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2025年1月前半の新譜特集:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2025/1/21

はいどうも、今週もHardonizeレジデントDJがおすすめのハードテクノを紹介する連載、火曜日担当yuduki(@akuwa)がお送りいたします!今週も何卒よろしくお願いいたします!!

次回Hardonizeのお知らせ

先にアナウンスがありましたが、次回Hardonize49回目は3/1に開催となります。追加の情報もおそらく今月中には出るかと思いますのでお待ち下さいませ。

次回が49回目ということで、その次はなんと50回目という節目の回!御徒町の地下で夜な夜な開催されているHardonize会議で諸々と決まりましたので、色々と楽しいことを画策しております。2025年のHardonizeもお楽しみに!!!

近況

もはや3週間前のことなので近況と言っていいべきかどうかは不明ですが、新年の1/4に渋谷Another Dimensionにて「TYMM」が執り行われました。ゲストに和泉くんと紙袋さんのお二人をお呼びして、餅が振る舞われたりと非常に楽しく2025年の幕開けになるDJができたのではないかなと思います。そんなセットリストはこんな感じでした。

ガッツリ。Get Loud数年ぶりに使ったなあ。

今週のピックアップ

気がつけば2025年も明けて半月が経過・・とても時間の速さを感じておりますし、年始1営業日目からトップスピードで走り抜けている真っ只中の新譜チェックです。

それにしても新年早々に新譜が多すぎます!みんなもっと休んでくれてもいいんですよ!とおもいつつ、新年1発目だからかいい曲がとても多くカートに投入した曲がかなり多い!嬉しい!けどお財布に優しくしたい!そんな思いの新譜チェックです。

Carles DJ / Mi Perdición

Andy BSKの名作「Balkan Groove」を彷彿とさせる、スパニッシュなリフにズンドコビートで展開する強烈インパクトなトラック。リフがホーンセクション一本な所、さらに途中から入ってくる謎の歌声がまたこの曲の様々な意味での強烈さを強めていますね…。

RP-em / The Boss (Bad Mother Edit) Bad Mother Edit

短いシャウトのサンプリングは入りつつも、それ以外はシンプルに展開するソリッドなトラックかと思いきや、ブレイクで一瞬挿入されるファンキーなサウンドが印象に残るトラック。こういった曲は何くわぬ顔でしれっと差し込みたいですね。

Concrete Panther, Juan Del Chambo / Why Can’t We See

前2曲とは違った雰囲気で。どっしりとしたキックにブレイクでのブレイクスな展開(紛らわしい)に加えて、女性ボイスサンプリングでグッと引っ張ってドロップ以降もガッツリとフロアを盛り上げてくれそうな、ナイスハードテクノチューン。

Jody 6 / Never Going to Stop

レイヴィーシンセ!早口ボイスサンプリング!ジワジワと味がしてくるトラック。

Leopold Bär, Paul Render / Dynamix

ガッツリハードグルーヴではないですが、相性バッチリハマりそうなナイスファンキーハードテクノチューン!Leopold Bärは容赦の無いハードミニマルも作るし、作風が幅広い。

Ramon Tapia / Look Back

ベテランRamon Tapiaによるハードグルーヴ的サウンドの一発。やや丸みを帯びたキックと展開のファンキーさはしっかりハードグルーヴとの相性バツグンすぎます!やはりこの人も何作らせても良い曲多いですね。流石、ベテランの手腕。

今週は以上です!2025年もよろしくお願いします!
次回は木曜担当、TAKくんです。


Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【TAK666編】

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【Hardonize #48 無事終了】

先々週はHardonize #48でした。
お越し頂いた方々、お聴き頂いた方々、本当にありがとうございました。

今回ゲストにお招きしたAkuaMarineさんは現行テクノのトレンドを押さえつつ、4デッキをフルに使って音を重ねたりスイッチさせるライブ感のある内容で、一方のCarpainterさんはヴァイナルも併用しながらファンキーでパーカッシヴなテクノを軸にじっくりと進行していくものと、それぞれ異なるアプローチによるプレイを披露して頂きました。
どちらも職人気質とテクノに対する理解度の高さが感じられる内容だったわけですが、これらをHardonizeレジデントと一世代の開きがある若い方々が体現している、ということに敬意を払わずにはいられません。

