こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
【Hardonize #46 無事終了】
大分前になってしまいましたが、01月20日はHardonize #46でした。
お越し頂いた方々、お聴き頂いた方々、本当にありがとうございました。
僕自身、B2Bは見るのもやるのも楽しいと思っているので、今回はそれが存分に満たされました。
単純にDJの数が多いので、個々のMIXスタイルや相手に対するパスの投げ方の違いが如実に感じ取れたのも良かったです。
今回のパートナーである楽天斎さんもそういったところに着目していたようで、ブースに立つ前にしばしばそういった話を繰り広げておりました。
個人的に印象に残っているのはyudukiボスとBound Roundさんのペアで、
両名とも硬め且つ推進力のあるトラックをメインに使用している上でBound Roundさんの頻繁に縦フェーダーを用いたダイナミックなMIXと、yudukiボスのHardonizeカラーを活かした選曲はかなり相性が良かったように思えます。
パーティー終了後に、あんだけベロベロになっていただけの仕事はちゃんとやってましたよ先輩。
まぁ相性で言ったら我々の方も負けてなかったと思いますけどね!
というワケで楽天斎さんとのB2Bについて。
そもそも出会ってから15年以上が経過しているので、お互いの趣向やキャリア、活動範囲などは分かり切っています。
たとえ2人でブースに立つのは7年振りであっても、こちらが投げた曲はちゃんと受け取ってくれるだろうという信頼がありました。
尚、楽天斎さんはそこを指して『TAK君は何度殴っても殴り返してくるオモチャ。』だと言ってくれました。
光栄です。もっとぶって!もっと叩いて!
実際フタを開けてみればお互いのアレも好き、コレも好きが溢れてしまっており、ジャンルは右往左往。
とはいえ相手が流した曲を踏まえる、という過程は絶対にブレなかった75分であり、我々にしかできないプレイが提示できたのではないかと自負しております。
始まる前は『折角だからMCもやるかもしれない。』と言っていた彼をブースの外へ出さず、選曲に終始させたのは個人的にもしてやったりだと思ってますし、
終わった後に『これは地元札幌でもやりたい。』という言葉まで引き出せたので、彼にとっても刺激的な時間を提供できたという意味で今回呼んで良かったと思いました。
呼ばれたら本当に行くのでその際はよろしくお願いします。
【告知1】
で、次回のHardonizeについてですが、番外編として05月に静岡編を行います。
僕個人では何度か出演経験のある静岡ですが、クルー揃っての遠征は今回が初。
出音はクリアなのに、やたら低音の出がエグいFunktion-Oneのスピーカーを常設している静岡COAにて執り行います。
いつもと異なる環境で各々どういったプレイをするのか、半分観客の気持ちで楽しみにしております。(圧)
出演者については追々発表していきます。
日にちは05月18日(土曜日)、14時からとなります。
場所は静岡COAにて皆様のご来場をお待ちしております。
【告知2】
02月23日(金曜日・祝日)に竹芝BANK30で行われる、同店の3周年を記念したパーティーにHardonizeレジデント総出で出演します。
竹芝BANK30の3rd Anniversaryが2/23(金・祝)のデイタイムに開催!今回もテラスフロアをBUZZx3が担当します!
2024.2.23(FRI)
BANK30 3RD ANNIVERSARY LAST DAYBAYSIDE TERRACE
POWERED BY BUZZ×3
REMO-CON / SHINKAWA / YO-C / ATT / TAKAMI / Hardonize Crew (774Muzik / Sango / TAK666 / yuduki) pic.twitter.com/XGJeuS3dLA— ATT (@attdj) January 17, 2024
たかだか15年パーティーが続いたくらいで良い気になってんじゃねぇと言わんばかりに国内ハウス~テクノの大先輩たちが大集結しております。
お客さんの世代的にも上の方々が多そうなので、そういった歴戦のクラブヘッズに我々のプレイが通用するのかなど、緊張感がありますね。
逆の見方をすると、この歳になってもこうした力量を試す場を与えられるということは非常に光栄なことなので、4人でこの場に沿えるプレイを目指したいと思います。
何度も言いますが、面子が鬼豪華なので、ご興味のある方は是非お越しください。
【告知3】
今週末02月03日(土曜日)に渋谷Circus Tokyoで行われるパーティー、ALTURA with Xavi BCNに出演致します。
【告知】
??ALTURA with Xavi BCN??
???2/3(土)14:00?21:00
??CIRCUS Tokyo(渋谷)
??https://t.co/vwBi0f4Qof全ラインナップ公開!
