こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
【告知】

Hardonize#40を来週末土曜日に執り行います。
ゲストのMorphonicsさんとREV-TUNEさん、そして我々4名でハードテクノの髄をお届けします。
延期になった分それはもうド派手にいきたいところ。
季節的にも冬を超えたハードテクノの春をお楽しみください。
尚、入場に際して事前申請が必要になっておりますのでお忘れなきようにお願いします。
Hardonize #40 in東京 – パスマーケット
【近況】
Pioneer DJ Official Introduction: HDJ-CX professional on-ear DJ headphones – YouTube
縁あってPioneerの新作ヘッドホン、HDJ-CXを試聴させて貰ったんですけど大分良いですねコレ。
これまであんまり小さいヘッドホンに目を向けてこなかったんですが、音はかなり良かった上に遮音性も優れていて何より軽いという。
折りたためるのも結構ありがたいですし、今のヘッドホンも結構長いこと使っていることを考えるとちょっと揺れてます。
・・・って書いてたら地震が来た。
前回も地震で散々な目を見ているのでもうちょい落ち着いてほしい。
【今回のお題】
さて、前回と前々回は昨年のフリーダウンロード楽曲を振り返る特集を執り行いましたが、今回から通常の形式に戻り、
ハードテクノの1つのサブジャンルからオススメ楽曲について取り上げていきます。
ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。
ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。
今回取り上げるサブジャンルは
ハードハウス
です。
特別連載に於いては5回目に取り上げた、ハウス、トランスの要素を持ち合わせたハイブリッドなハードダンスのスタイルです。
この音楽にスポットを当てた特集は過去3回(※)行っており、改めてここ1~2ヵ月の間にリリースされたトラックについてピックアップしていきます。
※
新作ハードハウス (2021年05月版)
新作ハードハウス (2020年12月版)
新作ハードハウス (2020年04月版)
早速ですが新作ハードハウス紹介いってみましょう。
【曲紹介】
Cache / Don’t Hurt Me (Mella Dee Full Pump Extended Mix)
Don’t Hurt Me (Mella Dee Full Pump Extended Mix) by Cache on Beatport
イギリスのプロデューサーMella Deeによる速いハウス。
レトロなオルダンシンセのリフにうねりのあるベースが古き良きハウスといった塩梅。(でもリリースは先月。)
旧時代のトラックと相性が良いのは勿論、ハードハウスの導入となる場面で使うとハマりそうな感じ。
Undergroove / We’re Gonna Party
We’re Gonna Party (Original Mix) by Undergroove on Beatport
イギリスのプロデューサーUndergrooveによるハードハウス。
こちらも前面に配置されたベースのグルーヴィーな感じが黎明期感を漂わせるシンプル且つファンキーな1曲。
リズム自体の推進力はありつつもループ系のリフやボイスサンプルの配置が小気味良い。
テクノ、ハウス、トランスのハイブリッドジャンルとしての醍醐味が味わえるトラックであるようにも思います。
このリリース元となっているUntidyはハードハウスのメッカと言うべきTidy Traxのサブレーベルでして、
本家より実験的だったりグルーヴ重視のトラックを多く輩出しているのが面白いと感じます。
中にはディスコまっしぐらな曲も。
JMF, Sammie Hall / I Feel Fine (Miami House Party Remix)
I Feel Fine (Miami House Party Remix) by JMF, Sammie Hall on Beatport
イギリスのプロデューサーMiami House Partyによるハウス。
フィルター混じりのギターっぽい音のリフがファンクネス指数高し。
ハードグルーヴ好きな人にも押さえておいてほしいトラック。
HardhouseClique / Fat Beat
Fat Beat (Original Mix) by HardhouseClique on Beatport
スペインのプロデューサーチームHardhouseCliqueによるハードハウス。
何を置いてもこの珍妙なベースよ。
アシッドっぽくもあるしスカウスハウスで知られるドンクっぽくもある絶妙なサウンドになっています。
というかほぼその1つに集約されている潔いトラック。
アホっぽいベースラインの流れで使っても面白そうですね。
こちらのリリース元である+QDance Recordsは昨年末に発足された新興レーベル。
参加アーティストを見るとアップリフティングでちょっとアホっぽいハードダンスを多く輩出しているDNZ Recordsとの繋がりが強いので、そっち方面が好きな方は掘ってみると良いと思います。
同レーベルからもう1つ好きな曲を挙げるとこちら。
Oo Sweetman / 002
002 (Original Mix) by Oo Sweetman on Beatport
謎のプロデューサーOo Sweetmanによるハードハウス。
ベースもリフも短い音の連続で構成されており、全体としてとにかく跳ね感を意識した快楽主義なテイスト。
あと並走しているサブベースのうねり方がやっぱり変。
Dj Xavy, Tito Dj / Jas Is Klubbing
Jas Is Klubbing (Original Mix) by Dj Xavy, Tito Dj on Beatport
スペインのプロデューサーDj XavyとTito Djによるハードハウス。
こちらも跳ね系トラック。
リフのコード運びから前の曲よりアップリフティングに聴こえますが、おそらく鳴っている音数はそう大差ないように思えます。
でもこの軽さが愉快痛快なハードハウスらしくて好きなんですよね。
Trevor Reilly, Daniel Proctor / This Is Acid!
