こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
【Hardonize #46.5 無事終了】
先週はHardonize #46.5でした。
お越し頂いた方々、お聴き頂いた方々、本当にありがとうございました。
ゲストにお招きした静岡ローカルプレイヤー2名はそれぞれ地方ならではの特色がありました。
AONOさんはテクノクラシック、大ネタサンプリング、最新トラックを大胆に行き来しつつ、それでも一定のグルーヴはキープされている技巧も合わせ持ったプレイだったように思えますし、
SHIGeさんはより緻密にメロディー、リフをコントロールし、持ち時間いっぱいを通して空間を演出していく職人気質溢れる内容でした。
今回残念ながらご出演が叶わなかったVITAMINさんも含め、個性的なプレイヤーが多く揃っている土地だなということを再認識した次第です。
是非またご一緒したいですね。
尚、東京からお連れしたHomma Honganji御大は相変わらずのハイスキル4deckプレイで一体どうやってサウンドコントロールしているのか分からず、ブース回りに人だかりができた瞬間もしばしばありました。
また、開催場所である静岡COAのFunktion-Oneサウンドも相変わらずキレキレでした。
低音に強いからか、ちょい古めの音やHomma Honganjiさんのヴァイナルの音が特に映えていたような気がしました。
で、次回Hardonizeは08月初旬に早稲田茶箱に戻っての開催となります。
ゲストDJなど詳細は追って公表致しますので、ご期待ください。
【告知】
06月15日(土曜日)に渋谷Another Dimensionで行われるオールジャンルのパーティー、TYMM07に出演致します。
当Hardonizeのボス、yudukiさんがレジデントを務めるパーティーに初めてお招き頂きました。
深夜らしいソリッドな音にスポットを当てている回が多く、幅広いシーンから様々なゲストを招聘していることで個人的には好きな催しです。
今回ご一緒させて頂くゲストプレイヤー、MASASHI MATSUIさんはアシッドテクノやシカゴハウスをメインサウンドに、ヴァイナルでガシガシスクラッチを織り交ぜながら豪快且つスキルフルにMIXを展開していく方。
【TECHNO MIX】DJ MASASHI MATSUI /LIVE AT ARENA SHIMOKITAZAWA – YouTube
これは自分にはできんなぁと感嘆すると同時にファンキーな一晩になりそうな気配が既に漂ってますので、精一杯華を添えたいと思います。
是非お越しください。
【Hardonize #46.5 トラックリスト】
さて、自分はこの日Homma Honganjiさんからバトンを受け取ってのトリというポジションでした。
最後の順番ということに加え、今回はパーティーの時間枠が通常より1時間長いこともあり、この時点でまぁあらかたのハードテクノは流れ切っているわけです。
なので、今回の自分の役割はデトックスだなと割り切り、ドが付くくらいディープな内容に終始しました。
途中ビートを完全に無くしたりして、16年に及ぶHardonize史上でもかなり珍しいプレイになったと自負しています。
大まかには
速いディープテクノ~ミニマルテクノ~非4つ打ちテクノ~アンビエント~ミニマルドラムンベース~テクノ。
全容はこちら。
No | Artist | Trackname | Link |
---|---|---|---|
01 | P-ben | Enter The Ship | bandcamp |
02 | Marina George | Something Broken | bandcamp |
03 | Black Mirror Park | Disorder 7 | bandcamp |
04 | Audionerd (Col) | Talisman (Mwamwa Remix) | bandcamp |
05 | Jiho | Delicate Relationship | bandcamp |
06 | The Answer | Wild Animals | bandcamp |
07 | Pol | Suspect | bandcamp |
08 | Sub Basics | Quantum Zone | bandcamp |
09 | Absis | Paranoid | bandcamp |
10 | Aheloy! | fortB | bandcamp |
11 | Undveld | You’ll See Me Again, But It Won’t Be Me | bandcamp |
12 | Sciama | Blooms | bandcamp |
13 | Aucuba Replica | Which Flow (ABSIS Remix) | bandcamp |
14 | ASC | Pulsewave | bandcamp |
15 | ENA | 20 Division | bandcamp |
16 | ROCKWELL | REVERSE ENGINEERING | YouTube |
17 | Nooch, Joik | Step Back | bandcamp |
