こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
【近況】
レジェンドの前でレジェンドに生き恥を晒されました。
【Hardonize #44 無事終了】
先々週はHardonize #44でした。
お越し頂いた方々、お聴き頂いた方々、本当にありがとうございました。
15周年イヤーの第2回目としてATT さん 、TAKAMI さん のBUZZ×3 レジデント両名をお迎えした回でしたが、両者とも我々が見てきた大先輩としての威厳とスキルに溢れたプレイで非常に眼福でした。
ATT さん のグルーヴキープ力が冴えまくっていた不協和音やブレの一切ないストイックなハードグルーヴ セットは聴いてて痺れましたし、
TAKAMI さん のシリアスな最新トラックと往年のテクノアンセムを使い分ける現場主義のテクノ プレイもめちゃめちゃ参考になりました。
奇遇なことにパーティー直前の担当回 で取り上げたMembers Of Mayday / Mayday Anthem (Thomas Schumacher Remix) がかかり、フロアが爆沸きしたのは非常に面白かったですね。
(本人曰く、『05月だから!』 )
おそらくですが、今年中にもう1回くらいHardonizeの開催があると思います。
15周年イヤーとしてそちらもバッチリ準備を進めてまいりますので公表までしばしお待ちください。
【告知】
来週06月03日の15時より日本酒とクラブミュージックをテーマにしたパーティーに出演致します。
オールジャンルのパーティー。
出演者が日本酒を持ち寄り、自身も飲んだくれつつ来場者に振る舞います。
日本酒飲み放題バー兼イベントスペース錦糸町LITTLE SAKE SQUARE の店長mizm さん 、
ご存知我らが早稲田茶箱 店長エージ さん 、
1990年代よりドイツと日本のアーティストを繋げる仲介者としてテクノシーンに大きく貢献し、テクノ外交官と呼ばれた大レジェンドToby さん 、
20年以上も続いている老舗ハードコアパーティーHAPPY DYNAMITE 主宰DJ Champ さん など、各シーンのベテランたちが集っている豪華な一晩。
お気に入りの音楽と日本酒を探しに是非お越しください。
【Hardonize #44 トラックリスト】
さて、自分はこの日トップバッターを務めました。
トップバッターというのはそのパーティーの胎動を担う役割であり、言うなれば無音とそのパーティーがコアとしている音をどのように繋ぐかといった気持ちで毎回臨んでおります。
なので、暴れん坊とかレイヴ野郎とか呼ばれがちですけど、こういう時はあんまりおふざけしないことの方が多かったりします。
大まかにはディープベース 、ブレイクス ~非4つ打ちテクノ ~速めミニマルテクノ ~メロディアスハードテクノ 。
特に序盤はジャンル不定形なトラックを結構使いました。
全容はこちら。
例によって数曲かいつまんでご紹介します。
【曲紹介】
03 / Peverelist / Pulse II
Pulse II (Original Mix) by Peverelist on Beatport
イギリスのプロデューサーユニットPeverelist によるベースミュージック 。
穏やかなパッドシンセを強調しつつも深めのベースとトライバルなパーカッションリズムが特徴的なジャンル不定形音楽。
上述の通り、無音の状態から徐々に音を足していくプレイを目指していたのでこういう音の隙間が多いトラックは使いたくなりますね。
05 / Sister Zo / The Devil
The Devil (Original Mix) by Sister Zo on Beatport
イギリスのプロデューサーユニットSister Zo によるベースミュージック 。
不穏なシンセと深いベース、そしてトライバルなパーカッションリズムが呪術的な雰囲気を醸し出している曲。
前述の3曲目辺りからパーカッションリズムをキーにして繋いでおります。
キックのパターンこそ非4つ打ちなのですが、裏打ちでハイハットが鳴っている辺りは4つ打ちに通ずるところもあるなと思うところで目に留まりがち。
07 / Daniel Haaksman, Malaguera / Momotombo
Momotombo (Original Mix) by Daniel Haaksman, Malaguera on Beatport
ドイツのプロデューサーDaniel Haaksman がチリ出身のシンガーMalaguera を迎えて作られたブレイクス 。
