こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
近況報告。
昨年秋に静岡を共にしたナイスガイたちがこぞってウチにカレーを作りに来るという素敵イベントが開催されました。
んまかったです。
だいたい調理時間4時間、食事時間2時間で1枠のパーティーになりそうという経験則を得たので今後に活かしたいと思います。
またやりましょうね。
再来週末20日の14時からHardonize #37.5をオンラインで開催致します。
ゲストはASINさんとBishamonさんの2名体制。
共にハードコア仕込みの鍛え抜かれた硬質テクノ~ハードテクノが披露されると思われますので今から足腰の筋肉の増強、良質なヘッドホンやスピーカーの導入、そして全国各地の良酒DIGなど相応の準備をオススメします。
僕とSangoさんの郷土である長野の日本酒とか美味でございますので蕎麦と一緒に是非。
尚、我らの拠点となっている茶箱からつい先日このような記事が上がっておりました。
コロナウイルス感染症によるお店の運営ご支援のお願い | 音楽喫茶 茶箱 sabaco music&cafe
余裕がありましたら是非寄付のご一考の程、よろしくお願いします。
Hardonize #37.5当日は茶箱へのドネーションも行いますので、お気持ちだけでもご用意頂けますと嬉しいです。
さて、前回のおさらい。
年明けて初の担当回ということでフリーダウンロード特集を執り行いました。
既にご覧頂けたでしょうか?
この時はメインストリームテクノ、ダークテクノ、ハードミニマル~シュランツといったストイックでハードな音にスポットを当てました。
図らずもHardonize #37.5で主に流れそうなのは前回取り上げた方ですね。
しかし、ハードテクノの中にはこういった音楽以外も含まれております。
特別連載:ハードテクノとは何か?で述べたようにファンキーでアップリフティングなハードテクノもそれはそれで1つのシーンを形成しており、当Hardonizeに於いても連載の中で度々紹介しているスタイルの音楽たちです。
今回焦点を当てるのはそんなハードテクノの明るい側面、サブジャンルで言うところの
・ハードグルーヴ&ハードアシッド&テックトランス
から2020年中に公開されたフリーダウンロードトラックを紹介していきます。
量としては10曲少々。
前編と合わせると1回分のプレイはカバーできるくらいになっておりますので、これらと20日に配信するHardonize #37.5がハードテクノへの足掛かりとなれば光栄です。
ちなみに前回も書きましたが、年明けのフリーダウンロード特集は今回で3年目となっておりますので、過去2年で公開した回につきましては本記事の最後にリンクを載せておきます。
欲張りな方は是非そちらも参考にしてみてください。
それでは、令和2度目のフリーダウンロードハードテクノ特集 (後編)いってみましょう。
【ハードグルーヴ編】
Faithless – Insomnia (DJ Gumja Rework) FREE DOWNLOAD by DJ Gumja | Free Listening on SoundCloud
スロベニアのプロデューサーDJ Gumjaによるハードグルーヴ。
原曲は1995年にリリースされたハウス~トランスの大クラシック。
大ネタにしてはショートスパンのループを軸にした割と控えめのアレンジとなっているので、序盤に使うのも全然アリな感じがします。
スペインのプロデューサーRaul Mezcolanzaによるハードグルーヴ。
現在はメインストリームテクノのフィールドで大手レーベルからリリースを飛ばしておりますが、10年前は肉厚なハードグルーヴでシーンを引っ張っていた重要アーティストの1人でした。
そのRaul Mezcolanzaがえらい久し振りにハードグルーヴを、しかもフリーダウンロードで公開したというのがコチラです。
Bryan Zentz / D-ClashとSantos Rodriguez / Road To Rio (B2)という黎明期ハードグルーヴトラック2曲をマッシュアップ、その上でかつてのRaul Mezcolanza節全開のゴリゴリなリズムが加えられた贅沢なもの。
おそらく昔に作られた未公開作品が放出された感じなんだと思いますが、今聴いても存在感のあるリズムなのでたまにはカムバックして欲しいですね。
ドイツのプロデューサーOmega Driveによるハードグルーヴ。
