こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
(1日遅れの投稿となってしまい、申し訳ございません。)
【Spotifyプレイリスト】
Spotifyプレイリストの06月分が公開されております。
Hardonizeクルーが全身全霊でオススメするハードテクノ(+サイケ)42曲。
07月分も近日中に公開できると思いますので、お楽しみに。
【告知】
今週末はHardonize #47です。
2024/8/3(sat) Hardonize #47 at waseda sabaco | Hardonize web
ゲストにCherryboy FunctionさんとGuchonさんをお迎えしてお送りするナイスグルーヴ必至の6時間。
彼らの豊富な引き出しと、これまで培ってきた高い現場力からどのようなプレイが飛び出すのか、個人的にも非常に楽しみです。
DE DE MOUSE × CHERRYBOY FUNCTION – Sunset lover Music Video – YouTube
Press 3 (Guchon Remix) | Lewo Chyba, Sound Brain | ARKUDA LABEL
日にちは08月03日(土曜日)、15時からとなります。
場所はいつもの早稲田茶箱にて皆様のご来場をお待ちしております。
【近況】
前回の記事でお伝えしたTraktor Pro 4の話ですが、その後開発元であるNative InstrumentsのYouTubeアカウントにて新機能のチュートリアル動画がいくつかアップロードされておりました。
個人的にはかなりインパクトの高いステム分離機能。
Introducing stem separation in Traktor Pro 4 | Native Instruments – YouTube
そして個人的にかなり使うテンポシフトする曲に対応した新しいビートグリッド。
Introducing flexible beatgrids in Traktor Pro 4 | Native Instruments – YouTube
出力が一定の音量レベルを越えないようにするリアルタイムリミッター。
Introducing Ozone Maximizer in Traktor Pro 4 | Native Instruments – YouTube
その場でリズムループを作り、出音に重ねる機能。
Introducing Pattern Player in Traktor Pro 4 | Native Instruments – YouTube
(プリセット音源にはLuke SlaterやLen Faki、Chris Liebingといったテクノシーンの大ベテラン達のドラムキットが収録されています。)
こうしてみるとどれも使いこなすとプレイの幅をかなり強力に押し広げてくれるものばかりです。
ここまで高機能になってくると流石に何らかのDJコントローラーがあった方が便利かもしれませんね。
自分スか?マウス操作ッス。
購入はこちらより。
Traktor Pro 4 | Professional DJ software
【今回のお題】
さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。
ちなみに、年始は3回に渡ってフリーダウンロード特集を行っておりましたので、ご興味のある方は是非ご参照ください。(1) / (2) / (3)
ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。
ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。
今回取り上げるサブジャンルは
になります。
この音楽をひとくちに説明するのは非常に難しいのですが、1990年代初頭に端を発するいくつかの特徴的なサウンドやリズムを持つ音楽や文化そのものという感じでしょうか。
サウンドについては以前オールドスクールレイヴ特集というのを執筆しており、いわゆるクラシックと呼ばれる定番曲についていくつか取り上げましたが、
これらの曲が持つ特徴的なサウンドは多岐のジャンルに渡って用いられており、いわばクラブミュージック全体の共通認識と言っても過言ではありません。
それはテクノに於いても同様であり、過去には
・新作レイヴ (2023年08月版)
・新作レイヴ系テクノ特集 (2021年08月版)
・新作レイヴスタイルテクノ特集 (2020年04月版)
といったテーマでも執筆しているほか、他の人も連載内でしばしば取り上げていますね。
で、今回は細かいジャンル縛りはせず、レイヴサウンドを用いた最近のトラックについて取り上げていくというものになります。
とはいえ一応(一応ね?)Hardonizeはハードテクノのパーティーですので、前回同様、テンポだけはハードテクノに近いニア140BPMでまとめました。
4つ打ちもあればブレイクビーツもあり、派手なものもあれば渋いものもあるという、レイヴの懐の深さの片鱗を楽しんでもらえたら幸いです。
尚、様々なジャンルの要素が横断的に含まれるという点で前々回行った2024年のイビザサウンドと似たような傾向のサウンドが続きますが、いいじゃん夏なんだし。(前回コピペ)
イビザ、ディスコ、そして今回のレイヴで夏全開サウンドを引き続きお楽しみください。
というわけで、改めてここ1~2ヵ月の間にリリースされたトラックについてピックアップしていきます。
早速ですが新作レイヴ紹介いってみましょう。
【曲紹介】
イギリスのプロデューサーHUDによるハウス。
