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[BPM140±5] 新作速いハウス特集 (2021年07月版):今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2021/07/23

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

またもや日付を跨いでしまい、申し訳ございません。

【告知】

先週より告知が解禁となっておりましたが、Hardonizeレジデント陣が色々な音楽を紹介するイベント、早稲田音泉の3回目が来週の日曜日に行われます。

http://twvt.me/waseda_onsen3

ハードテクノとか4つ打ちとかほぼ関係なく、ただただ色々な音楽をかけあって語るという趣旨となっております。
これまで邦楽、ロックなんかは勿論のこと、最近の声優、VTuber曲やら果ては古のサウンドトラック、同人音楽までニッチな方面に幅広く取り上げてきているので、今回もそれに劣らない濃度でお送りできるように備えておきます。
余談ですが、自分は前回結構メタルに力を入れて紹介しました。

で、これまでと同様に来場者の方々から紹介したい楽曲を募ったりもしますので是非音源持参の元、ご来場頂きたく。
前回だと来場者紹介によって知ったKOIZUMI IN THE HOUSEはマジで面食らいましたし、まんまとあの後購入してしまいました。
尚、その場合はHardonize本編同様予約が必要となっておりますので、お手数ですが以下のページから申請をお願い致します。

早稲田音泉 三湯目(さんとうめ) in東京 – パスマーケット
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01z6eibgeus11.html

ちなみにその前日に自分はこちらのパーティーにも出演致します。


以前Hardonizeにご出演頂いたDJ DEPATHさんがレジデントを務めるハードコアのパーティー。
他にHardonize的に縁近い方だとBEPPUさんもご一緒です。
この種のパーティーに参加するのはかなり久し振りなのでこちらもお時間のある方は是非。

【今回のお題】

さて、昨年から自分の回はハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっておりました。

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

ところで、皆様は最近リリースされたこちらをお聴きになられたでしょうか。

Guchon / Tropical Pizza

Tropical Pizza (Original Mix) by Guchon on Beatport

全方位レイヴユニットkokushimusouとしても活動しているGuchonさんの新譜。
そのユニットとしては先日、サイケアウツGとのスプリットヴァイナルUltimate vs Supremeをリリースし(自分も購入して早速前回のHardonizeで使用しました。)、既に完売間近となる程の大きなトピックがありましたが、ソロ名義となるこちらもかなり大きな話題作となっております。
タイトル通りトロピカルな雰囲気のレトロでアーバンなシンセが『夏!』って感じでめちゃくちゃクセになることもあり、最近購入したトラックの中でもかなりお気に入りなので未聴の方は是非。
というか収録曲全てこういうテイストなので、EPごとオススメしたい作品です。
デジタルの他にヴァイナルリリースもされておりますので物欲強めの方はこちらを。

ちなみにリリース元はMoveltraxxというイギリスのレーベルでして、クセのあるシカゴハウス、ゲットーベースなんかを中心に手掛けております。
自分の場合、これらのジャンルそのものはそこまで力を入れて掘っているワケではないものの、ちょうど1年前に担当した新作ディスコ特集に於いて取り上げたHousehead Samira / Radio Safiaがリリースされたのもここだったり、
上記のGuchonさんも参加経験のあるStreet Bangers Factoryというコンピレーションシリーズがめちゃめちゃファンキーなハウス、ブレイクビーツで気に入っていたりと注目度の高いレーベルです。
参考までに同レーベルの直前のリリースとなっているものがこちら。

Alex Autajon / Car Wash

Car Wash (Original Mix) by Alex Autajon on Beatport

ブラスの抜けとグルーヴのあるベース、そしてフィルターの使い方がファンキーな速いハウスといった塩梅で大変良い。
こちらも即カートインでした。
この手のどこかユルさのある陽気音楽をお求めの方はオススメしたいレーベル、それがMoveltraxxです。

