こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。
Hardonize 31回目、無事に終了致しました。
お越し頂いた方々、この記事をご覧頂いている方々、本当にありがとうございます。
一昨日のボスの記事でも書いてある通り、今回の副題Back to Basic Specialに因んでヴァイナルでプレイする人がいて見た目的にもパーティー初期の感じが表れていたように思います。
ゲストの元レジデント、Shinichi Sasaki氏がヴァイナルなのはいつも通りと云う感じではございますが、初めてハードテクノと呼ばれるものに触れる切欠となった人に当たり、且つ初見時と同じハコで同じヴァイナルを使っている姿を見れたと云うのはなかなか感動に近いものがありました。
10年以上もこうして音楽の縁が続いていることに自分でも驚いています。
そしてharu-kazeは本当に良い曲。
ヴァイナル使いと云えば774Muzikさん、Sangoさんも今回そうでしたが、プレイが終わった後ひたすら疲弊していたので来週の彼らの回ではその辺のことについて語ってくれるのではないでしょうか。
このメンバーでやるB2Bも大分久しぶりでしたが、お互い手の内が分かっているがユエにインパクトの強い曲の乱打戦みたいになってました。
誰が何したとはあえて言いませんが、Blue SunshineとDon’t Take More (Jamie Lidell Remix)の件は今年1番あり得ないと思いました。
まぁ曲に関しては別に今回に限らず、Hardonizeは割と頻繁に昔のトラックが流れたりします。
亡霊です。ハードテクノの亡霊。
10周年を超えた来年もおそらく変わらずお送りすることとなるでしょう。
さて、そのHardonizeの翌日が同人音楽即売会、M3であり、またワタクシはHardonize前日にもパーティーに出演していたりと中々忙しい週末でありました。
時期的にはM3リリースの作品レビューを行うタイミングではあるものの、量としては毎度ながら
本日の釣果。
4枚目はブックオフで発掘。 pic.twitter.com/dSHyTwuXSh— TAK666 (@12345666) 2018年10月28日
このくらいあって、ようやくリッピング、ダウンロードが全て終わった段階です。
従って今回はM3関連は見送り、今回のHardonizeでプレイした楽曲について振り返ります。
って云うか煽る割に何でラーメン奢ってくれないのボス?ありえなくない?
こちらがワタクシのHardonize #31トラックリストです。
クドゥル~ブレイクス~ダブステップ~ハードミニマル。
No | Artist | Trackame | Link |
---|---|---|---|
01 | TGO Feat Baltik Bakan | Balkantinnitus | SoundCloud |
02 | SKYFISH feat. 鎮座DOPENESS | CHO YABEEE | diskunion |
03 | Buraka Som Sistema | Parede | Beatport |
04 | Tactical Groove Orbit | Ba Mwen An Ti Punch | SoundCloud |
05 | Figura | Ze Bula (Sabbo) | bandcamp |
06 | Boris Viande | Night, Pt. 2 (Balkan Techno) | Beatport |
07 | Drop The Lime | Hear Me (Buraka Som Sistema Remix) | Beatport |
08 | Disciples | Jealousy (Special Request Remix) | Beatport |
09 | Sunship, Chunky feat. Teller | Acid Flex | Beatport |
10 | Robert Miles | Children (The Beatkillers Remix) | Beatport |
11 | Smith, Mighty feat. Niji 40 | B Line Fi Blo | Beatport |
12 | TMSV | Gunman | Beatport |
13 | Bunzer0 | Oshun | Beatport |
14 | Mikael, J.Robinson | Mango Dub | Beatport |
15 | RDG | Ironman (D-Operation Drop Remix) | Beatport |
16 | John Matrix | Lambs To The Slaughter | Beatport |
17 | Woli | Sexual Desire (Vol. Six Industrial Mix) | Beatport |
18 | Painkiller | Fleisch | Beatport |
19 | DJ Mente | Riders On A Storm Of Acid | Beatport |
20 | Bootek Dj’s | Strings Of Life | Beatport |
21 | WALL FIVE | GYPSY WOMAN (MEU STR MIX) | Beatport |
22 | mauro picotto & riccardo ferri | new time new place | Beatport |
23 | — | B D Y 08 (B02) | Youtube |
なかなかテクノ、ハードテクノ界隈ではかからない珍しい感じの内容になったのではと思う一方で、僕としてはテクノを意識した選曲のつもりです。
とはいえ、リストアップしただけでは何が何やらと云う感じもするので、数曲かいつまんでご紹介します。
まずクドゥルとは何かと云うところから。
