こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
【告知1】
次回のHardonize 静岡編のラインナップが公開となっております。
東京から我らがハードグルーヴマイスターHomma Honganjiさん、そして現地静岡のプレイヤー、SHIGeさんとVITAMINさんをお招きしての開催となります。
前回も掲載したのですが、現地静岡のプレイヤーであるSHIGeさん、VITAMINさんのMIXはこちらになります。
Stream DJ SHIGe Resonation MiX by CITDC | Listen online for free on SoundCloud
Stream DANCE AGAIN BACK 2022 by VITAMIN | Listen online for free on SoundCloud
先週、上記2名とyudukiボスが出演するパーティーがあり、そこで話をさせて頂きましたが、両者ともかなり意気込みが感じられるコメントを頂戴しており、我々も一層背筋が伸びる思いをしました。
言うなれば人様のフィールドにお邪魔するわけですから、そりゃーヘタなものを見せるわけにはいかないでしょうという話なわけです。
間違ってもベロンベロンに酔っ払って勢い任せのトリを務めたりとか、あってはなりません。ねぇボス?
日にちは05月18日(土曜日)、14時からとなります。
静岡COAにて皆様のご来場をお待ちしております。
【告知2】
今週末03月30日(土曜日)に奥多摩OKUTAMA+で行われるオールジャンルパーティー第2回 桜逢祭に出演します。
【時間割公開】
2024/03/30(土)#桜逢祭時間割(タイムテーブル)の公開となります!
すべてがこの日だけの特別授業となります。
お目当ての時間を見逃さないよう、十分に計画を練ってお待ちください。また、特にお願いしたい注意事項を添えさせて頂きます。… pic.twitter.com/3wwPs2NMg6
— 桜逢祭 (@ouhousai) March 27, 2024
廃校を改装したイベントスペースを一晩貸し切り、5フロア80組のプレイヤーによって行われる大規模なパーティー。
昨年に引き続き、TAKAMIさんとTakayuki Kamiyaさんとの3人タッグで臨みます。
先のタイムテーブルによると我々の出番枠は深夜03時10分から90分ということで硬いテクノが映える時間帯。
昨年は個人的にかなり後を引く大失態を犯した一方で、上位何本かの指に入るくらい楽しいB2Bとなったので、なんとしても後者だけ披露できるように努めたいと思います。
その他の出演陣もテクノ、ハウス、ベースミュージックからゲーム、アニメソングに至るまで各音楽シーンの腕利きが名前を連ねております。
貴重なロケーションということも相まって贅沢な一晩になることが予想されますので、是非お越しください。
【今回のお題】
さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。
ちなみに、年始は3回に渡ってフリーダウンロード特集を行っておりましたので、ご興味のある方は是非ご参照ください。(1) / (2) / (3)
ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。
ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。
今回取り上げるサブジャンルは
です。
こちらは特に決まった定義があるわけではありませんが、最近のテクノシーンに於いてトレンドとなっているタイプの曲という解釈です。
強いて言えばハードテクノよりはテンポが抑えめで、拍に合わせたキックに重心を置いたリズムが特徴と言えなくもないです。
とはいえ、本連載で度々触れているようにここ2~3年でトレンドが著しく変動しており、主要なチャートから読み取れるくらいにはメインストリームの先鋭化、高速化が読み取れる、言わばハードテクノ化している真っ只中にあるので、あくまでこの解釈は『現在のところは』という枕詞が付くものであることをご承知おきください。
ではなぜ今回改めてメインストリームに目を向けるかというと、今週末の第2回 桜逢祭に於けるB2BパートナーであるTAKAMIさんとTakayuki Kamiyaさんの両名が現行のテクノのプロフェッショナルだからです。
それぞれREBOOT、秋葉原重工を立ち上げ、東京を代表するテクノパーティーとしてのポジションを確立しており、またその一方でラジオや即売会といったクラブ以外のフィールドも介しながら多くのヘッズを魅了し続けている方々であるので、自分がその2人のプレイに泥を塗るわけにいかないと思っています。
まあ去年やっちゃったんですけど。
というわけで現在のトレンドについて改めて認識を深める必要があるため、その一端をここで共有しようというのがテーマです。
もしかしたらこの中からプレイするものがあるかも知れませんし、サウンドの傾向としては概ねこういった感じになるのではないかという気もしておりますので、特に今週末の第2回 桜逢祭に行かれる方は予習としてここで一緒におさらいしましょう。
と、前置きが長くなりましたが連載ポリシーに則り、ピックアップしたものについてはここ1~2ヵ月の間にリリースされた新曲に該当するものに絞っております。
では新作メインストリーム系テクノ紹介いってみましょう。
【曲紹介】
Uncertain – Warp (Original Mix) [AnalyticTrail] | Music & Downloads on Beatport
かつてBoriqua Tribezとしてトライバルテクノを牽引していたオーストリアのプロデューサーUncertainによるテクノ。
重心の低いラフなビートにオーセンティックなテクノのリフが乗ったトラック。
時折差し込まれるソウルフルなボイスサンプルがなかなかのファンクネス指数をマークしており、意外と使いやすい。
Statiqbloom – Cessation of Light (Original Mix) [Sonic Groove] | Music & Downloads on Beatport
