【特集】Hardonize#44 プレイリストピックアップ - Resident’s Recommend 2023/05/25

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【近況】


レジェンドの前でレジェンドに生き恥を晒されました。

【Hardonize #44 無事終了】

先々週はHardonize #44でした。
お越し頂いた方々、お聴き頂いた方々、本当にありがとうございました。

15周年イヤーの第2回目としてATTさんTAKAMIさんBUZZ×3レジデント両名をお迎えした回でしたが、両者とも我々が見てきた大先輩としての威厳とスキルに溢れたプレイで非常に眼福でした。
ATTさんのグルーヴキープ力が冴えまくっていた不協和音やブレの一切ないストイックなハードグルーヴセットは聴いてて痺れましたし、
TAKAMIさんのシリアスな最新トラックと往年のテクノアンセムを使い分ける現場主義のテクノプレイもめちゃめちゃ参考になりました。
奇遇なことにパーティー直前の担当回で取り上げたMembers Of Mayday / Mayday Anthem (Thomas Schumacher Remix)がかかり、フロアが爆沸きしたのは非常に面白かったですね。
(本人曰く、『05月だから!』)

おそらくですが、今年中にもう1回くらいHardonizeの開催があると思います。
15周年イヤーとしてそちらもバッチリ準備を進めてまいりますので公表までしばしお待ちください。

【告知】

来週06月03日の15時より日本酒とクラブミュージックをテーマにしたパーティーに出演致します。


オールジャンルのパーティー。
出演者が日本酒を持ち寄り、自身も飲んだくれつつ来場者に振る舞います。

日本酒飲み放題バー兼イベントスペース錦糸町LITTLE SAKE SQUAREの店長mizmさん
ご存知我らが早稲田茶箱店長エージさん
1990年代よりドイツと日本のアーティストを繋げる仲介者としてテクノシーンに大きく貢献し、テクノ外交官と呼ばれた大レジェンドTobyさん
20年以上も続いている老舗ハードコアパーティーHAPPY DYNAMITE主宰DJ Champさんなど、各シーンのベテランたちが集っている豪華な一晩。
お気に入りの音楽と日本酒を探しに是非お越しください。

【Hardonize #44 トラックリスト】

さて、自分はこの日トップバッターを務めました。
トップバッターというのはそのパーティーの胎動を担う役割であり、言うなれば無音とそのパーティーがコアとしている音をどのように繋ぐかといった気持ちで毎回臨んでおります。
なので、暴れん坊とかレイヴ野郎とか呼ばれがちですけど、こういう時はあんまりおふざけしないことの方が多かったりします。

大まかにはディープベースブレイクス非4つ打ちテクノ速めミニマルテクノメロディアスハードテクノ
特に序盤はジャンル不定形なトラックを結構使いました。

全容はこちら。

No Artist Trackname Link
01 Re:fill Impulse (SofaTalk Remix) Beatport
02 Sarayu The Bag Beatport
03 Peverelist Pulse II Beatport
04 Kincaid On Hands Beatport
05 Sister Zo The Devil Beatport
06 Burland Untitled 140 Beatport
07 Daniel Haaksman, Malaguera Momotombo Beatport
08 3Phaz Shoulder Dance Beatport
09 Drumheller Barracuda Beatport
10 Cocktail Party Effect Fixing the Roof Beatport
11 Pugilist Circuit Breaker Beatport
12 Ana Rs Take Me There Beatport
13 Rox Eclipse Beatport
14 Altinbas Elements Beatport
15 THIRD WIFE 7 AM Beatport
16 Hertz Collision Next One Beatport
17 Antic Soul Mangrove Beatport
18 23.4 Legacy Beatport
19 SHIN NISHIMURA KEEP ON DISCOTHEQUE 試聴なし
20 ryoh mitomi haru-kaze YouTube

例によって数曲かいつまんでご紹介します。

【曲紹介】

03 / Peverelist / Pulse II

Pulse II (Original Mix) by Peverelist on Beatport

イギリスのプロデューサーユニットPeverelistによるベースミュージック
穏やかなパッドシンセを強調しつつも深めのベースとトライバルなパーカッションリズムが特徴的なジャンル不定形音楽。
上述の通り、無音の状態から徐々に音を足していくプレイを目指していたのでこういう音の隙間が多いトラックは使いたくなりますね。

05 / Sister Zo / The Devil

The Devil (Original Mix) by Sister Zo on Beatport

イギリスのプロデューサーユニットSister Zoによるベースミュージック
不穏なシンセと深いベース、そしてトライバルなパーカッションリズムが呪術的な雰囲気を醸し出している曲。
前述の3曲目辺りからパーカッションリズムをキーにして繋いでおります。
キックのパターンこそ非4つ打ちなのですが、裏打ちでハイハットが鳴っている辺りは4つ打ちに通ずるところもあるなと思うところで目に留まりがち。

