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新作サイケデリックトランス特集:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2023/11/23

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【近況】

先週末、めちゃめちゃパーティー多かったですね。
深夜だけで3件ハシゴしたんですけど、流石にもうちょっと絞った方が良かったかもと思ったりしました。
そしてその道中に知り合いに補足されたり。

(正直面白かった報告。)
みんな夜遊びしてましたね。

【告知1】

今週末、11月25日(土曜日)に渋谷R Loungeで行われるハッピーハードコアの老舗パーティーの年末版、HAPPY JACK 忘年会MorphonicsさんとB2Bで出演致します。


流石に無策ではマズいと思ったのか、本人から『何やる?』って送られてきて(大先輩ながら)この人可愛いなと思いました。
パーティーカラーであるハッピーなバイブスに沿えるように、且つお互いのキャリアを活かした内容を目指す心持ちです。

【告知2】

そして同日11月25日(土曜日)に静岡COAで行われるテクノパーティー、MY WORLD出演致します。


開催地は静岡なのにTakayuki KamiyaさんNOMYさんBound Roundさんと、東京面子がめちゃめちゃ多い、不思議なパーティーです。
各々遠方の地でどんなプレイをカマすのか、加えてローカルのライブ勢も初見なので、とても楽しみです。

【今回のお題】

さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。

ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。

ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。

ですが、今回取り上げるテーマはハードテクノの分類外となる

サイケデリックトランス

とします。

その名の通り、無機質で幻想的なリフやサウンドと複雑な展開を含んだトランスの亜種に於ける最大勢力となるジャンルです。
具体的な特徴としては

・機械的且つうねるリフ、グルーヴ
・文字で表すとコツン、コツンといった感じの非常にアタックの強いキック
・ブレイクが複数存在する複雑な展開

などが挙げられ、個人的な思い入れとしてはクラブミュージックというものに傾倒する切欠となった音楽でもあります。

当連載に於いてサイケデリックトランスにスポットを当てるのは今回で4回目となります。
(2022年10月 / 2021年08月 / 2020年08月)
だいたい年に1回ペースで取り上げてますね。
未だに縁のある音楽ですし、Hardonizeでプレイすることもあるので年に1回くらいは紹介したいと思っているのですが、そういえば今年まだやっていなかったことにギリギリで気が付いた次第です。
危ない危ない。

早速ですが新作サイケデリックトランス紹介いってみましょう。
例によってここ1~2ヵ月の間にリリースされたトラックをメインとします。
尚、試聴は配信サイトで用意されたものだと短すぎるため、購入先リンクとは別にアップロードされたものを埋め込んでおります。

【曲紹介】

XenTraX / Sacred Frequencies

XenTraX – Sacred Frequencies – YouTube

XenTraX – Sacred Frequencies (Original Mix) [MadMinds Records] | Music & Downloads on Beatport

フィリピンのプロデューサーXenTraXによるサイケデリックトランス
長尺のイントロはサイケ然としているのに、リズムパートに入ると途端にウワモノが削ぎ落されたハードミニマルっぽくなるトラック。
後半のブレイクではM1ピアノが入ってきて謎にレイヴっぽくなるのも特徴的。
こういう形のクロスオーバースタイルは珍しい部類だと思うので、ジャンル間の橋渡しか、サイケの導入部分として機能しそうです。

Gabry Ponte, Vini Vici / Damage

Vini Vici & Gabry Ponte – Damage (Extended Mix) – YouTube

Gabry Ponte, Vini Vici – Damage (Extended Mix) [Smash The House Official] | Music & Downloads on Beatport

イタリアのプロデューサーGabry Ponteと、イスラエルのプロデューサーユニットVini Viciによるサイケデリックトランス
テクノハウスに於いて度々用いられるWildchild / Renegade Masterを豪快にサンプリングしたトラック。
リズムはサイケでありながら、低音の深度やループ主体のウワモノなどテクノとの親和性も感じられます。
かなり汎用性が高いので、リズムスイッチ的に使ってインパクトを稼ぐのにかなり役に立ちます。

