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【特集】フリーダウンロード2023 (3):今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2024/02/29

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【近況】


先週末は『BANK30 3rd ANNIVERSARY LAST DAY』にHardonizeクルー4人でB2B出演させて頂きました。
お誘い頂いたTAKAMIさん、ATTさん、そしてお越し頂いた皆様ありがとうございました。

yudukiボスも触れておりましたが、東京湾、そして遠くに見える高層ビル群を背負ったロケーションのフロアで終始アッパーなテクノやトランスがかかりまくっている様は大分愉快でした。
店内フロアで流れているしっとりしたハウスと比べた時の温度差も凄かったですね。

そして何より昔から見てきた先輩方のプレイを至近距離で次々見ることができたのは本当に贅沢でした。
タイミングを見誤ると大火傷しそうなアンセムトラックを1番映える瞬間にドロップする胆力、言い換えると現場力の高さが段違いで、
時に意外性のある選曲なんかも交えつつ、時間枠いっぱい使って展開のカタルシスを構成していくプレイを我々以外の5人とも提示していたように思えます。
終わった後は興奮、打ちのめされた感、もっと精進しようという前向きな気持ち、感謝、色々入り混じった感情になってました。

あと、我々4人のB2Bの機会は探っていきたいですね。
やはり4人とも微妙に趣向が異なっているので、そこをどうやって埋めてちゃんと1つの枠のプレイとして成立させるか、模索したい欲が出てきました。

何はともあれ非常に良い経験になりました。
ありがとうございました。

【告知1】

予てよりお伝えの通り、次回のHardonizeは番外編として静岡での開催となります。

ロケーションは静岡市内のハコ、静岡COA
Funktion-Oneのスピーカーが常設された、会場規模以上のサウンドポテンシャルを持っているハコ、という意味で我らが早稲田茶箱と通ずるものがあります。

出演者については追々発表していきます。

日にちは05月18日(土曜日)、14時からとなります。
静岡COAにて皆様のご来場をお待ちしております。

【告知2】

ありがたいことに個人の出演として03月は3件ございます。

03月16日(土曜日) / ¡¡SAKE!! vol.4 at 早稲田茶箱


03月24日(日曜日) / double-think at 早稲田茶箱


03月30日(土曜日) / 第2回 桜逢祭 at 奥多摩OKUTAMA+

それぞれについてはまた日が迫り次第、詳細な告知を行います。
是非ご検討ください。

【今回のお題】

さて、ここ数年の新年1発目の僕の記事では正月のお年玉に因んだフリーダウンロード楽曲を取り上げる特集を行っており、今年もそれに沿った内容で執筆しておりました。
ご覧頂けておりますでしょうか?


【特集】フリーダウンロード2023 (1):今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2024/01/18

【特集】フリーダウンロード2023 (2):今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2024/02/15

尚、過去の記事はこちらです。
2022 (後編) / 2022 (前編) / 2021 (後編) / 2021 (前編) / 2020 (後編) / 2020 (前編) / 2019 (後編) / 2019 (前編) / 2018

今回はその続きとなる内容になります。
例年は前後編でお送りしておりましたが、今年は初の第3回目に突入です。
第1回は主にメインストリームテクノやオーソドックスなハードテクノを、
第2回ハードグルーヴディスコといったファンクネス指数の高いものをメインに取り上げてきましたが、
フリーダウンロードの華といえばやはりブートレグだと思うワケでして、今回はインパクトに振り切った大ネタ使いのトラックにスポットを当てていきます。
定番のポップスやハウス、往年のテクノなどは元より、少し意外な元ネタも含まれております。
いつ公開停止になるか分からないアブない代物ばかりですので、早めにお持ち帰りするのが吉。

前置きもそこそこに早速お送りします、

令和5度目のフリーダウンロードハードテクノ特集 (3)

いってみましょう。

【曲紹介】

TWIENA / Face Down Ass Up

Stream TWIENA – Face Down Ass Up by TWIENA | Listen online for free on SoundCloud

