こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
4週間ぶりにワタクシが担当致します。
あけましておめでとうございます。
毎度のことながら新年を迎えた実感のないままこのご挨拶をしております。
年跨ぎの瞬間まで茶箱でDJをしており、お雑煮まで頂いているのに。
あけおめ。
いつもの。 #茶箱2020 pic.twitter.com/9bJzVnXYKX— TAK666 (@12345666) December 31, 2019
油そばも食べました。
全然関係ありませんが、これを書いている今使っているキーボードが絶不調でありまして、新年が深淵になりました。
お前が深淵を迎えるとき、深淵もまたお前を迎えているのだ。
早速告知で恐縮ですが、今週末は中野heavysick ZEROにてStart It Upと云うパーティーに出演致します。
Start It Up 2020 – TwiPla
DJもします。
いわば新年会的なパーティーでして、Hardonizeとも近しい方々が揃っておりますのでお時間とカレーにご興味の方は是非お越しください。
そして1か月後にはHardonizeが控えております。
02月22日開催。
西日本を代表するハードテクノ女帝DJ RINNさんとボーダレスなプレイを持ち味とするgekkoさんをお招きしてお送りします。
本年もHardonize及びハードテクノをよろしくお願いします。
尚、ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら前回まで約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。
そこそこ体系化してお伝えできている自負はありますので、気になった個所だけナナメ読みする感じでも結構です。
さて、今回から通常の連載に戻る次第でありますが、新年恒例のビッグイベントといえば、
そう、
と云うわけで今回は1年振りの
昨年2019年にフリーダウンロードでリリースされたテクノ、ハードテクノを厳選してご紹介していきます。
尚、今回の特集に際し音源をピックアップしていたところ、あまりにも数が増え過ぎてしまったため、前後編に分けてお送りします。
つまり今回と次回、2週連続でフリーダウンロード特集を行います。
一応カテゴリ分類として
・今回:ハードミニマル&アシッドテクノ
・次回:インダストリアル&ダーク&変わり種
とした上で、それぞれ10曲程度のご紹介を予定しております。
これからハードテクノに触れる人や、自身のプレイ幅を広げたいと考えている方の取っ掛かりとして参考になれば幸いです。
それでは、令和初のフリーダウンロードハードテクノ特集 (前編)いってみましょう。
ドイツのクリエイターFelix Reicheltによるダークでハードなミニマルテクノ。
シンプルな反復シンセと無機質なビートはこれぞテクノといった仕上がり。
ビルドアップするセットの序盤とかで映えそうなテイストです。
Shorty [Free WAV Download] by Oris | Free Listening on SoundCloud
イギリスのクリエイターOrisによるヘヴィーウェイトなハードミニマル。
ベースの深度は凶悪そのものですが、オールドスクールなサンプリングを用いたりしている辺り、なかなか斬新です。
他にもストイックなハードミニマルを多くフリーで公開しているので、是非色々探ってみて欲しいアーティスト。
Beat Boxとかもかなり個人的に気に入ってます。
アメリカのクリエイターTriceradropsによるこれまたダークなハードミニマル。
やや走り気味のベースがアシッドシンセっぽい印象を与えており、よくよく聴くとキックも若干サイケデリックトランスを彷彿とさせます。
ハイハットの打ち方と相まって疾走感と深度が同居するトラック。
Hard Minimal Summer Festival Remixes | Homma Honganji
お馴染み、ジャパニーズハードグルーヴの立役者Homma Honganjiさんによるハードミニマル。
EPまるごとフリーリリースです。
中でも気に入っているのが表打ちのクラップやシンセの質感など旧世代テクノの手法を意識したこのSequence1 (Homma Honganji Remix)。
このEPは沖縄ハードミニマリストであるpolygon promptさんが主導している企画、Hard Minimal Summer Festivalに向けて書き下ろされたもの。
上記リンクから参加者による国産ハードミニマルがごそっと入手可能です。
是非。
AZKAR – Arbitrium [FREE DOWNLOAD] by AZKAR – TECHNO (Official) | Free Listening on SoundCloud
ドイツのクリエイターAZKARによるダークでハードなミニマルテクノ。
これも疾走感+深めのサウンドが特徴的。