現行でハードグルーヴを追求している人にとっては避けて通れない第一人者であり、今尚かなりのハイペースでリリースを重ねているアーティスト。
稀にこうやってブートレグを公開する時があるのですが、2020年は強烈でした。
白羽の矢が立ったのは2002年にCarl Coxのお膝元、Intec RecordsからリリースされたTomaz, Filterheadz / Sunshine。
プログレッシヴであり、トライバルであり、ハードという新機軸なテクノはジャンルの垣根を超えて支持を集めたもので、我々レジデント4人ともこの曲が大好き。
でもってOmega Driveのトラックも当然好き・・・なのでこのリリースには心底震えました。
原曲のプログレッシヴ、トライバル、ハードの要素は据え置き、そこに毅然としたハードグルーヴのドライヴ感が加わった前のめりなアレンジ。
全力推薦曲です。
もう1つヤバかったのがコチラ。
Devilfish / Man Aliveという
Inner City / Good LifeとGrooveyard / Watch Me Nowを足して割らない曲というのがあるのですが、それをハードグルーヴにアレンジしたものが同じ時期に公開されてました。
こちらもネタ元のインパクトに加え、かなり急こう配な前のめりグルーヴを持ち合わせているので共にお持ち帰り推奨です。
Marusha – Raveland (Andy BSK 2021 Remix) FREE DOWNLOAD!!! by Andy BSK | Free Listening on SoundCloud
ドイツのプロデューサーAndy BSKによるハードグルーヴ。
ネタ元は1994年にリリースされたジャーマンレイヴの大クラシック。
ちなみにAndy BSKは2013年にも同じ曲をアレンジしたブートレグを公開していたのですが、何故か2作目が登場。
前回に比べるとサンプリングされたリフを強調したアレンジとなっており、より引き締まった印象を受けます。
とはいえ疾走感のあるリズムは健在なのでここ1番の盛り上がりで使いたくなる仕上がり。
[CM117] Star Guitar (DJ ATT Crazy Mashup) by dj_att | Dj Att | Free Listening on SoundCloud
自称Copyrightの護り手、過去にHardonizeにもご出演頂いた大先輩DJ ATTさんによるハードグルーヴ。
コンスタントに自身のSoundcloudアカウントでマッシュアップを公開しているので、ご存じない方がいらっしゃいましたらこの機会に是非。
どれもこれもカロリーが高いものばかりですが、直近で特にと思ったのがこれ。
どうやって作ったのか分からない映像でお馴染み、The Chemical Brothers / Star Guitarを丸々使い倒した危険極まりないシロモノ。
ちなみにバックトラックとして使われているJason Bourne / Ultimatumもせり上がるベースラインと小気味良い金物リズムが共存する好みの曲だったりするのですが、これを聴いて『Star Guitarとイケる!』とは全く思わなかったですね。
【ハードアシッド編】
Estado de alarma (FREE DL) by Egotik | Free Listening on SoundCloud
スペインのプロデューサーEgotikによるハードアシッド。
ローファイなキックに重心を置いた圧の強いリズムにレイヴィーなシンセがライドオン。
ブレイク以降はアシッドシンセも加わる妖艶さも見せるものの、ハードミニマルの流れでもバッチリ使える優等生トラック。
Loki – Acid Rumble [Free DL] by Loki | Free Listening on SoundCloud
フランスのプロデューサーLokiによるハードアシッド。
開始即アシッドというロケットスタートっぷりを発揮。
速いテンポの展開に合わせてパラメータを変え、色々な音色で展開されるアシッドシンセは古くから伝わるこの音楽の醍醐味の1つ。
It’s Acid Morty! (Free DL) by smu | Free Listening on SoundCloud
アイルランドのプロデューサーsmuによるハードアシッド。
潔い裏打ちのベースラインにアシッドシンセという取り合わせが兎に角ファンキー。
中盤はレイヴオルガンのリフも炸裂するので、否応なしに高揚感を煽ってきます。