といったところで今回のテーマですが、直近で掘っているのがこの手の

速いハウス

なので、その中から幾つかピックアップしていきたいと思います。
『速い』の定義ですが、一般的なハウスのBPMレンジが110~130辺りなので、今回はハードテクノに程近い140近辺のものを対象とします。
ハードテクノというカテゴリーからは少し離れてしまいますが、曲によってはハードグルーヴとも相性が良いので、少し毛色の違う曲を探している方には参考になるかもしれません。
ディスコとの相性は言わずもがなですが、今回のピックアップについては必ずしもファンキーな側面を取り上げるわけではないため、もう少しざっくばらんにハウスとさせて頂きました。
面倒くさいこだわり。

早速ですが比較的最近にリリースされた新作速いハウス特集いってみましょう。

【曲紹介】

Dj Leluc / Be Happy

Be Happy (Original Mix) by Dj Leluc on Beatport

スイスのプロデューサーDj Lelucによるハウス
ストリングスとブラスのリフがアーバンな雰囲気を漂わせます。
キックの強さやスネアの打ち方に黎明期のハードグルーヴっぽいテイストを感じるので結構使いやすい部類ではないかと。

Eddie Fowlkes / Black Man Orchestra

Black Man Orchestra (Original Mix) by Eddie Fowlkes on Beatport

アメリカのプロデューサーEddie Fowlkesによるハウス
シンセとストリングスの質感や、ソウルミュージックを彷彿とさせるスムースなフレーズがレトロで良い感じ。
本当に2021年の音楽か疑わしくなる仕上がりですが、列記とした今週のリリース。

Clap42 / Rave Won’t Save

Rave Won’t Save (Original Mix) by Clap42 on Beatport

フランスのプロデューサーClap42によるハウス
キックは4つ打ちですが、ブレイクビートのリズムを重ねていたり、途中で煌びやかなシンセが入ってきたりレイヴの残り香が漂うトラック。
ベースシンセの打ち方は如何にもヨーロッパのハウスという印象を受けますね。

Floyd Lavine / Black Jesus

Black Jesus (Original Mix) by Floyd Lavine on Beatport

南アフリカ出身、ベルギー在住のプロデューサーFloyd Lavineによるハウス
出身地に因んでか、独特のパーカッションリズムとピアノから成るブレイクが珍しい印象を受けますが、ビートが入ったパートの何とも言えない下品なシンセが最大の謎。
かなりクセの強いトラックなので、変化球展開をこさえたい時に。

DJ Godfather / Booty Funk

Booty Funk (Original Mix) by DJ Godfather on Beatport

アメリカのプロデューサーDJ Godfatherによるハウス
ゲットーテックシーンの第一人者とあって、シカゴハウス由来の強烈なバウンス感を伴ったリズムが際立っております。。
カッティングギターのファンクさも個人的ツボ。

Jetelmen / Filling

Filling (Original Mix) by Jetelmen on Beatport

ロシアのプロデューサーJetelmenによるハウス
若干のハードハウスっぽさが見え隠れする、これまで紹介した曲と比べるとリズムが前のめりな感じです。
メインシンセの質感はどちらかというと往年のテクノに近い印象も受けるハイブリッドなサウンド。

Treee city / Mindsweeper

Mindsweeper (Original Mix) by Treee city on Beatport

アメリカのプロデューサーTreee cityによるハウス
仄かに哀愁漂うリフに前のめりなハイハットリズム。
テクノ、或いはトランスからも拾えそうなテイストなので、使えるシチュエーションが多いと思います。

Keenan / Wannabe

Wannabe (Original Mix) by Keenan on Beatport

アメリカのプロデューサーKeenanによるハウス
こちらもちょっとメロディーの乗ったエモーショナルなトラック。
ここまでいくとハードグルーヴとかなり近いような気がします。
反復系リフと金物リズムが気持ち良いちょい速哀愁ハウス