時折シンセのパラメーターが変化したり、リズムが崩れたりと遊びはあるものの、使われている音は常に一定と云うミニマルマナーに沿ったトラックです。
アメリカのクリエイターZIKOTIKOによるアグレッシヴなリズムのハードミニマル。
ノイジーなウワモノやテンポの速さなど、シュランツにも踏み込んだ内容です。
リフのシンプルさもオールドスクール感あって使いやすそうな印象を受けます。
3 Years of The Black Hole: Protectors of the Galaxy VA | Whirlwind Trax
アメリカ東海岸のレーベルWhirlwind Traxの設立3年を記念したコンピレーション作品。
27曲全てフリーで公開されております。
アンダーグラウンドらしいラフでレイヴィーなトラックの玉手箱。
中でもScan 7によるこのReThinkable Frequenciesは90年代のJeff Millsを彷彿とさせるハードミニマル。
実はScan 7も90年代から活動を継続しており、テクノの名門レーベルTresorからリリース経験を持つ大ベテランだったりするのですが、この音が2019年にまた蘇っていると云うのはちょっと事件ですよね。
GTA SA Remix – Acid Techno [FREE DOWNLOAD] ?? by ?? Gahbasst ?? | Free Listening on SoundCloud
フランスのクリエイターGahbasstによる深め硬めアシッドテクノ。
タイトルの通り、ゲームGrand Theft Auto:San Andreasのテーマソングとして使われているYoung Maylay / San Andreas Theme Songが元ネタです。
原曲がギャングスタラップなのでかなり魔改造に近いアレンジですが、ある種のワルい感じはしっかり引き継いでいるのが聴き取れます。
ANTIX – FEEL GOOD INC. REMIX (FREE DOWNLOAD) by Impulsive Records | Free Listening on SoundCloud
イギリスのクリエイターAntixによるシンプルなアシッドベースもの。
これもタイトル通り、Gorillaz / Feel Good Inc.を元ネタとするブートレグです。
原曲の陰鬱さをそのまま4つ打ちに落とし込んでいるものの、リズムの強度やロングブレイクを含む展開などはテクノのみならず、トランスとしても使えそうな良アレンジ。
オランダの新星クリエイターIsaiahによるハードアシッド。
なんと本作がリリースとしては処女作に当たるそうです。
アシッドシンセとリズムとボイスサンプルと云うシンプルな構成ですが、推進力のあるトラック。
ハードハウスとも相性が良さそうです。
最後はこちら。
過去にアーティスト特集を組んだイギリスのモヒカンアシッド野郎、Tik Tokによるド派手ハードアシッド。
複数種類のシンセを重ねたアグレッシヴで厚みのあるリフはTik Tokの得意分野であり、この曲に於いても存分に発揮されております。
このリリース元であるOpen Source RecordsはChris LiberatorやSterling Moss、D.A.V.E. The Drummerといった大ベテランのクリエイターも所属するフリーリリースのレーベルなので、アシッドテクノにご興味のある方は見逃し厳禁です。
尚、Tik Tokは昨年中にフリーリリースを盛んに行っており、個人的ツボにハマる曲が多く出ていました。
こちらはハードミニマル色の強いもの。
このCROAKTEKと云うアカウントも去年Tik Tokによって作られたものなので、あまり知られていないのではないでしょうか。
TIKTOK N DILKSY – TRIBAL CHEMISTRY (FREE DOWNLOAD) by TIK TOK TAYLЯ | Free Listening on SoundCloud
こちらはディストーションアシッドを前面に推し出したもの。
ファンキーなのにガラが悪い。
以上、ハードミニマルとアシッドテクノに焦点を当ててフリーダウンロードハードテクノ特集 (前編)をお送り致しました。
フリーとは思えない程、しっかりクオリティの伴った曲が多いことがお分かり頂けるかと思います。
DJである身としては本当にありがたい限り。
もし気に入った楽曲がありましたらそのアーティストやレーベルを追いかけて欲しいところです。
少なくとも彼らが配信サイトを通してリリースしている曲についてもこれと同様かそれ以上のクオリティが担保されておりますので。
と云った形で次回も引き続きフリーダウンロードハードテクノ特集 (後編)をお送り致します。
2週間後の01月23日公開で、インダストリアルや非4つ打ちなど変化球トラックをご紹介する予定ですので、こちらもご参照頂けると嬉しいです。
次週01月14日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。