This Is Acid! (Original Mix) by Trevor Reilly, Daniel Proctor on Beatport
イギリスのプロデューサーTrevor ReillyとDaniel Proctorによるハードダンス。
これがハードハウスかと言われるとちょい微妙なんですが、先に挙げたDNZ Recordsがリリース元となっているのと、
曲調的にテクノのシーンでも十分機能しそうだなと感じたので紹介します。
タイトル通り、アシッドシンセ炸裂のハードダンス。
下を支えるのは厚みのある裏打ちベースであり、それらと反復系リフが絡み合って展開が作られていく、かなりストイックなシロモノ。
煌びやか系とアホ系が強みのレーベルから出たということもあってインパクトが高かったです。
最近のテックトランスとも相性良さそうです。
Andy Naylor / Live Together (Andy Naylor Rework)
Live Together (Andy Naylor Rework) by Andy Naylor on Beatport
イギリスのプロデューサーAndy Naylorによるハードハウス。
前半はそれこそ跳ね系のサウンドを主軸としたハードハウスであるものの、ブレイクから妙にディスコっぽいリフが差し込まれ、その後のパートはそちらがメインのサウンドになるという構成の曲。
概ねファンキーでアップリフティングなのにちょっと哀愁漂っているのが個人的に刺さりまくりです。
今後長くお世話になりそうな曲。
Mass Control / 1994
1994 (Original Mix) by Mass Control on Beatport
フランスのプロデューサーMass Controlによるハードハウス。
オールドスクールレイヴの大アンセムLiquid / Sweet Harmonyネタ。
今月リリースされた新譜なので、まだこの曲のアレンジ出るんだなと嬉しくなりました。
ちなみに曲名は元ネタのリリース年度に因んでいるかと思いきや、原曲のリリースは1991年。
メインとなるウワモノが原曲のピアノのみなので普通にハウスとしても使えます。
旧時代に敬意を表してか、随所でブレイクビーツを差し込む遊び心もあったりして楽しい曲。
Catchy / Waiting In Asia
Waiting In Asia (Original Mix) by Catchy on Beatport
イギリスのプロデューサーCatchyによるハードハウス。
1983年の映画戦場のメリークリスマスに於けるメインテーマ坂本龍一 / Merry Christmas, Mr. Lawrenceが元ネタ。
これも僕ら世代だと結構な数のブートレグを聴いてきている気がしますが、まだ出るんだなーと感心しました。
コッテコテの歌ものハードハウスにアレンジされているので、最初からそのつもりで使いましょう。
まとめ
以上、新作ハードハウスにスポットを当ててお送りしました。
リズムの質感としては周辺ジャンルと共通しているものの、それ以外のグルーヴやウワモノのサウンドといった点で特色が出ている音楽だなと思うので
適度に織り交ぜることができればヒトクセあるプレイになるのではないかと思ったりします。
周辺ジャンルにアプローチしつつ、既存のフォーマットを崩してくれるような曲は大好きなので、今後ともハードハウスには注目していきます。
そんなわけで今回はここまで。
次週04月05日は774Muzikさんが担当します。
そして04月12日は早稲田茶箱でお会いしましょう。
(入場申請をお忘れなく!)
では。
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