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新作ハードミニマル特集:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2024/09/12

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【告知】

既に情報公開されております通り、Hardonize#48の日程がこちらになります。

12月07日、場所はいつもの早稲田茶箱にて開催します。
すっかり寒くなるであろう頃合いにホットでフレッシュなハードテクノをお届けする予定です。

ゲストの発表につきましては追々行われますので、引き続き当連載のチェックをよろしくお願い致します。

【Spotifyプレイリスト】

Spotifyプレイリストの08月分が公開されております。

Hardonizeクルーが全身全霊でオススメするハードテクノ90曲。
各レジデントがHardonize#47でプレイしたトラックを含むため、いつもより多めの収録数となっており、トータル再生時間は8時間越え。
東京~広島を新幹線で往復できる時間です。

自分はHardonize#47トラックリストのほか、レイヴ、ゲットーテックと、割合下品めなトラックを選出しております。
是非お楽しみください。

【今回のお題】

さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。
ちなみに、年始は3回に渡ってフリーダウンロード特集を行っておりましたので、ご興味のある方は是非ご参照ください。(1) / (2) / (3)

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

今回取り上げるのはハードテクノに含まれるサブジャンルの1つ、

ハードミニマル

になります。

特別連載に於いては2回目に取り上げたミニマルテクノと呼ばれる最小限の音で構成された反復を主体とするテクノ硬質化、高速化、先鋭化させたスタイルの音楽です。
大枠としてのハードテクノ誕生の黎明期を担った、言わばハードテクノの基本形です。

過去に自分の担当回においては
新作ハードミニマル特集 (2021年09月版)
として1度取り上げておりますが、他の方の連載回の中では度々触れられている音楽でもあります。

ここ数回の自分のピックアップジャンルがレイヴゲットーテックなど変化球トピックが多かったもので、(自覚はあります)
ある意味で最もハードテクノらしいサウンドを聴きたくなった、ということで今回のテーマと相成りました。
ちなみに、全体の傾向としてサウンドの派手さというよりは前のめりなグルーヴを特徴とするトラックが多くなっており、雰囲気は2000年前後のいわゆる往年のハードミニマルに近い感じになっております。
とはいえ、出音は現行のダンスミュージックを踏襲しており、ウワモノはクリアに、リズムはよりフィジカルに響くようアップデートされているので、改めてこの音楽のアートフォームを感じ取って頂けると幸いです。

というわけで、ここ1~2ヵ月の間にリリースされたトラックについてピックアップしていきます。
早速ですが新作ハードミニマル紹介いってみましょう。

【曲紹介】

Muhammad Taha / Kaninchenkopf

Muhammad Taha – Kaninchenkopf | Various Artists | Hxagrm Records

ドイツのプロデューサーMuhammad Tahaによるミニマルテクノ
間隔の詰まったサブリズムと裏打ちのハイハットが前のめりな印象を与えますが、メインとなるリフはスティールパンのようなシンプルな音の繰り返し。
派手さはないものの、一般的なテクノよりやや速いテンポで淡々と同じ音が反復するグルーヴ重視のトラックです。

Vxlr / Upstack

Upstack | Vxlr | Drawner Records

ドイツのプロデューサーVxlrによるハードミニマル
硬質なキックと深度のあるベースによる重厚なリズムを擁する曲。
ローファイなシンセリフが終始妖しい雰囲気を演出しています。

William Arist / Nataruk

Nataruk | William Arist | EMERALD

ウルグアイのプロデューサーWilliam Aristによるハードミニマル
全体的にローファイでラフなリズムを採用しているトラック。
残響音を含むリフや地を這うベースの質感からある種の退廃さを感じさせます。

Tsukuyomi / Radius

Tsukuyomi – Radius | AKTIVV

ジョージアのプロデューサーTsukuyomiによるハードミニマル
高音域までカバーしたシャープなキックの音と厚みのあるベースが特徴的な曲。
それまで規則的だったクラップのパターンが中盤でめちゃくちゃになるパートがあり、テクノの妙がリズムにあることを思い起こさせてくれます。