やはり数々の現場をこなす中で身についたスキルなのだと感じますし、(両者ともHardonize前日にもパーティーに出演されていたわけですし、)楽しかった一方で個人的にはかなり背筋が伸びる思いでした。
今後とも両者のプレイからは勉強させてもらいたいと思った一晩でした。
重ね重ねありがとうございました。

次回Hardonizeは03月01日開催予定となっております。
年明けから順次情報が公開されると思いますので、2025年も当パーティーをよろしくお願いします。

【Hardonize #48 トラックリスト】

本題が別にあるので細かい解説は避けますが、トラックリストとしては掲載しておきます。
ディスコハードグルーヴを経て、途中レイヴを差し込みつつ、新旧メロディアスハードテクノを織り交ぜながら大ネタUKガラージで〆。
2024年最後のHardonizeのトリでしたので、〆感を意識したつもりです。

No Artist Trackname Listen
01 hitoshi ohishi round sell YouTube
02 Guchon, Seimei KO bandcamp
03 KAGAMI Mirror Ball Future Funk YouTube
04 doremimate tonight (remix) 試聴なし
05 Miami House Party Midnight Pizza bandcamp
06 Head Horny’s, Vicente Belenguer Super Tempo bandcamp
07 Pat Bannister Bailarin Ritmico bandcamp
08 B D Y 08 (B02) YouTube
09 Shin Piano Tracks 試聴なし
10 SHUFFA Back 2 U bandcamp
11 North Base Insomniac bandcamp
12 Gordon Edge Compnded (Edge*1) beatport
13 Will Carrera, Hehn Into The Night bandcamp
14 Gav Ley The Shining 試聴なし
15 S.U.R.E. Touch Me bandcamp
16 Lazy Ants Speed G bandcamp
17 Yousuke Kaga Setsuna YouTube
18 Jordan Nocturne Nostalgia (Kyle Starkey Remix) bandcamp
19 Konnect Come With Me bandcamp
20 La Lani, Rex Heaven Over U bandcamp
21 basement jaxx red alert (scruz remix) SoundCloud
22 ハレトキドキ feat. Native Rapper 今夜はブギー・バック bandcamp

【今回のお題】

さて、先週よりレジデントが今年のハードテクノというテーマに絞り、それぞれオススメの10曲を選出して紹介するHardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選を掲載しており、レジデント最後の回にワタクシTAK666が担当致します。
これまでの掲載はコチラ。

Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【774muzik編】

Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【774muzik編】
Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【Sango編】

Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【Sango編】
Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【yuduki編】

Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【yuduki編】

ハードトライバルものを軸にシュランツにも触れていて、インパクトのあるリズムが好きなんだなという趣向が見える774muzikさん、
プレイから分かるように、ハードグルーヴのプレイヤーとして一貫しているSangoさんはウワモノのバリエーションが豊富で、
yudukiさんの内容は現行のテクノにも通ずるシリアスめなトラックとファンキーなテクノとの折衷が見えて、ビギナーには1番参考になりそうだと思いました。
まぁ今年も総じて『あの人らしいな。』という感想です。
毎回この企画僕が最後なので聞く機会が無いのですが、僕の内容は他のレジデントからどう思われているんでしょうね。

で、3人ともFilterheadz / Euphoriaを選出と。

Filterheadz / Euphoria

Filterheadz – Euphoria (Original Mix) [Tronic] | Music & Downloads on Beatport

まぁこの曲に関しては本当に色々な現場で聴いたので、分からんでもない。
思い返せば2022年辺りからこのハードテクノ10選にFilterheadzのトラックはしばしば選出されており、ようやく今年はトラックまで含めて3人の間で一致した、というのはある種の必然性を感じます。

でも忘れないでください。
この3人、2023年は揃いも揃ってHomma Honganji / You’re The Bossをピックアップしてますからね。

Homma Honganji / You’re The Boss

Homma Honganji – You’re The Boss (Original Mix) [Cycles Grooves] | Music & Downloads on Beatport