オランダのプロデューサーTWIENAによるテクノ
元ネタはThe 2 Live Crew / Face Down Ass Up
バウンシーで深めのベースとドライパーカッションを前面に出した割とシンプルなリズム、それユエにあのボイスサンプルがかなり目立って聴こえます。
刻み方にも特徴が現れている下品で肉感的なアレンジ。好物。

Beastie Boys / Intergalactic (AnG Remix)

Stream Beastie Boys – Intergalactic (AnG Remix) [AFD005] | Free Download by ALU | Listen online for free on SoundCloud

オランダのプロデューサーAnGによるテクノ
元ネタはBeastie Boys / Intergalactic
メインパートでは前のめりなハイハットリズムと早回しラップによる疾走感が味わえる一方、原曲のサビに当たる部分ではブレイクビートを採用しており、テクノヒップホップの双方に対するリスペクトが感じられる曲。
明る過ぎず暗過ぎずのテンションも丁度良く、ブレイクスとの橋渡しの可能性について探ってみたくなります。

KIAN O GORMAN / Its Like That (Sport Mix)

Stream Its Like That (Sport Mix) (FREE DL) by KIAN O GORMAN | Listen online for free on SoundCloud

アイルランドのプロデューサーKIAN O GORMANによるハードテクノ
元ネタはRUN DMC / It’s Like That
原曲でも存在感のあったクラップは本アレンジでも同様。
あの1拍目のディスコヒットやラップも据え置きなのですが、ビックリするくらい前のめりなビートに様変わりしています。
テンポ的にもハードハウスに近いビートかもしれません。

BLTR / MAGIC MARIO

Stream BLTR – MAGIC MARIO [BLTREC001] by BLTR RECORDS | Listen online for free on SoundCloud

オーストラリアのプロデューサー同士、JA:KKharry pBLTR名義によるテクノ
元ネタはゲーム、マリオシリーズに於ける無敵時間のBGM
同ゲームのBGMやサウンドをサンプリングしたトラックというのはちらほら見受けられるのですが、全編に渡ってこのフレーズで一貫している曲というのはなかなか見かけない気がします。
手数の多い金物リズムやパーカッションを取り入れているので、ハードグルーヴと合わせて使うのが良さげ。

Crystal Waters / Gypsy Woman (Off Record Remix)

Stream PREMIERE: Crystal Waters – Gypsy Woman (Off Record Remix) by TRANSITION | Listen online for free on SoundCloud

イギリスのプロデューサーユニットOff Recordによるテクノ
元ネタはCrystal Waters / Gypsy Woman
クセの少ないストレートなビートにあのピアノフレーズがどかっと乗っているので、使いやすいしインパクトあるしで即戦力間違いなしのアレンジ。
ちゃんとリズムだけのパートも用意されており、サンプリング一辺倒ではない構成である点もミソ。

実は今年01月のHardonizeで使っておりまして、ブースの周りにGypsy Woman好きとブートレグ好きがわらわらと集まってきた瞬間がありました。

CJ Bolland / Camargue (Lewis Taylor Edit)

Stream CJ Bolland – Camargue (Lewis Taylor Edit) by SINDEX | Listen online for free on SoundCloud

イギリスのプロデューサーLewis Taylorによるテクノ
元ネタはCJ Bolland / Camargue
小気味良いハイハットリズムとグルーヴ満点のベースライン、そこにユーフォリックなサンプリングフレーズが並走しているので、レトロ感と疾走感がピカイチ。
トランステクノの要素が共存している1990年代のバリアレックな精神性をそのまま引き継いだナイスアレンジ。

Upper90 / I Feel Love

Stream [PREMIERE] Upper90 – I Feel Love [TNT 001] by sachsentrance | Listen online for free on SoundCloud

ドイツのプロデューサーUpper90によるテクノ
元ネタはDonna Summer / I Feel Love
こちらも前のめりなハイハットリズムで強力な推進力を確立しているアレンジ。
勿論、原曲の要といっても良いデケデケベースラインとウィスパーボーカルは余すところなく健在です。
このリズムでこの曲をサンプリングしたら、そりゃこうなるよなという、腑に落ちるという表現がしっくりくるアレンジ。