07 / Daniel Haaksman, Malaguera / Momotombo

Momotombo (Original Mix) by Daniel Haaksman, Malaguera on Beatport

ドイツのプロデューサーDaniel Haaksmanがチリ出身のシンガーMalagueraを迎えて作られたブレイクス
ほぼほぼ太鼓の音とボーカルで構成されたガチンコトライバル。
太古より受け継がれしプリミティブなダンスミュージックと言っても過言ではないでしょう。
でもリリースは今年。

08 / 3Phaz / Shoulder Dance

Shoulder Dance (Original Mix) by 3Phaz on Beatport

エジプトのプロデューサー3Phazによるブレイクス
テクノっぽい質感のキックに規則的なリフが乗っており、ようやくテクノに接近しようかなという意思も込めて使いました。
でもトライバルリズムは遵守。
そのミスマッチさも含めて全体的にシリアスな雰囲気を漂わせているものの、この曲のブレイク以降に入ってくる笛っぽい音のリフからどうしても可笑しさを感じてしまう変ミュージック。

10 / Cocktail Party Effect / Fixing the Roof

Fixing the Roof (Original Mix) by Cocktail Party Effect on Beatport

ドイツのプロデューサーCocktail Party Effectによる非4つ打ちテクノ
一貫して歪んだ無機質なリズムが鳴り響くアグレッシブさと冷たさが同居したスタイルの曲。
今回自分は非4つ打ちと4つ打ちのリズム間の橋渡し要員として使いましたが、テクノの流れで変化球的に使う方がしっくりくる場面が多そうです。

余談ですが、Cocktail Party Effectのプレイはこの手のジャンル不定形且つ無機質な音が多く含まれているのでかなり参考になります。

12 / Ana Rs / Take Me There

Take Me There (Original Mix) by Ana Rs on Beatport

モンテネグロのプロデューサーAna Rsによるテクノ
オーセンティックなテクノのリフを主軸にしたループ感の強く出ているスタイルの曲。
ビートがちょっとヒネた4つ打ちという感じなので、これもまたリズム間の橋渡しとしては適材と言えます。

14 / Altinbas / Elements

Elements (Original Mix) by Altinbas on Beatport

ベルギーのプロデューサーAltinbasによるテクノ
ローファイなビートにシンプルなシンセのリフという非常にディープでミニマルな構成。
ややハイハットが前のめり且つテンポも少し速いので、遠くの方にハードテクノを感じることができるのも個人的ポイント。

メシで例えると昔ながらの中華そばみたいな味わいがあります。

17 / Antic Soul / Mangrove

Mangrove (Original Mix) by Antic Soul on Beatport

ドイツのプロデューサーユニットAntic Soulによるテクノ
前回担当回でも取り上げた浮遊感のあるパッドが特徴的なトラック。
ウワモノから穏やかさを感じる一方、ビートはしっかりと現行テクノの強度に仕上がっているので機能性抜群です。

20 / ryoh mitomi / haru-kaze

Ryoh Mitomi – Haru Kaze – YouTube

日本のプロデューサーryoh mitomiによるメロディアスハードテクノ
Hardonizeに於ける春の風物詩。そして今回もVJのSTCnさんの反応感度抜群でした。
小気味良いハイハットに主張の強いグルーヴィーなベースにオルガンライクなシンセがドラマティックに展開する国産ハードテクノの隠れた名曲。
一生忘れないハードテクノ特集でも挙げた通り、この路線に於いては堪らなく好きな曲です。

【まとめ】

以上、Hardonize #44プレイリストをお送りしました。
全体的な雰囲気としてはストイックさを一貫したものの、リズムやウワモノなどの振れ幅は持たせたような内容になれたかと思います。
派手なサウンドやサンプリングのスタイルも勿論好きなのですが、こういうズブズブに沈んでいく曲も好きで集めている一方、あまりプレイする機会がなかったりするので今回やりたかったことの1つでした。
この手のトラックも速度的にはハードテクノと遜色ないものが多数リリースされていたりするので、それこそ前回の連載担当回新作仄かに旋律を感じるテクノ辺りを足掛かりに触れて貰えると嬉しかったりします。

そんなワケで今回はここまで。

次週05月30日は774Muzikさんが担当します。
では。

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【特集】Hardonize44 Playlist:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2023/05/23

はいどうも、今週もHardonizeレジデントDJがおすすめのハードテクノを紹介する連載、火曜日担当yuduki(@akuwa)がお送りいたします!今週も何卒よろしくお願いいたします!!

