今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2017/03/28

ハイ!皆さん、ハードにグルーヴってますか?
Hardonizeレジデントが新旧織り交ぜおススメトラックをプッシュしまくるこの企画、本日は私774muzikがお送りいたします!

今日は普通に(と言っては何ですが・・・)ここ最近チェックアウトしたトラック群からチョイス&プッシュしていきたいと思います!
それでは早速Go!

Misstress Barbara – Cry & Dry B2 [Original Mix]

90年代を代表する女性ハードテクノDJとして、Gayle Sanと双璧を成すMisstress Barbaraによる1999年のリリースです。
やはり90年代のハードテクノはストンと落ちてくる感あるな、と。
決して今流行りの音ではないけど、カッコいいんですよ。

Gayle San, Tube-Tech – Funk It Up, Part 1 [Original Mix]

前出Misstress Barbaraと双璧を成すGayle San。
2007年のリリースということで、90年代を感じさせる粗削りで暴力的な感じはあまり感じませんが、しっかり腰を据えた感じのボトムのグルーヴが超カッコいい。
派手すぎず地味すぎず、非常に優秀なDJツールだと思います。

Paul Mac – Informal Introduction [2007 Re-Edit]

Ben Simsの盟友であり、トライバルの名手として名高いPaul Mac。
オリジナルは2003年リリースです。
Paul Macというと、個人的には割と打ち鳴らし系の派手なトライバルの印象が強いんですが、この曲はどちらかというとハードミニマル寄りな音だと思います。
ドガシャカドガシャカいってるリズム隊に不穏な響きのシンセが絡んで絶妙です。

Cabe, Garett White – Rolling In The Deep [Original Mix]

ピークタイムで使いたい!
こういう覚醒的なトビSEがループするトラックは、ハイテンションになってるところでぶち込まれると完全に頭イかれる感じありますね。大好き。
Garett Whiteは最強。はっきりわかんだね。

というわけで本日はここまで!
次回の更新はDJ Sangoがお送りします! では!


今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2017/03/23

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

今でこそ無節操に音楽を掘っているものの、ワタクシがクラブミュージックと云うものにのめり込む切欠になった音楽はサイケデリックトランスでした。
アシッドシンセを筆頭にパラメータの変わりまくるリフが過度なピッチシフトによって生まれたキックの上で鳴らされる独特なトランス。
ありがたいことに今でも年に数回この音楽でのDJオファーを頂いておりまして、丁度今週末行われます。
03/24 23:00- 高円寺CAVE~Spiklenci Slasti~
詳細は割愛しますが、この音楽も相当多くのサブカテゴリーを含んでいるので一口にサイケデリックトランスと言ってもDJによってそのカラーは様々です。
ご興味のある方は是非お越しください。

で、ワタクシはこういう時もやっぱりクロスオーバーしたがりなので『サイケやってください。』⇒『ハイ、分かりました。』と答えても素直になれないお年頃。
ハードテクノ的にも関連するところでお察しの通り、アシッドテクノなんかはしれっと混ぜてプレイしたくなってしまいます。
鳴っている音に共通する部分がある一方でシンセを聴かせるサイケデリックトランスとボトムで躍らせるアシッドテクノとではシーケンスが全く異なるため、どちらか一方だけ掘っていては作れないような起伏を演出できる。
贅沢を言えばハードハウスを突っ込めればより馬鹿っぽさが増しますし、ベースミュージックやレイヴなど土臭い方向にも行くことができてしっちゃかめっちゃかな感じにすることも大いに得意分野ですが、
この話をし出すとまたNOMYさんにバトンを渡す際、『大馬鹿野郎!』と罵られるので止めておきます。
ともかく今回はアシッドテクノ。アシッドテクノです。
過去の自分の連載を振り返ってみるとまだまだ紹介していない人がいっぱいいるので、その中から大御所に当たるこの人にスポットを当てます。

【D.A.V.E. The Drummer】

dave the drummer

http://www.davethedrummer.co.uk/
https://www.facebook.com/DJDaveTheDrummer/
https://soundcloud.com/dave-the-drummer

