こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
【告知】
次回Hardonizeは06月19日に開催を予定しております。
事前登録が必須となっておりますので、ご来場をお考えの方はパスマーケットより申請をお願い致します。
■Date
2021/06/19(Sat) 14:00-20:00
■DOOR/ADV
DOOR: 2,000yen (with 1drink ticket)
■Guest DJ
ASIN (TTYMF)
Bishamon (MANTLE)
そしてなんと別件で今週末に現場での出演がございます。
毎度お世話になっているテクノパーティー秋葉原重工の番外編にお招き頂きました。
今まで特典のMIXを担当したことはありましたが、パーティーとしての参加は今回が初なので、ようやく叶ったというか何というか。
2021/05/15 (Sat.) 20:00 – 28:00
秋葉原重工 – Akihabara Heavy Industry Inc. r05 #1 @ dazzbar & COA (Shizuoka)
■Entrance:
Door 2500 JPY
■Guest DJ:
HIROSHI WATANABE
TAKAMI
番外編ということで開催場所は静岡です。静岡重工。
同市内にあり、共に県内、県外問わず大勢の人から支持されている2つのクラブ、dazzbarとCOAで同時開催されます。
ちなみに両者間は徒歩5分ほどの距離です。
ゲストのHIROSHI WATANABEさん、TAKAMIさん含む東京の面々と静岡テクノシーンを担うプレイヤーとのコラボレーションとなっておりますので近隣の方は何卒。
あと重要情報として、僕はカレーも作ります。
色々合ってこうなりました。
むしろそっちの方が緊張気味だったりします。
【今回のお題】
さて、昨年から自分の回はハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっておりました。
ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。
ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。
今回取り上げるサブジャンルは
ハードハウス
です。
特別連載に於いては5回目に取り上げた、ハウス、トランスの要素を持ち合わせたハイブリッドなハードダンスのスタイルです。
2020年中は04月と12月にそれぞれピックアップしており、改めて直近のトラックについてご紹介していきたいと思います。
全体的な傾向としてはフーバーやレイヴスタブなどを用いたハードエナジー寄りの攻撃的なスタイルと、ユーフォリックなシンセとエモーショナルなメロディ、ボーカルをフィーチャーしたトランス寄りのスタイルの2つがハードハウスのリリースの大多数を占めておりますが、
中にはテクノ、ベースラインといった音楽の要素が垣間見えるメインストリームと異なるアプローチのトラックなんてのも出ております。
自分としてはそちらの方が好みであり、且つなかなか探しづらい部分でもあると思うので、今回もそういったものに光を当てていきたいと思います。
早速ですが新作ハードハウス紹介いってみましょう。
【曲紹介】
Untidy Dubs / Funky Groove (Sorley Remix)
Funky Groove (Sorley Remix) by Untidy Dubs, Sorley on Beatport
イギリスのプロデューサーSorleyによるハードハウス。
ハードハウスを代表するレーベルTidy Traxのサブレーベル、Untidyからのリリースです。
テンポもそこまで早くなく、フレーズの主張が激しいベースラインが際立った黎明期を彷彿とさせるスタイル。
原曲共々使われているボーカルはテクノ、ハウスで度々耳にするサンプリングで、Gary Toms Empire / Feel That Funky Grooveが元ネタです。
それもあってテクノ、ハウスとの相性が良さそうな土臭めトラック。
Hugo Perez / The Roller
The Roller (Original Mix) by Hugo Perez on Beatport
Hugo Perezによるハードハウス。
ハードハウス含むハードダンス総合商社、Traffic Recordsからのリリース。
その中でもこの曲はテクノに程近いショートタームのループリフを取り入れたもの。
シリアス過ぎず、煌びやか過ぎずという絶妙な塩梅なのでハードグルーヴやテックダンス辺りとのクロスオーバーに使えそうな仕上がりです。
同じTraffic Recordsからもう1つ興味深い作品が出ていたので合わせてご紹介します。
Acid Kidd / Injection Part One
Injection Part One (Original Mix) by Acid Kidd on Beatport
Acid Kiddによるハードハウス。
ほぼ全編に渡ってアシッドシンセが使われたちょっと珍しい感じのトラック。
なのでハードアシッドとの相性は言わずもがな。
4分半とタイトに纏まったシーケンスに結構展開が詰め込まれているので、これも各ジャンルとの架け橋に向いています。
Kid Dynamo / Tradesman
Tradesman (Original Mix) by Kid Dynamo on Beatport
イギリスのプロデューサーKid Dynamoによるハードハウス。
こちらもこの音楽を代表するレーベルVicious Circle Recordingsからリリースされたものになります。
フーバーやアシッドシンセを駆使したアグレッシヴなトラックが目立つレーベルですが、珍しく完全裏打ちの跳ね系ベースものが出てきました。
レトロなリフもインパクト強め。
The Infamous, Skimm / Buck Up