Upper90の昨年の作品だとこちらもお気に入り。

Upper90 / BILLIE JEAN

Stream BILLIE JEAN by Upper90 | Listen online for free on SoundCloud

説明の必要もないでしょうが、Michael Jackson / Billie Jeanが元ネタ。
こちらもハイハットリズムによるドライブ感が印象的ですが、ベースが完全裏打ちなので跳ね感も加わっており、よりレトロな雰囲気を形成しています。
ほぼ全編に渡ってボーカルがサンプリングされており、勢い余ってアウトロまでみっちり歌いっ放しなので、スムーズに繋ぐには一工夫必要です。

Eric Prydz / Call On Me (Peetu S Remix)

Stream Eric Prydz – Call On Me (Peetu S Remix) by Peetu S | Listen online for free on SoundCloud

フィンランドのプロデューサーPeetu Sによるテックトランス
2000年代ハウスの定番アンセムとして名高い原曲ですが、この曲には更に元ネタがあり、1982年にリリースされたSteve Winwood / Valerieという曲がそれに当たります。
テックトランス然とした厚みのある硬いビートに、多種多様なエフェクトやフィルを織り交ぜたテクニカルなトラックが特徴的。
ロングブレイクを経た後のメインパートも爆発力満点のピークタイムチューンとなっております。

尚、試聴だと03分半しかないように見えますが、ダウンロード時はちゃんと06分あるエクステンド版が手に入りますのでDJ諸氏はご安心ください。

Da Hool / Meet Her At The Love Parade (RBX EDIT)

Stream PREMIERE | Da Hool – Meet Her At The Love Parade (RBX EDIT) [Free Download] by MERCILESS | Listen online for free on SoundCloud

イタリアのプロデューサーRBXによるハードテクノ
元ネタはDa Hool / Meet Her At The Love Parade
最近のハードテクノとも言うべき、硬質リズムと速いテンポを採用したスタイルのトラック。
箇所によってアーメンブレイクやハードスタイルキックが聴こえたりするしっちゃかめっちゃかっぷりは原曲がテーマとしているレイヴそのものです。

Aphex Twin / Xtal (Duty Paid Refix)

Stream Aphex Twin – Xtal (Duty Paid Refix) by Neo-Fhoirfe | Listen online for free on SoundCloud

イギリスのプロデューサーDuty Paidによるテクノ
元ネタはAphex Twin / Xtal
原曲の儚げなフレーズと反対に、ビートはローファイで妖しさがありますが、不思議とマッチしているアレンジ。
テンポ的にハードテクノと近く、アウトロがシンセだけになるエモ展開も装備しているため、パーティーの〆にデトックス気味に流すと綺麗に纏まりそうな雰囲気があります。
変態的に細かいサブリズムには目を瞑りましょうと言っているんです。分かりましたね?

【次回】

そんなワケで今回はここまで。
同テーマの連載が今年は3回も続いた理由がお分かり頂けましたでしょうか?
フリーダウンロードといっても市販の曲と遜色ない、ものによってはそれ以上のインパクトを持つ曲が日々作られているので、今後も継続してチェックしつつ、当連載でも折を見て紹介していきます。
気に入った曲がありましたらアーティスト達に感謝と敬意を込めて持ち帰りましょう。

まだまだ紹介したい曲はあるものの、ぼちぼち新譜も紹介しないとボスがうるさそうなので、次回からは通常連載に戻ります。

次週03月05日は774Muzikさんが担当します。
では。

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【特集】フリーダウンロード2023 (2):今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2024/02/15

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【告知1】

予てよりお伝えの通り、次回のHardonizeは番外編として静岡での開催となります。

ロケーションは静岡市内のハコ、静岡COA
こちらにはFunktion-Oneというメーカーのスピーカーが常設されており、かなり低音映えするサウンドで有名です。
自分個人として何度かブースに立ったことがあり、その際はそれを良いことにディープ系ベースミュージックまで広げたプレイをしました。
普段と異なるロケーションだからこその試みがあるかもしれないと思うと楽しみですね。

