「 Resident’s Recommend 」一覧

今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2019/01/29

やあ、みんな!タミフル、キメてるー!?
はい、というわけでインフルエンザが猛威を奮っております今日この頃、皆様お元気でしょうか?774muzik でございます。
次回Hardonizeが2月9日に迫っておりますので、体調管理の方、よろしくお願いします。
なお、僕は体調絶不調にて、布団で横になりながら本記事を書いている次第です。(インフルは陰性でした…)

そんなこんなで、今非常に体調がよろしくないので、ここ最近で買った楽曲からピックアップしてペタペタします。
もし過去の紹介と被ってたらメンゴ…確認する気力が死んでおりまんこ…

IllFusion – Get Busy Original Mix

Felix Da Housecat – Silver Screen Shower Scene Swivel Hips Remix

Balkonkind – Treibgut Original Mix

H. Paul – Unbeatable Original Mix

本日はこんなところで。
みなさん、体をお大事に…ではー!


今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2019/01/24

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

先々週は史上最高のNRGに遊びに行ってきました。
前評判通り、延々と往年のハードエナジー、ハードハウスが乱れ飛んでおり、新年早々にして目出度い音が摂取できたなと思います。
ハードエナジーをコアとなっているのがフーバーと呼ばれる独特のシンセ音ですが、これを愚直なまでに前面に押し出し、その上で細かくプログラミングされたアシッドシンセを加えた勢い一辺倒のサウンドは、近年のトラックにはない破壊力を奏でていると再認識した次第です。
それまで知らなかった曲も知ることができましたし、レアな音が集まるパーティーと云うのは勉強になります。
是非また開催して欲しいと願っております。

尚、この日Morphonicsさんも出演されていたのですが、自分が話しかけた時には音楽と酒のおかげで完全に酩酊しており、『来月頑張る。頑張って餅焼く。』と繰り返すだけのマシーンと化しておりました。
餅出るんでしょうか?02月ですけど。と云うか先週茶箱に遊びに行ったとき餅出てましたけど。

そんなユカイなMorphonicsさんをお招きしてお送りするHardonize #32は来月09日でございます。

2019/02/09 Hardonize #32
「ハードテクノ」を様々な周辺ジャンルも内包し 各々のDJによる解釈でフロアにお届けするハードグルーヴパーティ。 2019...
皆様のお越しをお餅お待ちしております。

そんなワケなのでボスが一昨日の記事でハードミニマルを放り込みまくっていると書いたのと同様に、ワタクシはハードハウスを放り込みまくっておりました。
当連載でも何度か取り上げているジャンルだと思いますが、ハードトランスのサブジャンルに於いてテクノ~ハウス、ベースライン系とも相性の良いものがしばしば見つかります。
アップリフティングなトラックが多いため、インパクトのあるシンセ音をキーにして曲を繋ぐと云うのがやりやすい。
一方で跳ねたベースからなる独特なグルーヴが一風変わった印象を与えやすいと云うのも優位点として挙げられます。
曲がりなりにもハウスと冠しているためか、ハウスやディスコのサンプリングが用いられていたりするのも個人的なツボ。
(と云うか黎明期は本当に硬いリズムのハウスそのものだったようです。)

と云った辺りで、Hardonizeに於いて使いやすいと思われる曲を作っている人に今回はスポットを当ててご紹介します。

Knuckleheadz

Warren ClarkeとJon Langfordによって1995年にイギリスで結成されたユニット。
当初はKeith LitmanSharp Boysなどメインストリームのハウスに色濃く影響を受けていた2人ですが、ハウスのファンキーなグルーヴにレイヴオルガンを流入させたパワフルなハウスミュージックに可能性を見出し、1997年に処女作Turn That Fucking Music Upを完成させます。

Knuckleheadz / Turn That Fucking Music Up


Turn That Fucking Music Up (Original Mix) by Knuckleheadz on Beatport

これが後にハードハウス、ハードエナジーの祖と言われることになる故Tony De Vitの目に留まり、同年に発売されたMIX CD、Global Underground 005: Tokyoに1枚目~2枚目のディスクを跨ぐと云う目立つ形で収録され、大きなインパクトを与えます。
ちなみにこの曲が収録されているEPがリリースされたTripoli Traxと云うレーベルは当時からTidy Traxと並びハードハウスシーンを支えてきた名門であり、Commander TomDJ Misjahなど今や伝説と称されるアーティストが数多く在籍していました。
余談ですが、アシッドテクノのクラシックと言われるDJ Misjah & DJ Tim / AccessがリリースされたのもこのTripoli Traxです。

Knuckleheadzはその後も同レーベルから立て続けにヒットを連発。
多くのMIX CDやコンピレーションに彼らの曲が収録されることになります。
テクノ寄りのトピックだとBad Boy BillのMIX CD、Bangin In Londonを一例として挙げることができます。

Knuckleheadz / Raise Your Hands (Club Remix)


Raise Your Hands (Club Remix) by Knuckleheadz on Beatport

90年代後期のテクノ、ハウス、トランスの境目が曖昧となっていたシーンに、彼らはハードハウスと云うキーワードで立ち向かいます。
BBC Radio 1KISS FMなどラジオ放送の特集による後押しもあり、一気にトップへと駆け上りました。

