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今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2018/11/29

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

30年以上に渡り、神保町でCDのレンタルを行っていたジャニスと云うお店が今月を以って(つまり明日で)閉店となります。
(中古CDの販売店舗については年内までは引き続き営業を行っていくそうです。)


ロック、ポップスは勿論の事、ヒップホップや電子音楽、ワールドミュージックからアニソン、果てはサンプリングCDに至るまで数万枚の在庫を抱えていたお店。
一般的なレンタルショップにはまず並んでいないと思われるマニアックな品々が多く、入手しづらい過去作を聴きたいと思った時には大変頼りになる存在でした。
思い出せないくらい前から利用していたこともあり、また1つ贔屓にしていた音楽関連のお店が消えてしまうことはとても悲しいものがあります。
本当にありがとうございました。

実はここでパーティーをやったことがあるんです。
現在の店舗になる前、ジャニスは雑居ビルの9階にあったのですが、8階のテナントが空いていた時期にそこをイベントスペースとして開放していたことがありまして、折角なので変なことをしましょうとAVSS代表のDa/Leさんを唆して行ったのが解放最前線と云うパーティーでした。
ちなみに出演者は自分の師匠に当たる練乳さんや、Fumiaki Kobayashiさんとユニットを組んでいたギタリスト且つDJのMasayuki Ozakiさん、そして後にHardonizeを一緒にやることになる774Muzikさんなどがいました。
当時流行っていたcapsuleとかかけてましたね。

一生懸命当時の写真を探してみたものの、見つけられませんでした。
その代わり、ジャニスのブログ記事にてちょっとだけ触れられております。

> 寸劇が始まったり、ジュリアナと化したり
これはDENIMさんですね。

> ターンテーブルの上にフィギアが乗ってたり
これはThanatosさんですね。

今見ると扱いに困ったんだろうなと云うのが察せられます。
奇人が多くて面目ない限り。
そんなこともあって大変お世話になったお店なのでした。

尚、ジャニスではこれまでレンタルとしてお店に置いていたCDを一挙放出しております。
自分はこの1か月間通い詰めており、既に100枚近く救出済み。
前回記事で触れたM3の後なので出費がヤバいことになってますが、長年お世話になったお店の閉店となればやむを得ない。

ちなみにお値段なんと1枚300円。
冒頭の通り、営業は明日30日までとなるので是非お暇を作って足を運んでみてください。
レア盤多数・・・と云うかちょっと引くぐらい在庫あります。

さて、本来ならば件のジャニスで救出した名盤◎選、みたいなテーマがしっくり来るところですが、ここ2回特集続きなので今回は普段通りのアーティスト紹介とします。
まだ明日も可能性があるわけですし。
冒頭に関連付けるとしたら、数万枚の在庫を持つジャニスと云うお店がプッシュしていたテクノアーティスト、それも割と最近のシーンにとって重要な存在となっており、且つワタクシの趣味にバッチリ合致する人がいるのでコチラをご紹介します。

Special Request

Special Request
https://www.facebook.com/SpecialRequest187/
https://soundcloud.com/specialrequest

イギリスの羊毛都市リーズのアーティスト。
本名はPaul Woolfordで、本名名義での活動は2000年代初期の頃から展開しています。
言うなればSpecial Requestは彼が持つプロジェクトの1つです。

活動開始当初はハウスを主軸としており、その才能はすぐに有名プロデューサー達を虜にしました。
初期の頃よりハウス~ディスコの名門Subliminalや、元UnderworldDarren Emersonが運営しているUnderwater Recordsなどの作品へ参加していることからもその片鱗が窺えます。
後に本家Underworldのリミックスを担当したことも彼の知名度を大きく押し上げる要因になりました。

その躍進は近年も衰えず、2011年に20周年を迎えたデトロイトテクノのレーベルPlanet Eの世界ツアーに主宰のCarl Craigと同行、そして同レーベルからのリリースを果たします。
また、この時テクノシーンに訪れていたダブテクノと云うトレンドにもすぐに呼応し、当時最先端を走っていたレーベルHotflush Recordingsとサイン、数々のアーティストとのコラボレーションを経てフリージャズや現代音楽の要素を吸収するなど、より実験的なアプローチへと舵を切っていくことになります。

