こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
【告知】
今週頭にHardonize #38のインフォメーションが公開されました。
ゲストは前回に引き続きASINさんとBishamonさんの2名。
高速なテンポと狂暴なリズムでフロアを制圧するシュランツシーンの代表プレイヤーとインダストリアルテクノを軸に幅広い展開を紡ぐ腕利きの組み合わせとなっております。
思い返すとストイックなサウンドにスポットを当てる名目でこの2人をお招きしておりましたが、図らずも前哨戦となった前回の配信ではハードコアやドラムンベースまで手の中に含んだプレイを見せて頂きました。
いよいよ皆様の眼前でお披露目となった際にどのようなサウンドを従えてくれるのか、とても楽しみです。
日にちは06月19日土曜日、場所はいつもの早稲田茶箱にて開催致します。
尚、昨今の状況を鑑みて通常より1時間早い14時からの開催となりますのでお間違えの無いよう。
加えて、近隣エリアに東京麺珍亭本舗の新店舗が開店しておりますので是非そちらも是非ご利用ください。(ダイマ。)
【今回のお題】
さて、昨年から自分の回はハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっておりました。
ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。
ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。
ところで社長のみなさん、04月ですよ。
暖かくなってきた気候と同様、陽気な音楽が似合うシーズンとなってまいりました。
というワケで今回取り上げるサブジャンルはハードテクノではなく、
とします。
これは読んで字の如く、ダブステップ、UKガラージ、トラップなどを内包するベースミュージックの1つで、特にUKガラージやグライムの影響を強く受けており、ベースの奇天烈なフレーズや音色に主眼を置いた音楽と言うことができます。
リズムは4つ打ちが多いですが、絶対の要素ではないためブレイクビートも豊富にあり、またハウス、ヒップホップ、トランスなど他ジャンルからの要素の流入やサンプリングもかなり多岐に行われているなど、自由度の高さも魅力。
そのため、変ミュージック好きにとっては必ず面白いものが見つかるジャンルとして欠かせないうちの1つという認識です。
過去にHardonizeにご出演頂いたSILENT TALKER両名にもプレイして頂いたりもしましたね。
ちなみにこのジャンルのクリエイターが多い国は圧倒的にイギリス。
今回ご紹介する曲を手掛けている方々も例に漏れずでして、流石ベースミュージック全体の本場といった塩梅です。
例によって新作というカテゴリーでスポットを当てていきますので、ここ2ヵ月程の間にリリースされたトラックを主に取り上げていきます。
では、新作ベースライン紹介いってみましょう。
【曲紹介】
Gypsy On The Dance Floor (Original Mix) by unknown david on Beatport
覆面プロデューサーunknown davidによるベースライン。
ジプシー感漂う2拍ループのベースシンセに声ネタとオルガンのウワモノがヘンテコでファンキー。
生音の繋がりでディスコ系トラックと相性良さそうなので食指が動きます。
Hold Up (Extended Mix) by D:Tune on Beatport
D:Tuneによるベースライン。
こちらも反復系リフを基軸としたシンプルなトラック。
裏打ちベースのアシッドシンセっぽさや、UKガラージを踏襲したリズムなんかは黎明期のハードハウスを彷彿とさせます。
ちゃんとリリースは今年なんですけれどね。
Business (Original Mix) by Burt Cope on Beatport
Burt Copeによるベースライン。
この手の音楽を代表するレーベルの1つFour40 Recordsの新譜。
一聴して分かる脱力系ベースの音色が最大の特徴。
UKガラージ直系のオルガンシンセも差し込まれているのですが、それユエに前者の音が際立って聴こえます。
ガラ悪セットでもバッチリ使える素敵仕様。
Welcome to London Bruv (Original Mix) by JB on Beatport
JBによるベースライン。
今回の変ミュージック1番星。
レイヴ×エレクトロファンク×テクノといった塩梅のラフでタフなサウンドが聴けます。
ラップも乗っている辺り、グライムっぽさもあったりする味わい深さで色々応用ができそうなのがひしひしと伝わってきます。
大好物。
ちなみに本作が収録されているGrimehood – EPはまるっとこの手のスタイルのトラックが収録されているので、土臭いバリアレックサウンドをお探しでしたらEPごと是非。
The Prodigy / Voodoo PeopleネタのShoot to Killもかなり面白い曲です。
The Feeling (Original Mix) by Darkzy on Beatport
Darkzyによるベースライン。
ブレイクで鳴り響くトランシーなフレーズを経て繰り出される大層ガラの悪いベースが対極的な、大規模フェスからアングラ小箱まで使える派手系トラック。
最近のベースラインといったらこういう感じを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
基本形にして王道。
A Owl (Original Mix) by RRRitalin on Beatport
RRRitalinによるベースライン。
彼のトラックはここでも度々紹介しておりますが、10年以上この音楽に携わっているだけあって打ち込みの細かさが半端じゃない。
展開によってメインに据えるベースを使い分け、時に前のめり、時にヘンテコとその全てにユニークなセンスが発揮されている痛快作。
ブレイクに該当するパートでもほぼキック鳴りっ放しというシーケンスも珍しい、アグレッシヴ一辺倒なトラック。
ex-senpai feat. 星宮とと | LADY’S ONLY
最後に紹介するのは日本のプロデューサーユニットLADY’S ONLYによるベースライン。
ボーカルにネオンライトで名を馳せた星宮ととを起用し、フューチャーベース進行のパートを経てグライム、ベースライン、トラップと複数のベースミュージックを跨いでいく盛り沢山な展開を見せるトラック。
パーカッションの使い方も結構意外性があって、先の展開と相まって遊び心が感じられます。
03月にリリースされたばかりの国産トラックということで注目度高し。
是非。
まとめ
以上、ベースラインにスポットを当ててお送りしました。
ものによってはテクノやハウスからの展開を作れる一方、それらの音楽からかけ離れたベースの音色は強いインパクトを持っているように感じます。
テクノとこれらを並列で用いるプレイヤーはまだまだ少ないと思われるので、互いに良い感じの流入が起こると僕が喜びます。
今回は紹介しませんでしたが、もっとディープでストイックなスタイルとして確立しているベースラインもそれはそれで存在するし面白かったりもするので機会があればそちらも紹介したいところです。
むしろ次回Hardonizeで自分がプレイするとしたらそちらの色の方が強そうですね。
そんなワケで今回はここまで。
次週04月06日は774Muzikさんが担当します。
では。