また、ほぼ同時期に自身のレーベル、Knuckleheadz Recordsを設立し、後継となる若手アーティストのフックアップを行う役も担っていくようになるのですが、その手引きした内の1人が後に数々のハードダンス、ハードコアのアワードを受賞することになるKutskiでした。
これもまた彼らが築いた大きな功績の1つとして挙げられる出来事と言えるでしょう。

しかし2000年になるとメンバーの片方、Warren Clarkeが脱退。
彼はハウスのシーンへ再び身を投じ、ファンキーでアーバンなトラックを手掛けることになります。

Bobby Blanco & Miki Moto / Black Sugar (Warren Clarke Remix)


Black Sugar (Warren Clarke Remix) by Bobby Blanco & Miki Moto on Beatport

ちなみにこの曲がリリースされたのは20年に渡ってハウスシーンを支えている超名門レーベル、Defected
何をどうすれば畑の違う大手レーベルからレーベルへと渡り歩けるのか分かりませんが、それだけ本気度を窺わせる移籍だったと云うことでしょう。

一方、Jon LangfordのソロプロジェクトとなったKnuckleheadzですが、この頃ハードハウスシーン全体の衰退が始まっており、2004年のツアーを以ってKnuckleheadzとしての活動を休止することになります。
この時期にハードハウスに代わって台頭してきたのがスケールの大きい壮大なメロディーを持ち味としたハードトランスだったために、そちらへ舵切りを行う意図もあったようです。

さて、一歩引いてこの頃のクラブミュージックシーンに何が起こっていたかと云うと、ちょっとしたブートレグブームが巻き起こっておりました。
以前書いた記事の冒頭で、ずらずらっとブートレグのレーベルを紹介しておりますが、これらの殆どが2003年~2005年の間に設立されています。
そこに実はKnuckleheadzが変名義で参入していました。
The K Seriesと云うレーベル名の元、2003年からハードトランスでのブートレグ制作に着手するようになり、これがKnuckleheadz休止期間中の主な活動となりました。

K-Series / Flowtation


K-Series – Flowtation – YouTube

タイトルそのまんまの元ネタ

2006年にThe K Seriesからのリリースが終了すると2013年まで長い活動休止を挟みますが、彼はシーンへの復帰を果たします。
デビュー作を送り出したTripoli Traxとの親交も続いていた他、MasifIDEALと云った休止中に設立された新しいレーベルとも積極的に手を結び、Tidy Traxが主導していた大規模フェス、Tidy Weekenderにも出演するなど、ギグに於いても精力的に参加しているように見えましたが、2016年を境に再度休止期間に入り、現在に至ります。

ちなみに2019年現在で彼の最後の作品となっているのがTripoli Traxの200番。
更にはこのリリースがTripoli Traxの最後の作品でもあり、揺り籠から墓場までを貫徹した活動となりました。

Knuckleheadz / Devotion


Devotion (Original Mix) by Knuckleheadz on Beatport

最後に彼の作風についてですが、ハードハウスの黎明期から携わっていただけあってかなりバラエティに富んでいます。
ここまで挙げた作品群にもそれが表れていると思いますが、今では完全に分派しているジャンルが混然一体となっていた時代に対するリスペクトのようなものが感じられるような気がしてなりません。
それが古臭いかと言われると必ずしもそうではなく、2013年以降の曲は現行のシーンに沿った音使いをしているため、各ジャンル間の橋渡しとして大いに機能してくれます。
また、往年のアンセムのリフが随所で差し込まれるのも遊び心があってニヤリとさせてくれます。

尚、ファンキーなハードハウスについては2019年現在もスタイルの1つとして引き継がれております。
以前紹介したDigital Mafiaもその1人。
ご興味が湧いた方は合わせてご一読ください。

そんなKnuckleheadzのオススメはこちら。

Knuckleheadz / Rock Beat


Rock Beat (Original Mix) by Knuckleheadz on Beatport

跳ね系のベースにシンプルなリフのハードハウス。
ユエにどの場面でも使いやすく、とりあえず持っておくと安心系。

Knuckleheadz / U Get Down


U Get Down (Original Mix) by Knuckleheadz on Beatport

こちらもシンプルなリフが特徴ですが、薄くパーカッションが敷いてあるリズムはむしろハードグルーヴっぽい。
むしろハードグルーヴとして使った方が違和感ないのではと云う気すらします。

Sandy B / Make the World Go Round (Knuckleheadz Remix)


Make the World Go Round (Knuckleheadz Remix) by Sandy B on Beatport

初出は1998年と云うことでキャリア初期の作品。
ちなみにブレイク明けのリフはCamisra / Let Me Show Youそのまんま。

Knuckleheadz / Running From My Love


Running From My Love (Original Mix) by Knuckleheadz on Beatport

ファンキーハウスのウワモノをそのままハードグルーヴのボトムに乗せた感じ。
ハウスとテクノを繋ぐ際にリフのスケールが違うと違和感を感じることがあるので、こういう曲は地味にありがたかったりします。

Knuckleheadz / Get Out On The Dancefloor


Get Out On The Dancefloor (Original Mix) (Original Mix) by Knuckleheadz on Beatport

Perpetual Motion / Keep on Dancin’ (Let’s Go)ネタハードハウス。
派手派手なメインパートに反してテンポがハードハウスにしては遅めなのでハードテクノ系の音から拾いやすい。
本職の方からするとTechnikal & Steve Hillペアによるリミックスの方が使いやすいかもしれません。

次週01月29日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。

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