ほぼほぼ太鼓の音とボーカルで構成されたガチンコトライバル。
太古より受け継がれしプリミティブなダンスミュージックと言っても過言ではないでしょう。
でもリリースは今年。
08 / 3Phaz / Shoulder Dance
Shoulder Dance (Original Mix) by 3Phaz on Beatport
エジプトのプロデューサー3Phaz によるブレイクス 。
テクノ っぽい質感のキックに規則的なリフが乗っており、ようやくテクノ に接近しようかなという意思も込めて使いました。
でもトライバルリズムは遵守。
そのミスマッチさも含めて全体的にシリアスな雰囲気を漂わせているものの、この曲のブレイク以降に入ってくる笛っぽい音のリフからどうしても可笑しさを感じてしまう変ミュージック。
10 / Cocktail Party Effect / Fixing the Roof
Fixing the Roof (Original Mix) by Cocktail Party Effect on Beatport
ドイツのプロデューサーCocktail Party Effect による非4つ打ちテクノ 。
一貫して歪んだ無機質なリズムが鳴り響くアグレッシブさと冷たさが同居したスタイルの曲。
今回自分は非4つ打ちと4つ打ちのリズム間の橋渡し要員として使いましたが、テクノ の流れで変化球的に使う方がしっくりくる場面が多そうです。
余談ですが、Cocktail Party Effect のプレイはこの手のジャンル不定形且つ無機質な音が多く含まれているのでかなり参考になります。
12 / Ana Rs / Take Me There
Take Me There (Original Mix) by Ana Rs on Beatport
モンテネグロのプロデューサーAna Rs によるテクノ 。
オーセンティックなテクノ のリフを主軸にしたループ感の強く出ているスタイルの曲。
ビートがちょっとヒネた4つ打ちという感じなので、これもまたリズム間の橋渡しとしては適材と言えます。
14 / Altinbas / Elements
Elements (Original Mix) by Altinbas on Beatport
ベルギーのプロデューサーAltinbas によるテクノ 。
ローファイなビートにシンプルなシンセのリフという非常にディープでミニマルな構成。
ややハイハットが前のめり且つテンポも少し速いので、遠くの方にハードテクノ を感じることができるのも個人的ポイント。
メシで例えると昔ながらの中華そばみたいな味わいがあります。
17 / Antic Soul / Mangrove
Mangrove (Original Mix) by Antic Soul on Beatport
ドイツのプロデューサーユニットAntic Soul によるテクノ 。
前回担当回 でも取り上げた浮遊感のあるパッドが特徴的なトラック。
ウワモノから穏やかさを感じる一方、ビートはしっかりと現行テクノ の強度に仕上がっているので機能性抜群です。
20 / ryoh mitomi / haru-kaze
VIDEO
Ryoh Mitomi – Haru Kaze – YouTube
日本のプロデューサーryoh mitomi によるメロディアスハードテクノ 。
Hardonizeに於ける春の風物詩。そして今回もVJのSTCnさんの反応感度抜群でした。
小気味良いハイハットに主張の強いグルーヴィーなベースにオルガンライクなシンセがドラマティックに展開する国産ハードテクノ の隠れた名曲。
一生忘れないハードテクノ特集 でも挙げた通り、この路線に於いては堪らなく好きな曲です。
【まとめ】
以上、Hardonize #44プレイリスト をお送りしました。
全体的な雰囲気としてはストイックさを一貫したものの、リズムやウワモノなどの振れ幅は持たせたような内容になれたかと思います。
派手なサウンドやサンプリングのスタイルも勿論好きなのですが、こういうズブズブに沈んでいく曲も好きで集めている一方、あまりプレイする機会がなかったりするので今回やりたかったことの1つでした。
この手のトラックも速度的にはハードテクノ と遜色ないものが多数リリースされていたりするので、それこそ前回の連載担当回新作仄かに旋律を感じるテクノ 辺りを足掛かりに触れて貰えると嬉しかったりします。
そんなワケで今回はここまで。
次週05月30日は774Muzikさんが担当します。
では。
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