出演者については追々発表していきます。

日にちは05月18日(土曜日)、14時からとなります。
静岡COAにて皆様のご来場をお待ちしております。

【告知2】

こちらもお伝えしておりますように、来週の竹芝BANK30で行われる、同店の3周年を記念したパーティーにHardonizeレジデント総出で出演します。


何度見てもこの豪華面子の中に我々がいるのが不自然で仕方ない。
しかしこうして貴重な機会を頂いたからにはしっかりと務めを果たしましょうというのが4人の共通見解です。
先輩方には及ばないにしろ、15年間パーティーを通して蓄えてきた各種ハードテクノを揃えて臨みます。

日にちは02月23日(金曜日・祝日)、15時からとなります。
竹芝BANK30にて皆様のご来場をお待ちしております。

【告知3】

加えて個人の出演としてBANK30 3RD ANNIVERSARY LAST DAYの翌日にENTER THE CENTERというパーティーが控えております。


この日来日公演となるSharkey30年近くハードコアのシーンに立ち続けているトップランナー。
特にトランスコア、フリーフォームハードコアと呼ばれる抒情的且つ攻撃的なサウンドに於いて一時代を築き上げたアーティストとして確固とした地位と信頼を集めています。
彼がレギュラーで参加していた、かつてReactからリリースされていたBonkersというMIX CDシリーズは、インターネットでの情報収集が難しかった当時のハードコアヘッズにとって最新楽曲を総ざらいできるカタログのような役割を果たしており、むしろ避けて通る方が難しかったように思えます。(ですよね?Sangoさん。)

そんなレジェンドクラスのアーティストに加え、同郷イギリスの後輩格であるRob IYFMonsterも一挙に来日する貴重なパーティーです。
脇を固めるローカルプレイヤーも国内ハードコア、ドラムンベースシーンから選りすぐりの腕利きが揃っている一方、TAKAMIさんやMorphonicsさんといったHardonizeとも縁のある方々も出演します。
そう、全く毛色の異なるパーティーなのにTAKAMIさんと2日連続で一緒の現場です。
これもなかなか珍しい。

日にちは02月24日(土曜日)、23時からとなります。
渋谷clubasiaにて皆様のご来場をお待ちしております。

【今回のお題】

さて、ここ数年の新年1発目の僕の記事では正月のお年玉に因んだフリーダウンロード楽曲を取り上げる特集を行っており、今年もそれに沿った内容で執筆しておりました。
ご覧頂けておりますでしょうか?


【特集】フリーダウンロード2023 (1):今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2024/01/18

尚、過去の記事はこちらです。
2022 (後編) / 2022 (前編) / 2021 (後編) / 2021 (前編) / 2020 (後編) / 2020 (前編) / 2019 (後編) / 2019 (前編) / 2018

今回はその続きとなる内容になります。
前回は主にメインストリームテクノやオーソドックスなハードテクノにスポットを当てておりましたので、
今回はよりファンクネス指数の高いハードグルーヴディスコをメインに取り上げていきます。
尚、昨年は当該カテゴリーだけで1つの特集が組めるほどリリースが豊作で、例年とは大きく異なるムーブメントのようなものを感じました。
流行りというのは分からんもんですが、僕としては良作が聴けるなら何が流行っていても構わんスタンスです。

前置きもそこそこに早速お送りします、

令和5度目のフリーダウンロードハードテクノ特集 (2)

いってみましょう。

【曲紹介】

KIKO TESLA / DESIGNED TO GROOVE

Stream KIKO TESLA – DESIGNED TO GROOVE by KIKO TESLA | Listen online for free on SoundCloud

オーストラリアのプロデューサーKIKO TESLAによるディスコ
うねりのあるベースフレーズにストリングスとソウルフルなボーカルが特徴的なトラック。
サウンドとしてはファンクネス指数高めな一方、割とループ主体の構成になっているのとややビートが硬めなので、アーバン寄りのテクノハウスの橋渡しにかなり向いています。

