「 2020年06月 」一覧

Resident’s Recommend 2020/06/30 Hardonize 36 振り返り

こんばんは。774muzikです。
6月20日はHardonize 36でした。
初の完全オンライン開催かつレジデントのみでの90min × 4という、初のスタイル。
全員とも普段より更に攻めたプレイをしていて面白かったですね。

ということで、まずはこちら。

僕の枠の録画になります。

Mixの流れとしては、ハードミニマルからトライバルを経由してシュランツへ、という感じ。
まあ、なにはさて置き、まずは残念ポイントを2つ。

その1 – すげえブツブツいってる
いやもうこれ、ホント残念。
リハってた時は全然問題なかったんだけど、何故か本番でPCがえらい重くなりまして…。
かといって、一旦再起動というわけにもいかず、強引にそのままプレイしました。
かなり好きな流れのMixだっただけに、めちゃくちゃ無念。

その2 – HertzのGranitを何故か2回かけた
プレイ中全く気付かず。何故だ。
今かかってる曲をモニタしながら、その後の展開を考えつつセット内の曲をプレビュー→デックにロード→ミックスという感じなんですが、音の方に集中しててPlay State(プレイ済みマーク)が見えていなかった模様。
でもまあ、Jeff Millsも一回のMixで2回同じ曲使ったりしてるからOKOK。
聴いていて馴染んでるので、実はあまり残念ではなかったり。
ブツブツいってる方が残念。

…っていうか、今気づいたけど、Safety Sessionも2回かけてるじゃん!
でも1回目と2回目で、一緒にMixする曲の違いで聴こえ方が全然違ってて、これはこれで良いのでは…。
よし、これはもう、そういうミックスだったということにしよう。解散!

全体としては楽しくプレイできたので、とても良かったです。

んで、技術的なお話。
今回の配信では引きの映像と一緒に、真上からの手元見降ろし映像を配信していたんですが、見ている方からすると、おそらく何を弄ってるのか分からない部分もあったのかな…と思いまして。
僕はTraktorのフィジカルコントローラとして、AKAI APC40というAbleton Live用のコントローラを使っているんですが、これの素晴らしさを含めて軽く解説したいと思います。

はい、ドーン。


Twitterに投下した画像から、少し修正を加えました。
他にも色々アサインしてるんですが、とりあえずよく使うものだけ載せてみました。
元々はネットで拾った絶妙に使いづらいマッピングだったんですが、6年間かけて自分のプレイスタイルに馴染むようにカスタマイズを重ねて、こんなアサイン状況になっております。

プレイ時の大まかな流れを書くと、次のようになります。

  1. Track Searchノブで楽曲を探す
  2. Load To Previewボタンでプレビュープレイヤーに楽曲をロード
  3. Preview Position Seekスライダーで楽曲のプレビュー位置調整しながら、現Mixの音と合わせて聴いて選曲
  4. Deck Selectorボタンでロードするデッキを選択
  5. Load To Previewの左のボタンで選択したデッキに楽曲をロード
  6. Cue1ボタンで頭出し
  7. 適当なタイミングでMix

選曲時にプレビューが要らないときは、Track SearchからLoad To Deckボタンで直接ロード。
という感じで、EQなんかはDJミキサーでの操作と大差なし。
この他にエフェクターを弄ったり弄らなかったりしている、という感じですかね。
これを踏まえて、↑の録画を見ていただくと、何となく何をしているか分かるかなー、と。
こんな操作をタイミングずらしながら4デッキ分やっております。

なお、画像を見ていただくと、「Mixer Mode」と「Effect Mode」と2種類あります。
これは、Traktor側の話でなくて、ボタン一つでマッピングを切り替えられる、というAPC40のメチャ売り部分なんですね。
Mixer/Effect Switchと書いてあるボタンがあるんですが、これを押すと、右下セクションのツマミ&ボタンを押した時に送られるMIDI信号が変わるので、同じツマミ&ボタンに、複数の機能をアサインして、切り替えて使えます。
これヤバくないですか?
僕は通常のミキサー操作と、エフェクター操作を切り替えられるようにアサインしています。

APC40を使ってみていただくと分かるんですが、横4×縦4のツマミ配置が、DJプレイに絶妙にマッチするんですよね。
SOUND HOUSEさんなんかで調べてみても、ジャストなフィジカルコントローラが無いんですよ。
もうね、これAPC40は唯一無二ってやつ。