先々週はHardonize44でした。

Sangoさん、774Muzikさんも書いておりますが、15周年イヤーの第2弾は12周年を迎えるBUZZ×3からATTさん&TAKAMIさんと大先輩のお二方をお招きした実質コラボ回、いかがでしたでしょうか。満員御礼、ビールもいっぱい飲んでいただいて主催者冥利に尽きるというやつでした!ありがとうございました。

この勢いのまま15周年イヤーの第3弾についても現在準備しておりますので、少々お待ち下さいませ!
スタートからラストまで6時間楽しすぎてあっという間だったので、配信のアーカイヴを見ながら余韻に浸ってたら2週間経ってしまいました。

ここでお知らせ(告知)です

今週末5/27土曜日は渋谷Another Dimensionにて「TYMM」の3回目が開催となります。
ゲストにcartax氏、Fetus氏の両名を招いて朝までナイスグルーヴと共に楽しんでいきたいと思います。

👇詳細はこちら
https://twvt.me/tymm03

今週のピックアップ

…はお休みで先々週のHardonize 44のプレイリストピックアップでお送りします。TAKAMIさんからパスを受け取って19:00-20:00のトリでのプレイでした。新しいところから懐かしのハードテクノ&ハードグルーヴを色々とかけて最後まで楽しく終われた44回目だったのではないかなと思います!

例によって全曲BeatportないしはSoundcloudの視聴リンクつけて、かいつまんで曲コメントをしておりますので、少しでも気になるトラックはぜひ視聴して見てくださいませ。

01. Filterheadz / Waveriders

TAKAMIさんから受け取ったパス、どう打ち返すか悩んだ結果これしか無いなということで2023年アンセム候補のこの曲をチョイス。最近好リリース連発のFilterheadzですが、この曲以前以降でかなりリリースの作風が変わっている気がする(と思うぐらい)ビッグチューン。聞いた瞬間即カートインでした。みんなも買おう!!!

02. Coyu / I Want Your Jack (2022 Version)

03. UMEK vs MarAxe,CCLuna / Intricately(yuduki Hardgroove Mashups)

最近色々な所でちょいちょい使ってるやつ。

04. Goncalo M / Image and Create

05. Netrox / Vital Wave

06. The Third / E1

買ってから初めてE1使ったかもしれない!
しかし2023年になっても未だ正体不明の謎プロジェクト。
Almir Ljusaという話もありましたがどうなんですかね?

07. Homma Honganji / Number 9 Coal Mine

ストイック路線のハードグルーヴ、The Thirdからの流れでめちゃハマると思っててここしかないな!という感じでした。と思ったらHardonize40回の振り返りプレイリスト紹介でも下記のように書いてあり毎年やってる人みたいになってますが、完全に無意識の選曲です。

本間さんの中でもファンキーにより過ぎないストイック路線のハードグルーヴ。The Thirdからの流れで持っていくと映えると思っているので(個人的感想)ここはやっぱり出だしでグッと行っておきたいよねということで。

08. Homma Honganji / Sexy Kiss Fire

本間さん連続2曲目は最近再収録のあった、初出は2022年リリースの懐かしの16bitサウンドハードグルーヴ。本願寺の野望シリーズを始めとして、このあたりの音のハードグルーヴトラック個人的にめちゃ好きすぎるのです。

09. Sandro Mure / Old Fashion

2023年4月末にリリースされたばかりのチャカポコ系リズムとホイッスル鳴らしまくり歌いまくりの盛り上がらない要素が何一つ無い、完全に中盤以降にかけるために生まれてきたようなトラックとしか思えない激アツトライバルハードグルーヴ。この手の音が好きでしたらマストバイのやつです!!!

10. Thundercloud / Squat Carnival

2008-2023オールタイム・ベスト10選」選定曲、トライバルの美味しいところてんこ盛りハードグルーヴチューン。

11. F.Tek / The Waltz Of The Immortals

12. Almir Ljusa / One More Time

以前「2月~3月リリースのハードグルーヴ新譜特集」で紹介しておりましたPointer SistersのDare Meネタのハードグルーヴ。ディスコ的な方面からも使えそうなので幅広く活躍してくれそう。しばらく結構掛けていきたい所存のやつ。

13. Tomaz Vs Filterheadz / Sunshine (Omega Drive Bootleg Remix)

トライバルの流れだったので、終盤に向けてみんな大好きSunshine。Omega Driveの楽曲とっても久しぶりに掛けた気がしますね…!最近Coyuによるリミックスが出てましたがハードグルーヴにバッチリハマるのはこっちしか無いなということで。フリーダウンロードなのでありがたくダウンロードしておきましょう!

14. Cabe / Funky

15. Swordless Link / Master Sword

名曲オブ名曲。元々これで終わらせる予定はまっっったくなかったのですが、このタイミングで掛けなかったらいつかけるんだという天啓が聞こえてきたので!!まあ、Hardonize開催前日に新作がSwitchで発売という、とんでもないタイミングでリリースされたことにより完全におあずけ状態でHardonize突入したことで「早くゼルダがやりたい」という気持ちが出すぎてしまった結果も8割方あると思います。Hardonize翌日から連日プレイしておりますが、15時間ぐらいプレイしているものの全然終りが見えません。楽しすぎる。

次回更新は木曜日、担当はレイヴ野郎ことTAK666くんです。