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Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【TAK666編】

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【Hardonize #48 無事終了】

先々週はHardonize #48でした。
お越し頂いた方々、お聴き頂いた方々、本当にありがとうございました。

今回ゲストにお招きしたAkuaMarineさんは現行テクノのトレンドを押さえつつ、4デッキをフルに使って音を重ねたりスイッチさせるライブ感のある内容で、一方のCarpainterさんはヴァイナルも併用しながらファンキーでパーカッシヴなテクノを軸にじっくりと進行していくものと、それぞれ異なるアプローチによるプレイを披露して頂きました。
どちらも職人気質とテクノに対する理解度の高さが感じられる内容だったわけですが、これらをHardonizeレジデントと一世代の開きがある若い方々が体現している、ということに敬意を払わずにはいられません。

やはり数々の現場をこなす中で身についたスキルなのだと感じますし、(両者ともHardonize前日にもパーティーに出演されていたわけですし、)楽しかった一方で個人的にはかなり背筋が伸びる思いでした。
今後とも両者のプレイからは勉強させてもらいたいと思った一晩でした。
重ね重ねありがとうございました。

次回Hardonizeは03月01日開催予定となっております。
年明けから順次情報が公開されると思いますので、2025年も当パーティーをよろしくお願いします。

【Hardonize #48 トラックリスト】

本題が別にあるので細かい解説は避けますが、トラックリストとしては掲載しておきます。
ディスコハードグルーヴを経て、途中レイヴを差し込みつつ、新旧メロディアスハードテクノを織り交ぜながら大ネタUKガラージで〆。
2024年最後のHardonizeのトリでしたので、〆感を意識したつもりです。

No Artist Trackname Listen
01 hitoshi ohishi round sell YouTube
02 Guchon, Seimei KO bandcamp
03 KAGAMI Mirror Ball Future Funk YouTube
04 doremimate tonight (remix) 試聴なし
05 Miami House Party Midnight Pizza bandcamp
06 Head Horny’s, Vicente Belenguer Super Tempo bandcamp
07 Pat Bannister Bailarin Ritmico bandcamp
08 B D Y 08 (B02) YouTube
09 Shin Piano Tracks 試聴なし
10 SHUFFA Back 2 U bandcamp
11 North Base Insomniac bandcamp
12 Gordon Edge Compnded (Edge*1) beatport
13 Will Carrera, Hehn Into The Night bandcamp
14 Gav Ley The Shining 試聴なし
15 S.U.R.E. Touch Me bandcamp
16 Lazy Ants Speed G bandcamp
17 Yousuke Kaga Setsuna YouTube
18 Jordan Nocturne Nostalgia (Kyle Starkey Remix) bandcamp
19 Konnect Come With Me bandcamp
20 La Lani, Rex Heaven Over U bandcamp
21 basement jaxx red alert (scruz remix) SoundCloud
22 ハレトキドキ feat. Native Rapper 今夜はブギー・バック bandcamp

【今回のお題】

さて、先週よりレジデントが今年のハードテクノというテーマに絞り、それぞれオススメの10曲を選出して紹介するHardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選を掲載しており、レジデント最後の回にワタクシTAK666が担当致します。
これまでの掲載はコチラ。

Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【774muzik編】

Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【774muzik編】
Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【Sango編】

Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【Sango編】
Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【yuduki編】

Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【yuduki編】

ハードトライバルものを軸にシュランツにも触れていて、インパクトのあるリズムが好きなんだなという趣向が見える774muzikさん、
プレイから分かるように、ハードグルーヴのプレイヤーとして一貫しているSangoさんはウワモノのバリエーションが豊富で、
yudukiさんの内容は現行のテクノにも通ずるシリアスめなトラックとファンキーなテクノとの折衷が見えて、ビギナーには1番参考になりそうだと思いました。
まぁ今年も総じて『あの人らしいな。』という感想です。
毎回この企画僕が最後なので聞く機会が無いのですが、僕の内容は他のレジデントからどう思われているんでしょうね。

で、3人ともFilterheadz / Euphoriaを選出と。

Filterheadz / Euphoria

Filterheadz – Euphoria (Original Mix) [Tronic] | Music & Downloads on Beatport

まぁこの曲に関しては本当に色々な現場で聴いたので、分からんでもない。
思い返せば2022年辺りからこのハードテクノ10選にFilterheadzのトラックはしばしば選出されており、ようやく今年はトラックまで含めて3人の間で一致した、というのはある種の必然性を感じます。