Leopold Bar, Paul Render / Test Pilot

Leopold Bar, Paul Render – Test Pilot (Original Mix) | Leopold Bar, Paul Render | dZb Records & M4rlow Records & WRD Records Music Group c

オーストリアのプロデューサーLeopold Barと、本作がリリースされたWRD RecordsのオーナーPaul Renderによるハードミニマル
ややヒネった4つ打ちといった感じのリズムと無機質なベースリフ、時折前面に押し出される警告音のようなサウンドと、緊張感が漂っている曲。
前提的に音の厚みがあり、ストイックな中にしっかりとインパクトも備わっている印象を受けます。

Hioll / Improne

Improne | Hioll

キューバのプロデューサーHiollによるハードミニマル
間隔の詰まったベースリフとリリースの長い金物リズムが前のめりなドライブ感を生み出しているトラック。
1990年代後期を彷彿とさせるテクノらしいリフが用いられており、往年の楽曲と合わせて使うのも面白いかもしれません。

Yuuta / Shine

Yuuta – Shine (Original Mix) [X erie] | Music & Downloads on Beatport

コロンビアのプロデューサーYuutaによるハードミニマル
圧の強いソリッドなキックとザラついた質感のループリフが特徴的なトラック。
裏打ちのハイハットや手数の多いクラップなど、こちらもかなりオールドスクールなテクノのメソッドが体現されています。

Molly Lollen / Pretty’s Privilege

Pretty’s Privilege | Molly Lollen

イスラエルのプロデューサーMolly Lollenによるハードミニマル
深度のあるリズムに加え、強烈によれたメインリフが耳に残る曲。
近年のメインストリームテクノとの相性も良さそうなので、ハードテクノとの橋渡し要員としても機能しそうです。

OBSCURE SHAPE / Easy For Ecstasy

Easy For Ecstasy | OBSCURE SHAPE | Planet X

ドイツのプロデューサーOBSCURE SHAPEによるハードミニマル
やや速いビートに手数の多いリズム、そして残響音含むレトロなリフとそれをキーにした爆発力のある展開から、インパクトと攻めっ気が感じられる曲。
ハードミニマルセットにおいては最後のヤマを任せたくなるタイプという気がします。

ちなみに本作が収録されているのはOBSCURE SHAPE / ZUKUNFTというアルバム作品であり、全体的にハードミニマルを踏襲しつつも、
強烈にディストーションを効かせたアシッドシンセを用いたZuruck In Die Zukunft、パーカッシブなリズムと跳ね系のリフを擁したハードグルーヴトラック、Children of Men、穏やかともとれるパッドシンセや残響音を効かせたボイスサンプルを用いてメロディックテクノに踏み込んだWandervogelなど、
ハードミニマルの中でもバリエーションに富んだ内容になっていて、かなりオススメです。

OBSCURE SHAPE / ZUKUNFT

ZUKUNFT | OBSCURE SHAPE | Planet X

Lewis Legacy / Innervate

Innervate | Lewis Legacy | Entourage Concept

スイスのプロデューサーLewis Legacyによるハードミニマル
往年のテクノを感じさせるリフをメインに据え、それがパラメータを変動させつつ繰り返している曲。
中盤では音階そのままに穏やかな音に置き換わるなど、インパクトもありつつ緩急の付け方も気持ち良い仕掛けがあります。
メロディックテクノに踏み込んだ内容と言えますが、あえて序盤に使うのも面白そうなポテンシャルを秘めたトラック。

【次回】

そんなワケで今回はここまで。

次週09月17日は774Muzikさんが担当します。
では。

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今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2024/09/05

 

はいこんにちは、こんばんは。さんごです。

 

近況

 my new なんとか…

この夏に予定していたDJ予定を一通り消化し終えたので、TRAKTOR PRO3をPRO4にバージョンアップしました。現場でやる前に入れて何かあったらちょっと怖いからね。

STEMなど目玉機能は幾つかあるのですが、それよりも個人的に気になっていたのはサブスクで使える機能だったOzone Maximizerが買い切りの内蔵機能になったことです。普段のプレイで4Deckを使っているとMIX時にそれぞれの音量と、マスターの音量のバランスにかなり気を使う。アナログレコードから録音した、ちょっと圧が低めの音源もあるし。そういうのを交えてやっているうちに、気を抜くとあっという間に赤を叩いてしまう時もあり。

そんなわけで普段からヘッドルーム-6dbでやって多デッキプレイに対応しているのですが、このOzone Maximizerを有効にすることで「ソースとMIXの仕方は同じでも赤を叩かず圧を出す」のが容易になるのではないか、って感じなのですよね。


設定画面に項目が追加されてる!


