「 2017年02月 」一覧

今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2017/02/28

こんばんは。774muzikです。

かつてJeff Millsは自身のDJプレイについて「二つの楽曲をMixすることによって、第三の楽曲を生み出している」というようなことを言ったとか言ってないとか。
楽曲を繋いでいき、大きな流れを作っていく、というプレイも勿論DJの本質であろうと思います。
一方で、テクノのDJにおいてはJeff Millsの前出発言にあるような「新たな楽曲の創出」という面もまた、プレイの醍醐味であるのも間違いありません。
本日は、テクノでDJする際に、Mixすることで真価を発揮するような楽曲、をテーマにご紹介したいと思います。
これらの楽曲を無機質なハードテクノに重ねて、フェーダーを上げ下げするとあら不思議、何か演奏してる感が出てきます。
それでは参りましょう。

Luke’s Anger – Frogger Riddim [Original Mix]

この曲だけ聴くとスッカスッカで、まさにゲットーテックなわけですが、これをヘビーボトムなハードテクノに重ねると、実にカッコいい。
所々でハードテクノ側をカットしてやると超カッコいいブレイクになります。

Cirez D – Control Freak [Adam Beyer and Henrik B Remix]

Erick Prydezの楽曲をAdam BeyerとHenrik Bというテクノコンビが料理した名曲です。
これは単体でもカッコいいんですが、とにかくリズムのカット&エディットがヤバい!
Don’t Take Moreのイントロを更にアグレッシブにした感じ。
これを地味トラックに混ぜるだけで、ゴリゴリなアッパートラックに変わります。

Crystal Boi – Frogboy (Without Tail) [Original Mix]

一曲目と同様、ゲットーテックなやつです。
これも、単体ではまず使わないけど、ハードテクノと混ぜるとかなり危険。

Surgeon – Magneze

超有名なClassicsですが、古いテクノはシンプルな音のものが多いので、ハードテクノのレイヤーとして使える曲も沢山あります。

と、いうことで今回はここまで。
皆様も、お気に入りのレイヤートラックを見つけて、第三のトラックを作りませう!

次回更新はDJ Sangoが担当します。ではー!


今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2017/02/23

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

Hardonize本編の開催日がいよいよ今週末に迫ってまいりました。
ゲストに招いたのはMorphonics氏とmarix氏と云う頭文字がM同士のハードサウンドペア。
両者共テクノのみならずハードダンスやベースミュージック、レイヴと云った音楽にも造詣が深く、様々なカラーのパーティーを渡り歩いてきた実力者とあって大変楽しみです。
個人的にもこの御二方とは長いお付き合いをさせて頂いており、Morphonics氏も先週とあるパーティーで邂逅を果たしたばかりなのですが、すっかりヘベレケの状態で『秘伝の海苔持って行くわ!』と息巻いておられました。
大変愉快な方です。
しかしDJやサウンドメイキングに関してはハードでアップリフティングであることを一貫しており、特にRemo-con氏とのこの共作はテクノ、ハードダンスの枠を超えてベースミュージックやハウスのDJにも使われた瞬間を度々目撃しております。

Remo-con, Morphonics / Handbag

一方marix氏は茶箱にも昔から縁のあるDJ。
一時期の茶箱でDJをする女性は男性の音よりも男らしいと称された時期がありましたが、この人も間違いなくその一柱。
ゴリゴリのハードテクノからサイケデリックトランス、そしてベースラインハウス、ジュークと云った深い音楽まで繰り出すまさに荒削りなレイヴの申し子のような方です。
余談ですが、今何かと話題のハシビロコウのマスクを被ってDJしていた時期もあり、それもまた強烈に覚えております。

そんな両名と我々レジデント4名でお送り致しますHardonize26回目。
皆様のお越しをお待ちしております。何卒よろしくお願い致します。
『Hardonize#26』告知ページはこちら

といったところで本題。
告知が長くなってしまったので今回スポットを当てるのは単純に個人的な最近の注目株である人です。

【Pasquale Maassen】

Pasquale Maassen

https://www.facebook.com/pasqualemaassen
https://soundcloud.com/pasqualemaassen

ドイツ、デュッセルドルフ近郊のプロデューサー/DJ。
トラックメイキングは10代半ばから開始し、90年代のChris Liebingの曲に強く影響を受けてテクノに傾倒。
00年年代前半になるとオンライン音楽配信サイト『mp3.de』のコンテストで優勝したり『raveline』マガジンで取り上げられるなど活動が活発化します。
彼の初となるレーベル『fanatische loop programmierer』が立ち上がったのもこの頃で、myspaceに再アップロードされた音源が残っていました。
Pasquale Maassen / Looping with Fruits EP
尚、これは2001年の時点でmp3として配信されており、アナログとデジタルの転換点をこの時点で感じ取っていたようです。

その後様々なレーベルに跨って今も活動を続けております。
例としてHardonize的に縁があるレーベルを挙げると、『Keep On Techno』や、『Corrupted Data』でしょう。
後者はリミキサーとしてハードグルーヴシーンの新星、Norman Andrettiを起用しております。

前述のようにテクノとしての根底にあるのがChris Liebingと云うためか、ハードミニマルの要素が特に前に出ておりますが、彼の曲が面白いのはその中で実験を繰り返している感じを受けることです。
テクノらしからぬ複雑なビートパターンを展開したり、過度に音を歪ませてみたり、オルタナティブ・ロックやディスコの生音を取り入れたりとまさに変幻自在。
元々ハードウェアを並べて即興でテクノを演奏することを主としていたようなので、ライブの中で生まれた面白い音を曲に反映させているのかもしれません。
もしあなたがDJであった場合、配信サイトでこの人の曲を数点集めるだけで相当幅の広いプレイができるようになると思います。
勿論ワタクシ好みのファンキーなハードテクノもありますよ!

Pasquale Maassen / Kopter

Pasquale Maassen / Audiomulch04

Pasquale Maassen / Longroad Johnson

Pasquale Maassen / Goods from Gods

また、変名義も多く持っており、これがその中の1つ、Ikul-a名義での作品。
ファンキーなシンセ使いが目立つハードテクノとなっているのでハードグルーヴとも相性良し。

Ikul-a / Doof

加えて現在は『Renamed Records』と云うレーベルの運営も行っており、各種テクノはもとよりハウスやトランス、ドラムンベースなど多様なジャンルをドイツから発信しております。
配信サイトで販売しているものとSoundcloudでフリーダウンロードで公開されているものとあるので是非チェックしてみてください。
ちなみに以下のDJ Smurと云うのもPasquale Maassenによる変名義。
他にも『使える』トラックが多くありますよ。
Renamed Records

DJ Smur / On and On

次週02月28日は774Muzikさんが担当します。今回はこれにて。