まとめ

以上、速いハウスにスポットを当ててお送りしました。
ハウスという音楽はテクノ以上に感情の起伏を演出する曲が多いため、知っておくことでより自由度の高い流れを作ることが出来るようになります。
そもそもお互い相性の良いジャンル同士ですしね。
その上でハードテクノに近いテンポ帯にもこういったハウスがいくつか存在しているので、やはり並行して注目していきたいカテゴリーだと認識しています。

そんなわけで今回はここまで。

次週07月27日は774Muzikさんが担当します。
では。

【過去掲載記事一覧】
【2021年】

07月 / 新作4つ打ちドラムンベース (2020年07月版)
06月 / 新作ハードグルーヴ (2020年06月版) / 【特集】Hardonize#38 プレイリストピックアップ
05月 / 新作ハードハウス (2020年05月版) / 新作シュランツ (2020年05月版)
04月 / 新作ベースライン (2020年04月版) / 新作ハードアシッド (2020年04月版) / 【特集】『M3-2021春』同人テクノ
03月 / 【特集】Hardonize#37.5 プレイリストピックアップ / 新作テックダンス / テックトランス (2021年03月版)
02月 / 【特集】フリーダウンロード2020 (後編) / 【特集】曲名に『チョコレート』が入ったトラック
01月 / 【特集】フリーダウンロード2020 (前編)

【2020年】

12月 / 新作ハードハウス (2020年12月版) / 【特集】Hardonizeクルーが選ぶ2020年のハードテクノ10選 【TAK666編】
11月 / 新作シュランツ (2020年11月版) / 【特集】Hardonize#37 プレイリストピックアップ
10月 / 新作ハードグルーヴ (2020年10月版) / 【特集】前回の早稲田音泉で紹介した曲 / 【特集】『M3-2020秋』同人テクノ
09月 / 新作速いテクノ (2020年09月版) / 【特集】公募用DJMIXの組み方
08月 / 新作ハードアシッド (2020年08月版) / 新作サイケデリックトランス (2020年08月版)
07月 / 【特集】DIG自慢:RECOfan渋谷BEAM店閉店セール / 新作ディスコ (2020年07月版)
06月 / 【特集】ゲームミュージックに於けるテクノ / 【特集】Hardonize#36 プレイリストピックアップ
05月 / 新作インダストリアルテクノ (2020年05月版) / 新作ディープ系ベースミュージック (2020年05月版)
04月 / 新作テックダンス / テックトランス (2020年04月版) / 新作レイヴスタイルテクノ (2020年04月版) / 新作ハードハウス (2020年04月版)
03月 / 【特集】Hardonize#35 プレイリストピックアップ / 【特集】『M3-2020春』同人テクノ
02月 / 新作ハードアシッド (2020年02月版) / 新作ハードグルーヴ (2020年02月版)
01月 / 【特集】フリーダウンロード2019 (前編) / 【特集】フリーダウンロード2019 (後編)

【2019年】

12月 / 【特別連載:ハードテクノとは何か?】番外第3回:ディスコ編
11月 / 【特別連載:ハードテクノとは何か?】番外第2回:ハードダンス編 / 【特別連載:ハードテクノとは何か?】第9回:テックダンス編
10月 / 【特別連載:ハードテクノとは何か?】番外第1回:メロディアスハードテクノ編 / 【特別連載:ハードテクノとは何か?】第8回:インダストリアル編 / 【特集】『M3-2019秋』同人テクノ
09月 / 【特別連載:ハードテクノとは何か?】第7回:ハードグルーヴ編 / 【特集】Hardonize#34 プレイリストピックアップ
08月 / 【特別連載:ハードテクノとは何か?】第5回:ハードハウス編 / 【特別連載:ハードテクノとは何か?】第6回:シュランツ編
07月 / 【特別連載:ハードテクノとは何か?】第3回:ハードアシッド編 / 【特別連載:ハードテクノとは何か?】第4回:ハードトライバル編
06月 / 【特別連載:ハードテクノとは何か?】第1回:黎明期編 / 【特別連載:ハードテクノとは何か?】第2回:ハードミニマル編
05月 / 【特集】『M3-2019春』同人テクノ / 【特集】直近のパーティーピックアップ / 【特集】Hardonize#33 プレイリストピックアップ
04月 / Almir Ljusa / PHNTM
03月 / Keith Flint (The Prodigy) / Audeka
02月 / Benji303 / 【特集】Hardonize#32 プレイリストピックアップ
01月 / 【特集】フリーダウンロード / Knuckleheadz