でも忘れないでください。
この3人、2023年は揃いも揃ってHomma Honganji / You’re The Bossをピックアップしてますからね。

Homma Honganji / You’re The Boss

Homma Honganji – You’re The Boss (Original Mix) [Cycles Grooves] | Music & Downloads on Beatport

これを『2023年を代表する曲だ!』と言っていた人たちが選んだFilterheadz / Euphoriaである、ということは厳然たる事実として改めて主張しておきます。

じゃあお前はどうなんだって話ですが、やっぱり彼らと全く違う内容になりました。
自分の癖(へき)の1つであるレイヴ要素のあるトラックがあるものの、単純なスタブとは異なるサウンドを用いたトラックだったり、
あと今年はミニマルテクノゲットーテックといったハードテクノ外の要素を積極的に取り入れたこともあって、その中からもいくつか、
また新興のハードグルーヴシーンも活発だったのでその辺りも含めつつ、といったそれぞれ異なる判断基準から選出した形になりました。
(これを有体に言うと”バラバラ”です。)

とはいえ、どれも巨大テクノという括りの一部であり、そしていずれも日々進化を続けている音楽である、ということは改めて申し上げておきます。
既知の音楽の隣にはこういったものもある、程度に認識して頂けると丁度良いかもしれません。

前置きもそこそこに早速お送りします、

Hardonizeクルーが選ぶ
2024年のハードテクノ10選
【TAK666編】

いってみましょう。

【曲紹介】

FJAAK / Mechanic Love

FJAAK – Mechanic Love | FJAAK

ドイツのプロデューサーユニットFJAAKによるテクノ
彼らが圧の強いリズムにレイヴサウンドを取り入れた破壊力満点のスタイルに舵を切ってから待望のアルバム、FJAAK THE SYSTEMをリリースしたのが今年04月であり、その先行カットとして頒布されたのがこちらのトラック。
無音となるショートブレイクを経て飛び出すのはもはやレイヴを踏み越えたジュリアナ/デステクノサウンドであり、頭1つ抜けた下品さとインパクトがあります
ピークタイムチューンとしては言わずもがな、空気をガラッと変えたい時の飛び道具としても多大な貢献をしてくれる曲です。

Will Carrera, Hehn / Into The Night

In The Night | Will Carrera, Hehn | Hardcore Energy

イギリスのプロデューサー同士、Will CarreraHehnによるテクノ
導入パートからメインパートまでは、キックが4つ打ちでありながらサブリズムとしてブレイクスのビートを取り入れた、ピッチの高いボイスループと絡む構成、
メインパートではビートが非4つ打ちにシフトし、極太のアナログベースが鳴り響く、終始土臭いレイヴの香りが漂っているトラック。
リズム同士の橋渡しとしても優秀ですし、テンションを明から暗にスイッチするような使い方にも非常にマッチします。

Mezer The Architect / Bang That Shit Up

Bang That Shit Up | Mezer The Architect

ポーランドのプロデューサーMezer The Architectによるゲットーテック
強烈な跳ね感を擁するベースフレーズに、規則的で強調された2拍4拍のクラップリズム、そして延々と繰り返される下品なボイスサンプリングと、このジャンルの特徴をばっちり押さえたトラック。
その上で新興ハードグルーヴにも通ずる、ある程度の硬いビートが担保されていてまぁ使いやすい。

昨年辺りからゲットーテックと各種ハードテクノとの折衷を模索しておりましたが、個人的にこのMezer The Architectの存在はかなり大きかったです

ABSIS / Paranoid

Paranoid | ABSIS | Hivern Discs

スペインのプロデューサーABSISによるミニマルテクノ
非4つ打ちのビートに深度のあるベース、ヒプノティックなウワモノが絡み合う、ダークで冷たい空気感を纏った曲。
緊張感がずっと続く感じが印象的です。

趣向的にミニマルテクノに傾倒していた期間があり、その際にこの手のトラックとハードテクノとの交配について探っていたりました。
実験的なアプローチはとても好きなので、今後も機会を作って挑戦していきたいですね。

Crocetti / Della Disco

Della Disco | Crocetti

オランダのプロデューサーCrocettiによるテクノ
重心を低く保ったリズムに対し、フィルターがかったファンキーなディスコサンプリングが相反性を感じさせるトラック。
これも明と暗のテンションを橋渡しするのに非常に良い塩梅です。