Wikipediaに記事がありますが、アフリカ、アンゴラ共和国にルーツを持つダンスミュージックのカテゴリーです。
アフリカ民族音楽のパーカッションリズムをベースにハウス、テクノの要素を取り入れたもので、歌い方も西洋のそれとは異なる面白さがあります。
この音楽に於ける代表格として挙げられるのはポルトガルのBuraka Som Sistemaと云うバンドで、世界的に有名なプロデューサーM.I.A.によって発掘され、2008年に連名でリリースしたSound Of Kuduroが世界中でヒット。
クドゥルの知名度向上に貢献しました。(自分もこの時にこの音楽を知ったクチです。)
ちなみに翌年のFUJI ROCK FESTIVAL ’09に出演すると云う快挙も達成しております。
そんなBuraka Som Sistemaの曲の中からHardonizeでプレイしたのが上のものになります。
シンプルなシンセと非英語のMCをウワモノに、太いビートと多種多様なパーカッションがリズムを構築しているトラック。
本作が収録されているアルバム、Burakaは現在のところ彼らの最新作となっていますが、ソカ、レゲエ、ズーク、そしてベースミュージックにEDMとアフリカ~ヨーロッパ間を縦断しまくる楽曲の連打で大変オススメです。
上述のBuraka Som Sistemaはクドゥルの中でもかなりミクスチャー路線をひた走っているので、クドゥルそのものとしてはこちらの方が参考になると思います。
矢継ぎ早に繰り出されるボーカル(多分ポルトガル語)と独特なパーカッションとシンプルなシンセ、だいたいこの要素がクドゥルのコアとなります。
4小節展開ではないと云うDJ的難点はあるものの、糊代はあるし音もカッチリしてて割と現代寄り、且つベースミュージックっぽさも垣間見えるのでそっちからの変化球アプローチとしても使えそうな感じです。
PVがあったのでそちらを貼ってみました。
Beatportへのリンクはコチラになります。
いずれアーティスト単位で紹介したい人ではあるのですが、現代テクノとオールドスクールレイヴの架け橋となる曲を多数手掛けているのが、このSpecial Requestと云うクリエイターです。
深く厚みのあるボトムはベースミュージックシーンからの評価も高く、これらのクロスオーバーを行いたいのであれば欠かせない存在。
この曲はアーメンをメインに据えた太いビートから一転、ブレイクではピアノが炸裂するトリッキーなテクノ。
フルアルバムとしてはSoul MusicとBelief Systemと云う2作品をリリースしてますが、どちらも強烈にオススメ。
ダブステップ。
と言ってもヴワーっとした派手なワブルベースは乗っていないディープ路線のもの。
最近とあるパーティーでこの手の音を積極的にかける回数が増えてきておりまして、その影響がHardonizeにも表れてきました。
と云うのも、この手のダブステップはミニマルな展開や、1音1音の質感がテクノに近いと考えてます。
テンポもほぼ同じですから曲さえ選べばテクノからダブステップにすんなり移行できる筈、と思って白羽の矢を立てたのがこの曲になります。
ダブステップの基本のリズムは1拍目にキック、3拍目にスネアの繰り返しですが、この曲はドライなパーカッションやキックがとにかく忙しい。
怪しげなシンセも相まってかなり無機質な様相を呈しているのが大変好みです。
インダストリアルテクノ×ダブステップ。
兎に角音はエグくて凶暴で、リズムが4つ打ちになったり半分になったりコロコロ変わる異質なトラック。
John Matrixはデビュー当時から少しヒネたダブステップを作る人として信頼が厚いです。
Soundcloudにもちょいちょいフリーダウンロード楽曲が上がっているので、今回の曲と似た路線で挙げるとすればThugFunkでしょうか。
全然関係ないですけど、John Matrixって名前だけ聞くとこっちをイメージしてしまいますが、何か思い入れがあったりするのでしょうか。
今年リリースのハードミニマル。
ロックに造詣のある方なら1発でお分かりの通り、The DoorsのRiders On The Stormがサンプリングされており、それがシュランツ並みに暴力的なビートの上に乗っていると云う塩梅です。
アシッドとタイトルに冠している割にアシッド要素はないのが謎ですが、DJ Menteは基本的にはアシッドテクノを得意とするクリエイターですので、逆にこの作風の方が珍しい部類に当たります。
紆余曲折を経てハードテクノに戻ってくる、みたいなセットが好きなので、持ち時間終盤にようやくこの手の曲をかけることができました。
他の曲も取り上げたいところではございますが、今回はここまで。
ことHardonizeに於いてはハードテクノを意識しつつ、どこまで選曲の幅を広げられるか、と云う点を重視しているので、11年目も変ちくりんな音楽をかけ続けることになろうかと思います。
ご興味を持って頂けると幸いです。
最後に、今週末は千葉県の南部でたてあにキャンプ!と云うパーティーに出演致します。
過去、と云うか前回のHardonizeにもゲストでご出演頂いたREV-TUNE氏が段を取る野外パーティーで、アニメソングとテクノの2ステージに分かれて進行します。
ワタクシはつい先日、らき☆すたを見ていないことを理由に人間的地位が下げられた程アニメに疎いので、テクノステージでプレイします。
ちなみにTakayuki Kamiya氏とB2Bになります。何度目だろう。
そして彼とは昨日一昨日と合わせてラーメンを5回一緒に食べているにも関わらず、全く何の打ち合わせもしておりません。何やってんだろう・・・。
他にもgekko氏、NOMY氏、orinetone氏など、Hardonizeに縁のある方々が出演されますのでお時間のある方は野外でガッツリテクノとアニソン成分を補給しに来てください。
次週11月05日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。