CHARMUR / TAKEAWAY

Stream TAKEAWAY by CHARMUR | Listen online for free on SoundCloud

アイルランドのプロデューサーCHARMURによるディスコ
厚みのあるベースラインを軸とするリズムに、サンプリングされたコーラスが延々とループしている推進力重視のトラック。
完全4つ打ちですが、ボイスサンプルやスクラッチからブラックミュージックのエッセンスが感じられるのも良いアクセントになっています。

Ikari / Rotten Daiquiri Specialist

Stream Ikari – Rotten Daiquiri Specialist [FREE DOWNLOAD] by Ikari | Listen online for free on SoundCloud

スペインのプロデューサーIkariによるテクノ
独特でインパクトのある跳ね系のリズムとリフ回しを前面に推し出したトラック。
リズムの強度に重点を置いている現行のテクノとは異なる、様々なスタイルが混在していた頃のテクノのフレーバーが感じられます。

Lipps Inc. / Funkytown (TineX Groove Edit)

Stream Lipps Inc. – Funkytown (TineX Groove Edit) [Free Download] by TineX | Listen online for free on SoundCloud

スロベニアのプロデューサーTineXによるハードグルーヴ
タイトルにもあるようにディスコの大クラシック、Lipps Inc. / Funkytownが元ネタです。
あの特徴的なボーカルからシンセ、ストリングスからギターまでまるっとサンプリングしており、ビートだけ差し替えたような古きブートレグ精神に溢れた作品。

KAYDEE / Astrophoria

Stream KAYDEE – Astrophoria (Original Mix) by KAYDEE | Listen online for free on SoundCloud

スイスのプロデューサーKAYDEEによるテクノ
グルーヴ感のあるベースに小気味良いハイハットで構成されたリズムに、レトロなテイストのリフが陽気さと多好感を演出しているトラック。
変なクセもなく、最近のメロディアスなスタイルのテクノとの相性も良さそうなので、こういうのは積極的に使いたくなります。

Mental Duality / Samba Da Bahia (EDIT)

Stream Mental Duality – Samba Da Bahia (EDIT) FREE DL by Mental Duality | Listen online for free on SoundCloud

スペインのプロデューサーMental Dualityによるハードグルーヴ
元ネタはCarlinhos Brown / Maria Caipirinhaというサンバで、原曲でもふんだんに使われているパーカッションやホイッスルがこの曲にもしっかり引き継がれております。
ラテンの陽気さを感じられるという意味では今回紹介する中でピカイチですね。

Lucas Boston / Shake That (On Tha Floor)

Stream Shake That (On Tha Floor) by Lucas Boston | Listen online for free on SoundCloud

オーストラリアのプロデューサーLucas Bostonによるハードグルーヴ
サムネイルにもあるように、Eminem ft. Nate Dogg / Shake Thatが元ネタ。
それでいて原曲のドープで妖しい雰囲気はどこへやら、疾走感のあるビートとオーセンティックなテクノのリフを特徴とするアグレッシヴなバックトラックに乗っており、そのかけ離れっぷりが凄まじい。

しかし度々フリーダウンロード特集で取り上げているように、ここ数年でEminemサンプリングトラック爆発的に増えましたね。
テクノヒップホップがバチバチに対立していたあの頃からは考えられないことなので、個人的には嬉しく思います。

DJ TRACKSUIT / BASEMENT FUNK

Stream DJ TRACKSUIT – BASEMENT FUNK [FREE DL #1] by LOVED! | Listen online for free on SoundCloud

イギリスのプロデューサーDJ TRACKSUITによるハードグルーヴ
こちらもラップサンプリングもので、Ultramagnetic MC’s / Poppa Largeが元ネタ。
ストレートなハードグルーヴらしい厚みのあるボトムに時折差し込まれるレイヴスタブとアーメンブレイクスという添え物がなかなか珍しい。
更にはリズムに細かく抜けがあり、かなり遊びがある辺りも面白いトラックです。

ちなみにこのUltramagnetic MC’s / Poppa Largeサンプリングトラック、なぜか去年そこそこ他の曲でも耳にする機会が多かったですね。
オーストラリアのプロデューサーeMPTが手掛けたこちらなんかはモロです。

