こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
[2022/11/13 – 追記:中途半端な更新をしてしまい、大変申し訳ありませんでした。]
【Hardonize #42 無事終了】
先々週はHardonize #42でした。
お越し頂いた方々、お聴き頂いた方々、本当にありがとうございました。
ゲスト両名のプレイは予想に反してかなりストイックにハードグルーヴとディスコの流れを演出していたREV-TUNEさん、
随所に破壊力のある自身のブートレグを織り交ぜつつ、最新テックダンスの魅力を表現していたYosshie 4onthefloorさんと、
それぞれ華のあるものでとても楽しかったです。
手前味噌ながら、こういったアップリフティングな4つ打ちが多くかかるとHardonizeらしいと思ったりします。
改めてありがとうございました。
【告知】
早速ですが次回Hardonizeの日程が決まっております。
来年Hardonizeは15周年を迎えるということで、過去イチ盛大に行う運びになりました。
2023/1/21(sat) Hardonize #43 15th Anniversary Special | Hardonize web
ゲストにBUDDHAHOUSEさん、Seimeiさん、DJ Shimamuraさんという強力無比な方々をお招きし、
更にはフライヤーデザインとVJとしてcodaさんを迎えた豪華7時間でもってお送りします。
この面子で茶箱開催、更にはこの面子でハードテクノのパーティーというおそらく前例のない催しになると思いますので、是非お越しください。
日付は来年2023年の01月21日。
会場はいつもの早稲田茶箱でお待ちしております。
【Hardonize #42 トラックリスト】
さて、自分はこの日Yosshie 4onthefloorさんの後、トリを務めました。
つまりテックダンスで受け取って綺麗に〆るというポジションだったのでそれにマッチする内容を考えた結果、
『もういっそテクノじゃなくても良くない?』という考えになってしまい、トランスオンリーのプレイになりました。
とはいえテクノのエッセンスを持ったトラックなんかも織り交ぜてみたので、Hardonizeらしさは出せたのではないかと思っております。
で、個人的にはトランスオンリーのプレイが相当久し振りだったので、ちゃんと形にしたいと思い、パーティーの後即録り直して公開しました。
良かったら聴いてください。
些細なことですが、〆の関係で1か所だけ曲順変えております。
大まかにはアップリフティングトランス~テックトランス~ハードダンス~サイケデリックトランス~クラシックトランス
全容はこちら。
No | Artist | Trackname | Link |
---|---|---|---|
01 | Ross Cairns, Michael Hamilton | Kaleidoscope | Beatport |
02 | Daisuke Matsushima | Siz K.A. | Beatport |
03 | RIC feat. IGUA | KAGURA | Beatport |
04 | Ozo Effy | Caravan | Beatport |
05 | Laura May | Diosa Del Fuego | Beatport |
06 | The Obsessed | Raindance | Beatport |
07 | Splinta | Abuse | Beatport |
08 | D-Railed | Face Down… | Beatport |
09 | LCK, Kemikal | Lckemikals | Beatport |
10 | Indecent Noise | I Don’t Care | Beatport |
11 | Greentech | Techno Music | Beatport |
12 | Biological, Br1sa | Secret Blue Bird | Beatport |
13 | Dirty Beat, Mynastic | Patakha Trance | Beatport |
14 | Moby | Lift Me Up (Sesto Sento Remix) | YouTube |
15 | Underworld | Dark & Long (Rob Curtis Rework) | SoundCloud |
16 | Veracocha | Carte Blanche (Vincent de Moor & Ferry Corsten Remix) | Beatport |
17 | Barthezz | Infected | YouTube |
18 | Orbital | Chime ’99 | 試聴なし |
End | System F | Out Of The Blue | Beatport |
例によって数曲かいつまんでご紹介します。
【曲紹介】
KAGURA (Extended Mix) (Original Mix) by RIC feat.IGUA on Beatport
日本のプロデューサーRICによるアップリフティングトランス。
ボーカルもののトランスというのはそこまで珍しくないのですが、それがオリジナルの日本語歌詞というのがかなり貴重な作品。
空間を広く使ったシンセの重ね方は本場のトランスに引けを取らない作りになっている一方、哀愁感あるピアノの旋律からは侘び寂びが漂っていて日本っぽくもあります。
普通に曲を掘っていてこういうのに辿り着くと『おっ』ってなってしまうリリースですね。
Diosa Del Fuego (Extended Mix) by Laura May on Beatport
イギリスのプロデューサーLaura Mayによるテックトランス。
直近の新作テックトランス特集でも触れた重厚なトライバルリズムもの。
タフなリズムに緊張感のあるシンセフレーズはシリアスなスタイルの曲が好きな人にも刺さりそうな気がします。
