上がりになっているのが逆に面白サンプリングにハマっている気がします。

ちなみにこのアーティスト、他にもこういう曲をリリースしております。

Yuken / The Sound of Shinjuku

Yuken – The Sound of Shinjuku (Original Mix) [Speedsound] | Music & Downloads on Beatport

なんでちょっとサイケデリックトランスっぽいんだ。
日本と中国の伝統音楽を現代のダンスミュージックに配合させるという趣旨のプロジェクトらしいのですが、先の曲も合わせた日本語のたどたどしさとか音使いはどうも日本っぽくないアヤしさがあります。
そこが変ミュージック好きには魅力とも言えます。

DJ Kobe / Matsuri

MATSURI – DANCE MIX – YouTube

DJ Kobeによるテクノ
リリースが1998年と古く、またこのアーティストはこの曲しかリリースしていないため、正体が分かりませんでした。
裏打ちを基本とするベースに前のめりなハイハットリズムの構成は1998年当時らしさがありますね。

変わっている点と言えばスケールの長いオリエンタルな笛の音と日本的な合いの手が入っているところでしょうか。
これには元ネタがあって、日本が世界に誇る環境音楽エレクトロニカを代表するシンセサイザー奏者、喜多郎の同名曲がそれに当たります。

Kitaro / Matsuri (Remastered)

Matsuri (Remastered) | Kitaro

更に驚く点として、この曲はブートレグではなく、正式にライセンス許諾を経てリリースされた言わば公式リミックスであるということ。
そしてこの販売元は泣く子も黙る天下のAvex Traxです。
1990年代のAvex Traxが無敵の存在であったことに対する確信がまた1つ深まりました。

CrazyRomantic / Summer Sunshin Sample

CrazyRomantic – Summer Sunshin Sample (Original Mix) [RT TRAX] | Music & Downloads on Beatport

日本のプロデューサーCrazyRomanticによるテクノ
せり上がるようなメインリフやフィルター使い、エレクトロのような厚みのあるベースなど、ループ主体でありながらかなりファンクネス指数の高い作品。
ブレイクスを意識させるようなリズムの打ち方も良い感じ。
Kagamiサウンドが好きな方は是非。

Rapunzel / Summer Time

Rapunzel – Summer Time (Original Mix) [Adult Records] | Music & Downloads on Beatport

チリのプロデューサーRapunzelによるハードグルーヴ
うねりと跳ねのあるベースライン、メインとなるフレーズを支えるブラスとストリングス、時折差し込まれるコーラスと全てがゴージャスであり、凄まじいファンクネスの塊。
リズムからウワモノまでみっちり詰まった厚みもあり、ハードグルーヴ屈指のピークタイムチューンの1つです。
2010年代初頭のAdult Recordsには本当に悉く興奮させられました。

ちなみに同EPに収録されている本間本願寺さんのリミックスワークもかなり素敵。

Rapunzel / Summer Time (Homma Honganji Remix)

Rapunzel – Summer Time (Homma Honganji Remix) [Adult Records] | Music & Downloads on Beatport

当時から本間本願寺イズム健在の太いリズムを軸にフィルターと細かい展開作りでガンガン牽引していくタイプのトラック。
これを聴いた当時まだ本人と繋がりが無く、同ジャンルの他クリエイターの作品に引けを取らないサウンドだったため、『どこぞの外人が日本風の名前冠してるわ。』くらいに思っていたのを思い出しました。
そのくらいこの音は当時の日本のテクノとの間に乖離があり、日本人だと知ったときは大分衝撃を受けました。

Emiliano Cassano, Nik Wel / Summer Vibes (Club Mix)

Emiliano Cassano, Nik Wel – Summer Vibes (Club Mix) [Clone 2.1 Records] | Music & Downloads on Beatport

イタリアのプロデューサーEmiliano CassanoとドイツのプロデューサーNik Welによるメロディアスハードテクノ
芯のある硬いキックに厚みとグルーヴ感のあるベースラインという重厚な組み合わせにエコー+ディレイ処理されたデトロイティッシュなシンセがエモーショナルに鳴り響きます。
たっぷり設けられたブレイクで溜めた感情を明けてから一気に開放する瞬間が極上ドラマティックな1曲。

Kei Kohara / Bloom After Broken Life (Midsummer Mix)

Kei Kohara – Bloom After Broken Life (Midsummer Mix) [AsianDynasty Records] | Music & Downloads on Beatport

日本のプロデューサーKei Koharaによるメロディアスハードテクノ
度々紹介している通り、個人的趣向のかなり上位に食い込み続けております。
厚いベースラインにパーカッションリズム、そしてピアノやブラスの混合編成によるアーバンなウワモノという、ハウスの要素が落とし込まれたハードテクノ
夏の夜のワクワクする感じが想起される、テンションの高い作品です。

S-Connection feat AnaBelle / Summerlove ’97 (Scorccio Edit)