その中で大きな出来事となったのが、Ben UFOから楽曲のサポートを受けたことでした。
Ben UFOもまたダブテクノ、ミニマルテックハウスの代表格として語られることが多いアーティストですが、特筆すべきは彼がパーソナリティを務めていたロンドンのラジオRinse FMです。

その昔、イギリスではロックをはじめとする大衆向け音楽の放送を1日45分までと厳しく制限していた時代がありました。
一方イギリスと云えばブリティッシュ・ロックと云うカテゴリーがあるくらい音楽の盛んな国でもあるわけで、日々生まれてくる曲やアーティストをその制限の中で伝えきれるわけもなく、リスナーは多くの不満を抱えていました。
それを解消せんとばかりに立ち上がったのがパイレーツ・ラジオ、所謂正式な放送免許を持たず放送を行なう海賊放送です。

これは最初海の上から船で送信するような大掛かりなものだったそうですが、機材の小型化や低価格化が進むにつれて陸上へと拠点が移るようになり、また放送を行う者の数も増えていったそうです。
Rinse FMもその中で生まれたラジオ局(?)でしたが、ここが他と違っていたのはクラブミュージックを積極的に取り上げていたことです。
90年代にレイヴサウンドが爆発的な流行を遂げた際、Rinse FMはレイヴやジャングルと云った当時最新のジャンルにスポットを当て、またそれらがドラムンベースやガラージと云った新たな音楽へと変容していく様子も追従しました。
長きに渡ってRinse FMはパイレーツ・ラジオとして存在していましたが、2010年に放送ライセンスを取得したことで正式な放送局として認められることになり、現在でもグライムやダブステップと云ったアンダーグラウンドミュージックにとって欠かせない役割を担っています。

そういったパイレーツ・ラジオをPaul Woolfordは10代の頃に聴いて育ってきました。
その後数々のプロデュースやコラボレーションを行ってきて、もう1度新しい気持ちで音楽と向き合いたいと考えていた時にRinse FMと関わりがあったことは大きな出来事となったのでしょう。
彼は1993年までのこれらが録音されたテープアーカイブとヴィンテージハードウェアシンセを使い、2012年に新しい名義でのプロダクションをスタートさせました。
それこそが今回のメインテーマ、Special Requestです。

自らの原点とも言えて、且つ20年近く傍らにあったレイヴ、ジャングル、そしてパイレーツ・ラジオと云ったカルチャーですが、本名名義であるPaul Woolfordの活動ではこれらに立ち入ることはあまりありませんでした。
Special Requestとなるまでの彼は前述の通り、現行のアーティストとして流行に追随し、広くオーディエンスに受け入れられるような手法の模索をより積極的に行っていたからです。
しかし更に視野を広げ、自分が前進するために自分の根源となる部分と向き合う必要があったと語っています。

そしてそれは彼が考えていなかった程エキサイティングな体験を齎しているそうです。
トラックは全て自然に湧き出た感覚から当たり前のように、スムーズに完成まで辿り着くことが多く、またこれらに取り組んでいる最中は『他人に理解してもらえるか』と云う余計な思考を挟む余地もない程夢中になれるのだと。
更にはこれらが流行りの音楽ではないという事実もより一層の興奮を覚えるのだと語っています。
思えば本来のレイヴやジャングルが当時マーケティングを意識していたかと問われればおそらくそうではないものが大多数で、どちらかと云うと初期衝動そのものをコンパイルしたものでした。
だからこそあれだけ攻撃的で、無節操で、鋭く尖った楽曲が大量に出回ったのだと思います。
Special Requestはそう云った対外的な要素を排除して純粋に好き勝手やる、『個』と向き合うプロジェクトであると言えるでしょう。

最後にSpecial Request名義でのトラックのスタイルについて説明すると、上述の通り90年代レイヴやジャングルを踏襲しつつ、ベースやリズム帯には現行ダンスミュージックの厚みが出るようアレンジが施された電子音楽・・・としか呼べない『何か』。
煌びやかさはありませんが、重低音の深度と過度に再構成されたアーメンサンプリングは十分な攻撃性を擁しており、そのリズムパターンもブレイクビーツ一辺倒ではなく、4つ打ちもあればノンビートもあるため、テクノからベースミュージックまで幅広いシーンで通用する仕上がりとなっております。
これまでにフルアルバムが2作品出ておりますが、フィジカルリリースではどちらもCD2枚組仕様と大変なボリュームで、そのどれもがパーティーに於いて機能する曲であることが凄まじい密度と完成度を誇っています。