普通にDJコントローラ使えよ、という話もあるんですが、「そのために作られたコントローラ」だと逆に発想力が働かなくて、コントローラに自分の操作を合わせていく形になってしまう気がするんですよね…。
なので、「ツマミとフェーダーとボタンがいっぱいあるよ、好きに使いな」的な感じ、プレイスタイルに合わせて好きにカスタマイズできる自由度の面でAPC40が大好きです。
9年も前からこんなことを呟いてる奴の個人的な感想ですが。


いやでも、めちゃくちゃ良いプロダクトだから、4Deckやりたい人は是非使ってほしい。
中古で15000円くらい?で手に入るっぽいので。

さて、ではプレイリストでも。
(以前、bandcampで売ってたClonesが消えてた…)

Num. Artist Title Link
1 電気グルーヴ かっこいいジャンパー (THOMAS SCHUMACHER Remix)
2 Pressure Funk Full Force (Marco Carola Remix) beatport
3 Joel Mull, Adam Beyer Safety Session (Original Mix) beatport
4 Hertz Granit (Original Mix) beatport
5 Taxidermy Savage (Original Mix) beatport
6 Kreisel, Alum Setter Sick Waves (Avox25 Remix) beatport
7 Rino Cerrone Rilis 03 – Untitled A2 (Original Mix) beatport
8 Clones Acid 1
9 Percy X, Mark Broom Box Clever (Original Mix) beatport
10 Ben Long Potential 2 (Umek Remix 2) beatport
11 Michael Burkat Destruction (Original Mix) beatport
12 Hertz Granit (Original Mix) beatport
13 ZakaT Honesty (Original Mix) beatport
14 Joel Mull, Adam Beyer Safety Session (Original Mix) beatport
15 Cave Isotopes (Original Mix) beatport
16 DJ Misjah, DJ Tim Access (Original Mix) beatport
17 Organ Donors Wave Guide System (Hertz Remix) beatport
18 Hertz Recreate (Montana Re-Edit) beatport
19 Pedro Delgardo, Phil Walls Turn It Up (Original Mix) beatport
20 DJ Urban You Work It (Ben Sims Remix) beatport
21 Paul Mac Informal Introduction (2007 Re-Edit) beatport
22 Hertz Julia (Original Mix) beatport
23 Smull Duwap (Original Mix) beatport
24 The Third C1 (Original Mix) beatport
25 Unknown Chant Chant Chant (Original Mix) beatport
26 DJ Preach No War In The Summer (Original Mix) beatport
27 774Muzik HEAdbAT SoundCloud
28 774Muzik Never [Full of Passion Mix] SoundCloud
29 DJ Dero Technobatucada[Tuk Tak Percussion Mix] YouTube
30 Unknown Tatiana Techno (Original Mix) beatport
31 J.Vitoria Fast Food (Original Mix) beatport
32 Brutec Themafast (Eric Sand Remix) beatport
33 Felix Krocher Take My Advice (Original Mix) beatport
34 Robert Natus NanoT (Original Mix) beatport
35 Felix Krocher Happy Soul (Original Mix) beatport
36 Arkus P., Robert Natus Americano (New Mix) beatport
37 Yoji, Romeo Wanna Fuckin’ Dance? (2010 Original Mix) beatport

ということで、本日はここまで。

次回更新は木曜日、DJ Sangoがお送りします!ではー!


【特集】Hardonize#36 プレイリストピックアップ:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2020/06/25

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

近況報告。


長きに渡り、DJ、コレクターの集う場所として君臨していたRECOfan渋谷BEAM店が閉店セール中ということで行ってきました。
1フロアの店舗としては最大量の品揃えであり、自分がDJを始めた頃から何かとお世話になっていたので、また1つ時代が終わってしまうんだなと感じずにはいられません。
閉店日(未定)まではセール継続するとのことなので、是非足を運んでみてください。
自分ももう1回くらいは行きそうです。

近況報告終わり。

初のオンライン開催となったHardonize 36回目が無事に終了致しました。
ご覧頂いた方々、本当にありがとうございました。

ノーゲスト回というのもパーティー開始当初以来でして、4人揃って1時間以上のプレイを披露する機会もなかなか珍しいものでした。
やはりテクノはある程度長い時間枠でプレイするとより趣向の差が出てくる音楽だなと感じた次第です。
この辺りは自分が過去に執筆した特別連載:ハードテクノとは何か?なんかを参照して頂くと分かりやすいかなと思ったりもします。

