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今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2017/01/31

こんばんは。Hardonizeレジデントがおススメなトラックを出し惜しみせずにご紹介しちゃうこの企画、本日は私774muzikが担当させていただきます。
前回のTAK666君の記事でテクノのヴァイナル文化について言及されておりまして、ヴァイナルおじさんとしては、これはヴァイナル特集せねば!という変な使命感に燃えての今回でございます。

ということで、今回はヴァイナルでしか手に入らない超名曲特集をお送りしたいと思います!
いやもう、これデジタルリリースしてくれよ(懇願)という感じですが、残念ながら大人の事情からかリリースされていません。
なので、中古レコードで発見したら迷わず買いましょう。

Len Faki – Just A Dance (Part1)

このテーマで言ったら、まずはこれでしょう。
Len Fakiの2004年のリリースです。
どことなくディスコテックな雰囲気も漂わせた名曲で、一時期かかりまくってましたが、何故かデジタルでは未リリースとなっています。

Killa Productions – Good Life (re-edit)

HardGrooveの雄、Ben Simsが仕掛けるブートレグシリーズKilla Productions!
ネタはいわずと知れたInner City – Good Life。
どれだけブートレグが作られたか分からない位のネタですが、特にこの曲は、テクノ界隈ではもう、とにかくどこでもかかりまくりの超名曲でした。
グググググググ…のところでテンション最高潮。
この曲のリズムだけ使って、ネタをOrbital – Chimeに差し替えた激ヤバトラックもリリースされたりしてました。

Killa Productions – Give It Up (Re-Edit)

上記のGood Lifeの裏面に収録された、Goodman – Give It Upネタ。
原曲はややスロウなトライバルハウスですが、この曲はもうゴリゴリ。
個人的にはGood Lifeよりこっちの方が使用率高かった気がします。

Clones – 1A

Hertzが仕掛け人(だったような気がする)ブートレグシリーズ「Clones」の一番。
Kraftwerk – The Robotsネタ。やば過ぎ。
これも出た当時かかりまくってましたね。

Clones – 6A

Clonesシリーズ6番。
これはNitzer Ebb – Let Your Body Learnネタ。
ジャーマンニューウェーブな声ネタが大好きでしょっちゅう使ってました。

Smash Robots – Smash 001 B1

みんな大好きベイダー卿。これネタは、DJ Nasty – Ghetto Strikes Backなどもありますが、ハードテクノとマッチするものがあまりなく、貴重な存在です。
これもよくプレイしていた記憶があります。

Richard Turner – Utility Plastics Vol.3 A

2000年前後にリリースされていたUtility Plasticsシリーズは、どれもひたすらストイックなテクノで、まさにThe DJ Tool!という感じ。
最近はあまり耳にしなくなってしまったニュアンスの音で、90年代後半のハードミニマル大好き勢には刺さるんじゃないかと。
たまに、中古コーナーにまとめてドーンと置かれてたりするので、見つけたらゲットしましょう。

Michael Forshaw – Cheerleaders

どうだい!赤いヴァイナルとか最高だろう?
ゲットーテックとブレイクスの相の子みたいな曲。
とても下品でとても最高。
Michael Forshawの他の楽曲はBeatportで買えるのでチェック!

Ortin Cam – Tribe Twist Part 1

Ortin Camの2004年リリース作品。
締まったトライバルリズムにピアノリフが絡んで最高の作品。
Cisco的にいえば「卓球氏プレイ!」というやつで、卓球氏も当時割とヘビープレイしてた。
同じぐらいの時期に出たDark Groovez EPはbeatportでも購入できるので、要チェック!

Kobaya – Funky Ass

最後はこれ。
もうホント最高すぎて最高。
今までに聴いたトライバルトラックで、これを超えるものが存在しない。
リリース元のレーベルRecon Warriorsに「デジタルリリースしてくれよぅ」とメールを送ったけど、軽くスルーされたいい思い出!哀しさあるNE!

というわけで、敢えての入手困難トラックのご紹介でした!
ヴァイナルは一期一会だから見つけたら即購入するんだぜ!ヴァイナルおじさんとの約束だよ!
今回の企画で色々引っ張り出してきたものの、Youtubeにすら音源が上がっていなかったりで断念したものも沢山あったのは秘密だ!

次回はDJ Sangoがお送りします!では!