Soul Music | Special Request on Bandcamp


Belief System | Special Request on Bandcamp

参加レーベルを挙げると90年代から変わらずレイヴシーンの台風の目となっているXL Recordings、及びロンドンの名門クラブ、Fabricの傘下であるHoundstoothとどちらもダンスミュージックの歴史を語る上で重要な存在であることもまた明記しておきます。
これらもまたSpecial Requestの作品に対する信頼度の高さが伝わる出来事なのではないでしょうか。

尚、Special Requestと云うフレーズは1994年にリリースされたTop CatのRequest The Styleと云う曲の冒頭でMCが放っているものが初出です。
レゲエシーンに於いてはアンセム的な扱いの曲で、周辺音楽であるレイヴやジャングルには頻繁にサンプリングされているフレーズの1つなので、まず間違いなく名義の出典はこの曲にあると言って良いでしょう。
Special Requestもまた自身の作品にこのボイスサンプルを多用していますし、何なら本家大元のリミックスまでやってます。

Top Cat / Request the Style (Special Request Remix)

原曲購入の際はこちらからどうぞ。
Request the Style (Original Mix) by Top Cat on Beatport

その他Special Requestのオススメはこちらになります。
ちなみに上記アルバム未収録曲を選びました。

Special Request / Broken Dreams

アルバムSoul Musicより前に出されたEPに収録されている1曲。
アーメン乱れ打ちのブレイクス。
シンプルユエに緩急の付け方が映えます。
ちなみにEPのタイトルはHARDCORE EP。強い。

Special Request / Peak Dub

似た路線でもう1曲。
1拍目、2拍目のキックの深度がエグいことになってます。
パッドシンセからレイヴの不穏さ、危うさみたいなものを感じ取れるのが魅力。

Disciples / Jealousy (Special Request Remix)

ピアノブレイクス混じりの4つ打ち。
展開がハッキリしていてとにかくジャンル遷移に於いて機能します。
これもかなり低音が太いので、良い環境の元、大音量で聴きたいタイプです。

Paul Woolford / No Requests (Special Request Fantasy FM Remix)

本名義と別名義の合作。
トータル10分を超える大作バリアレックハウス。

Special Request / Reset It (Head High Dirt Mix)

レイヴオルガンをメインリフとして据えたテクノ。
出音は現代のものと遜色ない一方でハイハットが異様に前に出てる感じがオールドスクールめいてます。
テクノ主体のセットの中でもガラッと雰囲気を変えたい時とかに活躍するでしょう。

尚、今回の記事を作成するに当たり、参考になった記事が色々ございますのでまとめて紹介致します。
パイレーツ・ラジオ、レイヴ、そしてSpecial Requestについて更に詳しく知りたいと云う場合は是非こちらをご覧ください。
どれも大変勉強になり、そして面白いです。

パイレーツラジオはどのように生まれ発展してきたのか? – FNMNL (フェノメナル)

アーメンブレイクをサンプリングしたベスト・トラック20選【後編】 | Mixmag Japan

Paul Woolfordが語るSpecial Request、Shut Up and Dance、パイレーツラジオ

Amazon.co.jp: パイレーツ・ロック (吹替版)を観る | Prime Video

次週12月04日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。

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今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2018/11/15

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

一昨日のボスの記事のオチに使われてますが、そうです、まだラーメン食べさせて貰えておりません。
これはアレか、焦らしプレイと云うやつか。
先日Takayuki Kamiya氏と2日間でラーメン5杯食べたって話は前回の記事でちょろっと触れたと思うのですが、そのくらいには好物なので頼みますよ本当に。
完全に余談ですがHardonizeクルーが茶箱でパーティーが行われる度に通っている東京麺珍亭本舗と云うお店があるのですが、自分はこの店にかれこれ15年以上に渡り、通い続けております。
ここに慣れ過ぎて一時期他のお店の油そばを食べられなかった時代があったくらいです。
と云うわけでこれだけ人を待たせるからにはそれに匹敵するお店を紹介してもらえるもんだと勝手に思っております。
満たされなかった場合は即ハシゴも辞さない。