あと各々配信というのを意識してなのか何なのか、大ネタを結構使っていたのも印象的でした。
純粋にそれぞれ好き勝手やった感じなので、世間の憂鬱な状況とは裏腹に楽しかったというのがプレイした側の率直な感想です。
このレジデントメンバーオンリー形式も何回かに1回はアリだと思いました、というかまたやりたい。

とはいえ、次はリアルフロアでお迎えしたいという思いは変わらず、既に次回開催の段取りはついております。
詳細は追々ここで載せていくことになろうかと思いますので今後ともひとつよしなに。


んまかった。

さて、自分もこの日は他の人同様、いつもより多めの持ち時間を設定されており、且つトリを任されたので、思惑としては普段通りのパートとロングセットっぽいパートの大きく2部構成にしました。
ロングセットっぽいパートというのは今回レジデントメンバーのみ、つまりゲストがいなかったので、過去にHardonizeへゲストで出演して頂いた方の曲をメインに据えました。
こういう時じゃないとできない気がしたので。

かねがねM3特集なんかでは触れてきたようなリリースではあるものの、こうして並べてみると改めて個性豊かな方々にご出演頂いたんだなと実感しました。
常々お世話になっております。
今後ともよろしくお願いします。

そんなワケで今回はHardonize #36にてプレイした楽曲の中からピックアップしてお送り致します。
全容はこちら。
ハードグルーヴ~ハードハウス~トランス~国産ハードテクノ

No Artist Trackname Link
01 Frank Kvitta, Pasquale Schwarzz Tribal Madness Beatport
02 Peppelino Prometheus (Reaky Remix) Beatport
03 Len Faki Just a Dance (Peppelino Bootleg) YouTube
04 Blue Alpha DJs One More Time Beatport
05 Thermo Abaca Beatport
06 Garett White Really Funky Now Beatport
07 Ben Carr Disco Instrument Beatport
08 Olive Grooves Think Pink YouTube
09 Wizard Of Odd Get Up (Wizard Mix) Beatport
10 Tik Tok Tribal Chemistry Beatport
11 Sterling Moss & LAB4 New AEON Beatport
12 Sesto Sento Rave & Roll SoundCloud
13 Nhato Enigma Beatport
14 Raito Dark Orb Beatport
15 i_o This Is Rave Beatport
16 TAKAMI AH RAVE FACTORY (ARF) SoundCloud
17 KAN TAKAHIKO Wood Chips SoundCloud
18 Takayuki Kamiya Night Work SoundCloud
19 Atsushi Ohara meidou bandcamp
20 ryoh mitomi haru-kaze YouTube
21 SATOSHI IMANO epicurean junodownload
22 JOE T VANNELLI SWEETEST DAY OF MAY (DJ ni-21 TECH DANCE EDIT) SoundCloud
23 Bee.Bee. Omegalpha junodownload
24 Y.V.L vs 204 Donkly-Hvn discogs
25 Yamajet Sai-bak-ho (Cyber Disco Remix) SoundCloud
26 Remo-con, Morphonics Handbag Beatport
27 本間本願寺 御法 YouTube
28 DJ Shinkawa vs Jason Bourne Res Q Me (DJ ATT Crazy Mashup) SoundCloud
29 HONDALADY トーチソング bandcamp

例によって数曲かいつまんでご紹介します。

01 / Frank Kvitta, Pasquale Schwarzz / Tribal Madness

Tribal Madness (Original Mix) by Frank Kvitta, Pasquale Schwarzz on Beatport

共にドイツのクリエイターFrank KvittaPasquale Schwarzzによるハードミニマル。
Frank Kvittaといえばシュランツの第一人者というイメージが強いのですが、中にはこういったちょっとファンキーなテイストの曲もあります。
オールドスクールライクなリフが手数の多いハイハットリズムと並走する往年のハードグルーヴらしいトラック。

08 / Olive Grooves / Think Pink

Olive Grooves – Think Pink (aka Paul Maddox) – YouTube

UKハードハウス界のレジェンドPaul Maddoxの変名義Olive Groovesによるハードハウス。
本名義のバチバチのハードハウスに比べると、グルーヴィーでバウンシーなベースを軸とする構成でこれまた珍しい。
リズムの感じとかもハードテクノに近いので、クロスオーバーにうってつけ。
こういうのにとことん弱い。