ハードハウスとも相性が良さそう。
TIK TOK – HAVVA LINE (FREE DOWNLOAD) by TiK ToK / EKTIK (JJTaylor) | Free Listening on SoundCloud
イギリスのプロデューサーJamie Taylor a.k.a. TIK TOKによるハードアシッド。
このジャンルに於ける暴れん坊という印象のあるアーティストですが、たまにこうしてフリーダウンロード楽曲を公開しており、それも総じてクオリティが高いので見逃せません。
こちらも完全裏打ちのベースによるリズム構成となっておりますが、アシッドを始めとするシンセの層がまぁ厚い厚い。
ブレイクではフーバーも加わり、ハードダンスばりのド派手な豪華なサウンドが鳴っております。
ピークタイムで聴きたい曲の1つ。
【テックトランス編】
イギリスのプロデューサーGreg Downeyによるテックトランス。
とはいえ原曲がハードグルーヴなので、その質感もバッチリ活かしたリミックスとなっております。
先鋭化されたキックとシャキシャキなハイハットの取り合わせが気持ち良い。
展開もシンプルなので、どの場面でも普通に使えるトラック。
ポーランドのプロデューサーLucas Deyongによるテックトランス。
まさかのTomaz, Filterheadz / Sunshineネタ2発目。
シーケンスはトランスを踏襲していながら臓腑にズッシリくる重いビートが最大の特徴。
4分ちょいというタイトに纏められた尺もここ1番のインパクト重視で使う分には大変ありがたかったりします。
Kamui – Drop Shot (Felix R Remix) [FREE DOWNLOAD] by Felix R | Free Listening on SoundCloud
オーストラリアのプロデューサーFelix Rによるテックトランス。
エレクトロベースに手数の多いリズム、ブレイクビートを含むロングブレイクのある構成など王道を行く感じのトラック。
テックトランスに目を向けるようになってから知ったアーティストですが、昨年はハードグルーヴ系レーベルからのリリースがあったり、なにかと目を離せない存在になった感があります。
ちなみにSoundcloudには他にもハードダンス~テックトランス系のフリーダウンロード楽曲を公開しており、中でもこれはクロスオーバーを生業にする者として特に取り上げたいものでした。
一時期テックダンスシーンでちらほら見かけた(※)ドラムンベースにシフトしてから元に戻るタイプのハードダンス。
こういったギラついたシンセのドラムンベースも最近珍しいと思うので、面白楽曲として是非。
(※これとかこれとか。)
Ryan K – Solenoid (Felix R Remix) [FREE DOWNLOAD] by Felix R | Free Listening on SoundCloud
Julian Muller – Eternity (FREE DL) by Julian Muller | Free Listening on SoundCloud
ベルギーのプロデューサーJulian Mullerによるテックトランス。
ロングスケールで響くパッドが美しいユーフォリックチューン。
じわじわとフェードインしてくるシンセがブレイクを経てヴォーカルサンプルと共にメインリフへと雪崩れ込む展開に、ダイレクトに感情が揺さぶられます。
意外にリズムの手数が多いので速めのテクノの流れからでも持って行ける機能性もあり、今回の〆に丁度良いのではと思いました。
まとめ
以上、2020年フリーダウンロード特集 (後編)をお送りしました。
思った通り前編同様の10曲超えというボリュームでお届けしました。
良いトラックがいっぱいあるのは良いこと。
むしろ紹介し足りないくらいですので、折を見てまた特集は行っていきたいところです。
上でも述べましたが、流石にSunshineネタが2連発で出てきたのはどうかしてるぜ2020年という思いでした。
しかしこうして古い名曲たちに触れる切欠になるというのも、こういったブートレグの存在意義だと思うワケです。
古きからも新しきからも学ぶべきところはいっぱいあるので、これらの楽曲群がその導きになれれば幸いです。
といった辺りで2020年フリーダウンロード特集はここまで。
前編と合わせてお付き合い頂いた方々、ありがとうございました。
次週02月09日は774Muzikさんが担当します。
では。