【2018年】

12月 / 【特集】DIG自慢:ジャニス閉店セール
11月 / 【特集】Hardonize#31 プレイリストピックアップ / 【特集】『M3-2018秋』同人テクノ / Special Request
10月 / Atix / Eric Sneo
09月 / Len Faki / 【特集】新譜紹介
08月 / Paul Cronin / ASC
07月 / Goncalo M / Alan Fitzpatrick
06月 / 【特集】ブートレグ、フリーダウンロード / 【特集】Incident
05月 / Riotbot / 【特集】『M3-2018春』同人テクノ / 【特集】四文屋難民メンバー紹介
04月 / Rebeld Records / Rob J.
03月 / Filterheadz / 【特集】Bandcamp限定リリース
02月 / 【Hardonize10周年特集】10年前の同人テクノ / 【特集】Hardonize#29 プレイリストピックアップ
01月 / 【Hardonize10周年特集】10年前のハードテクノ / 【Hardonize10周年特集】10年前の日本のハードテクノ

【2017年】

12月 / 【特集】Hardonize#26、Hardonize#27、Hardonize#28 プレイリストピックアップ
11月 / 【特集】『M3-2017秋』同人テクノ / 【特集】Hardonize#28 ゲストDJプレイバック / Sterling Moss
10月 / Norman Andretti a.k.a. Quarill / 【特集】グレイエリア
09月 / Bad Boy Bill / 【特集】ブートレグ、フリーダウンロード
08月 / CAVE / OmanticRecords
07月 / Digital Mafia / Steel Grooves
06月 / X-Dream / Dismantle / Christian Fischer
05月 / 【特集】『M3-2017春』同人テクノ / Chester Beatty
04月 / 【特集】曲名に『春』とか『桜』とか入ったトラック / Andy BSK
03月 / Myler / D.A.V.E. The Drummer
02月 / Jamie Taylor aka Tik Tok / Pasquale Maassen
01月 / 【特集】同人音楽+テクノ / Butch

【2016年】

12月 / Kwadratt / 【クリスマス2016特集】ブートレグ、フリーダウンロード
11月 / Reset! / Dark By Design
10月 / 【特集】Hardonize#25 プレイリストピックアップ / Bryan Cox
09月 / Kanji Kinetic / Technikal / Vinylgroover aka Scott Atrill
08月 / Ganez The Terrible / DJ Reversive
07月 / Raul Mezcolanza / David Moleon


新作4つ打ちドラムンベース特集 (2021年07月版):今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2021/07/08

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

諸般の事情で更新が遅れまして大変申し訳ございません。

【告知】

先週に引き続きの内容となりますが、前回のHardonizeにゲストとしてご出演頂きましたBishamonさんのパーティー、MANTLE Vol.3へ出演させて頂くことになりました。


このパーティーでしか実現しえない面子によるテクノハードコアベースミュージック入り乱れ。
深くて暗いところで胎動するグルーヴ同士、どんな化学反応を見せるのかとても楽しみです。

お時間と体調に余裕のある方は何卒よろしくお願いします。

【今回のお題】

さて、昨年から自分の回はハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっておりました。

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

ですが、今回取り上げるテーマはハードテクノの分類外となる

4つ打ちドラムンベース

とします。

なぜ今回ドラムンベースに目を向けるのかと言えば、前回担当したHardonize#38 プレイリストピックアップにも記したように実際にHardonizeでも使用した音楽であり、個人的にもそれなりに長く接してきたジャンルでもあるというところが1つ。
加えて上述の来週に開催されるパーティーMANTLEの出演オファーの際、『HardでSolidなドラムンを軸に、ダークなグルーヴの音楽を…』とのオーダーを承ったので、ご来場頂ける方に対する予習の意味も込めたいというのがもう1つです。

