こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
ゴールデンウィーク明けて仕事が忙し過ぎて今回の記事を書く暇がなく、このタイミングでの公開となりました。
本当に申し訳ございません。
【告知】
予てよりご報告の通り、次回Hardonizeの日程が決まっております。
【お知らせ】
Next #Hardonize Vol.41 開催決定!??2022/07/16 SAT
?14:00-20:00
??早稲田茶箱More information will be announced soon…!! pic.twitter.com/RgRwLJrwOS
— Hardonize(Next 2022/7/16@早稲田茶箱) (@hardonize) April 9, 2022
07月16日です。
来週には何かしらの追加情報が出るみたいです。
わくわくしておいてください。
(おもろいですね、あのアニメ。)
あと個人的な告知で恐縮ですが、来週05月21日に新宿WARPで開催されるTOKYO HARD GROOVE SESSION ’22に出演します。
お待たせいたしました!
THGS 22 春フルラインナップ発表!
前売りチケットが無くなる前にゲットしてください!☀️THGS22-春-
?5月21日(土) 14:00-22:00
?WARP SHINJUKU#THGS #THGS22 pic.twitter.com/tJ1y0JYWD1
— THGS STAFF ※次回→5/21(土/デイ)THGS 22 春 @ WARP (@THGS_STAFF) May 6, 2022
ハードダンス、ハードコアのお祭り。
拠点を今は亡き新木場ageHaから場所を移しての開催となります。
とにかく面子が多い。そして豪華。この感じ久し振りですね。
好きなプレイヤーの音楽をガッツリ楽しむも良いですし、フロア間を周遊するのも楽しいのでこの手の音楽が好きなら是非お越しください。
ちなみに前回ここで出演した際は元号が切り替わる直前のタイミングということで平成J-POP縛りというハード感ゼロのプレイを行ってました。
遅ればせながら #THGS19 お疲れ様でした。
3フロアで趣きの異なる音楽が常にかかっていて眼福でした。『J-POPに魂を売った男』と称されたワタクシのトラックリストが以下になります。
本当は色々な音楽が好きなのに・・・本当なのに。 pic.twitter.com/PHvStgl8Yk— TAK666 (@012345666_) April 28, 2019
更に言うとこの日の僕の後に控えていたのがTakayuki Kamiyaさんでして、『地獄のJ-POPセットだった。』と評されて暫く根に持たれていました。わりぃな。
【今回のお題】
さて、前回と前々回は昨年のフリーダウンロード楽曲を振り返る特集を執り行いましたが、今回から通常の形式に戻り、
ハードテクノの1つのサブジャンルからオススメ楽曲について取り上げていきます。
ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。
ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。
それはそれとして今回のTOKYO HARD GROOVE SESSION ’22のオファーを頂くに際し、
『レイヴっぽい感じでお願いします。』
というオファーを頂いております。
これまでこの連載をお読み頂いてるとチラホラそのフシが見えたかと思いますが、自分はこの音楽が大好きです。
インパクトの強いサウンド、ジャンルによる固定概念のないリズム、テンションの高いアンセムもあればひりつくような空気感を纏ったトラックもあるが、それら全てを包括したレイヴというカルチャーそのものが好きです。
なのでこのオファーも望むところだったりするワケで、当日は20年前~30年前の曲ばかり持って行くつもりでいます。
他の出演者も最新サウンドに焦点を当ててくる方々が多いと思うので、丁度良い感じにスキマを埋められるんじゃないでしょうかという狙いもあります。
というワケでそんなわけで今回取り上げるテーマはその予習も兼ねた
とします。
年代問わず、自分の好きな往年のトラックについて紹介していきます。
本連載に於いては多めの10曲紹介ですが、そもそも好きな曲が多過ぎるのでかなり絞りました。
いずれもう1回くらいやりたいところです。
早速ですがお気に入りオールドスクールレイヴ紹介いってみましょう。
【曲紹介】
The Prodigy – Everybody In The Place (Official Video) – YouTube
Everybody in the Place (Fairground Remix) by The Prodigy on Beatport
イギリスのレジェンドアーティストThe Prodigyによるオールドスクールレイヴ。
1991年リリース。
バウンシーなベースリフと力強いブレイクビート、そしてメインフレーズとなる快楽性満点のスタブがレイヴの何たるかを象徴しているかのような曲。
構成がシンプルである分、余計にインパクトが際立つ感じも堪らないキングオブクラシック。
