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新作メインストリーム系テクノ特集:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2024/03/28

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【告知1】

次回のHardonize 静岡編のラインナップが公開となっております。

東京から我らがハードグルーヴマイスターHomma Honganjiさん、そして現地静岡のプレイヤー、SHIGeさんVITAMINさんをお招きしての開催となります。

前回も掲載したのですが、現地静岡のプレイヤーであるSHIGeさん、VITAMINさんのMIXはこちらになります。

DJ SHIGe / Resonation MiX

Stream DJ SHIGe Resonation MiX by CITDC | Listen online for free on SoundCloud

VITAMIN / DANCE AGAIN BACK 2022

Stream DANCE AGAIN BACK 2022 by VITAMIN | Listen online for free on SoundCloud

先週、上記2名とyudukiボスが出演するパーティーがあり、そこで話をさせて頂きましたが、両者ともかなり意気込みが感じられるコメントを頂戴しており、我々も一層背筋が伸びる思いをしました。
言うなれば人様のフィールドにお邪魔するわけですから、そりゃーヘタなものを見せるわけにはいかないでしょうという話なわけです。
間違ってもベロンベロンに酔っ払って勢い任せのトリを務めたりとか、あってはなりません。ねぇボス?

日にちは05月18日(土曜日)、14時からとなります。
静岡COAにて皆様のご来場をお待ちしております。

【告知2】

今週末03月30日(土曜日)に奥多摩OKUTAMA+で行われるオールジャンルパーティー第2回 桜逢祭に出演します。

廃校を改装したイベントスペースを一晩貸し切り、5フロア80組のプレイヤーによって行われる大規模なパーティー。
昨年に引き続き、TAKAMIさんTakayuki Kamiyaさんとの3人タッグで臨みます。
先のタイムテーブルによると我々の出番枠は深夜03時10分から90分ということで硬いテクノが映える時間帯。
昨年は個人的にかなり後を引く大失態を犯した一方で、上位何本かの指に入るくらい楽しいB2Bとなったので、なんとしても後者だけ披露できるように努めたいと思います。

その他の出演陣もテクノ、ハウス、ベースミュージックからゲーム、アニメソングに至るまで各音楽シーンの腕利きが名前を連ねております。
貴重なロケーションということも相まって贅沢な一晩になることが予想されますので、是非お越しください。

【今回のお題】

さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。
ちなみに、年始は3回に渡ってフリーダウンロード特集を行っておりましたので、ご興味のある方は是非ご参照ください。(1) / (2) / (3)

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

今回取り上げるサブジャンルは

メインストリーム系テクノ

です。

こちらは特に決まった定義があるわけではありませんが、最近のテクノシーンに於いてトレンドとなっているタイプの曲という解釈です。
強いて言えばハードテクノよりはテンポが抑えめで、拍に合わせたキックに重心を置いたリズムが特徴と言えなくもないです。
とはいえ、本連載で度々触れているようにここ2~3年でトレンドが著しく変動しており、主要なチャートから読み取れるくらいにはメインストリームの先鋭化、高速化が読み取れる、言わばハードテクノ化している真っ只中にあるので、あくまでこの解釈は『現在のところは』という枕詞が付くものであることをご承知おきください。

ではなぜ今回改めてメインストリームに目を向けるかというと、今週末の第2回 桜逢祭に於けるB2BパートナーであるTAKAMIさんTakayuki Kamiyaさんの両名が現行のテクノのプロフェッショナルだからです。
それぞれREBOOT秋葉原重工を立ち上げ、東京を代表するテクノパーティーとしてのポジションを確立しており、またその一方でラジオや即売会といったクラブ以外のフィールドも介しながら多くのヘッズを魅了し続けている方々であるので、自分がその2人のプレイに泥を塗るわけにいかないと思っています。
まあ去年やっちゃったんですけど。

というわけで現在のトレンドについて改めて認識を深める必要があるため、その一端をここで共有しようというのがテーマです。
もしかしたらこの中からプレイするものがあるかも知れませんし、サウンドの傾向としては概ねこういった感じになるのではないかという気もしておりますので、特に今週末の第2回 桜逢祭に行かれる方は予習としてここで一緒におさらいしましょう。

と、前置きが長くなりましたが連載ポリシーに則り、ピックアップしたものについてはここ1~2ヵ月の間にリリースされた新曲に該当するものに絞っております。
では新作メインストリーム系テクノ紹介いってみましょう。