Buck Up (Original Mix) by The Infamous, Skimm on Beatport
シンガポールのプロデューサーThe Infamousとミャンマーのプロデューサーベースライン。
この連載で東南アジアのアーティストを取り上げるの結構珍しい気がします。
というのも、この曲はハードハウスの流れを汲む過程で作られたものではなく、EDM、ダブステップ出現以降の近年に於いてそれらのサウンドを駆使して作られたBPM140~160辺りを中心とする4つ打ちダンスミュージックとして急速に発展していったスタイルに含まれます。
ちなみにそのスタイルはスピードハウスとして定着しているようで、いつの間にかbeatportにもサブジャンルカテゴリとして登録されていました。
この音楽を作っているアーティストとしてはALRTやHaus of Pandaなんかが有名で、この曲がリリースされたレーベルSpeed House MovementはHaus of Pandaが設立したスピードハウス専門のレーベルです。
とはいえ、音の構成やテンポ帯はハードハウスにかなり近いので、特にバウンシーなトラックが好みであれば是非触れてもらいたい音楽です。
EDM譲りのタイトな尺の中に詰め込まれた展開やフィルの細かさなんかは遊び心があって面白いと思うので。
Mura / Check It (Elliot Adamson ‘Turbo’ Remix)
Check It (Elliot Adamson ‘Turbo’ Remix) by Mura (Br) on Beatport
ブラジルのプロデューサーMuraのトラックをイギリスのプロデューサーElliot Adamsonがリミックスしたテクノ。
これまたかなり虚を突く感じのトラック。
黎明期のテクノともハードハウスともとれるラフなビートに声ネタのループとシンプルなリフ。
よく聴くとうっすらアーメンブレイクが乗ってたりしてジャンル不定の様相がかなり強いです。
使いこなすには工夫が必要っぽいですが、変ミュージック好きには堪らない逸品。
これがリリースされているTRICKというレーベルは総じてこんな感じのようです。
以下の曲も同所から出たもの。
Justin Jay / Wassup
Wassup (Original Mix) by Justin Jay on Beatport
アメリカのプロデューサーJustin Jayによるハードハウス。
ビックリするぐらい黎明期感丸出し。
シカゴハウスを彷彿とさせる強烈な縦乗りグルーヴとこちらもメチャクチャシンプルなリフの連続です。
頭空っぽにして踊れる曲。
JLF, Digital Mafia / Doin’ That (Energy)
Doin’ That (Energy) (Original Mix) by JLF, Digital Mafia on Beatport
イギリスのプロデューサーDigital MafiaとJLFによるハードハウス。
本連載に於いて度々紹介しているファンキーなハードハウスの名手、Digital Mafiaが遂に総本山Tidy Traxにジョインしたとあって、いちファンとして嬉しいリリースでもあります。
過去のリリースで培ってきたバウンシーなビートはそのままに、厚みのあるメインパートの構成なんかは聴き応えと牽引力十分。
ここ1番で機能しそうなトラック。
Rick James / Widda Riddim
Widda Riddim (Original Mix) by Rick James on Beatport
イギリスのプロデューサーRick Jamesによるハードハウス。
こちらもファンキーなスタイルのトラック。
オルガンライクなベースにハイハットとレイヴの臭気感じるリフの組み合わせはまさしく好きなハードハウスという感じです。
ピークタイムチューンとして是非。
Tuff Twins / James Brown Is Dead
James Brown Is Dead (Original Mix) by Tuff Twins on Beatport
イギリスのレジェンドプロデューサー同士、Porl YoungとMicky ModelleのユニットTuff Twinsによるハードハウス。
元はといえば1999年~2000年にかけて活動していたユニットで、その後はイギリスの最大手ダンスミュージックレーベルClublandにてそれぞれホストを務めるなど輝かしいキャリアを持つ2人ですが、この度なんと20年振りの再結成。
一体どんなトラックを引っ提げてきたのかと思ったら2021年にも死ぬわけです、ジャームス・ブラウンが。
(言うまでもない元ネタです。)
それも活動実績20年という重みを全く感じさせないIQマイナス値のドンクベースが鳴り響いているから余計にこう・・・ね。
なんでベテランが揃ってこうなってしまうのか理解に苦しむリリース。
ちなみに本作の2曲目もなかなかのもんです。
Tuff Twins / Renegade Rewind
Renegade Rewind (Original Mix) by Tuff Twins on Beatport
一聴して分かるA.D.O.R. / One for the TroubleもといWildchild / Renegade Masterネタ。
こちらもピッチシフトを用いたリフがこう・・・ね。
などなどひっくるめ、今回の最大問題作としてオチにご紹介しました。
勿論全力推しです。
まとめ
以上、ハードハウスにスポットを当ててお送りしました。
本流のハードハウスも勿論好きですが、こういったジャンル間のスキマを縫っていくトラックは発見があってより面白いなと思います。
加えてブートレグが出た時の面白さも一入なので、今後とも注視していきたい音楽の1つですね。
そんなワケで今回はここまで。
次週05月18日は774Muzikさんが担当します。
では。
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