18 | Crystal Waters | Gypsy Woman (Bredren bootleg) | SoundCloud |
19 | groovy D | Don’tCareBoutMe | bandcamp |
20 | Orbital | Halcyon & On (Logic 1000 Mix) | bandcamp |
21 | Marco Bailey | Kanai | bandcamp |
22 | Joris Voorn | Psyche | junodownload |
23 | Christian Smith | Stratosphere (Ronnie Spiteri Remix) | bandcamp |
24 | Lone | Tree for Tree | bandcamp |
例によって数曲かいつまんでご紹介します。
【曲紹介】
Disorder 7 | Black Mirror Park | Planet Rhythm
ドイツのプロデューサーBlack Mirror Parkによる速いディープテクノ。
ハイハットリズムの推進力を備えつつも、淡々と真っ暗で深いビートが進行していくトラック。
ただ、中盤でショートブレイクの後に非4つ打ちにスイッチする箇所があり、アクセントとして良い感じに機能します。
Wild Animals | The Answer | L-ONN Records
国籍不明のプロデューサーThe Answerによるミニマルテクノ。
パッドシンセのループによる長回しのリフがメインの渋いトラックである筈なのに、それ以上にインパクトのある象の鳴き声。
しかも割と頻繁に差し込まれる。
どういう感情で作られたのか、聴いている我々も反応に困る変ミュージック。
Quantum Zone | Temple of Sound
イギリスのプロデューサーSub Basicsによる非4つ打ちテクノ。
もやのかかったサウンドと偏屈なビートが反復するトラック。
地味にウワモノが変化していくものの、展開らしい展開は皆無のストイックな構成です。
fortB | aheloy! | Discos Extendes
ポーランドのプロデューサーaheloy!によるエレクトロニカ。
前半は浮遊感のあるパッドシンセとクリックリズムが特徴的ですが、後半は完全にノンビート進行になるトラック。
今回のようにテクノからアンビエントへのシフトには最適解といえるでしょう。
意外と深いところでベースが鳴っているので、静岡COAの環境で鳴らしてみたかったというのもあります。
イギリスのプロデューサーSciamaによるアンビエント。
完全ノンビートのトラック。
霧の中にいるような像の見えないサウンドを主とし、たまに残響音を伴った電子音が聴こえるという構成です。
今年02月のリリースだったので前回のエレクトロニカ特集で触れることができませんでしたが、これも最近よく聴いていたものになります。
アメリカのプロデューサーASCによるミニマルドラムンベース。
不定形ビートミュージックの1種グレイエリアの祖による作品であり、その複雑なリズムはこの曲にもよく現れています。
ハーフテンポのドラムンベースリズムとエレクトロニカの空気感が程良くマッチしたトラック。
Rockwell – Reverse Engineering – YouTube
イギリスのプロデューサーRockwellによるドラムンベース。
2010年にリリースされたドラムンベースに於ける異端作品。
メインのリズムを構成しているのはなんと逆再生されたドラム。
最後までそのビートで進行していくので、めちゃめちゃ変なサウンドになっています。
加えてこの作品は現在ヴァイナルでのみリリースされているのですが、そのヴァイナルの再生方向も逆で、内側から外側に向かって針が進んでいきます。
全部ひっくるめて唯一無二のアート作品。
ベルギーのプロデューサートリオBredrenによるドラムンベース。
タイトルの通り、ハウス~テクノに於いて定番中の定番曲を元ネタにしているトラック。
大きく変わっているのは元ネタがアーバンな雰囲気を纏っているのに対し、この曲はミニマル志向が強いリズムパートをメインとしているため、かなりストイックな印象です。
加えてこの曲にはテンポシフトの展開があり、途中でディープハウスに変貌します。
今回もそこからテクノに繋ぐ形で使用しました。
Kanai | Marco Bailey | Cocoon Recordings
ベルギーのプロデューサーMarco Baileyによるテクノ。
ピアノの重奏やらギターサウンドやら、ウワモノがかなり豪華なトラック。
ド派手とも地味ともつかない程良くメロディアスな感じが今回のようなセットの〆に向かうのに丁度良いと思った次第です。
そこそこ前のリリースになりますが、やっと使う機会が巡ってきたといった感じでした。
Psyche by Joris Voorn on MP3, WAV, FLAC, AIFF & ALAC at Juno Download
オランダのプロデューサーJoris Voornによテクノ。
これもそこそこ前のリリースですが、やっと使えたトラック。
長尺のパッドと儚くも煌びやかなシンセ群が感傷を誘います。
朝方にかけることができたら尚良しでしたね。
【次回】
そんなワケで今回はここまで。
次週05月28日は774Muzikさんが担当します。
では。