と云うかここでその話を出すと云うことが暗に何かを依頼しているような気もしますね。
速い話が

M3リリースレビュー

です。

当連載で度々話題に挙げられる、毎年04月と10月に開催されている同人音楽即売会M3
その2018年秋の回が前回Hardonizeの翌日に当たる10月28日に行われたのであります。
自分にとってはパーティー2連荘の次の日でしたが無事に足を運ぶことができまして、当日の釣果としてはこんな感じでした。


全体的な傾向としてはハードダンス、ドラムンベース辺りが多いですが、ハウスやテクノ、エレクトロニカなどもぼちぼち。
ダウンロードカードでの配布が多くなってきてイマドキらしさを感じる一方、カセットもあったりして、作品に対する思いが1つ1つ違うのもまた魅力だと感じております。

一通りこれらを聴き終えたタイミングなので今回この場で執り行いましょう。
テーマは

『M3-2018秋』で買った同人テクノ

です。

これまでと同様、表記順は『【アーティスト名】 / 【リリース名】 [【サークル(レーベル)名】]』でテクノ的オススメを挙げていきます。

前回『M3-2018春』特集はコチラ、

今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2018/05/17
こんばんは。TAK666です。 レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、 2週間ぶりにワタクシが担当致します...

それより以前の特集はコチラになります。

今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2017/11/02
こんばんは。TAK666です。 レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、 2週間ぶりにワタクシが担当致します...
今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2017/05/04
こんばんは。TAK666です。 レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、 2週間ぶりにワタクシが担当致します...
本間本願寺 / 源氏香3 [ビッグファイア]


まずはコチラ。ここ数回のM3に於いては欠かさず新譜を用意しているHomma Honganji氏のアルバム。
相変わらず海外レーベルからのリリースも好調に継続している中、全曲エクスクルーシヴ音源と云うのが驚きです。
メインフィールドであるハードグルーヴのテイストは前面に押し出しつつも、更に時代を遡ったかのような90年代トライバルテクノそのまんまの曲とかあったりしてニヤリとさせてくれます。
個人的な好みは裏打ち+ディレイのメインリフにファットなリズムが印象的な7曲目、螢。

前作、前々作はBandcampで配信していたのですが、本作はまだの様子。
代わりに、夏頃にしれっとこんなものがリリースされていました。

Honganji’s Ambition | Homma Honganji
アートワークと一聴してすぐ分かる通り信長の野望 全国版ネタ。まさか過ぎます。
そしてほんのり哀愁漂うメロディーとファンキーな4つ打ちリズムがメチャクチャ相性良い。
ネタモノとして伝わることはなくても使いたくなる曲ですね。

http://bigfire.info/

CrazyRomantic / Emotions in Digital Network [ROMANTIC TECHNOLOGY]


ワダマサオ氏によるソロテクノプロジェクト、CrazyRomanticの新譜。
自前で通信販売も行っている他、この界隈では珍しくbeatportJuno Downloadにも販売経路を持っており、更にはディスクユニオンタワーレコードでも販売中なので、入手はかなり容易と言えるでしょう。
メロディーものからハード系まで幅広く手掛けており、氏が影響を受けたとされる90年代テクノの良い意味で雑多な感じが伝わってくる作品です。
個人的には5曲目のSummer Sunshin SampleがKAGAMIライクなフィルター使いまくりのファンキーなトラックに仕上がっていて好みです。

ちなみにCrazyRomanticは毎月ROMANTIC TECHNOLOGYと云うパーティーを開催しており、その第50回目が今月末に控えております。
気になる出演者は今年の12月で活動休止する宣言を出しているテクノロックユニットHONDALADY、国内ほぼ唯一と言って良いノーフューチャーテクノの信奉者Primula、ショルダーキーボードでファンキーなピコピコミュージックを奏でるFQTQ等々豪華絢爛。
お時間と興味のある方は是非足をお運びください。

http://romatech-rec.com/

Groove Trek / daylite [Groove Trek]


ACDEEWater_Slider両氏によるハウスユニット、Groove Trek。
結成からまだ僅か1年と若手ながらハウスに留まらず、ブレイクビートやテンポの速いジャンルにも果敢に挑戦しており、作品ごとに異なるテイストを見せてくれます。
本作も1曲目であるHoney Ghostが生音系リフのジューク/フットワークと云う変化球ぶり。
5曲目のトライバル~ベースラインをフィーチャーしたCHIMERAなんかも、最近のハウスではあまり聴かないタイプに仕上がってて良い感じです。