今回は"Spook – Apology(Xavi BCN ALTURA LTD Remix)"が付いてくる特典付チケットの販売を行います!#ALTURA20240203 pic.twitter.com/vDJXFc0dim— 12_1(トニー) / Wowl (@12_1) December 19, 2023
パーティーの大枠としてはスペイン産のハードコア、マキナにスポットを当てたパーティーで、今回のメインゲストであるXavi BCNは1990年代初頭から本国スペインでキャリアをスタートさせ、現在に至るまでこのジャンルを牽引し続けている大ベテランに当たります。
そんなパーティーのサブフロアをTobyさん、hidemiさん、そして自分という3人体制で担当します。
先日タイムテーブルが公開されまして、自分はオープン直後の2時間を担当します。
この長尺を1人で行うというのは相当久し振りなので色々できるなと思う反面、メインフロアの邪魔はしないようなプレイを心がけたいと思います。
自分はどうなるか分かりませんが、Tobyさんやhidemiさんのプレイは割とテクノ色が強いと思いますし、この方々も2時間枠という贅沢な布陣となっておりますので、こちらもご興味のある方は是非お越しください。
【今回のお題】
さて、前回はフリーダウンロード2023 (1)と題した特集を行ったので(2)、(3)と続けたいところではありますが、折角なので今回の楽天斎さんとのB2Bで使用したトラックを抜粋して紹介していきます。
1~2曲ごとに相手にパスする形式で行っていたのですが、ほぼ毎ターンジャンルが変わっていたので、逆に2人でやっている気がしませんでしたね。
おそらく1人15曲くらいは使っていると思いますので、その中から10曲程かいつまんでご紹介します。
尚、紹介順は実際にプレイした順番に沿っています。
【曲紹介】
MIAMI | Sterling Moss | Drei vinyl
イギリスのベテランプロデューサーSterling Mossによるハードテクノ。
うねりのあるベースラインに前のめりなハイハットリズムが乗っており、疾走感のあるビートが前面に押し出されています。
そして何といっても随所で差し込まれる『マイアミ~!!!』というボイスサンプル、非常にバカっぽくて(誉め言葉)ニッコリしますね。
ハードグルーヴを始めとするファンキーなハードテクノとの相性がめちゃくちゃ良い1曲。
ちなみにSterling Mossはどちらかというとハードアシッドのリリースが多いアーティストなので、こういうテイストのットラックはかなり珍しいですね。
Techno Punksなんかは個人的に今でも聴きたくなる曲の上位です。
Souvlaki – Inferno (Fired Up Mix).wmv – YouTube
イギリスの重鎮サウンドエンジニアScorccioことMark Summersの別名義プロジェクトによるディスコ。
一聴して分かるDan Hartman – Relight My Fireネタで、当連載でも度々挙げているように個人的にも大好きな曲の1つなので今回も自然に手が伸びてしまいました。
リリースは1996年ですし、未だに配信もされないので知る人ぞ知る曲になりつつありますが、現場での破壊力は衰え知らずでした。
S.I. Futures – Freestyle Disco (Original Mix) [novamute] | Music & Downloads on Beatport
イギリスのベテランプロデューサーSi Beggの変名義、S.I. Futuresによるテクノ。
全体的なシーケンスはテクノとかハウスを踏襲していながら、リズムはガラージっぽい上にベースはまんまベースミュージックのそれであり、ウワモノはブラスやコーラスがディスコちっくという、十重二十重とジャンルの層を演出している異形の音楽。
ここから色々なジャンルに繋げられるので、かなり使い倒しているトラックです。
『こちとら色々音楽知ってるし、それらを組み合わせることもできるんだぞ。』という今回の我々の組み合わせを表明するかのような気持ちを乗せてドロップしました。
ドイツのプロデューサーユニットBAUGRUPPE90によるテクノ。
タイトル通り、Samba De Janeiroネタです。
あのフレーズをフィルでちょっとだけ使ったあと、ほぼリズムだけのパートが繰り出される、スカしの展開が特徴的・・・なのですが、当日はそのままあのフレーズを歌い続ける輩が発生し、スカし失敗というかつてない経験をしました。
ちなみにその瞬間がこちら。
DJが客に飲まれるというのは、ああいう状況を指すんだろうなぁ。
ちなみにこの曲は本来かけるつもりがなかったのですが、楽天斎さんがめちゃめちゃ祭囃子の乗った珍妙なトラックをかけてきたので、返す刀がこうなりました。
もっと言うとあの瞬間はマツケンサンバⅡとの2択だったのですが、なんとか邪念を振り払うことに成功しました。(したのか?)