The Prodigyは個人的に大好きなので他にも取り上げたい曲はたくさんあるのですが、1番良く手が伸びるのがこの曲である気がします。
ちなみに翌1992年にリリースされた彼らのファーストアルバムExperienceはこの音楽を語る上で欠かせない作品なので是非聴いて頂きたいのですが、
この中にEverybody in the Placeの別バージョンが収録されていてそれも大好きです。
Everybody In The Place (155 And Rising) by The Prodigy on Beatport
原曲の快楽性というよりはテンポの速さだったり、リフの細かい刻み方という辺りがアグレッシヴな印象を受けるアレンジ。
ある種の怪しさを感じますが、それもまたレイヴの華。
実は去年も1回プレイしてますこの曲。
Vamp (Original Mix) by Outlander on Beatport
ベルギーのプロデューサーOutlanderによるオールドスクールレイヴ。
1991年リリース。
何といっても最大の特徴はオルガンシンセのフレーズ。
6音をひたすら繰り返しているだけなのにダンスミュージック史上最大級のインパクトを誇っています。
あと意外とビートがしっかりしているので、近年のテクノにも繋げられたりします。
02月にお呼び頂いたRAVE-A-RIDEではそういった使い方をしました。
Cubic 22 – Night In Motion (Official Vdeo) – YouTube
Night In Motion (Original Mix) by Cubic 22 on Beatport
ベルギーのプロデューサーユニットCubic 22によるオールドスクールレイヴ。
1991年リリース。
攻撃的なレイヴスタブが鳴らされるパートと開放感のあるパッド、そしてピアノのユニゾンによって構成されたパートの落差が凄い曲。
所謂ジュリアナ、デステクノの文脈から取り上げられることもあるため、日本でも知名度が高かったりします。
使いやすいしインパクトも高いしでこれもよく使います。
SL2 – On A Ragga Tip – YouTube
On A Ragga Tip (Original Remastered) by SL2 on Beatport
イギリスのレジェンドプロデューサーSlipmattの変名義プロジェクトによるブレイクス。
1992年リリース。
レゲエのクラシックJah Screechy / Walk & Skankをまるっとサンプリングし、タフなブレイクビート(こちらも元ネタがあります。)と合わせた危険なシロモノ。
原曲では裏打ちのギターが入っているところをピアノに置き換え、ブレイクでレイヴィーな連打になるという今聴いても斬新な展開を含んでます。
あとリマスター版ではビックリするくらいベースが太くなっており、力強さと土臭さがより強調されていて断然オススメ。
Don’t Go (Original Mix) by Awesome 3 on Beatport
イギリスのプロデューサーグループAwesome 3によるオールドスクールレイヴ。
1992年リリース。
いなたいブレイクビーツに高揚感煽るレイヴシンセ、そこからピアノとボーカルが絡むメインフレーズがレイヴの華やかな側面を強調しているトラック。
否応なしにテンションが上がるフレーズですし、実際様々なリミックス、ブートレグが出ていますし、このフレーズをサンプリングした大量にあります。
同テンポ帯だとこれを頻繁に使います。
Crowd Control (DJ Twista Future Jungle Remix) by Supreme, Ramos on Beatport
Don’t Goを元ネタとするハッピーハードコアが1993年にリリースされており、時を経た2011年に突如リミックスされたレイヴブレイクス。
イントロ後、即レイヴシンセという初速の速さや、その後もテンションを落とさない展開がインパクトと相まってまぁホントよく使いがち。
Bizarre Inc – Playing with Knives (Official Video) – YouTube
Playing with Knives (Radio Edit) by Bizarre Inc on Beatport
イギリスのプロデューサーグループBizarre Incによるオールドスクールレイヴ。
1991年リリース。
この特徴的なピアノフレーズは後年あらゆるジャンルの音楽にサンプリングされまくったので聞き覚えのある方もいるのではないでしょうか。
ビートはハウスを基調とした4つ打ちなので、周辺ジャンルとの相性も抜群。
レイヴのポジティブな側面が凝縮された1曲。
Pianoman – Blurred (Official Video) – YouTube
Blurred (Pianoman Original Club Mix) by Pianoman on Beatport
イギリスのプロデューサーユニットPianomanによるオールドスクールレイヴ。
1995年リリース。
リフにJimi Polo / Better Days、ボーカルにBlur / Girls And Boysをサンプリングしたハイパービッグボム。