Summerlove (feat. Anabelle) (Scorccio Edit) – YouTube

イギリスのレジェンドプロデューサー、サウンドエンジニアであるMark Summersの代表的ソロプロジェクトScorccioによるユーロハウス
軽快なビートに裏打ちの跳ねたベース、生音感を残しつつも快楽的なシンセのフレーズにピッチの高いボーカルにボイスサンプル・・・個々の要素を挙げればキリがない程、アップリフティングなパーツがそこかしこに散りばめられた個人的大傑作。
ハウスを軸としながらテクノのループ感も備え、トランスのサウンドを使いつつブレイク以降のレイヴっぽさが増す様々な要素が入り混じったバリアレックなスタイルは正にSummerloveのタイトルに相応しいですね。
原曲のスムースな雰囲気が一切感じられないアレンジの妙も含めて秀逸だと思うトラック。

【次回】

そんなワケで夏はここまで。

次週09月05日の秋は774Muzikさんが担当します。
では。

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新作ハードグルーヴ特集:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2023/08/17

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【告知】

次回Hardonizeの情報がゲストを含めて公開となりました。


2023/10/14(sat) Hardonize #45 at waseda sabaco | Hardonize web

15周年イヤーの3回目となる今回お招きしたのはDJ KITAさんDJ YO-Cさんの2名。
プロフィールによるとDJ YO-Cさんは93年から活動を開始とあるので、なんとHardonizeの倍。
そしてその弟子となるDJ KITAさんですが、こちらも20年はゆうに超えるDJキャリアの持ち主、というわけでどちらも大先輩に当たる方々です。

我々Hardonizeレジデントは全員、人によってはDJを始める前から彼らのプレイを現場や円盤で聴き、当時あったクラブカルチャー雑誌に掲載されていたレコードレビューを見ながら新譜DIGをしていたわけで、今回の節目にこうしてお呼びできたことは本当に光栄だと思うばかりです。

日にちは10月14日(土曜日)、スタート時間が若干変わりまして15時からとなります。
場所はいつもの早稲田茶箱
ハッピーでファンキー、そしてバンギンなサウンドを取り揃えて臨みますので是非ご来場ください。

【近況】

明日はSONICMANIAですね。
Flying LotusThundercatが出ることは当初から発表されてましたが、更にAutechreが加わるとは。
この3者の並びはビートミュージック好きにとって奇跡の並びだと思いますし、ギリギリまで悩みましたが今のところ行く心持ちです。
上で『ハッピーでファンキー~・・・』と書いたものの、当日ズブズブのブレイクビートやビキビキなノイズばっかり流していたら『そういうことだったんだな。』とお察しください。

【今回のお題】

さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

今回取り上げるサブジャンルは

ハードグルーヴ

です。

特別連載に於いては7回目に取り上げたパーカッションリズムと前のめりなグルーヴを擁したファンキーなハードテクノです。
自分が前回取り上げたのは2022年の10月とほぼ1年前、ちなみにその前は2021年の11月となっておりますが、当連載に於いては各々頻繁に取り上げているスタイルの音楽でもあります。

暦の上ではそろそろ夏も終盤というのにまだまだ暑い日が続いておりますので、季節とハマる陽気なテンションのものを紹介していきたいと思った次第です。
直近で取り上げたディスコといい、ハードハウスレイヴも個人的には夏の音楽と捉えておりますので合わせて是非。

早速ですがここ1~2ヵ月の間にリリースされた新作ハードグルーヴ紹介いってみましょう。

【曲紹介】

Jonasclean / Habibi

Habibi (Original Mix) by Jonasclean :: Beatport

トルコのプロデューサーJonascleanによるディスコ
ビートは最後まで鳴りっ放しで、上に乗るループネタが変わっていくことで展開するブートレグ色の強いトラック。
そのループに含まれるカッティングギターやボーカル、シンセがグルーヴ感満点のベースが搭載されたリズムと合わさってファンクネス指数高めです。
ディスコにしてはちょい速いテンポということもあってハードグルーヴとの相性も良いものになっています。

Studio 1ne / Circussco

Circussco (Extended Mix) by Studio 1ne :: Beatport

Total Control1ne Of A KindTuff Cookieなど、様々な名義を持つイギリスのベテランプロデューサーStudio 1neによるファンキーハードハウス
陽気なブラスサウンドとコーラス、早口ラップが跳ね系アナログベースの上に乗ったレトロなパーティーチューンといった仕上がり。
ディスコハウスハードハウスは勿論のこと、ハードグルーヴベースラインにも転用できそうな利便性は本当にありがたい限り。

Mark Broom / Love Train

Love Train (Original Mix) by Mark Broom :: Beatport

イギリスの重鎮プロデューサーMark Broomによるハードグルーヴ
トラック全体を通してトライバルパーカッションに軸足を置いた黎明期のハードグルーヴの匂いがめちゃめちゃ漂ってきます。
ブラスやストリングス、ソウルフルなボーカルといったインパクトの高いサウンドも随所に散りばめてあるものの、メインディッシュはパーカッションと言わんばかりに全面に押し出されており、この手のトラックは2000年代初頭によくリリースされていたことを思い返し、テクノの時代は1周回ったなということを感じさせてくれるトラック。
(収録EP名がHardgroove 4 Life EPというのもまた・・・ねぇ?)