その上で4つ打ちに限定する意味についてですが、まぁテクノが4つ打ちだから等と建前を述べるより前に、単純に

僕が好きだからです。

そもそもブレイクビートが主体の音楽で4つ打ちのドラムンベースなんてあるのかと思われる方も中にはいると思いますが、全体的なリリースから比べると少数とはいえ、毎年一定数リリースされております。
しかも近年は多様なジャンルの流入や過去の作風のリバイバルが起こった結果、かなり豊作の傾向にあります。
とはいえこういったテーマの元でトラックをまとめて紹介することもそうそう多くないので、今回やってみようと思った次第です。

勿論、今回も本編で取り上げるのは今年、それも比較的最近にリリースされた楽曲です。
それと今回諸般の事情で執筆が遅れてしまったこともあり、オマケとして最下部に過去のリリースについても短くまとめました。
頻繁に使った曲とかもあったりするので、変ミュージックの足しになれば幸いです。

早速ですが新作4つ打ちドラムンベース紹介いってみましょう。

【曲紹介】

Camo & Krooked, Mefjus / Sidewinder

Sidewinder (Original Mix) by Camo & Krooked, Mefjus on Beatport

昨年Red Bullとのコラボレーションによって行われたオーケストラ編成によるドラムンベースライブも記憶に新しいオーストラリアの名プロデューサーCamo & Krookedと、同郷のヒットメーカーMefjusとの共作。
これも先日のHardonize #38にて使用した曲でしたが、トラックリスト振り返りではピックアップしそびれたのでここで改めてご紹介します。
イントロ後は暫く4つ打ちのパートが続き、ある瞬間にスタンダードなドラムンベースのリズムにシフトする展開の曲。
Camo & Krookedが得意とする清涼感のあるウワモノとMefjusの手掛けたであろうエグいベースの落差にもビックリします。
メインストリームのシーンから生まれた珍妙なドラムンベース

Former feat. Sleepnet / Void Song

Void Song feat. Sleepnet (Original Mix) by Former, Sleepnet on Beatport

オランダのプロデューサーFormerが泣く子も黙るオランダドラムンベーストリオ、NoisiaのメンバーSleepnetを起用したもの。
無機質で不穏なイントロから始まり、ビートが入っても尚不穏というアングラ色光るドラムンベース
4つ打ちのリズムもそうですが、ブレイクと呼べるパートが無い展開も異彩を放っております。

Coffintexts / PURO LOCURA

PURO LOCURA (Original Mix) by INVT, Coffintexts on Beatport

アメリカのプロデューサーCoffintextsによるドラムンベース
リズムそのものは比較的軽めではあるものの、深いベースと永続的に鳴っているノイズのようなリフがやっぱり変。
リフの質感も相まってかなりミニマルな印象を受けますが、構成がシンプルな分ドラムンベース以外にも活用方法を模索できそうな曲。

Samurai Breaks / All Night Party People

All Night Party People (Original Mix) by Samurai Breaks on Beatport

イギリスのプロデューサーSamurai Breaksによるドラムンベース
近年ベースラインドラムンベースを繋ぐ重要な存在として注目を集めているアーティストですが、この度新レーベルSuper Sonic Booty Bangersを設立。
その記念すべき第1発目のリリースがこちらです。

4つ打ちのリズム、ジャングルのベースライン、オールドスクールレイヴのオルガンリフと古めかしくもパワフルなバイブス満点の1曲。
周辺各ジャンルを渡り歩く際の潤滑油としても抜群の機能性を発揮してくれます。