KF153A2 – Jonny L – Hurt You So (L Mix) | Jonny L | Kniteforce
イギリスのレジェンドプロデューサーJonny Lによるオールドスクールレイヴ。
ちなみにリリースは1992年なので、今回使用した曲の中ではぶっちぎりで古いですね。
4つ打ちでありながらブレイクビーツのサブリズムや、うねりのある太いベースラインなどを取り入れたバリアレックなスタイルのビートに、ピアノフレーズとピッチの高いボーカルが穏やかさと高揚感を演出している名クラシック。
Mark Porter – With The Rhythm (Original Mix) [Respekt Recordings] | Music & Downloads on Beatport
イギリスのプロデューサーMark Porterによるテクノ。
Hardonizeクルーが選ぶ2023年のハードテクノ10選でも取り上げた、どっしりした重たいビートにド派手なレイヴオルガンが乗った、昨年かなり印象に残ったレイヴサウンドもの。
先の曲から自然とレイヴの流れになったので、アクセントを加える意味でも最近めのトラックを持ってきた形です。
Brian NRG – The Machine (RetroVault Remaster) [Raveolutie Records] | Music & Downloads on Beatport
オランダのプロデューサーBrian NRGによるハードダンス。
ジュリアナ/デステクノを象徴するクラシック、T99 / Anasthasiaネタ。
それが無機質でザラついた重ためのビートに乗っているというのが、この曲のリリース年度である2005年当時のエクスペリメンタル精神を表していて当時から好きです。
自分はヴァイナルで持っていたのですが、この曲は長らく未配信の状態が続いており、入手が困難でした。
ですが2022年にリマスター版が配信され、原曲より出音が明らかにエグくなっているのがこちらとなります。
断然こちらの方がオススメ。
Juno Reactor – Pistolero (Astrix Remix) [Crimson] | Music & Downloads on Beatport
イスラエルのベテランプロデューサーAstrixによるサイケデリックトランス。
ラテン系のアコースティックギターとコーラスが特徴的な原曲の雰囲気を崩さず、Astrixが最前線の現場で培ってきた強力なグルーヴのサイケデリックトランスのビートに乗せた1曲。
ブースに立つ前、楽天斎さんと話していた与太話のトピックの中にサイケデリックトランスに関するものがあった上でトランス/ハードダンスの流れになったものだから、
これはもうそういうことだろうと思って使いました。
そしてしばらくサイケのラリーが続くという、何のパーティーでしたっけねHardonizeって。
Die Spektu – The Thing (Original Mix) [Proclam] | Music & Downloads on Beatport
ベルギーのプロデューサーDie Spektuによるテックトランス。
終始鳴りっ放しのディストーションアシッドに加え、キックの質感もサイケデリックトランスに近いため、〆にハードテクノへ戻す意図を込めて使いました。
随所に散りばめられたフィルがドラムンベースのそれという意外性もあって、2023年リリースの中でも印象的だったトラックですね。
にもかかわらずHardonizeクルーが選ぶ2023年のハードテクノ10選には曲数の都合で断念したので、供養の意味でも今回使えて満足しています・・・今年は15曲にしません?
最後に、トリで行った全員のB2Bタイムに於いてパーティーの〆として使用した曲。
日本のプロデューサーRAM RIDERによるテクノ。
小気味良いハイハットと裏打ちのベースによって前のめりなリズムを形作りつつ、穏やかなオルガンサウンドと清涼感のあるボーカルの心地良さも兼ね備えたトラック。
そしてメインリフは一転してホーンセクションが入り、一気にファンクネスに傾倒するという、なかなか珍しいスタイルの曲という認識です。
ちなみにこのホーンセクションの元ネタはK.C. & The Sunshine Band / Give It Upという超有名曲なので、聞き覚えのあるフレーズかもしれません。
今回、パーティー全体を通して各々B2Bなのをいいことにダーティーなトラックがかかりまくったり、あえて同じネタで被せてくるヤツもいたりとしっちゃかめっちゃかだったので、
『まぁそういう仲間がいるのも音楽が素敵だからだよね!』というメッセージの込められたこの曲を最後に持ってくることで美談で終わらせようという魂胆です。
っていうか難しいだろこいつら纏めるの。誰だこいつら呼んだやつ・・・俺らだ。
【次回】
そんなワケで今回はここまで。
次週02月06日は774Muzikさんが担当します。
では。