跳ね感のあるベースとオルガンリフ、そして数々のレイヴクラシックから切り貼りしたボーカルと全体的に古めかしいサウンド使いのトラック。
煌びやかさというよりはグルーヴの気持ち良さに焦点を当てている感じ。
導入パートとして抜群の機能性を持っています。
イギリスのプロデューサーJoshua Jamesによるレイヴ。
断続的なアシッドシンセにこれまた1990年代を彷彿とさせる軽快なリフが乗ったトラック。
ループ主体なので、どちらかというとテクノと合わせて使いたくなります。
これも序盤に向いてそう。
In The Night | Will Carrera, Hehn | Hardcore Energy
イギリスのプロデューサー同士、Will CarreraとHehnによるレイヴ。
物憂げなシンセとは裏腹に、ブレイクスのリズムと重心の低いベースライン、でありながらキックは4つ打ちという玄人志向の強いトラック。
ジャンルを一括りにできないレイヴの醍醐味が感じられる、かなり好きなタイプの曲です。
購入リンク(beatport):https://www.beatport.com/track/project-one/19153053
オランダのプロデューサー同士、Case 82とDazzlerによるレイヴブレイクス。
極太のブレイクビートにM1ピアノとレイヴスタブ。
リズムのいなたさとウワモノの煌びやかさが同居したCase 82のこの手の曲は、個人的に全幅の信頼を置いています。
覆面アーティストによるレイヴ。
旧来のレイヴ~ハッピーハードコア好きなら聴いたことがあるであろう、Nookie / The Sound Of Musicのボーカルをサンプリングしたもの。
(ってかこれbandcampで買えることが今発覚して即カートインしました。)
手数が多く攻めっ気強めのブレイクビーツに、M1ピアノ、レイヴスタブてんこ盛りのド派手トラック。
おそらくレイヴという言葉から連想できる最もストレートな形がこういったものになるかと思われます。
MAKE IT REAL | MICKEY BUBBLE | Mickey Bubble
イギリスのプロデューサーMICKEY BUBBLEによるテクノ。
厚みとうねりのあるベースの上で断続的なオルガンとスタブがひたすらループするトラック。
下品さすら感じるサウンドのインパクトもまたレイヴの華。
購入リンク(beatport):https://www.beatport.com/track/wot-its-not/19052777
アイルランドのプロデューサーEoghan Tomasによるハードハウス。
当連載でも度々登場するBOXT Recordsお得意のテクノとハードハウスの中間点ようなスタイルは本作でも健在です。
裏打ちのベースにラフなキック、そしてあざといレイヴスタブのリフと完全に独自路線を突き進んでいます。
どう使っても浮きそうな気がするので、ここぞという場面で使いましょう。
Just Dominate | Hertz & Ramon Tapia | SWAY
ベテランプロデューサー同士、スウェーデンのHertzとベルギーのRamon Tapiaによるテクノ。
タイトルから連想される通り、ドミネーターシンセをふんだんに用いたトラック。
それでいてリズムは現行テクノの重厚感あるものに仕上がっており、超強力なビッグボムという印象です。
Hertzは20年前にアナスタシアシンセを用いたRecreateという曲でシーンを席巻した過去があり、長い時を経てまたこういったテーマのトラックが出てきたことにヘッズとしては感動するところがあります。
きっとアイツを死なせるのも時間の問題でしょう。
Energy – Filterheadz | Spotify
購入リンク(beatport):https://www.beatport.com/track/energy/18932077
(Hardonizeレジデント大好き)ベルギーのベテランプロデューサーユニット、Filterheadzによるレイヴ。
今年何回この連載でこの名前が登場するんだという感じですが、流石にこの曲は触れざるを得ません。
重厚で疾走感のある硬いビートの上をレイヴオルガンが並走するインパクト満点のトラック。
ショートブレイクが点在するのみで、大半はリズムが鳴りっ放しという構成もかなり攻めてますし、セカンドブレイクのオルガンのキーがどんどん上がっていくパートは破壊力抜群です。
年始にリリースされたQuartz (Filterheadz Remix)に端を発し、既に今年を代表するテクノとの呼び声も高いEuphoria、そして先日リリースされたSunriseと、
間違いなく現行テクノ~ハードテクノの中心人物と言っても過言ではないFilterheadz。
2024年も半分を切りましたが、何が飛び出してくるのか、マジで目が離せません。
Stream Sam Paganini – Mantra (JAM067) PREVIEW by Sam Paganini | Listen online for free on SoundCloud
購入リンク(beatport):https://www.beatport.com/track/mantra/19231159
イタリアのプロデューサーSam Paganiniによるテクノ。
トランスを彷彿とさせる裏打ちのビートに、清涼感のあるピアノの音を前面にフィーチャーしたもの。
騒乱の後、朝日を背にデトックストラックとして使うと綺麗に締まると思われます。
泣きも笑いも楽しさも、レイヴは全てを攫っていくのです。
【次回】
そんなワケで今回はここまで。
皆様08月03日のHardonize #47でお会いしましょう。
次週08月06日は774Muzikさんが担当します。
では。