ドイツのプロデューサーStatiqbloomによるテクノ。
インダストリアルを彷彿とさせるスモーキーで無骨なサウンドがウワモノとして使われている重厚なトラック。
インパクトのあるビートを活かしてスイッチ的に使うと結構映えそうです。
Lokust, Hasegawa – Echo Slave (Original Mix) [IAMT] | Music & Downloads on Beatport
ブラジルのプロデューサー同士、LokustとHasegawaによるテクノ。
硬いビートの上で多種類のシンセが絡み合う、サウンドの厚みとテクニカルな側面が光るトラック。
割と無機質でダーク寄りの音が用いられているため、ピークタイムに向けた火付け役にうってつけといった印象。
AKKI (DE) – Olympus (Extended Mix) [From The Soul] | Music & Downloads on Beatport
ドイツのプロデューサーAKKI (DE)によるテクノ。
こちらも重厚で硬いリズムが採用されている一方、讃美歌のようなコーラスがリフとして用いられているのが独自性強め。
ブレイクでは無音部分が多用されており、大箱映えする展開も特徴の1つです。
Frank Snack – Muevelo (Original Mix) [Autektone Records] | Music & Downloads on Beatport
正体不明のプロデューサーFrank Snackによるテクノ。
一聴して分かるT99 / Anasthasiaシンセを前面に押し出した、レイヴフィーチャー系トラック。
このド派手っぷりはレイヴ野郎として見逃せませんね。
レゲエ感のあるラップをボイスサンプリングとして使っているのがやや珍しい。
Airod – Balaclava (Original Mix) [KNTXT] | Music & Downloads on Beatport
フランスのプロデューサーAirodによるテクノ。
先に紹介したAKKI (DE) / Olympusのコーラス、そしてFrank Snack / Mueveloのレイヴサウンド、両者を掛け合わせたようなトラックがこちら。
かけ離れたように感じる双方のサウンドの押し引きがかなり絶妙で、荘厳さと下品さが両立しているかなり好きな曲です。
Justin Hahn – Lost In Love (Original Mix) [Reload Black Label] | Music & Downloads on Beatport
ドイツのプロデューサーJustin Hahnによるテクノ。
トランスを想起させるロングスケール且つ開放感のあるシンセと、長尺のブレイクを含む展開が特徴的なトラック。
とはいえ、深度と硬度のあるビートは間違いなくテクノのそれ。
リズムパートで鳴っているアシッドシンセも良いレトロさを演出しています。
Moyua – The Future (Naimo Remix) [Black Turtle Records] | Music & Downloads on Beatport
スペインのプロデューサーNaimoによるテクノ。
こちらもトランス風味のシンセを用いたものですが、曲の大半がリズムパートで構築されているという点で先に取り上げた曲とは大きな違いがあります。
煌びやかなシンセサウンドがインパクトの大半を占めていると思いますが、リズムに含まれているタムっぽい音の存在感が謎に凄いとも思いました。
Dave Clarke – Thunder (2023 Remaster) [Skint Records] | Music & Downloads on Beatport
オランダのレジェンドプロデューサーDave Clarkeによるテクノ。
1995年にリリースされたハードテクノ黎明期のトラックが約30年の時を経てリマスター、及びリリースされました。
インパクトのあるループリフはより前面に配置され、キックのアタックとベースの深度が明らかに増しております。
リズムはほぼ鳴りっ放しなので、使用の際は自ら展開を作るテクノDJ力が求められる曲。
ちなみにこの曲のオリジナルはDave Clarke / Red ThreeというタイトルのEPでリリースされ、スリーがあるということはワンもツーもあるワケなのですが、
特にDave Clarke / Red Twoに収録されたDave Clarke / Wisdom to the Wiseという曲は、
のちのハードテクノの形成に大きく貢献した曲として特別連載:ハードテクノとは何か? – 第1回:黎明期編でも触れました。
で、去年から今年にかけてこのレッドシリーズのリマスター版が立て続けにリリースされており、当然このWisdom to the Wiseも現在販売されております。
Dave Clarke – Wisdom to the Wise (2023 Remaster) [Skint Records] | Music & Downloads on Beatport
往年のテクノヘッズにとってはこちらの方がインパクトの高いトピックかもしれませんね。
イギリスのプロデューサーユニットUnderworldと、アイルランドのプロデューサーKettamaによるテクノ。
昨年末に両者のコラボレーショントラック、Underworld, Kettama / g-town euphoria (luna)がリリースされたことでシーンをザワつかせた両者、
ちなみにHardonizeに於いてはボスが狼狽していたとして記憶に新しいですが、なんと第2弾がリリースされました。
Kettama得意のベースミュージックにも踏み込んだビートに、残響を含むUnderworldのボーカル、
そして清涼感と高揚感のあるピアノが鳴り響くエモーショナルなトラックに仕上がっております。
前作がサウンドの豪華さにスポットを当てていたように感じる反面、こういったシンプルに聴こえるトラックに於いても両者は一級品だなと感じた次第です。
【次回】
そんなワケで今回はここまで。
次週04月02日は774Muzikさんが担当します。
では。