Deborah De Luca / Baila Fuego

Stream BAILA FUEGO – Deborah De Luca by Deborah De Luca | Listen online for free on SoundCloud

Deborah De Luca – Baila Fuego (Original Mix) [Solamente] | Music & Downloads on Beatport

イタリアのプロデューサーDeborah De Lucaによるサイケデリックトランス
極端なまでにウワモノを削ぎ落し、前のめりなサイケ独特のグルーヴでグイグイ引っ張っていくタイプの曲。
後半のブレイクで突然ガバキックっぽい、ラフなリズムにスイッチする辺りとかギョッとしますね。
ループメインのハードミニマルとの橋渡しに使ったり、いっそハードミニマルの中に放り込んでみるのも面白そうです。

Pudova / Panic At the Disco

Panic At the Disco – YouTube

Pudova – Panic At the Disco (Original Mix) [Pudova Records] | Music & Downloads on Beatport

ブラジルのプロデューサーPudovaによるサイケデリックトランス
跳ね系リズムのストレートなサイケですが、笛やストリングスを用いたやけにアラビックなウワモノが独特。
ウワモノの足し引きによって展開が作られる構成は今時のトラックっぽい印象を受けます。
真面目過ぎず、かといって変過ぎずの丁度良いバランスを保っていますね。

Tommy Pulse / Arrival

Tommy Pulse – Arrival (Original Mix) [Genetic Vibration] | Music & Downloads on Beatport
(フル試聴なし)

オランダのプロデューサーTommy Pulseによるサイケデリックトランス
ソリッドで推進力のあるリズムと、オーバードライブアシッドのリフが絡み合う現行のメインストリームスタイルと言って良いトラック。
ビートの硬さを活かしてテックトランスと繋げても良い感じ。

Aktyum / Euphoria

MAHD0223 Aktyum – Euphoria [Psy Trance] – YouTube

Aktyum – Euphoria (Original Mix) [Maharetta Records] | Music & Downloads on Beatport

アルゼンチンのプロデューサーAktyumによるサイケデリックトランス
ダークで疾走感抜群のボトムにウワモノの細かい使い分けと、禍々しくもテクニカルさが光るトラック。
深夜に聴きたい度で言ったら今回紹介する中ではピカイチかもしれません。

Marc Deal, Fabio Fusco, Trip-Tamine / Wild Child

Fabio Fusco, Trip-Tamine, Marc Deal – Wild Child (Official Audio) – YouTube

Marc Deal, Fabio Fusco, Trip-Tamine – Wild Child (Original Mix) [Spin Twist Records] | Music & Downloads on Beatport

ドイツのプロデューサー3名、Marc DealFabio FuscoTrip-Tamineによるサイケデリックトランス
かなり風変わりな跳ね系リズムに男性ボーカルという、何となくボディミュージックを彷彿とさせる曲。
ベースのうねり方がかなり気持ち悪くて良いですね。
サイケ以外の使い方を模索した方がハマる確率が高いかもしれません。
尚、この音楽にしては尺が4分と短めなので、そこは要注意。

Sidewave / Binary Symphony

Binary Symphony – YouTube

Sidewave – Binary Symphony (Original Mix) [Psyfeature] | Music & Downloads on Beatport

ブラジルのプロデューサーSidewaveによるサイケデリックトランス
ややファットなアレンジのボトムにドライブ感のあるハイハットが加わり、推進力と重厚感を合わせ持った攻めっ気のあるリズムが聴けます。
・・・が、ブレイクでは全ての音が止まり、古典クラシック音楽トッカータとフーガのオルガンが鳴り出す、フザケっぷりが度を越している曲。
勿論、ブレイクが明けたら何事もなかったかのように元の展開に戻ります。
完全飛び道具枠。大好き。