Boost値とHeadroomは対になる数字がいいらしいです(多分)


有効/無効はグローバルセクションのBOOST文字で見分ける

実際にやってみた感じですが、導入前にHeadroom -6db設定をしている場合、ミキサーでの状態は…


このくらいグイっとゲインを上げて0に届かせる感じだったんですが(K2の出音が細めということもあるけども)Ozone MaximizerでBOOSTオンにしてみますと…


このくらいでサクっと届いてしまいます。

その上でリミッターも利いているので、各デッキの音量を無理矢理上げてみても全体の音量は頭打ちになって(上げたデッキの音は目立つようになるけど)赤を叩くようなことはありません。

色々と試してみる必要はあると思いますが、所感としては「かなりいい」!
STEMはSTEMでまだキーアサインもやってない状態なので、のんびりやってみたい所です。その辺はまた次の番手あたりで。

 

8月分のSpotifyリスト公開中

9月に入りましたので8月分の記事で紹介されました楽曲がこれでもかと詰まったプレイリストが公開となりました。「ハードグルーヴらへん」を追いかけろ!

 

次回開催について

9月になりましたので、日程出ました!!!!

師走の足音がヒタヒタと聞こえてきそうな12月開催であります。
今からカレンダーを赤丸チェックだ!師走というだけあって皆予定を入れがちだからな!

 

 

 

 

では新譜紹介、いってみましょうか。

 

今週の新譜紹介

DJ Karlos – This Way (Original Mix) [MQD Records]

割と雑っぽい感じでサンプルが突っ込まれているのにとても楽しいハードテクノ。その雑さがむしろ心地よいのです。そんなもんでいいんだよなテクノって。という気持ちになる。などと言ってますが、実際にはかなり調整された配置だとは思います。

Rob Cain, Steve Bates – Aztec (Extended Mix) [MANIC MUSIC]

トライバルテクノやなーって油断してるといきなりブレイクでKnights Of The Jaguarのフレーズが入って来て、えっなんで??と思って曲名を見るとAztecで、ああそういうこと!(ジャガーはDJ ROLANDOの別名『The Aztec Mystic』でリリースされた)ってなるやつ。回りくどい!!でもネタ物としてはうまく纏まってます。

Yuuta – Fushigura (Original Mix) [WHIPBASS]

ストイックで疾走感全振りの高速ハードグルーヴ!中盤戦くらいで使うとMIXがグッと締まる感じがしますね。と言っても、どこに振っても満遍なく格好いいナイスツールです。Yuutaって名前だから日本関係あるのかと思ったらあんまり関係ない、コロンビアのトラックメーカーでした。

KTLN – Funk 4 Ya Soul (Original Mix) [Audio Astronauten]

ほんのりとフレンチキス感のある所からいきなりおキレイフィルターハウス的なメロディーが入って来て、なんだこれなんだこれ。いいじゃん。いいんだけど、凄くいいんだけど、なんだこれ。買いますけども。

Almir Ljusa – Funky Groove (Original Mix) [Vertex Records]

当ブログでは常連の1人であります難読トラックメーカー選手権では中々の上位に食い込みそうなAlmir Ljusaなのですが、この「そのまんま」な曲名どっかで見たような。リマスターかな??と思って確認したところ、なんとこのAlmir Ljusa、ここ数年だけでもFunky Disco・Funky Driver・Funky Dance・Funky Huyo・Funky Beat・Funky Boogie・Funky 4Kといった楽曲をリリースしており、とんでもねえファンキー野郎ぶりを発揮しております。そのファンキーシリーズの末弟がこの曲、ということになるでしょうか。安定のファンキーハードグルーヴです。

 

 

 

 

というわけで本日はここまで。
次回更新は9月10日です!!