直近のテックトランスに於いてはかなりお気に入りの1曲。
Lckemikals (Original Mix) by LCK, Kemikal on Beatport
オーストラリアのプロデューサー同士、LCKとKemikalによるハードダンス。
曲の紹介とはちょっと逸れますが、2022年現在ハードダンスに留まらずハード系4つ打ちダンスミュージックの中で覇権となっているジャンルはハードスタイルだと思っていて、
その中のサブジャンルにロースタイルと呼ばれる強烈でグロテスクなキックを最大の特徴とする音楽があり、これが変ミュージック好きのツボを刺激してくるのでちょいちょい聴いています。
(例:Rooler, Sickmode / LET THE BASS KICK / Fraw / Life)
ただジャンルの特性上どうしてもブレイクが主体になりがちな音楽なので、この変態的なリズムがもっと続く曲はないものかと探していたところ、見つけたのがこちらになります。
ロングブレイクを含みつつも長めに設けられたリズムパート、狂暴なキック、ラフなアシッドシンセのリフ、自分の欲しかったハードダンスの要素が溢れんばかりに詰め込まれており、かなり個人的にヒットしました。
感動し過ぎてLCKのレーベル、Spacecake Recordingsのリリースをイッキ買いしてしまった程です。
まだ設立から1年程の新興レーベルですが、テクノ的にも使えるハードダンスが揃っていて特色があるように思えます。
是非。
Patakha Trance (Original Mix) by Dirty Beat, Mynastic on Beatport
メキシコのプロデューサー同士、Dirty BeatとMynasticによるサイケデリックトランス。
先月の新作サイケデリックトランス特集でも触れた、インド古典音楽のエッセンスが詰め込まれた陽気なトラック。
オリエンタル且つサイバネティックという、ある種相反する要素のサウンドが共存しているのはなんとも奇妙で面白い。
今のところ今年1番のお気に入りサイケです。
本当だったら同じサイケ好きのREV-TUNEさんに聴いて貰いたかったのですが、彼はその頃階段で酔い潰れていたそうです。
残念。
Sesto Sento – Lift Me Up (Sesto Sento Cover/Remix) – YouTube
イスラエルのプロデューサーユニットSesto Sentoによるサイケデリックトランス。
原曲はテクノの大御所であるMobyらしい、しっとりしたエレクトロニック・ロックなのですが、
現行サイケシーンの筆頭格、Sesto Sentoの手によってエモーショナルな部分は引き継ぎつつも、滅茶苦茶チャラいアップリフティングなアレンジになっております。
2000年代後半くらいの、日本で爆発的に流行していた時のサイケの趣きがあって、当時聴いてた身からするとこのチャラさは堪らないですね。
余談的にSesto Sentoの超チャラい曲をもう1つ紹介しておきます。
Bon Jovi / It’s My Life、Lenny Kravitz / Are You Gonna Go My Way、Deep Purple / Smoke On The Water、Eric Clapton / Laylaなど、往年のロックアンセムのフレーズを10曲以上詰め込んだサイケデリックトランス。
聞き覚えしかないリフやサンプリングが笑ってしまうくらい次々繰り出される面白さと、それらが上手くまとまって1つの曲になっているアレンジの妙が同時に味わえる傑作。
あまりのインパクトに、実は過去のHardonizeでもちょいちょい使っていたりします。
フリーダウンロードなので是非お持ち帰りください。
Carte Blanche (Vincent de Moor & Ferry Corsten Remix) by Veracocha on Beatport
オランダのプロデューサー同士、Vincent de MoorとFerry Corstenによるトランス。
ストリングスとピアノから成る美しいメロディーからほぼ無音になるブレイクを経て、壮大なシンセのメインパートへ雪崩れ込む展開がインパクト満点の2000年頃を代表するザ・トランスアンセム。
トランスオンリーでプレイするからにはこの頃の曲は欠かせないと思った次第なので、〆はこういった往年のアンセムでまとめました。
レジデント含む会場のオッサン達が沸いてくれてなによりです。
ちなみに最後の曲をかけ終わった後、『もうちょっとトランス聴きたい!Out Of The Blueないの!?』とTakayuki Kamiya方面からヤジが飛んできたので、ダメ押し的にエンディングとしてかけました。
まさか1回のプレイで2回Ferry Corstenの曲をかけるとは思わなかった。
しかもハードテクノのパーティーで。
今令和やぞ!?
Out Of The Blue (Extended Mix) by System F on Beatport
そしてなんだかんだでこの曲、1年に1回使っている気がする。
ちなみに前回かけたのは新木場ageHaがクローズする直前に野外フロアで出演の機会があった時。
晴れてたし、あの時はタイミングバッチリだった思い出。
【まとめ】
以上、Hardonize #42プレイリストをお送りしました。
即再現MIXを録ってしまったように、やってて懐かしさ以上に楽しかったというのがありました。
考えるに、一時期は良くも悪くもトランスといえば壮大なブレイクと綺麗なメロディーという要素が全てだったのが、
近年のテックダンスやテックトランスのようなハード且つシリアスなスタイルのものが目に付くようになり、それらの間のクロスオーバーもやりやすくなっているというのが要因にある気がします。
どのジャンルに於いてもプレイの中でテンションの波を演出したいと思っているので、自分のやりたいことがトランスでもできることに改めて気付かされました。
また機会があればやりたいですね。
そんなわけで今回はここまで。
次週11月015日は774Muzikさんが担当します。
では。