Zanon / The Flute

Zanon – The Flute (Original Mix) – YouTube

Zanon – The Flute (Original Mix) [DistroKid] | Music & Downloads on Beatport

ブラジルのプロデューサーZanonによるサイケデリックトランス
フザけたサイケ2曲目。
例によってリズムや全体的な出音は現行のメイントリームに準拠したしっかりしたものになっていますが、ブレイクで無音になり、何が鳴ると思います?
曲名をご覧ください。そういうことです。
それも古典音楽で使われるオリエンタルなサウンド要員とかではなく、小学校で使っていたリコーダーに近い音で脱力感の方が大きいです。

そんな音がサイケのリズムに合うと思います?
合ってるわけないんですよね。音楽って本当に自由ですよね。

フザけた曲が続いたので爽やかな曲を聴いてデトックスしましょう。

Gadjon / Better

Better – YouTube

Gadjon – Better (Original Mix) [1db Records] | Music & Downloads on Beatport

ブラジルのプロデューサーGadjonによるサイケデリックトランス
ビートは一貫してサイケ、でもウワモノはピッチを高くした女性ボーカルとギターという、これもかなり変わった構成の曲です。
とはいえ全体的にサウンドがレトロ寄りということもあり、変ではあるのですが、纏まりがあります。
サイバネティックなサウンドが多いサイケとしての使いどころは難しいかもしれませんが、かなり気に入っています。

最後にこれもまたサイケデリックトランスのスタイルの1つである、速いテンポの曲を1つだけ。

Narxz, Quantiko / Crystal Dreamscape

Crystal Dreamscape – YouTube

Narxz, Quantiko – Crystal Dreamscape (Original Mix) [Black Out Records] | Music & Downloads on Beatport

スイスのプロデューサーNarxzと、イタリアのプロデューサーQuantikoによるサイケデリックトランス
テンポが速くなったことで音の密度も高くなり、より忙しいフレーズに聴こえますね。
とはいえ、開放感のあるパッドシンセやスペーシーなワンショットサンプル、フューチャーベース由来の可愛いサウンドが用いられており、終始アップリフティングで聴きやすい部類。
こういう明るくて速いサイケはかなり好きです。

これは完全に余談ですが、もしこういった系統の曲をお探しでしたらオススメしたいアーティストにCrazy Astronautという方がおります。
活動拠点はロシアで、今は1年に1曲出すか出さないかというリリースペースですが、ほぼ全ての曲がこの高速スタイル、しかも一部の曲はフリーダウンロードで公開されています。
例として1曲だけサクッと載せておきます。

Crazy Astronaut (with VG) / Funky Shit 2014

Funky Shit 2014 (with VG) | Crazy Astronaut | HOW2MAKE RECORDS

ブレイクであえてアコースティックなギターを使ったり、当時の流行であったワブルベースを用いたり、メインフレーズは一貫してアップリフティングだったり・・・何より実験的な要素が多いにも関わらずアングラ感がないという辺りが絶妙です。
丁度10年前の曲ですが、当時これを聴いたとき、かなり衝撃を受けました。
今でも全然好きです。

【次回】

そんなワケで今回はここまで。

次週11月28日は774Muzikさんが担当します。
では。

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【特集】Hardonize#45 プレイリストピックアップ - Resident’s Recommend 2023/11/09

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【近況】

あと他の方々も書いておりますが、次回Hardonizeの準備が着々と進行しております。
今月中には何かしらの情報が出せるのではないかと思いますので、16年目に突入しても引き続きHardonizeをよろしくお願いします。

【告知1】

予てよりお伝えの通り、11月25日(土曜日)に渋谷R Loungeで行われるハッピーハードコアの老舗パーティーの年末版、HAPPY JACK 忘年会MorphonicsさんとB2Bで出演致します。