これを『2023年を代表する曲だ!』と言っていた人たちが選んだFilterheadz / Euphoriaである、ということは厳然たる事実として改めて主張しておきます。

じゃあお前はどうなんだって話ですが、やっぱり彼らと全く違う内容になりました。
自分の癖(へき)の1つであるレイヴ要素のあるトラックがあるものの、単純なスタブとは異なるサウンドを用いたトラックだったり、
あと今年はミニマルテクノゲットーテックといったハードテクノ外の要素を積極的に取り入れたこともあって、その中からもいくつか、
また新興のハードグルーヴシーンも活発だったのでその辺りも含めつつ、といったそれぞれ異なる判断基準から選出した形になりました。
(これを有体に言うと”バラバラ”です。)

とはいえ、どれも巨大テクノという括りの一部であり、そしていずれも日々進化を続けている音楽である、ということは改めて申し上げておきます。
既知の音楽の隣にはこういったものもある、程度に認識して頂けると丁度良いかもしれません。

前置きもそこそこに早速お送りします、

Hardonizeクルーが選ぶ
2024年のハードテクノ10選
【TAK666編】

いってみましょう。

【曲紹介】

FJAAK / Mechanic Love

FJAAK – Mechanic Love | FJAAK

ドイツのプロデューサーユニットFJAAKによるテクノ
彼らが圧の強いリズムにレイヴサウンドを取り入れた破壊力満点のスタイルに舵を切ってから待望のアルバム、FJAAK THE SYSTEMをリリースしたのが今年04月であり、その先行カットとして頒布されたのがこちらのトラック。
無音となるショートブレイクを経て飛び出すのはもはやレイヴを踏み越えたジュリアナ/デステクノサウンドであり、頭1つ抜けた下品さとインパクトがあります
ピークタイムチューンとしては言わずもがな、空気をガラッと変えたい時の飛び道具としても多大な貢献をしてくれる曲です。

Will Carrera, Hehn / Into The Night

In The Night | Will Carrera, Hehn | Hardcore Energy

イギリスのプロデューサー同士、Will CarreraHehnによるテクノ
導入パートからメインパートまでは、キックが4つ打ちでありながらサブリズムとしてブレイクスのビートを取り入れた、ピッチの高いボイスループと絡む構成、
メインパートではビートが非4つ打ちにシフトし、極太のアナログベースが鳴り響く、終始土臭いレイヴの香りが漂っているトラック。
リズム同士の橋渡しとしても優秀ですし、テンションを明から暗にスイッチするような使い方にも非常にマッチします。

Mezer The Architect / Bang That Shit Up

Bang That Shit Up | Mezer The Architect

ポーランドのプロデューサーMezer The Architectによるゲットーテック
強烈な跳ね感を擁するベースフレーズに、規則的で強調された2拍4拍のクラップリズム、そして延々と繰り返される下品なボイスサンプリングと、このジャンルの特徴をばっちり押さえたトラック。
その上で新興ハードグルーヴにも通ずる、ある程度の硬いビートが担保されていてまぁ使いやすい。

昨年辺りからゲットーテックと各種ハードテクノとの折衷を模索しておりましたが、個人的にこのMezer The Architectの存在はかなり大きかったです

ABSIS / Paranoid

Paranoid | ABSIS | Hivern Discs

スペインのプロデューサーABSISによるミニマルテクノ
非4つ打ちのビートに深度のあるベース、ヒプノティックなウワモノが絡み合う、ダークで冷たい空気感を纏った曲。
緊張感がずっと続く感じが印象的です。

趣向的にミニマルテクノに傾倒していた期間があり、その際にこの手のトラックとハードテクノとの交配について探っていたりました。
実験的なアプローチはとても好きなので、今後も機会を作って挑戦していきたいですね。

Crocetti / Della Disco

Della Disco | Crocetti

オランダのプロデューサーCrocettiによるテクノ
重心を低く保ったリズムに対し、フィルターがかったファンキーなディスコサンプリングが相反性を感じさせるトラック。
これも明と暗のテンションを橋渡しするのに非常に良い塩梅です。