Ultramagnetic MC’s / Poppa Large (eMPT’s Hardgroove Edit)

Ultramagnetic MC’s – Poppa Large (eMPT’s Hardgroove Edit) by eMPT

手数の多いパーカッションリズムを中心に置いたシンプルなハードグルーヴという感じでとても使いやすい。

もう1つUltramagnetic MC’s / Poppa Largeサンプリングトラックとして、韓国のプロデューサーMAR VISTAによるハードグルーヴも紹介します。

MAR VISTA / POPPA TOOL (SWIPE THE FUNK)

Stream POPPA TOOL (SWIPE THE FUNK) by MAR VISTA | Listen online for free on SoundCloud

こちらもパーカッションリズムを駆使しつつ、規則的でオーソドックスなテクノのリフをメインに用いており、やや長めのブレイクを含む構成と合わせて攻めっ気が感じられます。
これもかなりお気に入りですね。

Laurent Wolf / Calinda (Dj Cristiao Hardgroove Edit)

Stream Laurent Wolf – Calinda (Dj Cristiao Hardgroove Edit) FREE DOWNLOAD by Head Shoulders | Listen online for free on SoundCloud

スペインのプロデューサーDj Cristiaoによるハードグルーヴ
そもそも原曲が2000年代を代表するラテンハウスであり、Dj CristiaoといえばPatternsAdult Recordsといった、かつてのハードグルーヴの名門と称されたレーベルからのリリース経験もある、シーンの発展期に多いに貢献していたプロデューサーです。
なのでこの組み合わせは間違いようがないというか、ある種卑怯というか。

そしてその期待通り、太いベースとパーカッションの重奏による肉厚なリズムのハードグルーヴになっております。
当然、原曲のホーンセクションがこれにマッチしないわけがないので、特大のファンク・ボムと化しています。
市販のトラックにも決して引けを取らないナイストラック。

余談ですがDj Cristiaoは去年こんなのも公開しておりました。

Paul Mac / Cards On The Table (Dj Cristiao, Luky RDU Remix)

Stream Paul Mac – Cards On The Table (Dj Cristiao, Luky RDU Remix) FREE DOWNLOAD by Head Shoulders | Listen online for free on SoundCloud

2000年代のハードトライバルを代表する原曲を、同郷のクリエイターLuky R.D.U.との合作によってアレンジしたもの。
原曲がリズムの圧で押していくタイプの曲だったのに対し、こちらではより前のめりなグルーヴを強調したスタイルのものに仕上がっております。
個人的に使いやすさでいったらこっちの方に軍配が上がりますね。

BEADS / TEMPERATURE

Stream TEMPERATURE by BEADS | Listen online for free on SoundCloud

イギリスのプロデューサーBEADSによるハードテクノ
元ネタはサムネイルにもあるように、Sean Paul / Temperature
原曲の冷静な雰囲気と打って変わって、重厚感のあるボトムと圧縮されたハイハットリズムによるビックリするくらい疾走感のあるビートに変貌しています。
何でこのリズムにSean Paulのラップを乗せようと思ったのかワケが分かりませんが、なんかワケが分からないくらいマッチしていて狼狽します。

ハードテクノ・ミーツ・レゲエというと、ここ数年のハードアシッドにそういったムーブメントがあるので、それらと合わせて使いたくなります。
意外性という点に於いて個人的にかなり刺さった曲でした。

【次回】

そんなワケで今回はここまで。
めちゃめちゃ多くなってしまいましたが、これでも相当数を絞っているので、どれだけ多くハードグルーヴ系のリリースがあったのか伝わっていれば幸いです。
そしてまだ温存しているフリーダウンロードトラックがあるので、想定通り次回の担当回ではフリーダウンロード2023 (3)を行います。
乞うご期待。

何はともあれ02月23日のBANK30 3RD ANNIVERSARY LAST DAYでお会いしましょう。
ひょっとしたらこの中からかかる曲があるかもしれませんからね!

次週02月20日は774Muzikさんが担当します。
では。

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