【曲紹介】

Uncertain / Warp

Uncertain – Warp (Original Mix) [AnalyticTrail] | Music & Downloads on Beatport

かつてBoriqua Tribezとしてトライバルテクノを牽引していたオーストリアのプロデューサーUncertainによるテクノ
重心の低いラフなビートにオーセンティックなテクノのリフが乗ったトラック。
時折差し込まれるソウルフルなボイスサンプルがなかなかのファンクネス指数をマークしており、意外と使いやすい。

Statiqbloom / Cessation Of Light

Statiqbloom – Cessation of Light (Original Mix) [Sonic Groove] | Music & Downloads on Beatport

ドイツのプロデューサーStatiqbloomによるテクノ
インダストリアルを彷彿とさせるスモーキーで無骨なサウンドがウワモノとして使われている重厚なトラック。
インパクトのあるビートを活かしてスイッチ的に使うと結構映えそうです。

Lokust, Hasegawa / Echo Slave

Lokust, Hasegawa – Echo Slave (Original Mix) [IAMT] | Music & Downloads on Beatport

ブラジルのプロデューサー同士、LokustHasegawaによるテクノ
硬いビートの上で多種類のシンセが絡み合う、サウンドの厚みとテクニカルな側面が光るトラック。
割と無機質でダーク寄りの音が用いられているため、ピークタイムに向けた火付け役にうってつけといった印象。

AKKI (DE) / Olympus

AKKI (DE) – Olympus (Extended Mix) [From The Soul] | Music & Downloads on Beatport

ドイツのプロデューサーAKKI (DE)によるテクノ
こちらも重厚で硬いリズムが採用されている一方、讃美歌のようなコーラスがリフとして用いられているのが独自性強め。
ブレイクでは無音部分が多用されており、大箱映えする展開も特徴の1つです。

Frank Snack / Muevelo

Frank Snack – Muevelo (Original Mix) [Autektone Records] | Music & Downloads on Beatport

正体不明のプロデューサーFrank Snackによるテクノ
一聴して分かるT99 / Anasthasiaシンセを前面に押し出した、レイヴフィーチャー系トラック。
このド派手っぷりはレイヴ野郎として見逃せませんね。
レゲエ感のあるラップをボイスサンプリングとして使っているのがやや珍しい。

Airod / Balaclava

Airod – Balaclava (Original Mix) [KNTXT] | Music & Downloads on Beatport

フランスのプロデューサーAirodによるテクノ
先に紹介したAKKI (DE) / Olympusのコーラス、そしてFrank Snack / Mueveloのレイヴサウンド、両者を掛け合わせたようなトラックがこちら。
かけ離れたように感じる双方のサウンドの押し引きがかなり絶妙で、荘厳さと下品さが両立しているかなり好きな曲です。

Justin Hahn / Lost In Love

Justin Hahn – Lost In Love (Original Mix) [Reload Black Label] | Music & Downloads on Beatport

ドイツのプロデューサーJustin Hahnによるテクノ
トランスを想起させるロングスケール且つ開放感のあるシンセと、長尺のブレイクを含む展開が特徴的なトラック。
とはいえ、深度と硬度のあるビートは間違いなくテクノのそれ。
リズムパートで鳴っているアシッドシンセも良いレトロさを演出しています。

Moyua / The Future (Naimo Remix)

Moyua – The Future (Naimo Remix) [Black Turtle Records] | Music & Downloads on Beatport

スペインのプロデューサーNaimoによるテクノ
こちらもトランス風味のシンセを用いたものですが、曲の大半がリズムパートで構築されているという点で先に取り上げた曲とは大きな違いがあります。
煌びやかなシンセサウンドがインパクトの大半を占めていると思いますが、リズムに含まれているタムっぽい音の存在感が謎に凄いとも思いました。

Dave Clarke / Thunder (2023 Remaster)

Dave Clarke – Thunder (2023 Remaster) [Skint Records] | Music & Downloads on Beatport

オランダのレジェンドプロデューサーDave Clarkeによるテクノ
1995年にリリースされたハードテクノ黎明期のトラックが約30年の時を経てリマスター、及びリリースされました。
インパクトのあるループリフはより前面に配置され、キックのアタックとベースの深度が明らかに増しております。
リズムはほぼ鳴りっ放しなので、使用の際は自ら展開を作るテクノDJ力が求められる曲。