未だに1回も打ち合わせが行われていないどころか、直近でMorphonicsさんとは会ってすらいません。
本当にぶっつけ本番の見込みが高くなってまいりました。
とはいえそれはそれで楽しみでもあるというのがB2B好きの悲しい性ですね。

【告知2】

そしてもう1つ、同日である11月25日(土曜日)に静岡COAで行われるテクノパーティー、MY WORLD出演致します。


東京⇒静岡の弾丸ハシゴとなります。何としても先のパーティーで生き残らねばならない。
共演者にTakayuki KamiyaさんNOMYさんBound Roundさんと、静岡開催なのに東京面子がめちゃめちゃ多い、不思議なパーティーです。
前回出演させて頂いた際にテクノからドラムンベースまでプレイしたのが気に入って頂けたようなので、今回もしっちゃかめっちゃかなクロスオーバーを目指します。
近隣の方は是非。

【Hardonize #45 トラックリスト】

さて、前回M3特集だったこともあって1ヶ月近く前の話になってしまいましたがHardonize #45の話。
自分はこの日ゲストのDJ KITAさんにバトンタッチする座組となっておりました。
DJ KITAさんの本職がハードハウスであることは分かり切っているのでそこには踏み込まず、
その上でハードハウスの要素を感じさせるトラックを多めに使うことを意識しました。
その結果かなりネタモノ多めのはっちゃけた感じになり、結果として前回触れた通りBizarre Inc / Playing with Knivesが3回かかるという・・・その口火を切ったのが僕ということになります。

大まかには
テクノゲットーテックディスコガラージレイヴドラムンベースサンバメロディアステクノ
古めの曲をちょいちょい織り交ぜることができたのも個人的に楽しかったですね。

全容はこちら。

No Artist Trackname Link
01 Ejeca Sunburst Beatport
02 Kettama Found My Angel Beatport
03 FJAAK Give It To Me Beatport
04 Sugur Shane Pump (Alex Autajon Remix) Beatport
05 DJ Funk Pump Dat Ass Down bandcamp
06 L’Etranger, DJ Jayhood Get To Know (Doppie’s Mongolodub) YouTube
07 DAVE ARMSTRONG SOMETHIN’ LIKE DIS (DA’S FLOORFILLA MIX) YouTube
08 Mark Knight, Darius Syrossian, Prospect Park Get This Feeling Beatport
09 Coach Roebuck On My Way To The Stars (Patrick Wayne Remix) Beatport
Acapella tofubeats feat. 藤井隆 ディスコの神様 (Acapella) YouTube
10 Kyle Pound Makin’ Moves Beatport
11 MathMan DubPlate #8 – One More Dub SoundCloud
12 MC SPARKS & MC KIE FLY BI (REMIX) YouTube
13 JC VILLAIN VOODOO PEOPLE (GARAGE EDIT) SoundCloud
14 Crystal Waters Gypsy Woman (DieMantle RaveYard Mix) YouTube
15 Sikka Creeping Out Beatport
16 SL2 On A Ragga Tip (Original Remastered) Beatport
17 DJ Jedi Go! Beatport
18 DANNY BYRD GOOD LIFE YouTube
19 High Contrast Rez Beatport
20 Jonny L Hurt You So (Ed Solo & Dope Ammo VIP Remix) Beatport
21 HyperJuice Crashed in Icy 試聴なし
22 MTKN ghetto samba (DJ Heero Yuy booting) 試聴なし
23 Bellini Samba De Janeiro (BAUGRUPPE90 Edit) SoundCloud
24 Faster Horses You’re In My System (Sport Mix) SoundCloud
25 Househeadz Bang The Box Beatport
26 Sound De-Zign Happiness Beatport
27 Bootek Dj’s Strings Of Life Toolbox
28 Kettama 1997 Beatport
29 Pulse Code This Is Acid Beatport