11 / Sterling Moss & LAB4 / New AEON

New Aeon (Original Mix) by Sterling Moss, Lab4 on Beatport

イギリスのアシッドゴリマッチョSterling Mossとハードダンス/ハードエナジーシーンのレジェンドLAB4によるハードアシッド。
Stay Up Forever直系のディストーションアシッド鳴らしっ放しのド派手なアグレッシヴチューン。
ハードテクノ~ハードダンスの大御所2組の共作ということもあり、今年の要チェックリリースの1つです。

12 / Sesto Sento / Rave & Roll

Sesto Sento – Rave & Roll (Free Download!!!) by sestosento | Free Listening on SoundCloud

イスラエルのクリエイターSesto Sentoによるサイケデリックトランス。
Are You Gonna Go My WayWe Will Rock YouSmoke On The WaterLayla、その他にも様々な往年のロックのフレーズが1曲に収められた大分反則なトラック。
大分無茶苦茶な展開で笑ってしまうのですが、全体通してアッパーなサイケデリックトランスとして成立しているあたり、トッププロデューサーの手腕が光る名曲。
ちなみにフリーダウンロード。
大盤振る舞い過ぎるので是非入手しておきましょう。

14 / Raito / Dark Orb

Dark Orb (Original Mix) by Raito on Beatport

フランスのクリエイターRaitoによるテックトランス。
レイヴリバイバル系テクノを多く手掛けている気鋭のアーティスト、Raitoが次に目を付けたのがまさかのテックトランス。
奥行のあるトランスらしいシンセの下で鳴り続ける現代テクノの硬いビートという相反した要素が同時に存在する曲。
果たして2020年はテックトランスが来るのか、新たな波の到来を予感させるようなトラック。

19 / Atsushi Ohara / meidou

Meidou | gatearray recordings

Atsushi Oharaさんによるハードテクノ。
初リリースは2007年。
同人音楽のフィールドから出たストイックなテクノとして当時は珍しかった覚えがあります。
存在感のあるリフとタイトなリズムはストイックとメロディアスの合間を良い感じに埋めてくれます。

21 / SATOSHI IMANO / epicurean

Telekinesis by Satoshi Imano on MP3, WAV, FLAC, AIFF & ALAC at Juno Download

Satoshi Imanoさんによるハードテクノ。
これもリリースは2007年。
全編メロディアスでファンキーなテクノでコンパイルされたアルバムというこれまた珍しいアルバムでした。
中でも存在感を放つのがアルバムのラストに収録されたこちら。
壮大なストリングスとグルーヴ感の際立つリズム。
普段なら問答無用で〆に使うタイプの多幸感溢れるトラック。

23 / Bee.Bee. / Omegalpha

Omegalpha by Bee Bee on MP3, WAV, FLAC, AIFF & ALAC at Juno Download

Bee.Bee.さんによるテックダンス。
初リリースは2014年、後に海外レーベルからシングルカットもされた彼の代表曲。
メインリードとは別に複数種類のシンセが入れ替わり立ち替わり展開するユーフォリックチューン。
スタンダードなテックダンスのお手本のようなリズム構成が彼らしい。

28 / DJ Shinkawa vs Jason Bourne / Res Q Me (DJ ATT Crazy Mashup)

[CM086] Res Q Me (DJ ATT Crazy Mashup) by dj_att | Dj Att | Free Listening on SoundCloud

DJ ATTさんによるハードグルーヴマッシュアップ。
元ネタは日本のハードハウス~テクノシーンに燦然と輝く大クラシック、DJ Shinkawa / Res Q Me
この現状に対するメッセージという意味合いもなくはないですが、良い曲であることには変わりなし。
原曲の儚さに沿うようなパーカッシヴなリズムチョイスが◎。

29 / HONDALADY / トーチソング

トーチソング | HONDALADY

Dietraxさん率いるテクノユニットHONDALADYによるテクノ。
活動休止となる2018年にリリースされた現状最後の作品より。
活動休止発表直後の彼らのライブに行った際に演奏されていたのを覚えています。

これはこの人たちなりのNijiなんだろうなと勝手に思っております。
哀愁漂うシンセに圧のあるビートはメッセージ性の強い歌詞にマッチしております。
現状を踏まえた上のエンディングソング的な思いで最後にかけさせて頂きました。

以上、Hardonize #35のトラックリストをお送り致しました。
久しぶりにやりましたが、ロングセット楽しいですね。
以前はよく1人会や、数時間に渡って延々B2Bし続けるというのを好きでよくやっていたのを思い出しました。
ハードテクノに限らず、どんどんやっていこうと思います、というかやります。
その際はお付き合い頂けますと幸いです。

次週06月30日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。

続きを読む