ちなみにこの曲のオリジナルはDave Clarke / Red ThreeというタイトルのEPでリリースされ、スリーがあるということはワンもツーもあるワケなのですが、
特にDave Clarke / Red Twoに収録されたDave Clarke / Wisdom to the Wiseという曲は、
のちのハードテクノの形成に大きく貢献した曲として特別連載:ハードテクノとは何か? – 第1回:黎明期編でも触れました。

で、去年から今年にかけてこのレッドシリーズのリマスター版が立て続けにリリースされており、当然このWisdom to the Wiseも現在販売されております。

Dave Clarke / Wisdom to the Wise (2023 Remaster)

Dave Clarke – Wisdom to the Wise (2023 Remaster) [Skint Records] | Music & Downloads on Beatport

往年のテクノヘッズにとってはこちらの方がインパクトの高いトピックかもしれませんね。

Underworld, Kettama / Fen Violet

Underworld, Kettama – Fen Violet (Original Mix) [Smith Hyde Productions] | Music & Downloads on Beatport

イギリスのプロデューサーユニットUnderworldと、アイルランドのプロデューサーKettamaによるテクノ
昨年末に両者のコラボレーショントラック、Underworld, Kettama / g-town euphoria (luna)がリリースされたことでシーンをザワつかせた両者、
ちなみにHardonizeに於いてはボスが狼狽していたとして記憶に新しいですが、なんと第2弾がリリースされました。

Kettama得意のベースミュージックにも踏み込んだビートに、残響を含むUnderworldのボーカル、
そして清涼感と高揚感のあるピアノが鳴り響くエモーショナルなトラックに仕上がっております。

前作がサウンドの豪華さにスポットを当てていたように感じる反面、こういったシンプルに聴こえるトラックに於いても両者は一級品だなと感じた次第です。

【次回】

そんなワケで今回はここまで。
次週04月02日は774Muzikさんが担当します。
では。

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新作ハードトライバル特集:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2024/03/14

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【告知1】

予てよりお伝えしておりました、次回のHardonize 静岡編のラインナップが公開となりました。

東京から我らがハードグルーヴマイスターHomma Honganjiさん、そして現地静岡のプレイヤー、SHIGeさんVITAMINさんをお招きしての開催となります。

SHIGeさん、VITAMINさん、共々静岡の小箱から野外レイヴまで多岐に渡るフィールドで活動している方なので、ハードテクノに限らず、テクノ~ハウスにかけて幅広くフォローされております。
参考までに彼らのMIXはこちら。

DJ SHIGe / Resonation MiX

Stream DJ SHIGe Resonation MiX by CITDC | Listen online for free on SoundCloud

VITAMIN / DANCE AGAIN BACK 2022

Stream DANCE AGAIN BACK 2022 by VITAMIN | Listen online for free on SoundCloud

SHIGeさんのプレイはソリッドなテクノの中にふと湧き出る旋律を大事にしている印象があり、テクノに於けるスムースなMIXを持ち味としている印象です。
一方のVITAMINさんはインパクトの強いアンセムトラックを交えつつ、テクノ~ハウス~レイヴを股に掛けたバリアレックなスタイルが特徴的のプレイヤーで、
この2名、なんというか先日携わらせて貰ったBUZZx3のレジデント両名に近いものを感じます。
ということはHardonizeとの相性もかなり良い筈なので、会場となる静岡COAに常設されたFunktion-Oneのスピーカーに似合うハードテクノを揃えて臨みます。

日にちは05月18日(土曜日)、14時からとなります。
静岡COAにて皆様のご来場をお待ちしております。

【告知2】

今週末03月16日(土曜日)に早稲田茶箱で行われるオールジャンルパーティー¡¡SAKE!! vol.4に出演致します。

ありがたいことに現在のところ準レギュラーとなっている日本酒にスポットを当てたパーティー。
当日は出演者が一押しの日本酒を持ち寄り、ご来場者はどなたでも飲めるようなシステムになっております。
僕も何本か持って行く次第なので、お口に合うと嬉しいですね。

出演者には錦糸町の日本酒飲み放題バー、LITTLE SAKE SQUAREの店長mizmさん、先週も遊びに行った渋谷のクラブ、Another Dimensionの店長HOLLYさん、そして我らが早稲田茶箱の店長エージさんという、店長3連星が控えております。
テクノ的にはTobyさんTakayuki Kamiyaさんなども出演する本当にジャンルレスなパーティー。
まぁ難しいことは良いから日本酒を飲めばいいんだよ!という主宰のヘベレケっぷりが既に漂っております。