例によって数曲かいつまんでご紹介します。

【曲紹介】

03 / FJAAK / Give It To Me

FJAAK – Give It To Me (Original Mix) [FJAAK] | Music & Downloads on Beatport

ドイツのプロデューサーユニットFJAAKによるテクノ
彼ら特有の極太キックの4つ打ちにブレイクビーツの乗ったパワフルなリズムに、オーセンティックなテクノのリフが乗ったトラック。
(ピッチを落としたInner City / Good Lifeのサウンドに似ている気もする。)

ある種リフがシンプルだからこそ、このインパクトになっていると言えます。
この手のスタイルの曲を聴けば聴くほど、FJAAKの曲はズバ抜けているなと思い至るばかりです。

05 / DJ Funk / Pump Dat Ass Down

Pump Dat A** Down | DJ FUNK

アメリカのベテランプロデューサーDJ Funkによるゲットーテック
ベースも兼ねた太いキックと存在感のあるハイハットやクラップのリズム、シンプルなワードのボイスサンプルにシンプルなシンセリフ、これらの押し引きによって展開が作られる曲。
とにかくラフでエロティックなサウンドによって構成されているのに4つ打ちという、何とも言えない独特さはこの音楽の強みの1つですね。

ちなみにDJ Funkはこのジャンルの代表格と言っても過言ではない大ベテランであり、30年のキャリアを持ちながら未だに現役で活動しているアーティストです。
今年に入ってからbandcampのアカウントを立ち上げ、今まで配信されていなかった過去曲の大量公開を始めているので、是非以下URLからご覧ください。
Music | DJ FUNK

07 / DAVE ARMSTRONG / SOMETHIN’ LIKE DIS (DA’S FLOORFILLA MIX)

DAVE ARMSTRONG / SOMETHIN’ LIKE DIS (DA’S FLOORFILLA MIX) – YouTube

カナダのプロデューサーDave Armstrongによるディスコ
フィルターを織り交ぜたギターの音がファンキーであると同時にほんのり哀愁を感じさせる、個人的にはかなり刺さるフレーズが特徴的。
ベースのグルーヴや、金物ハイハットの推進力など小気味良さもあるこのバランスが絶妙です。

かつて特別連載 – 第3回:ディスコ編に於いて取り上げたこともある曲で、個人的には出会った当初からずっと好きな1曲だったりします。
未だにヴァイナルしか出ていないのですが、今年に入ってからヤフオクで見つけて買いましたという報告を受けました。

10 / Kyle Pound / Makin’ Moves

Kyle Pound – Makin’ Moves (Original Mix) [Ammo Recordings] | Music & Downloads on Beatport

イギリスのプロデューサーKyle Poundによるアッパーハウス
ネタ元であるThe Pointer Sisters / Dare MeR&Bの大名曲であり、
特にハウスディスコに於いては散々サンプリングされているので耳に覚えのある方もいるのではないでしょうか。

ソウルフルなボーカルと煌びやかなシンセ、そして隙間を活かした跳ね感のあるリズムの組み合わせが一貫して続くアップリフティングなトラック。
ファンキーでポジティブなハウスディスコが好みの方に強くオススメしたい1曲です。

12 / MC SPARKS & MC KIE / FLY BI (REMIX)

Teebone ft MC Kie & MC Sparks – Fly Bi (Unknown 4×4 Remix) – YouTube

リリース年度、及び制作者不明のベースライン
原曲ガラージのクラシックとして有名で、数々のリミックス、サンプリングに用いられていますが、
これは所謂ホワイト盤と呼ばれる、何も情報が載っていないヴァイナルに収録されていたものになります。
太いベースラインと4つ打ちのビートを主軸に置いた推進力の高いリズムに、いなたいラップの絡みがワルくもありつつ、ファンクネス指数も高い。
汎用性とインパクトという側面で見ても申し分ない絶妙な1曲です。

17 / DJ Jedi / Go!

