こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。
一昨日更新された我らのボス、Yudukiさんが遂にご結婚されたとのことでHardonizeに於ける独身はとうとう私1人になってしまいました。
思い返せば今年もかなりの結婚ラッシュでしたね。みんなちゃんと収まるべきところに収まっていて良い人生だなとほっこりするばかりです。
どうかいつまでもお幸せに。
さて前回はハードテクノと近いハードダンスにトピックを当てましたが
関連して『ハードテクノ・ミーツ・何か』を考えたときに何が思い浮かぶでしょうか?
ハードテクノ+ディスコ、ハードテクノ+トライバルであるところのハードグルーヴや、ハードテクノ+トランスであるテックダンスなどはHardonize的によく使われており、このブログでも度々紹介されているので想像しやすいでしょう。
明確なカテゴライズこそないものの、私やYudukiさんなんかはハードテクノ+ベースラインみたいなキワモノ曲もしばしば使いますね。
さて、それでは問題。
ハードテクノ+ハードコアは一体どんな音でしょう?
シュランツ?半分正解ですがそれだけではありません。
と云うわけで今回はそんな音の作り手であるこの人をご紹介。
【Kwadratt】
https://www.facebook.com/kwadratt.fanpage
https://soundcloud.com/kwadratt
ロシア、ヤロスラヴリ出身のクリエイター/DJ。
聞き慣れない地名ですが、歴史ある聖堂が数多く立ち並び、世界遺産にも登録されている一方で工業が盛んな河港都市でもある、歴史と産業が共存する場所です。
音楽も盛んなようでジャズからハードロックまでこの地の出身者がいます。
中でも面白かったのはEDM+ハードロックっぽい音を出しているFail Emotionsと云うバンドもこのヤロスラヴリで結成されたんだとか。
何回か来日経験もあって、このPVなんか思いっきり東京の街中でギター弾きまくってると云うもの。
初手から大幅に本筋と逸れていますが、ともかくロシアの音楽と云うのはこのように『何かがおかしい。』、もっと端的に表現するならば『変』な音楽を作る国の代表格みたいなところがあると個人的には思ってます。
サイケデリック・トランスもブレイクコアもドラムンベースもそう、ロシアのクリエイターにはイカれた曲を作るクリエイターがとても多い。
このKwadrattも間違いなくその一角です。手始めに優しめの曲から紹介。
Kwadratt / Decision
Kwadratt / Reborn
Kwadratt / Embalming Fluid
見事に90年代テクノ感漂ってますが、ここ2年程でリリースされた曲です。
それユエ、ハードミニマルとしては非常に組み込みやすい。
この辺はFreakAudium RecordingsやClimax Labelと云った現行のハードテクノレーベルから出ており、前者は本間本願寺さんも曲提供していた過去があります。
と云うわけでちゃんとハードテクノを作っている人として認識して頂けたと思います。次はハードテクノではない曲をご紹介。
Kwadratt, DJ OleG / Monochrome
渋っ。見事なまでにテックハウスですね。
上の曲と比べて音数も減ってるしテンポも落ちてるし前のめりなグルーヴ感も消えてますが、紛れもなく同じ人が作ってます。
ちなみにこの共作相手であるDJ OleGもまたロシアのクリエイター。
仲が良いのかこの2人でエレクトロからミニマルまで多くリリースしており、中でもTechniqueと云う曲は多くのコンピレーションに収録されております。
とまあ渋い方面はこんな感じ。
それでは180度Uターンをしてエグい方面に参りましょう。
Kwadratt / Hard Reset
嘘でしょってくらいの音密度を誇るシュランツ。ひたすら無機質で暴力的な音圧がループしてます。
この手のトラックはDatablenderやSounds Diabolicと云うレーベルからリリースしており、双方とも日本からK-HoleさんやAsinさんが加わっているのでご存知の方も多いのでは。
更にダメ押しで最後に1つ。
Kwadratt / I am Pain
おかしい。完全に頭おかしい曲です。ハードコアのテンポを保ったシュランツ。
ハードテクノが持つ繰り返しの展開こそ維持しているものの、ここまで来ると別の何かとも言えなくもない。
ちなみに、更に理解できないこととしてBPM200オーバーの曲も作ってるんです。ええこの調子で。
如何でしたしょうか?
ハードテクノ、テックハウスからハードコアまで紹介してきて、しつこいようですが全部同じ人の作品です。
そこそこ多く音楽を聴いてきた自負はありますが、こういったスタイルで多様な音楽を表現した人はこのKwadrattくらいのものでした。
〆はあの国を評価するに相応しいお決まりの台詞で終わりたいと思います。
おそロシア。
次週12月13日は774Muzikさんが担当します。今回はこれにて。