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今週のオススメハードテクノ – Resident ‘s Recommend 2016/11/10

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

前回はディスコテクノの概要とその作り手の1人、Bryan Coxに焦点を当ててお送りしましたので、今回も引き続きキーワードをディスコに絞ってみたいと思います。
ハウスをそれ程聴かない方にとっては今更ディスコかよとお思いになるかもしれませんが、70年代に発生したこの音楽はその後様々な楽曲のスタイルを生み出し、未だ強い影響が残っているシーンが多々あります。
例えばディープハウスと結びついたBPM110~120台の低速でメロウなものが多いニューディスコなんてのは最近の代表格として挙げられますし、より派手なものとしては強いエフェクトを多用したフィルターハウス、カットアップ手法の多いジャックハウスと呼ばれる音楽もまたメインリフにディスコのサンプリングを使っているものがあります。
とは言え、とりわけ派手なものが好きならばそういったハウスより最近のエレクトロ、EDMの方が触れる機会も多いことでしょう。ブレイク明けのあの高揚感、中音域に寄ったエグいシンセリード・・・分かります、私も大好きです。
実はそう云う方面に向けたディスコのアプローチもちゃんと存在します。

そんな音楽の作り手として今回紹介するのがこの人達。

【Reset!】

reset
http://www.wearereset.com/
https://www.facebook.com/wearereset
https://soundcloud.com/reset-1

イタリア、ミラノの4人編成プロデューサーチーム。
元は2007年に立ち上がったパーティーの名前でしたが、ディスコから最新のエレクトロまで網羅した選曲が幅広い層に支持され、メンバーの4人でDJチームとして活動するようになったと云うのが発端です。
レトロなシンセにファンキーに跳ね回るベースと云うスタイルの楽曲は当時最新鋭とされたハウス、フィジェットハウスとして人々に認知され、2009年には名門レーベル、Cheap Thrills Recordsにサインインします。
その後レースゲーム、『Gran Turismo 5』へ楽曲提供を行ったり、イタリアのSONY MUSICと契約し初のフルアルバムをリリースするなど、今尚活動の場所を拡張しています。

70年代ファンクやブレイクビーツに影響を受けたと公言しているファンキーな彼らのサウンドはハウスの域を超え、やがてターボファンクと呼ぶようになりました。
レトロなメインリフがディスコを彷彿とさせるのは言わずもがな、グルーヴ感のあるカッティングギターやオールドスクールなアシッドシンセ、ヒップホップMCの起用やレイヴで散々聴いたM1ピアノのフィーチャーなどあらゆる要素が取り込まれており、往年のハウスから最新鋭のエレクトロまで幅広いDJから支持を得ているのも特徴。
勿論当Hardonizeで度々取り上げているファンキーなハードテクノとも合わせ易かったりするので、アップリフティングな曲がお好みなら是非聴いて頂きたい。
ちなみに過去何回か来日しており、私は2回見に行っております。あんまりアーティストTシャツとか買わないんですけど、Reset!だけは買っちゃいました。それくらい好き。

そんな彼らのオススメを挙げるとすればこちら。

Reset!, Birdee / Blowin’ Up

Reset! / Skills 2 Pay Da Bills

Reset! / Milano a mano armata

Reset! / Stealin’ Your Soul (Vocal Mix)

補足ですが、彼らの楽曲をTREKKIE TRAXのSeimei & Taimei兄弟がリミックスしたものなんかもあったりするので合わせてご紹介。
ジャージークラブ風味のゆるいダブステップって感じでテクノっぽくはないですが、これはこれで凄く好きなので。

Reset! / Stand Your Ground (Seimei & Taimei Remix)

次週11月15日は774Muzikさんが担当します。今回はこれにて。


今週のオススメハードテクノ – Resident ‘s Recommend 2016/10/27

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

前回はパーティーで使用した変わり種トラックをバラバラにご紹介しましたが、今回から定例通り、1人のアーティストに的を絞ってお送りします。
さて誰にしようかなと考える上で直近のエントリーを見たところ、774muzikさんyudukiさんもアーティスト縛りで書くようになってきててすっかりお株を奪われている感じがしなくもない。うぅ・・・めげない。
とは言え片やメインストリーム、片やハードミニマルと来ているのでそれらの路線は任せつつ、少し毛色の異なる音楽を紹介したいと思います。
早い話がディスコテクノです。