昨年選出したCarlo Lio / Casanovaとマインド的に近いものがありますね。

Jah Scoop feat. Natty Campbell / Ital Acid Skank

Ital Acid Skank | Jah Scoop feat. Natty Campbell | Flatlife Records Labelgroup

今年来日も果たしたイギリスのレジェンドプロデューサーThe Geezerの変名義Jah Scoopによる、Natty Campbellをボーカルに迎えたハードアシッド
何度か取り上げている、レゲエの要素を取り入れたハードアシッドであり、The Geezerはその仕掛け人と言える存在です。
終始鳴り響くファンキーなアシッドサウンドに、反復する裏打ちのギターやインパクト満点のホーンセクションなど、これまでのハードアシッドに無かった生音強めの音使いは何度聴いても斬新さを覚えます。
本作は更にもう1歩踏み込んだスカを彷彿とさせるのも大きな特徴ではないでしょうか。

Schroomp / Bang Bang

Schroomp – Bang Bang (Original Mix) [Dreizehn Schallplatten] | Music & Downloads on Beatport

今回の特集にも表れているように、Hardonizeレジデントの激推しユニットFilterheadzのメンバーであるベルギーのプロデューサーSchroompによるハードテクノ
ユニットに於いてはFilterheadz / Euphoriaのようなエモいトラックでテクノシーンを大いに沸かせていた裏で、硬いリズムと強烈なウワモノを伴ったハードテクノを大量生産していたその中の1つ。

とりわけこの曲は『頼むから落ち着いて。』と言いたくなるくらいアグレッシヴなフーバーサウンドが用いられており、レイヴが持つ破壊的な側面が見事にパッケージングされている印象があります。
脱力感と下品さを兼ね備えた味のあるジャケットも相まって理解が追いつかない作品。

Entasia / Adrenaline

Adrenaline | Entasia | TNT

オーストラリアのプロデューサーEntasiaによるハードハウス
小気味良いハイハットリズムにレトロなオルガンのフレーズがめちゃめちゃ軽快なトラック。
2024年のリリースでありながら、クラシックなハードハウスに造形が深い人ほど刺さりそうな音使いをしています。

新興ハードグルーヴは旧来のテクノマナーに準じたハードグルーヴとは異なる進化を遂げていることを強く感じた曲でもあります。
yudukiボスも軽く触れておりましたが、この辺りの考察については近いうちに記事化したいと考えております。

Guchon, Seimei / KO

KO | Guchon, Seimei | Guchon

それぞれ今年、そして昨年のHardonizeにゲストとしてご出演頂いたGuchonさんとSeimeiさんによるテクノ
密度の高いハイハットとパーカッションを前面に出した疾走感のあるリズムに厚みのあるベース、そして懐かしさを覚えるオーセンティックなシンセフレーズが特徴的なトラック。

ダンスミュージックとしての強度をしっかり担保した上で、程良くメロディックな含みを持たせているこの構成は、2000年代の日本産テクノが表現していた空気感そのものだと思っており、そこに多大な影響を受けた両名だからこそ出来上がった作品だと認識しております。
世代を越えてまたこういった曲が聴けたことをいちヘッズとして嬉しく思います。

ゲストびいきとかじゃなく、本作が収録されているDream Team EPは全曲素晴らしかったです。
ありがとうございます。

COD / layitallonme

layitallonme | COD | Shelter Records

オーストラリアのプロデューサーCODによるメロディアスハードテクノ
浮遊感のあるパッドシンセと、明るいピアノの連打によるメインフレーズが感傷を誘う曲。
スムースな女性ボーカルが入っていたり、ウワモノの表情がとても豊かです。
テクノハウストランスが混然一体となったようなサウンドには懐かしさを覚える一方、現代のダンスミュージックに対してもしっかり機能することを示してくれます。

〆に持ってくればたちまち良いパーティーに早変わりするズルさもあるので、このポジションです。

【次回】

そんなワケで今回はここまで。

そして来週は今年のHardonizeにご出演頂いたゲストDJたちによる2024年のハードテクノ10選を、24日と26日の2回に分けてお送りします。
Hardonizeレジデント面々とは異なる視点からのセレクト、見逃し厳禁です!
尚、通常回としては年明け01月14日に774Muzikさんが担当します。

良いお年をお迎えください。
では。

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