Neve / Swheat

Swheat (Original Mix) by Neve on Beatport

イタリアのプロデューサーNeveによるドラムンベース
前出のSamurai Breaksとのコラボレーションも盛んに行っているアーティストであり、こちらも様々なバックグラウンドが入り混じったスタイルの曲を手掛けるのに長けている印象を受けます。
潔い等間隔リズムと裏打ちのベースによる推進力が最大の肝。
ハードコアとしても勿論使えますが、ループ系のリフを取り入れているところに特異さが見られます。

ついでにSoundcloudのアカウントにこんなものがアップロードされていたので合わせてご紹介します。

Neve / Magic Flute VIP

Stream Neve – Magic Flute VIP (140 – 172) FREE DOWNLOAD !! by Neve | Listen online for free on SoundCloud

キャプションにある通り、BPM140のベースラインからドラムンベースにシフトする曲。
変化直後はバッチリ4つ打ち。
クロスオーバーにもってこいな逸品。
そしてフリーダウンロード!

Theo Varda / A Culture a Vibe

A Culture a Vibe (Original Mix) by Theo Varda on Beatport

謎のプロデューサーTheo Vardaによるドラムンベース
やや手数の多いリズムが組まれておりますが、キックはやっぱり4つ打ち。
R&Bからサンプリングしたようなソウルフルなボーカルとアーバンなエディットリフが感情を揺さぶってきます。
終盤で使いたくなるタイプの曲。

Quentin Hiatus / Interstellar Feline

Interstellar Feline (Original Mix) by Quentin Hiatus on Beatport

イギリスのプロデューサーQuentin Hiatusによるドラムンベース
4つ打ちとブレイクビートが交互に差し込まれる風変わりなリズムの曲。
エコーの効いたボイスサンプルにパッドとピアノという取り合わせはエモ一直線。
意外と序盤に使うのも面白そうな感じも受けますね。
あとはブレイクのリフが消える部分でテンポを変えたりとか、色々考えると面白い使い方ができそうです。

まとめ

以上、4つ打ちドラムンベースにスポットを当ててお送りしました。
主にHardonizeで取り扱っているハードテクノと異なり、リズムの自由度が高いというのはそれだけで魅力に感じるものがありますが、それは4つ打ちであっても成立しうるというのがこの音楽の恐ろしさでもあり、楽しさだと思っております。
なかなかピンポイントで探り当てるのは難しい曲たちではありますが、変ミュージック好きとしては欠かせない存在ですので引き続き着目し、機会があればまた紹介していきます。

そんなわけで今回はここまで。

次週07月13日は774Muzikさんが担当します。
では。

おまけ (2020年以前リリースの楽曲)

Lynx, Newsome / Take Back The Night

Take Back The Night (Original Mix) by Lynx, Newsome on Beatport

アーバンなウワモノに似つかわしくないヘヴィーなリズム。異形のドラムンベース。

Netsky feat. Darren Styles / Look At Me Go

Look At Me Go feat. Darren Styles (Original Mix) by Darren Styles, Netsky on Beatport

ドラムンベース界のベテランとハードコア界のベテランが初めて手を組んだ双方の音楽が交互に展開される美味しいやつ。

Abstract Elements / Tenderness

Abstract Elements – Tenderness – YouTube

リリースされた2019年時点に於いてはミニマルドラムンベースの到達点という印象がある。
いつぞやのHardonizeでも使用済み。
本記事執筆時点では何故かレーベルごと配信停止中。

Frankee / Skuttle

Skuttle (Original Mix) by Frankee on Beatport

前半と後半でリズムパターンが異なるが、どちらも変態的な音使いをしている。

Icicle, IMANU / Preamble

Preamble (Original Mix) by Icicle, IMANU on Beatport

アシッドシンセっぽい音も鳴っており、かなりテクノ的な質感を伴った暗いミニマルドラムンベース。

Mefjus, June Miller / Saus

Saus (Original Mix) by Mefjus, June Miller on Beatport

スネア4つ打ち。ガラ極悪。

Forbidden Society / Swamp Rave

Swamp Rave (Original) by Forbidden Society on Beatport

ほぼドラムとベースしか鳴ってないマインドミュージック。

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