本題に入る前にディスコテクノについて。
読んで字の如く、80年代ディスコ風のリフや声ネタが入ったテクノを指しますが、これは便宜上そう呼んでいるだけであって明確なカテゴライズがされているわけではないです。
しかしこの手のテクノは未だに一定数のリリースやクリエイターがいて、ディスコやハウスとテクノの中間を担う存在の1つとして挙げることができます。
具体的にクリエイターを述べるならばKAGAMIやBen Sims、Bad Boy Billなんかも有名ですね。
ファンキーなリズムやリフを前面に出しつつ、かといってハードに寄り過ぎないさじ加減が絶妙で、ワタクシとしてはつい食指が動いてしまう、そんな音楽です。

さて、そんな音楽の作り手として今回紹介するのがこの人。

【Bryan Cox】

bryan cox

https://www.facebook.com/bryancoxmusic
https://soundcloud.com/bryancox

アメリカ、ニューヨーク生まれのDJ、プロデューサー。
2003年にInternational House Recordsと云うレーベルからキャリアがスタートしておりますが、まずこのレーベルがHatirasやBad Boy Billもリリース経験のある、超ファンキーなテクノ、ハウスばっかり出しているところなんです。
翌年にはJoey Beltramのレーベル、STX Recordsともサインしているので早い話が根っからのディスコ野郎。
それから数年は陽気なハウス、テクノ路線でリリースを重ねるのですが、やがて世界的なエレクトロ(後のEDM)流行が音楽シーンを席巻すると彼はその要素も貪欲に取り入れ、フィジェットハウスと云うこれまた病気めいた陽気さを孕んだ音楽に傾注、現在はそこへテクノの質感を取り入れたファンキーなテックハウスに精を注ぐと云った感じで、どこまでもテクノにもハウスにも寄り過ぎない、丁度良い感じの活動を続けている人です。
Spinnin’ Records、Defected Records、Great Stuff Recordingsと云ったEDM、ハウスのトップレーベルと契約していることからもその実力が窺い知れることでしょう。

さて本題のディスコテクノを作っていた時期ですが、上記のフィジェットハウスの少し後、2009年に彼はWeapon Recordsと云うセルフレーベルを設立します。
ここでリリースされたものがドストライクなまでにそれ。
テクノのリズム、エレクトロテイストなベースライン、そこに差し込まれるディスコのリフは完璧な相性で互いを引き立ててます。
現在Beatportでこのレーベルのコンパイル版が出ておりますが、今回最も紹介したかったのはまさしくこれ、これなのです。

Weapon Records Greatest Hits Volume 01
Bryan Cox / Weapon Records Greatest Hits Volume 01
https://www.beatport.com/release/weapon-records-greatest-hits-volume-01/202570

これまでのワタクシのDJに於いて『Freaks On the Floor』や『Groove Me (Baby Bryan Cox Remix)』は何度使ったことか分かりません。
その他の要素としてアシッド、ラテン、ラップ、カットギターとあらゆるファンクネスの坩堝と化してます。
今もこれからも、ディスコが前時代的と斜に構えるのはあまりにも勿体ないと云うことは断言していきたい。

その他にオススメを挙げるとすればこちら。

Bryan Cox / Music Is Movin’

彼のキャリア初期のリリース。UKハードハウスで使われたあの声ネタがカッ飛ばしてます。

Raoul Zerna / Love the Things You Do (Bryan Cox Remix)

これも上記アルバムと同じ時期に出たリミックスワーク。疑いようもないファンクっぷり。

Wehbba, Tim Taylor, Claudio I / Studio 54 (Bryan Cox Remix)

テクノの人には聞き覚えがないかもしれませんが、これが彼のやってたフィジェットハウスと云う音楽。気持ち悪いくらいにうねるベースライン。

Bryan Cox, DJ Crown, Thick Jaw / Rock The Party

最近のリリース。BPMや音数は落ち着いたと言えますが、やはりディスコは捨てきれない様子。

次週11月01日は774Muzikさんが担当します。今回はこれにて。