パッケージもプラスチックパックにディスクが封入されていると云う、ちょっと変わったシロモノ。
サークルの作品としてはダウンロード版共々BOOTHにて販売されているので、いずれ本作も追加されることでしょう。
是非お手に取ってみてください。

https://soundcloud.com/groove_trek

AERO FINBACK / STRUCTURE [Aero Finback]


テクノ、ハウス、アンビエントと電子音楽の根幹に当たる部分にスポットを当て、2010年から活動しているのがこのAero Finback。
中でも本作はデトロイトテクノやプログレッシヴトランスなどメロディアスな楽曲を中心にコンパイルしたアルバムになっています。
中には7拍子の綺麗系アンビエントなんかもあったりしてなかなか実験的。
加えて使用機材にハードウェアシンセが多く、それらを駆使したライブ活動も都内で展開中。
YoutubeのアカウントKORGのElectribe MXを用いたスタジオライブの模様がアップロードされています。

(Remastering Version) KORG Electribe MX : m071124 / Aero Finback – Youtube

その他作品はBandcampのページで展開中。
フリーダウンロードの作品集もあるので入門編としてコチラをどうぞ。

http://aerofinback.808hz.net/

DJ SHINKAWA & TAROT / IN MY HOUSE [御中レコード]


ハウス~テクノシーンに於いて知らない人はいないであろう、90年代からワープハウス、ハッピーハンドバッグと云ったバウンシーでファンキーな4つ打ちで日本各地を揺らしたレジェンドDJ SHINKAWA氏。
現在はディープハウス、テックハウスを主戦場としており、シンプルながらグルーヴ感のあるトラックにスポットを当てたのがコチラの作品。
自身がDJであるユエか明確にクラブユースであることに重きを置いた作りで、しかも『あの』DJ SHINKAWA氏によるアルバム。
もっと言うとプロデュースは木村コウ氏と云う2重3重にビックリポイントが存在するシロモノです。
タイトルトラック、IN MY HOUSEに代表されるエッジの効いた音使いは以前紹介したFilterheadzに近いものがあり、実際メインストリームテクノとの相性も良いです。

尚、本作品はBOOTHにて購入可能です。

完全に余談ですが、90年代にYO-C氏やMONOBE氏らと共に行っていたハードハウス、ハードテクノ系パーティーでJumpin’と云うものがありまして、今年03月に一夜限りの復活を遂げていました。
その時のDJ SHINKAWA氏のプレイが丸々Youtubeにアップロードされているのですが、完全に当時の音源の満貫全席で胸にクるものがあります。

DJ SHINKAWA and B2B @ Jumpin’ 2018,10th March.2018, R Lounge – Youtube

http://wantyourecords.com/

V.A. / Funkacity 2 [DA Recording]


最後にご紹介するのはDirty Androids氏主宰のレーベル、DA Recordingよりリリースされたディスコに焦点を当てたコンピレーションシリーズの第2作目
Kohta Takahashi氏やTaku Inoue氏など名うてのプロデューサーが楽曲を提供していた前作を凌ぐ勢いで今作も実力者がズラリ。
勿論それに見合う形でトラックもフューチャーファンクやフィルターハウス、80年代ディスコとファンクネス一直線。
自分がこの手の音楽好きと云うのも当然あるのですが、必ずしもその道の第一人者ではないと云う参加メンバーの意外性と、その選出メンバーの腕の確かさが光る作品が1つのテーマ性を遵守していると云う辺り、本当に『ズルい』作品です。

そう云えば前回のM3レビューC-Show氏のDISCO HEROと云う作品を紹介しましたが、アレに近いですね。
なんかディスコはこういう星の元にある音楽なのでしょうかね。

DIVERSE DIRECTAmazonなどから購入可能です。

http://www.da-recording.com/

まだまだ取り上げたい作品は沢山ありますが、今回はこの辺りで。
毎度アイディアやクオリティにビックリさせられる作品に出会えるので嬉しいです。
海外リリース、国内リリース、それぞれに良さが存在すると思っているので今後とも絶え間なく目を光らせていきたい。
結果変なプレイをすることもありますが、よしなに。

次週11月20日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。

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