DJ Jedi – Go! (Original Mix) [Jedi Recordings] | Music & Downloads on Beatport

イギリスのプロデューサーDJ Jediによるレイヴ
これがこの日Bizarre Inc / Playing with Knivesが3回かかる発端となった曲です。
ピアノフレーズが連打になったことでよりアグレッシヴさが増している、インパクト満点のアレンジ。
こういう4つ打ちとブレイクビーツが混ざり合ったリズムも好みで、未だにレイヴを聴き続けている原因の1つです。

19 / High Contrast / Rez

High Contrast – Rez (Original Mix) [All Around The World] | Music & Downloads on Beatport

イギリスのベテランプロデューサーHigh Contrastによるドラムンベース
曲名の通り、Underworld / Rezネタ。
とはいってもHigh ContrastUnderworld / Scribbleのプロデュースに携わっていたり、
アーティストとしてHigh Contrast (ft Tiesto and Underworld) / The First Note Is Silentという形で大々的に競作を世に送り出しているので、この曲は半ば本家公認のリミックスとして受け取られているフシが強く見受けられます。

あの複雑なフレーズがドラムンベースの速度とリズムにハマるようにアレンジされているのがビックリポイント。
それも展開を経るごとにスケールの長いストリングスやパッドがどんどん重なっていき、重厚感、疾走感、高揚感、開放感が次々押し寄せてくるので圧巻です。
いつかHardonizeで使いたいと思っていた曲だったので、今回ようやくといった感じです。

23 / Bellini / Samba De Janeiro (BAUGRUPPE90 Edit)

Stream Bellini – Samba De Janeiro (BAUGRUPPE90 Edit) by BAUGRUPPE90 | Listen online for free on SoundCloud

ドイツのプロデューサーユニットBAUGRUPPE90によるテクノ
タイトル通り、Samba De Janeiroネタです。
あのフレーズをフィルでちょっとだけ使ったあと、ほぼリズムだけのパートが繰り出される展開がパッパラパー指数激高で大変良い。
うねりのあるベースフレーズを軸に、随所にパーカッションが差し込まれたリズムから漂う生っぽさもまた特徴的です。

この曲は2021年末にフリーダウンロードで公開されたもので、今見たらまだ継続されているようなので、持っていない方は以下URLから是非お早めに。
Bellini – Samba De Janeiro (BAUGRUPPE90 Edit) | BAUGRUPPE90

26 / Sound De-Zign / Happiness

Sound De-Zign – Happiness (Original Mix) [Armada Music] | Music & Downloads on Beatport

オランダのプロデューサーユニットSound De-Zignによるメロディアステクノ
MCの部分はTodd Terry / Reach Out PreacherShena / Let The Beat Hit’ Emをサンプリングしたビッグチューン。
リリースは2000年なのですが、ハウステクノトランスが混然一体となった当時のバリアレックスタイルがめちゃめちゃ現れている曲としてモロ好みです。
これをかけた際にDJ KITAさんがアガってくれたのも印象深い出来事でした。

28 / Kettama / 1997

Kettama – 1997 (Original Mix) [Steel City Dance Discs] | Music & Downloads on Beatport

アイルランドのプロデューサーKettamaによるメロディアステクノ
ややラフなビートに推進力のある16分刻みのハイハット、スペーシーなパッドシンセと残響音強めの女性ボーカル、そしてメインフレーズとなるトランスを彷彿とさせる開放的なシンセと特徴のある要素がてんこ盛りの曲。
今回はメロディーものの流れで使いましたが、ハードな流れからでも全然噛み合いそうな汎用性の高さも抜群に好みです。

実はこの日の2曲目に同EPに収録されているKettama / Found My Angelというトラックを使用しており、同じセットの中で同作品から複数曲使用したのは自分の中ではかなり珍しかったりします。
それくらいここ最近の彼の作品はツボに入ることが多いので、この手のシリアスさより楽しさを感じられるメロディアステクノが好きな方は是非チェックしてみてください。

【次回】

そんなワケで今回はここまで。

次週11月14日は774Muzikさんが担当します。
では。

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