昨年選出したCarlo Lio / Casanovaとマインド的に近いものがありますね。

Jah Scoop feat. Natty Campbell / Ital Acid Skank

Ital Acid Skank | Jah Scoop feat. Natty Campbell | Flatlife Records Labelgroup

今年来日も果たしたイギリスのレジェンドプロデューサーThe Geezerの変名義Jah Scoopによる、Natty Campbellをボーカルに迎えたハードアシッド
何度か取り上げている、レゲエの要素を取り入れたハードアシッドであり、The Geezerはその仕掛け人と言える存在です。
終始鳴り響くファンキーなアシッドサウンドに、反復する裏打ちのギターやインパクト満点のホーンセクションなど、これまでのハードアシッドに無かった生音強めの音使いは何度聴いても斬新さを覚えます。
本作は更にもう1歩踏み込んだスカを彷彿とさせるのも大きな特徴ではないでしょうか。

Schroomp / Bang Bang

Schroomp – Bang Bang (Original Mix) [Dreizehn Schallplatten] | Music & Downloads on Beatport

今回の特集にも表れているように、Hardonizeレジデントの激推しユニットFilterheadzのメンバーであるベルギーのプロデューサーSchroompによるハードテクノ
ユニットに於いてはFilterheadz / Euphoriaのようなエモいトラックでテクノシーンを大いに沸かせていた裏で、硬いリズムと強烈なウワモノを伴ったハードテクノを大量生産していたその中の1つ。

とりわけこの曲は『頼むから落ち着いて。』と言いたくなるくらいアグレッシヴなフーバーサウンドが用いられており、レイヴが持つ破壊的な側面が見事にパッケージングされている印象があります。
脱力感と下品さを兼ね備えた味のあるジャケットも相まって理解が追いつかない作品。

Entasia / Adrenaline

Adrenaline | Entasia | TNT

オーストラリアのプロデューサーEntasiaによるハードハウス
小気味良いハイハットリズムにレトロなオルガンのフレーズがめちゃめちゃ軽快なトラック。
2024年のリリースでありながら、クラシックなハードハウスに造形が深い人ほど刺さりそうな音使いをしています。

新興ハードグルーヴは旧来のテクノマナーに準じたハードグルーヴとは異なる進化を遂げていることを強く感じた曲でもあります。
yudukiボスも軽く触れておりましたが、この辺りの考察については近いうちに記事化したいと考えております。

Guchon, Seimei / KO

KO | Guchon, Seimei | Guchon

それぞれ今年、そして昨年のHardonizeにゲストとしてご出演頂いたGuchonさんとSeimeiさんによるテクノ
密度の高いハイハットとパーカッションを前面に出した疾走感のあるリズムに厚みのあるベース、そして懐かしさを覚えるオーセンティックなシンセフレーズが特徴的なトラック。

ダンスミュージックとしての強度をしっかり担保した上で、程良くメロディックな含みを持たせているこの構成は、2000年代の日本産テクノが表現していた空気感そのものだと思っており、そこに多大な影響を受けた両名だからこそ出来上がった作品だと認識しております。
世代を越えてまたこういった曲が聴けたことをいちヘッズとして嬉しく思います。

ゲストびいきとかじゃなく、本作が収録されているDream Team EPは全曲素晴らしかったです。
ありがとうございます。

COD / layitallonme

layitallonme | COD | Shelter Records

オーストラリアのプロデューサーCODによるメロディアスハードテクノ
浮遊感のあるパッドシンセと、明るいピアノの連打によるメインフレーズが感傷を誘う曲。
スムースな女性ボーカルが入っていたり、ウワモノの表情がとても豊かです。
テクノハウストランスが混然一体となったようなサウンドには懐かしさを覚える一方、現代のダンスミュージックに対してもしっかり機能することを示してくれます。

〆に持ってくればたちまち良いパーティーに早変わりするズルさもあるので、このポジションです。

【次回】

そんなワケで今回はここまで。

そして来週は今年のHardonizeにご出演頂いたゲストDJたちによる2024年のハードテクノ10選を、24日と26日の2回に分けてお送りします。
Hardonizeレジデント面々とは異なる視点からのセレクト、見逃し厳禁です!
尚、通常回としては年明け01月14日に774Muzikさんが担当します。

良いお年をお迎えください。
では。

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Hardonizeクルーが選ぶ2024年のハードテクノ10選 【yuduki編】

はいどうも、今週もHardonizeレジデントDJがおすすめのハードテクノを紹介する連載、火曜日担当yuduki(@akuwa)がお送りいたします!今週も何卒よろしくお願いいたします!!