テクノを聴いている人なら説明不要かもしれません。
と云うか先週のエントリーでさんごさんも新譜載せてましたよ。あの人と連載スタイルを変えててよかったと思った次第。
20年以上のキャリアを持つロンドンアシッドテクノシーンのボス。
彼の運営するHydraulixも90年代から現在に至るまでリリースを続けており、テクノを代表するレーベルと言っても差し支えないでしょう。
ヨーロッパ全域は元よりアメリカ、ブラジルの大小様々なパーティー、フェスでのDJを行っており、日本にもアシッドテクノパーティーMASSの手引きによって数回招聘されてます。

彼がコアとするのはレイヴやアシッドの持つ快楽主義とテクノの持つダークさ、ストイックさの間を埋める音です。
ずっしりと構えたビートにテクノらしからぬ派手な音のシンセがミニマルの要素を保ちつつ、それでもある種の疾走感を伴って鳴らされており、メインストリーム、アンダーグラウンド双方から支持を得ています。
そしてそれはジャンルの垣根すら超えており、Eric Sneo、A Paulと云ったテクノ界隈のリミックスも手掛ける傍らCaptain TinribやNick Sentienceらトランス、ハードダンスのリミックスもこなし、
オリジナル楽曲の提供も両者に跨るような広い範囲で行っている様は正に鬼神。
様々なシーンで『使える』仕上がりでありながら他のクリエイターとは一線を画すようなトラックは是非聴いて頂きたい。

そんなD.A.V.E. The Drummerのオススメはこちら。

Marcello Perri, D.A.V.E The Drummer / Music 4 Life

DJ Geraldine, D.A.V.E The Drummer / Hydraulix 35 B

D.A.V.E The Drummer / Scarecrow

BK, D.A.V.E The Drummer / Major Disturbance

ハードなボトムにインパクトのあるリフと云う点ではハードグルーヴと共通していますが、こちらはもっとストイック。
これも一種のハードミニマルを含む反復ダンスミュージックの到達点と言えるのではないでしょうか。
尚、上で述べたように元はと云えばダークなテクノを主眼に据えていたこともあり、ハードやアシッド要素の無いトラックもリリースしていることもここで紹介しておきます。
例えばこちら。

Marcello Perri, D.A.V.E The Drummer / Disko Dancer

テクノよりはグルーヴィーなんですがテックハウスよりは重いと云う、ここでもジャンル間のスキマを縫うような楽曲になってます。
上でも別途挙げてますが、Marcello Perriはイタリア生まれロンドン在住のテクノクリエイター。
これまでにもD.A.V.E. The Drummerとは何曲かコラボレーションを行っており、ある曲はダーク、ある曲はファンキーとこちらも一筋縄ではいかない人です。

余談ですが、D.A.V.E. The Drummerの曲をProketと云うドラムンベースのクリエイターがリミックスしたと云うものがあります。
原曲はやや渋いハードミニマルと云った感じなんですが、このリミックスはテクノっぽい音とミニマル展開を擁したドラムンベースのスタイル、テクノイドとして実は真っ先に挙げられるトラックだったりします。

D.A.V.E The Drummer / Hydraulix 9 (Proket Remix)

ダークなリフが延々と続き、リズムもドラムンベースにしては強調されていないものの、相当細かいパターンが組まれていると云った辺りが当時新鮮で、テクノイドに特化したレーベルなんかも生まれたりしたのですが、
残念ながらあまり注目されず、ひっそりと幕を下ろした感があります。(このProketと云うアーティストも活動終了してます。)
このようにハードテクノの曲が新しい、しかもドラムンベースに絡んでいると云うのは他に例が無く、個人的には大きな出来事の1つでしたが、
D.A.V.E The Drummer自身は度々フェスでドラムンベースのベテランと共演していたりするので、また何かの拍子にこう云う新しい音楽が生まれてくれないかなと期待しております。

次週03月28日は774Muzikさんが担当します。今回はこれにて。