旧来のトライバルテクノヘッズは見逃し厳禁のリリース。
774Muzikさん、あなたのことです。

The Miller / Old Story (Uncertain Remix)

Old Story (Uncertain Remix) by The Miller :: Beatport

オーストリアのベテランプロデューサーBoriqua Tribezの変名義、Uncertainによるテクノ
こちらもパーカッションリズムがメインとなっているトラック。
で、ここにエディットされたブラスやトライバルちっくなボーカルが規則的に差し込まれており、それらがなんとも不穏な空気を纏っているのが最大の特徴ではないでしょうか。
この2つの組み合わせでこんなに不穏になることがあるのかと意外な発見があります。
ハードグルーヴとして使うより、リズム主体のテクノの中に放り込むとかなり映えるトラック。

Sandro Mure / Reunion

Reunion (Original Mix) by Sandro Mure :: Beatport

ドイツのプロデューサーSandro Mureによるハードグルーヴ
フィルターを纏った規則的なシンセループとうねりのあるベースがアーバンな雰囲気を演出しているトラック。
ブレイク後はパッドも乗っかって更にエモーショナルな曲調に展開します。
夏、夕暮れ、ビーチを連想させる曲。

Marco Herzing / Sardegna

Sardegna (Original Mix) by Marco Herzing :: Beatport

ドイツのプロデューサーMarco Herzingによるハードグルーヴ
太めのリズムに規則的且つシンプルなシンセループ、前のめりなハイハットリズムというオーソドックスなハードグルーヴを体現している曲。
とりあえず持っておくと安心というタイプのグルーヴキープものという印象ですね。

ちなみにこれがリリースされたレーベル824 Groovesは今月(2023年08月)から作品展開を始めたばかりでまだ2作品しかリリースされておりませんが、
一昨日のyudukiボスのエントリーにて片方のRONDALE / Dramaから1曲取り上げられており、もう片方のV.A. / Vol.1に収録されているのがこの曲になります。
結構Hardonize内で注目されている新興レーベルですので一緒に今後の活躍を見守っていきましょう。

DJ Koh Bon / Are You Ready

Are You Ready (Extended Version) by DJ Koh Bon :: Beatport

オランダのプロデューサーDJ Koh Bonによるハードグルーヴ
エレクトリカルなシンセサウンドやレイヴオルガン、ワンショットのボイスサンプルが多用されていたりと、一般的なハードグルーヴと異なる音使いが印象的なトラック。
リズムが消えてウワネタだけになる箇所が複数ある点も含め、テックトランスに通ずるところがあるような気もします。
これも使い方次第で様々なジャンルとの架け橋になってくれそうですね。

Raden / Baila

Baila (Original mix) by Raden (UK) :: Beatport

イギリスのプロデューサーRadenによるハードグルーヴ
今回のインパクト大賞作品。
ジャズ感溢れる手数の多いピアノに加えてブラスの音も盛大に用いられており、とにかくライブっぽさが前面に出ているのが最大の特徴です。

ハードグルーヴは他のテクノに比べると生音サンプリングが比較的用いられる傾向にはあるものの、正直ここまでの作品はなかなかお目にかかることができないと思っており、個人的には今年の印象に残るリリースになってます。
このローファイ寄りなリズムもその空気感を出すのに一役買っているのでしょう。
めちゃめちゃ良い。

Homma Honganji / Inahachikonten

Inahachikonten (Original Mix) by Homma Honganji :: Beatport

我らが日本のプロデューサーHomma Honganjiによるハードグルーヴ
本間本願寺イズム全開の太いベースラインは本作も健在。
デケデケベースシンセとメインリフとなっているオーセンティックなテクノのシンセのツープラトンによって重厚感と開放感の両方を持ち合わせていると言っても過言ではありません。
あの人、単曲でこれだけ芯のあるトラックを自身のDJで平然と4枚使いの中に放り込んだりするからマジでどうなってんだと思いますね。

尚、タイトルの稲八金天をWikipediaで引くとこんな感じらしいです。
ネーミングセンスの謎さも変わらず健在。

最後はめちゃくちゃな曲を紹介して終わります。

Andy Bsk / Athlete’s March

Athlete’s March (Original Mix) by Andy Bsk :: Beatport

ドイツのプロデューサーユニットAndy Bskによるハードテクノ
普段はハードグルーヴメロディアスハードテクノなどをリリースしており、これらの中では顔役とも言えるAndy Bskが突如リリースしたシュランツに近いBPM150超えの高速作品。
リズムの硬さとか推進力とかも取り上げるべきなのは分かっているのですが、とにかくウワモノがとても変。
なんなのこの・・・なんなの!?
タイトルにあるマーチかどうかも怪しい、脱力感のある合唱曲が全編に渡ってサンプリングされており、どんな感情で聞けばいいのか今年最大の謎。

ちなみに終わり方もバツッといきなり終わります。
久々に潔いまでの雑さに出会えた気がします。

【次回】

そんなワケで今回はここまで。(バツッと終わります。)

次週08月22日は774Muzikさんが担当します。
では。

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