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今週のオススメハードテクノ – Resident ‘s Recommend 2016/10/13

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

改めて先週は『Hardonize#25』でした。
お越し頂いた皆様、或いは茶箱の配信をお聴き下さった皆様、ありがとうございました。
前回のエントリーでyudukiさんも書いておりますが、ゲスト両名のプレイは大変眼福でありました。
片やストイックに渋めハードグルーヴで攻めたDEPATHさん、片やテクノクラシックを織り交ぜながらハードテクノまでの流れを綺麗に組み上げたKAN TAKAHIKOさんと対照的な内容ではあるものの、どちらもHardonizeに非常にマッチした選曲をして頂き、嬉し楽しかったです。

さて、この日ワタクシの出番はyudukiさんの後、DEPATHさんの前と云う位置でございました。
前々からDEPATHさんはハードグルーヴやりたいと仰っていたのを伺っておりましたので、ハードテクノから始まってハードテクノで終わらせようと云うのは選曲段階で決めておりました。
但しその間にかけたものはゲットーテックだったりレイヴだったりハードダンスだったりするワケですが、やはり本パーティーに於ける自分のスタンスとしてはハードテクノの周辺にある別の音楽にスポットを当てていきたい。
と云うわけで今回はいつものアーティスト縛りではなく、当日かけた曲の中から所謂『変なもの』をピックアップしてお送りします。

Cristian Vogel / (Don’t) Take More (Jamie Liddell Remix)

まずこちら。
1997年にテクノの名門レーベルTresorから出た怪作ノーフューチャーテクノ。
テクノ以外の音楽に目を向けたところでこのような変態リズムと音使いをしている音楽は例がなく、延々渇いたスネアと同じボイスサンプルが鳴り響くのはある種の中毒性をも感じさせます。
ハードテクノに於ける知名度としては石野卓球氏のMIX CD、『In The Box』に収録されたこともあって往年のDJはみんな持ってるんじゃないかなと云う印象。
そして使いどころが分からずに結局棚に仕舞われたままになっているような印象も。

100mado / grime_core

2016年で10年を迎える日本のダブステップパーティー『BACK TO CHILL』、そのレジデントメンバーである100mado氏の『Crystal Waters / Gypsy Woman』ネタグライム。
太いキックに差し込まれるアーメンブレイクスはまさしくアンダーグラウンドの体現と云った感じで大変好み。
以前よりグライムのミニマル感がテクノと相性良い気がしていたので今回少しだけやってみました。
ちなみにこの曲は2013年に行われたオンラインサウンドクラッシュ、『WarDub』のフリーコンピレーションに収録と云う形で配布されておりましたが、現在は配信終了してしまった模様。
しかし『WarDub』のサイト自体は現存しているのでこんなカルチャーもあるんだよってコトでひとつ。
http://wardub.jp/

— / Moonlight Legend (Yudaidhun ’92 Remix)

平成生まれの北海道のオールドスクールレイヴクリエイター、Yudaidhun氏による『DALI / ムーンライト伝説』ネタ。
もうこれ個人的に今年のスーパーヒットとなっており、至る所で使っております。
元ネタがこれだもんでインパクト重視と思いきやよく聴くと歌詞の儚い感じとかレイヴにピッタリハマるもんでして、あらゆる意味でヤバい感じのブートレグ。
好き過ぎてHardonizeの翌日のパーティーでも使ってしまい、2日連続でかけてしまった程です。
尚、フリーでございます。ありがたくダウンロードするが良。

unko / unko

『The Prodigy / Smack My Bitch Up』ネタ4つ打ち気味ベース。
アーティスト名がフザケておりますが、正体は以前Hardonizeにご出演頂いたDJイオさんと国士無双と云う間違いない組み合わせ。
LBTのBamdcampで配信もされております。
初っ端のブレイクとその空けがインパクト大。
その後キックが消えるので色んなジャンルに移行しやすいと云う、クロスオーバーを生業としている身にとっては大変便利なトラック。
これも2日連続で使ってしまったなぁ。ちなみにKAN TAKAHIKOさんも使っててこの日既に2回かかってました。

ChipBoy / Song Of Storms

ゼルダの伝説ネタスカウス。
チープなリードの上にこの手の音楽特有のドンクベースが配置された、言うなれば勢いしかない曲。
しかしこの手のスカウスを始めとするUKハードハウスってこの軽さが逆に心地良かったりする時がしばしばありまして、気取り過ぎず硬過ぎず、かといって地味でもないと云う絶妙のバランスを維持している音楽だと思っております。
こういうおフザケの曲も出てくれるし、ネタモノ好きとしては今後ともちょいちょい色々な4つ打ちに差し込んでいきたい。
ちなみにこの曲は最近出たばっかりです。90年代から全く進歩ない。そこがまた素敵。

次週10月18日は774Muzikさんが担当します。今回はこれにて。


今週のオススメハードテクノ – Resident ‘s Recommend 2016/09/29

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

2016/10/08(Sat) Hardonize#25
細分化する「ハードテクノ」を様々な周辺ジャンルも内包し 各々のDJによる解釈でフロアにお届けするハードグルーヴパーティ! 2...

気付けばもう来週に迫った『Hardonize#25』。
ゲストにKAN TAKAHIKOさんとDJ DEPATHさんをお招きしており、2人のバックグラウンドからハードテクノ以外にも近い音楽で面白いものを挙げようと云うのが前回記事前々回記事のコンセプトでした。
テクノパーティーに於いてこのゲスト両名の組み合わせは珍しいと自負しておりますが、一方でそれ以外の音楽、特にハードコアのパーティーに目を向けると数々の現場で共演されているわけであります。

となれば今回はハードコアに深く縁のあるこの人を紹介します。

【Vinylgroover aka Scott Atrill】

Scott Attrill

http://www.scottattrill.com
https://soundcloud.com/scottattrill

界隈で名の知らぬ人はいないであろうイギリス在住の生きる伝説。
ハッピーハードコアと云う底抜けに明るい、速い、愉快の3拍子揃った音楽のクリエイター/DJとして1994年にVinylgroover名義でデビュー。
その後も数々のレーベルからスマッシュヒットを連発し、一時代を築いたまさしくハードコア界の貢献者です。
しかし2000年に入ると彼はハードコアではなく、同名義でトランスを軸にした活動へと舵を切り、NukleuzやTidyなどこれまた大御所レーベルを渡り歩くことになります。

当初彼が作っていたトランスは長いブレイクとドラマティックな展開を内包した所謂メインストリームなものでした。
しかし時が経つにつれてより実験的な要素を取り入れるようになり、それらの楽曲を今までの名義とは分けた本名、Scott Attrillとして世に放つようになります。
エレクトロハウスのようなベースや、テクノのような太いリズム、90年代レイヴを彷彿とさせるようなリフなど楽曲のカラーは様々ですが、長いキャリアを裏付けるようにどの曲も安定して使える仕上がり。
90年代から20年余、今尚トップの位置に君臨し続けるクリエイターの1人です。

そんな彼のオススメ楽曲がこちら。

Scott Attrill / Mega

Scott Attrill / Jungle Rumble

BK, Vinylgroover / Insomniak

Joe-E / Ethos (Scott Attrill Remix)

Vinylgroover, The Red Hed / The Bleep

ちなみに彼のハッピーハードコア時代のトラックがコチラ。
さんざっぱら聴いたであろうあの歌をモロに使い、そもにアーメンもピアノも混ぜ込んだ快楽一点突破なスタイルはまさしくハッピーハードコアと呼ぶに相応しい1曲。

Vinylgroover / Time

次週10月04日は774Muzikさんが担当します。今回はこれにて。