今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2017/01/26

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

これを書いている2017年01月は渋谷のクラブCIRSUS TOKYOがokadada氏、DJ WILDPARTY氏の2名をレジデントとしたレギュラーパーティーを毎週土曜日に行っておりまして、先日その2回目に遊びに行って参りました。
ゲストはKEN ISHIIとCarpainter。片や日本のレジェンド、片や新世代キーパーソンと云った異色の組み合わせでしたが、共にと云うか全員ストイックなテクノでのプレイで、VJもいなくて照明だけの暗い空間で延々とリズムが繰り返されていたのが音に没頭できて大変良かったです。
よくクラブミュージックはハコで聴くと家で聴いていたものから印象が変わると云うような表現を聞きますが、個人的な意見としてテクノはかなり大きく環境に左右される音楽の1つだと思っています。
耳ではなく体感として響く低音がずっと鳴っており、あとのシンセやリズムは拍を取るための最低限でしかないと云う思考を持った音楽。
昔から変わってないと思うなかれ、誕生から20年超を経て尚出音は確実にアップデートを続けております。
機会を作って是非何らかのパーティーに遊びに行って頂きたいところ。
ちなみに上述のCIRSUS TOKYOレジデントパーティーは今週末01月28日にもPEECHBOY、CHERRYBOY FUNCTIONと云ったこれまたテクノに縁のあるゲストを招いて行われます。
【告知ページ】http://circus-tokyo.jp/en/events/okadadadj-wildparty-4

さて、今回はそんなメインストリームテクノの作り手である人にスポットを当ててお送りします。
厳密にはHardonizeがコアとしているハードテクノとは異なる音楽ではあるものの、ハードテクノにのみ焦点を当てていては見えてこないものもあると思うので、こう云った回も積極的に設けていきたい。
聴いてみた結果『やっぱりハードテクノだな!』となるも良し、『あぁこんな音楽もあるんだな。』となっても良しってことでひとつよろしくお願いします。

【Butch】

butch

http://www.cometobutch.com
https://www.facebook.com/cometobutch
https://soundcloud.com/superbutch

ドイツ在住のプロデューサー/DJ。Bouq. Records、Otherside Music主宰。
2007年、ミニマルテクノが流行真っ只中であった時期に名門Great Stuff Recordingsに彗星の如く現れ、そこに収録された自身楽曲On The LineのOxiaによるリミックスがBeatport Music Awardsのリミックス部門2位に入ったことで一気にシーンの台風の目となります。
そのタイミングで彼がリリースしたこの曲がスマッシュヒットを達成、彼の人気を不動のものとします。

Butch / Mushroom Man

試聴して一発で分かると思いますが、大胆なまでのマリオサンプリング。
当時CISCOと云うレコード屋が渋谷にあったのですが、テクノは元よりハウスやトランスの店舗にもこの曲が収録されたヴァイナルが面で並んでおり、いずれも売り切れと再入荷を繰り返していた覚えがあります。
今思うとトランスの人がこの曲をどう自身のセットに組み込んでいたのか気になるところですが、そう云ったシーンの枠を超えて注目の存在になったことは間違いなかった出来事でした。

とまあデビューから僅か1年で一躍出世人となった彼ですが、当時のことを体験している人からするとどうしてもこのMushroom Manのイメージが強くなりがちです。
しかし経歴を見ると彼のDJとしての原体験はテクノよりDMCワールドチャンピオンシップ、つまりスクラッチやジャグリングに端を発している記述が見受けられました。
古い動画がYoutubeにあったので載せておきます。

現在DJに於いてはスクラッチこそ行わないものの、3曲がけ4曲がけは平然と行ったりする辺り、生粋のテクノDJとは違うエッセンスを感じ取ることができる筈。
実際にそれは楽曲にも表れており、ハウス、ディスコ、ガラージ、アシッドなど様々な要素が入り混じった面白いサウンドとなっています。
その他オススメを挙げるとすればこちら。

Heckmann, Butch / Monsterbacke (Monster Mix)

Butch / Disco Shhh

Butch / XTC

Butch / Ice Cream

一通り挙げてから思ったのですが、上記のリリースは全て2010年前後に偏ってしまいました。
当然彼自身は今尚活動を継続中で新曲もギグも活発に行っているのですが、先述の通りかなり多才であり、なかなか彼と云えばコレと云うのは難しかったりします。
それでもテクノ的な観点から最近のトピックを挙げるならばコレでしょうか。
去年の作品です。

Butch / Magnetic

テクノの名門Drumcodeから出た深いベースと怪しいシンセが場を支配するダークテクノ。ハコで聴いたら相当エグそうですね。
ちなみに何故これだけBeatportではなく、Soundcloudの埋め込みかと云うと、それはこの曲がヴァイナルでしかリリースされてないからです。
このブログで取り上げる機会もあんまりないのですが、実はテクノはメインストリーム系、ハード系問わずまだまだヴァイナル文化が根強く残っていたりします。(勿論大半はデジタルでも手に入ります。)
日本のTOBY氏が今尚こう云った発言をするのもちゃんと理由があるわけなのですよ。
なのでこの作品はレコード店を介さないと聴けないものになりますが、日本国内でも渋谷Technique名古屋Freestyleと云ったレコードショップが販売しているので比較的楽に入手可能です。
まぁ人気商品なので売り切れたりはしますが、そこもまたフィジカルリリースの醍醐味ですね。

次週01月31日は774Muzikさんが担当します。今回はこれにて。