パーカッションはブレイクビートを刻んでいるのにキックは4つ打ちという、両者の良いところを上手く融合したリズムがクロスオーバープレイヤーとしてめちゃ推せる。
テクノではあまり聴かないようなアシッドシンセのフレーズも特徴的で快楽度高め。
EX-Tension (Full Version) / EarBreaker – YouTube
日本のプロデューサーEarBreakerさんによるレイヴ。
2004年リリース。今回取り上げる楽曲の中で最新のリリースです。
音楽ゲームのコンポーザーとして古くから活動されているCrankyさんのレーベル、Feline GrooveからリリースされているスプリットアルバムSPEEDSTERに収録された曲。
つまり同人音楽です。
ブレイクビートと4つ打ちを展開によってスイッチする巧みなリズム使い。
ウワモノについてはギターとレイヴシンセを駆使した攻撃的なパートがある一方、メインパートはスムースなボーカルとオルガンシンセが鳴り響くアップリフティングな構成。
レイヴの魅力をあらゆる角度から取り上げて1つの曲に凝縮したかのような印象を受ける曲です。
今回これを書くに当たってSPEEDSTERを全部聴き直したんですけどクラシック音楽とレイヴ、ユーロビートという一見ありえないジャンル同士の掛け合わせというコンセプトの斬新さ、
そこにジャングルやハードコア、ハウスの要素まで取り込んだ幅広さが内包されており、同人音楽の醍醐味がギッシリ詰まった作品だったと再認識しました。
個人的には超名作なので駿河屋とかで買える人は是非聴いて欲しいところですが、Crankyさんの提供曲の一部については配信でも購入可能です。
R176とか今聴いても良いですね。
Stream Cranky – R176 [Short Edit] by Feline Groove Label | Listen online for free on SoundCloud
公式にはエディット版しか公開されてないのですがリリース版だとフルレングスで収録されており、展開の妙もまた良かったりするのでそちらで聴いて頂きたいところです。
あとメインリフの音が可愛い。
こういう音使いをするアーティストは当時の国内、海外のハードコアシーンにはいなかったと思うので、それもまた斬新でしたね。
折角オールドスクールレイヴにスポットを当てているので、そこから派生した音楽であり、且つ未だに自分も好きなジャンルであるところのハードコアから2曲取り上げます。
Stop the Rhythm (Original Mix) by Trickster on Beatport
オランダのプロデューサーTricksterによるガバ。
1997年リリース。
ビックリするくらい細かく打ち鳴らされたレイヴシンセが高速のガバキックと共に迫り来る爆発力満点のトラック。
ガバに於いては珍しくアーメンブレイクを使いまくっているのも大きな特徴です。
自分が知る中で最もレイヴに直結したガバは何だろうと考えた時にこれが思い浮かびました。
とにかく全編通してテンションの高さが異常。
この曲がリリースされているRuffneckというレーベルは、まぁこの手の痛快なガバが多くて大好きです。
DUNE – Can’t Stop Raving (HQ) Original Version – Oliver Froning – Official Dune Channel – YouTube
Can t Stop Raving by Dune on MP3, WAV, FLAC, AIFF & ALAC at Juno Download
ドイツのプロデューサーDUNEによるハッピーハードコア。
1995年リリース。
かつてヨーロッパ中を席巻したハッピーハードコアに於ける大クラシック。
伸びのある女性ボーカルとちょい儚げなシンセのフレーズがこれぞアンセムという仕上がり具合。
バッキングピアノのエモーショナルさも相まって〆にこれを流せば万事綺麗に片付く・・・ということでこの紹介順になりました。
どうでもいいですが、自分が最初期にヴァイナルで購入した曲の1つでもあって思い入れがある1曲。
まとめ
以上、お気に入りのオールドスクールレイヴにスポットを当ててお送りしました。
オールドスクールと銘打っている以上、1990年代のトラックばかりになってしまいましたが、30年前にこれだけ表情豊か且つ印象的なトラックが多く生み出されていたかと思うと凄まじいものがあります。
自分はリアルタイム世代ではないので当時に思いを馳せることしかできないのが悔しいところですが、同じような所感を持つ若手のクリエイターがこのサウンドを駆使した最新のトラックでそれぞれのシーンを盛り上げているという現象は度々見られる昨今、たまにはこうした昔の曲を振り返るのも重要ではないかと思ったりします。
あんまり他のHardonizeメンバーはこの連載でやってくれないですけどね。
特定のテーマで年代問わず、個人的お気に入りを取り上げる、みたいなこと。
ほら、次回のHardonizeはあんな感じなわけですから。
そんなわけで今回はここまで。
次週05月17日は774Muzikさんが担当します。
では。