こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。
特にお伝えする必要もないとは思いますが、前回記事の冒頭話の結果については
本当にライブチケット争奪戦と云うのは厳しい世界です。
一昔前はそこそこロックバンドのライブに足を運んでいたりもしたのですが、現在の方が競争が激しいんでしょうか。
思い入れがあるのは2003年のTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTの解散ライブ。
この時はそんなにチケット確保に苦労した覚えはないんですけども。
或いは平沢進が異常なんでしょうか。
まぁ、要約すると大変悔しいわけなのでございます。
そんな負け犬は大人しくクラブの世界に帰ることにします。
明後日、02月22日はHardonize開催日でございます。
ゲストにDJ RINNさんとgekkoさんを迎え、早稲田茶箱にて行います。
クラシックからニューリリース、ブートレグまで多種多様なハードテクノをお楽しみください。
でもってハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。
ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。
さて、前回からハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていくことにしたわけなので今回もそれに沿って進行します。
今回取り上げるサブジャンルは
です。
特別連載に於いては7回目に取り上げた、ラテンやディスコのフレーズを用いたファンキーなハードテクノになります。
経緯としては他の人もちょいちょい触れておりますが、01月30日のSangoさんの記事にて明るいテクノがないと云う話が上がったのを受け、改めて最近のハードグルーヴをDIGると云うことを行いました。
2020年現在もテクノはクラブミュージックの中枢を担う音楽として認知されているため、リリースは日々大量に行われておりますが、ご存じの方も多いように現行テクノの主流なスタイルとしては重低音に重きを置いたストイックなものが多いため、一昔前のアップリフティングだったりメロディアスな曲調のものはかなり少なくなっているように思えます。
すっかりスキマ産業化しているというか、まぁ今に始まったことではないのですけれども。
ただ、メインストリームなテクノがハードテクノに接近しつつある今、こういったサウンドに日の目が当たらないのもそれはそれで勿体ないような気もします。
一部テクノ界隈ではレイヴリバイバルが起こっており、90年代レイヴのインパクトのあるサウンドを取り入れたテクノが結構リリースされていたりもするので、
(この辺はいずれ単体記事で紹介したいと思います。大好物なので。)
音楽の周期を約30年と考えるならばもう4~5年後には往年のハードテクノが来るかもしれないとはうっすら思っております。
後述するようにハードグルーヴのリリースも別に途絶えたわけではないので、継続さえしていれば上々でしょうと云うのがワタクシなりの所感です。
若輩とはいえ15年程、テクノ以外にも色々な音楽の移り変わりをそれなりに目にしているので。
前向きなんだか後ろ暗いんだか分かりませんがとにかく、ハードグルーヴのリリースは今もあるんですよってことでニューリリース紹介、いってみましょう。
前回同様、今年入ってからリリースされたものをメインに取り上げます。
Imperium (Original mix) by Eric Sand on Beatport
スペインのクリエイターEric Sandによるハードグルーヴ。
Killa Productions / Give It Up (Re-Edit)を彷彿とさせる、手数の多いパーカッションリズムとフィルター使いが特徴的なヘヴィーウェイトトラック。
トライバルやハードミニマルとしても機能する辺り、往年のハードテクノらしいテイストです。
Eric Sandは上記Soundcloudアカウントの他にブートレグを含むフリーダウンロードトラック用アカウントも持っているので合わせて紹介しておきます。
最近は動きがないみたいですが、一部楽曲は現在でもダウンロード可能です。
Unwavering (Original Mix) by DJ Fields on Beatport
ポルトガルのクリエイターDJ Fieldsによるハードグルーヴ。
こちらもパーカッションリズムの密度が非常に高いです。
使いどころの多そうなグルーヴキープ系トラック。
Night on Hardgroove Techno Two (Original Mix) by Dragon Hoang on Beatport
スロバキアのクリエイターDragon Hoangによるハードグルーヴ。
レイヴ?トランス?っぽいフレーズの軽めのリードシンセとは対照的に疾走感のあるボトム。
ちなみに同EPにはNight on Hardgroove Techno Oneという似たタイトルのトラックも収録されており、そちらは厚みのあるバウンシーなボトムを肝としています。
どちらが好みなのか、人によって分かれそうです。
Latin Prodigy (Original Mix) by Sandro M. on Beatport
ポルトガルのクリエイターSandro M.によるハードグルーヴ。
タイトルに偽りなしのラテン丸出しのリフ、ボイスループ、そしてパーカッションリズムとファンキー要素の3拍子が揃った曲。
分かりやすくハードグルーヴの特徴を具現化したテイストの曲であると言える気もします。
Sandro M.もまたフリーダウンロードアカウントを持っておりますので、是非色々お持ち帰りください。
Funkalike (Original Mix) by Norman Andretti a.k.a Quarill on Beatport
ハンガリーのクリエイターNorman Andretti a.k.a Quarillによるハードグルーヴ。
ディスコリフを用いたかなりファンクネス一直線なサウンド。
派手めアッパーなテイストが好きな方には是非聴いて頂きたい感じです。
同EPに収録されているAlmir Ljusa / Sturmgewehr 59もオールドスクールなテクノの質感を持つリフをフィーチャーした大変良い塩梅の仕上がりで、両方とも・・・というかEPごとオススメですね。
Look Up (Original Mix) by Andy Bsk on Beatport
ドイツのクリエイターAndy Bskによるハードグルーヴ。
ほぼ1年程間の空いた久し振りのリリースとなる作品ですが、やはりこの手の音楽には信頼の置けるアーティストだと再認識した次第です。
デケデケベースにトランシーなリフが高揚感を誘うピークタイム向けチューン。
Banana From Monkey (Original Mix) by Omega Drive on Beatport
ドイツのクリエイターOmega Driveによるハードグルーヴ。
当連載でもすっかりお馴染みの名前ですが、こちらもやはり健在。
濃密なリズム帯と存在感のあるベースサウンド、そこにボイスループが乗ったド派手ハードグルーヴ。
セットの中盤~終盤くらいに使いたい感じ。
A1 (Original Mix) by Smull on Beatport
最後はちょっと変わり種。
スペインのクリエイターSmullによるハードグルーヴ。
普段はBPMニア135のガッチガチなハードグルーヴを手掛けるSmullですが、本作は若干テンポの下がった130。
それでもリズムの打ち方や質感は従来のハードグルーヴを継承しているという、ちょっと不思議な印象を覚えるトラック。
メインストリームテクノとの橋渡しに使うことを意図して作ったのでしょうか。
使い方次第で面白いことができそうな曲です。
余談ですが、Smullは去年NO SLOW TECHNO EPという作品を輩出しているんですよね。
130はスローではないということなのかどうなのか、まぁ野暮な指摘でしょうかね。
以上、ハードグルーヴにスポットを当ててお送りしました。
今やハードテクノそのものがスキマジャンルなので、探すのになかなか苦労する音楽ではありますが、各サブジャンルに於いてもこの通りリリースは色々ございます。
今後もこれらについて定期的にスポットを当ててご紹介していきますし、パーティーとしてのHardonizeもこれらを総合的且つ横断的に取り上げてまいります。
数多ある音楽の中の1つとしてご認識頂けるとこれ幸い。
と云った辺りで今回のサブジャンル特集はここまで。
明後日のHardonize #35でお会いしましょう。
次週02月25日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。