お気に入りの音楽と日本酒を探しに是非お越しください。

【告知3】

今週末03月24日(日曜日)に早稲田茶箱で行われるベースミュージックやブレイクス、レイヴにスポットを当てたパーティーdouble-thinkに出演致します。

2020年に行ったHardonize #37に公募企画を勝ち抜いてご出演頂いたSILENT TALKERの2名、DubYukaさんtrydeltaさんによるブランニューパーティー。
時にアッパーだけど時にシリアスというこれらの音楽が見せる二面性がテーマとなっており、好みのコンセプトなので腕が鳴ります。
面子もこれまで別々のところで会っていた方々が一堂に介すみたいな印象があり、意外性と同時に彼ららしさも感じられました。

そしてこれらの音楽は大きな音で聴いてこそ醍醐味を発揮するので、それを最大限に叶えてくれる早稲田茶箱という環境は本パーティーにピッタリだとも思っています。
グッドバイブスとドープマインドを体感しに是非お越しください。

あと03月30日(土曜日)に奥多摩OKUTAMA+で行われる第2回 桜逢祭も出演します。
昨年に引き続き、TAKAMIさんTakayuki Kamiyaさんとの3人タッグで臨みますが、長くなってきたのでまた次回。

【今回のお題】

さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。
ちなみに、前回までは3回に渡ってフリーダウンロード特集を行っておりましたので、ご興味のある方は是非ご参照ください。(1) / (2) / (3)

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

今回取り上げるサブジャンルは

ハードトライバル

です。

特別連載に於いては第4回に取り上げた、パーカッションリズムを取り入れたハードテクノであり、のちにハードグルーヴが生まれる土台となったサブジャンルの1つです。
2000年代はイギリスやスウェーデンを中心に数多くのアーティストによって発展を見せていた音楽ですが、現在はパーカッションリズムが近縁のサブジャンルであるところのハードミニマルハードグルーヴの要素の1つとして吸収されたことで、殊更スポットが当たることが無くなってしまった音楽でもあります。
加えて、現行の主要な配信サイトに於いてもカテゴリーとして独立されていないため、ピンポイントに掘り当てるのがかなり難しいのもこうした原因の1つになっております。

ではなぜ今このサブジャンルを取り上げるかというと、
直接の関係は無いのですが先週TREKKIE TRAX presents Hodgeに遊びに行ってHodgeのプレイを聴いたわけです。
元々彼のちょっと偏屈なビートアプローチが好きで、テクノディープベースの中間点として個人的にも注目していたので念願叶ったというところではあるのですが、
そのプレイの内容が先のテクノディープベースに加え、レイヴブレイクス、果てはヴォーグやジャージークラブといった土着の民族音楽をシームレスに繋ぐ類を見ないものであり、かなり感動しました。

特に土着音楽の部分が強く印象に残っていたので、その日以来、パーカッションや民族楽器を用いた曲を重点的にDIGした結果、気付いたらハードトライバルも観測範囲に現れたので熱の高いうちにまとめようというのが経緯になります。
時にパーティーは終わった後にもその影響を強く残しますから、皆さんもできるだけ夜遊びしましょうね。

と、前置きが長くなりましたが連載ポリシーに則り、ピックアップしたものについてはここ1~2ヵ月の間にリリースされた新曲に該当するものに絞っております。
では新作ハードトライバル紹介いってみましょう。

【曲紹介】

KAIPE / Jazz Therapy (The Miller Remix)

KAIPE – Jazz Therapy (The Miller Remix) | KAIPE, The Groove Room, The Miller | Rave Your Soul

スウェーデンのプロデューサーThe Millerによるハードトライバル
複数種類のパーカッションとグルーヴ感のある深めのベースによるリズムループが主体のトラック。
目立ったウワモノもないストロングな構成で、ハードトライバルの基本形といった感じ。

ついでにThe Millerの曲でつい先週リリースされたこちらも良かったので合わせてご紹介。

The Miller / Doom

Doom | The Miller | AnalyticTrail

こちらもひたすらパーカッションリズムが反復しているタイプのもの。
ベースフレーズが規則的な2拍ループなので、先の曲より推進力に特化している印象があります。

HERS / track23

track23 | HERS | RI7MO

アルゼンチンのプロデューサーHERSによるハードトライバル
重心の低い2拍ループベースと手数の多いパーカッションリズムによってドライブ感を確立しているトラック。
シンプルなシンセが乗っていますが、こちらも基本的にはリズムがメインになっており、シンプル且つソリッドな感じです。