Hardonize 48ありがとうございました。

2周間前になってしまいましたが、Hardonize48回目ご来場いただいた皆様ありがとうございました。

ゲストのAkuaMarineさん、Carpainterさんのお二人のプレイはスキルもさることながらとてもHardonize「らしい」プレイでお呼びしたレジデント一同非常に楽しい時間でした。6時間があっという間だったということは楽しかったということですね。

次回については先のHardonizeの最後でもお伝えしましたが、既に諸々決まっております。情報については年明けぐらいから出していきたいと思いますのでそちらも何卒。

来年のHardonizeについては、内に村役場にてHardonizeレジデントの会議が執り行われる予定なので、そこで色々と方向性が決まったり、決まらなかったりするのではないかと思います。

お知らせ

X(旧Twitter)にてお知らせしておりましたが、今年はレジデントによる2024年10選以外にも、今年にゲスト出演いただいた方々からも10選を選んでいただいております。今週以降の公開スケジュールは以下の通りとなりますので、お楽しみに。

12/17 : yuduki
12/19 : TAK666
12/24 : 2024出演ゲスト(1)
12/26 : 2024出演ゲスト(2)

個人的なお知らせ

年明け早々の2025/1/4に渋谷Another Dimensionで「TYMM」9回目に出演します。今回はテクノ回ということで和泉幸奇さんとMorphonicsさんをお迎えして年明け早々ガッツリやっていくことになりそうです。何卒!

今回のテーマ

いうことで、先週&今週はHardonizeレジデントによる2024年のハードテクノピックアップ記事となっております。見逃した方向け、先週の記事はこちらから。

自分の10選選び終わってから二人のを見たのですが、曲被りは1曲だけでまあ今年もそうだよねという感じしかしなかったですね。それ以外でもあと1曲ぐらいは被るんじゃないかなーと思ったものの、アーティスト違いだったり。

今週のピックアップ

ということで2024年のピックアップはこちら。順番はAtoZで表示しているのでランキングとかではないです。念の為。今年の10選はこちら!

ATT&DOUBLE PEACE / DeDeDub

Hardonize的には様々お世話になっております、ATTさんによる3月リリースのハードグルーヴ。「DeDeDe」の特徴的なボイスサンプリングのループをメインに置きつつ、ツール的にフロアをググっと引っ張っていきピアノ鳴り響くブレイクで盛り上げていくナイストラック!

Antigone / Night Division Coyu Chants Remix

フランスのテクノプロデューサーAntigoneによるトライバルハードテクノ。タイトルに「Chants Remix」とあるように、詠唱的なチャントがブレイクをメインにチャカポコとしたパーカッションと共に最後までダイナミックに展開していく、民族感のあるトライバルサウンド。2024年もCoyuは絶好調。感謝。

Filterheadz / Euphoria

昨年の「Waveriders」に続き2024年も絶好調なFilterheadzによる[ Tronic ]からのリリースはフロアに感動と多幸感をもたらすピークタイムチューン。高揚感をもたらすサウンド、ブレイクでのシンセリフともに明け方に聞いたら涙腺が緩む系のナイスチューン。Sunriseとどちらを選出するか迷ったのですが、テクノ的な使いやすさの観点も踏まえて今年はEuphoriaでした。

Gary Beck / Fold

[ bekaudio ]主宰、ベテランプロデューサーGary Beckによる2024年アンセムチューン。リズムの太さ、ループするフレーズ、声ネタの使い方やブレイク明けの一瞬だけ無音になる所からのワンショットのシンセが入る所など、しっかりとフロアを盛り上げてくれるピークタイムチューン。かなり使いました、ありがとうGary Beck。

この曲かSambanaで迷ったのですが、今年を代表する曲といったらこれだろうということでこちらを選出。2023年後半からかなりゴリゴリのサウンドが強めになってましたが、2024年はこのFold以降の勢いが凄かったですね。

Hertz / Go Back

去年一昨年に続いて自身が主宰する[ Sway ]より選出は6月にリリースされた「Go Back」をピックアップ。個人的に2023年最後〜2024年はトライバルな要素が比較的多かった印象ですが、こちらもそのうちの一つで、チャカポコとしたパーカッションにぶっといキックで展開する𝑮𝒐𝒐𝒅 𝑯𝒂𝒓𝒅 𝑻𝒆𝒄𝒉𝒏𝒐で◎!

KiNK / Unicord

2024年はこのレーベルがかなり個人的に大躍進だったと思わせるように[ Mutual Rytm ]からの選出は、様々なジャンルで活躍するブルガリアが誇るプロデューサーKiNKによるハードテクノ。ハードテクノ名曲Ryoh Mitomi「Haru-Kaze」を彷彿とさせる、透明感あふれる短いフレーズで展開していくシンセ使いの懐かしさを感じさせる雰囲気のサウンドメイクで中盤~終盤まで大活躍してくれる一発でした。ナイスすぎ。

Lenn Reich / Sace

どこか薄っすらと感じるトライバル感からの、ヒプノティック系のシンセが鳴り響くゴリッゴリのハードテクノチューン。ブレイクでのブレイクス的なサウンドにしていく箇所からのクラップでブレイクを開けていく展開も含めてガッチリフロアをロックしてくれた1曲。

Mark Broom / Funky Sounds

説明不要の大ベテランMark Broomによるタイトル通り「ファンキーサウンド」だと言わんばかりのイントロからホーンセクションで哀愁漂いながらもファンキーなメロディーで展開!…と思ったら急にヒプノティックなサウンドになってまた戻っていくという情緒の乱高下が激しいインパクト大な一発。

Pan-Pot / EVOLUTION Dast Remix

2023年にリリースされたPan-Potの20周年記念としてリリースされたアルバム「FORTE」から「EVOLUTION」をPlanet XやSuaraからもリリースのあるDastによるハードテクノリミックス!原曲のレトロウェーブ的なシンセサウンドを活かしながらも原曲の数倍ヘビーかつ重量感のあるキックやライドシンバルでガッツリと原曲の大人しさとは打って変わってどっしりとハードに展開していくトラック!

Pat Bannister / Faster Than Jazz

Coyu主宰[ Suara ]よりリリースされたとんでもないトラック。うねるグルーヴにスッコンスッコンとした軽いパーカッション、哀愁の漂うメロディーラインでスタートしてそこにタイトル通りの「Faster Than Jazz」なサックスのみでリフが展開していく強烈インパクトのナイストラック。これマジでやばかった。

2024年の振り返り

今年は「これめっちゃヤバい」という曲が個人的に多数あった中で、そのあたりも踏まえてSIN-ONのMIXを作ったりしましたし今年の10選は結構早い段階で7月ぐらいにはある程度見えてきていたのではないかな、と思い返したりしてました。

レーベル的に見ると、去年から引き続きSway、TRONIC、Suaraといったベテランによるレーベルが破竹の勢いでリリースを出す中、今年個人的に一番躍進していたのはSHDW主催のMutual Rytmだったのではないかと思ってます。10選で2曲ピックアップしてますし。去年以上に2024年はハードテクノがかなりの主流な流れになってきているのを感じた一年ではありました。

ただ、BPMがどんどん早くなっていく&曲が短くなっていく傾向がかなり後半にかけて強かった印象で、Mark Broomは最近基本5分以下の曲中心ですし、じっくり繋げていきたいプレイとなるとループ使ってなんとかしていくみたいなのはプレイスタイルをどううまく向き合っていくかと考えさせられました。

早くなるBPMについては15年前の悲劇とも思える反動傾向につながるのではないかと、若干ビクビクしてます。まあ、そうなっても我々は自分たちのやるべきことをやっていくだけではありますが、シーンとしてどうなってしまうのかというのは来年以降も結構気にしていくところではないかな、とは思ってます。

ハードグルーヴ周りで行くと我々が続けている旧来のテクノ側アプローチからの「ハードグルーヴ」とは全く違ったスタイルのUKG方面からの「ハードグルーヴ」が出てきていることもあり、UK周辺のハードグルーヴシーンについては記事化したいよねと話していたもののうまく形にできなかったので、来年なんとかしていきたい。

そんなこんなで今年も色々ありました!来年もよろしくお願いします!
残る更新はあと3回、次回更新は木曜担当TAKくんです。