TineX / Brazilian Rhythm

Brazilian Rhythm | TineX

スロベニアのプロデューサーTineXによるハードトライバル
より強調されたボトム+パーカッションサウンドに、ボイスループやシンセも乗っかって高いファンクネス指数をマークしている曲。
ハードグルーヴの導入としても使えそうです。

Dynamic Forces / First Day Of Life

First Day Of Life | Dynamic Forces | Planet Rhythm

イタリアのプロデューサーユニットDynamic Forcesによるハードトライバル
厚みを増し、どっしり構えたリズムを主軸に置いたトラック。
南米音楽のブラスを意識させる規則的なシンセサウンドも特徴的でインパクトあります。

DJUS / Barney

DJUS – Barney | I.C. TRAX

オランダのプロデューサーDJUSによるハードトライバル
この曲はパーカッションリズムに加えてハイハットも強く鳴っており、かなり強烈なドライブ感を生み出しています。
更にはブラスやラップのサンプリングも使われていて終始ご機嫌な雰囲気を纏っているのも異彩を放っていますね。

TSVI / Vitamina H

Vitamina H | TSVI

イギリスのプロデューサーTSVIによるテクノ
これまで紹介したトラックと異なり、圧の強いメインストリームテクノ寄りのビートを採用、しかしその上に土着感満点のシンプルなシンセが乗っているのが独特です。
極めつけにブレイク後から入ってくる3連符パーカッションリズム。
作り手の出身地、イギリスの感じを一切感じさせない仕上がりになっており、気持ち的には結構やられました。

Coaxial Veins / Broken Toys (wild hard tribal techno mix)

Broken Toys [wild hard tribal techno mix] | Coaxial Veins | Beryllium

国籍不明のプロデューサーCoaxial Veinsによるインダストリアル
ローファイで若干ノイジーなビートをメインに据えた、かなりアングラな印象を与えてくるトラック。
中盤以降、低音を含んだタムのリフによって展開が作られていくのですが、これがまた呪術的で暗く、妖しい雰囲気に一役買っています。
前半は4つ打ち、後半はブレイクビートとハッキリ分かれた構成もかなり変な感じ。

Phoebe / Afternoon Blaze (Jensen Interceptor Remix)

Afternoon Blaze (Jensen Interceptor Remix) | Phoebe | Discos Extendes

オーストラリアのプロデューサーJensen Interceptorによるブレイクス
こちらもかなり粗っぽいビートが特徴的で、前半パートはその上をパーカッションリズムと間隔の詰まったボイスループによって構成されています。
ブレイク以降はガラっと雰囲気が変わり、増幅されたベースラインを前面に推し出したグライムのような展開に変わります。
テクノインダストリアルベースラインに跨った、かなり技巧派トラック。

Hockins / Tatooine (Homma Honganji Remix)

Hockins – Tatooine (Homma Honganji Remix) [Tribal Pulse] | Music & Downloads on Beatport

我らが日本のプロデューサーHomma Honganjiによるハードトライバル。(Hardonize #46.5よろしくお願いします!)
氏が強みとする厚みのあるボトムと手数の多いパーカッションリズムをそのまま引き継いだ非4つ打ちスタイルの曲。
この手の非4つ打ちテクノの中でもかなりの重厚感を醸し出している気がしますが、とはいえハイハットは4つ打ちのパターンをキープしているので、4つ打ちの流れにアクセントとして使うのも全然アリです。
拍の頭にレイヴスタブっぽいサウンドを取り入れているの珍しくないですかね?

Hertz / Context

Hertz – Context (Original Mix) [Tronic] | Music & Downloads on Beatport

スウェーデンのベテランプロデューサーHertzによるテクノ
yudukiボスきってのお気に入りレーベルTronicのニューリリースは、きめ細かいパーカッションリズムにエモーショナルなシンセが炸裂する泣きのトラック。
ここ1~2年のテクノのトピックとして、リフがメインのトラックが増えているというのがありますが、こうして大手レーベル、そしてベテランアーティストがこういう曲を手掛けるとより実感として得られますね。
個人的には90年代の自由で楽しい雰囲気が戻ってきている気持ちになれるので、チャラいと言われてもこういうのは大好きです。

【次回】

そんなワケで今回はここまで。
次週03月19日は774Muzikさんが担当します。
では。

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