こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
【告知1】
予てよりお伝えしておりました、次回のHardonize 静岡編のラインナップが公開となりました。
東京から我らがハードグルーヴマイスターHomma Honganjiさん、そして現地静岡のプレイヤー、SHIGeさんとVITAMINさんをお招きしての開催となります。
SHIGeさん、VITAMINさん、共々静岡の小箱から野外レイヴまで多岐に渡るフィールドで活動している方なので、ハードテクノに限らず、テクノ~ハウスにかけて幅広くフォローされております。
参考までに彼らのMIXはこちら。
Stream DJ SHIGe Resonation MiX by CITDC | Listen online for free on SoundCloud
Stream DANCE AGAIN BACK 2022 by VITAMIN | Listen online for free on SoundCloud
SHIGeさんのプレイはソリッドなテクノの中にふと湧き出る旋律を大事にしている印象があり、テクノに於けるスムースなMIXを持ち味としている印象です。
一方のVITAMINさんはインパクトの強いアンセムトラックを交えつつ、テクノ~ハウス~レイヴを股に掛けたバリアレックなスタイルが特徴的のプレイヤーで、
この2名、なんというか先日携わらせて貰ったBUZZx3のレジデント両名に近いものを感じます。
ということはHardonizeとの相性もかなり良い筈なので、会場となる静岡COAに常設されたFunktion-Oneのスピーカーに似合うハードテクノを揃えて臨みます。
日にちは05月18日(土曜日)、14時からとなります。
静岡COAにて皆様のご来場をお待ちしております。
【告知2】
今週末03月16日(土曜日)に早稲田茶箱で行われるオールジャンルパーティー¡¡SAKE!! vol.4に出演致します。
【告知】
??!!SAKE!! vol.4??
??3/16(Sat) 15:00?21:00
??音楽喫茶 茶箱@早稲田
??2000yen(with 1D)
??要フォーム予約DJがセレクトした音楽と日本酒を楽しめるパーティ!!SAKE!!やります!
今回は総集編的なDJ陣??
そしてなんと新政酒造(@aramasayamayu )様から協賛いただいての開催です! #SAKE0316 pic.twitter.com/wHLnqWYSOy— 12_1(トニー) / Wowl (@12_1) January 26, 2024
ありがたいことに現在のところ準レギュラーとなっている日本酒にスポットを当てたパーティー。
当日は出演者が一押しの日本酒を持ち寄り、ご来場者はどなたでも飲めるようなシステムになっております。
僕も何本か持って行く次第なので、お口に合うと嬉しいですね。
出演者には錦糸町の日本酒飲み放題バー、LITTLE SAKE SQUAREの店長mizmさん、先週も遊びに行った渋谷のクラブ、Another Dimensionの店長HOLLYさん、そして我らが早稲田茶箱の店長エージさんという、店長3連星が控えております。
テクノ的にはTobyさんやTakayuki Kamiyaさんなども出演する本当にジャンルレスなパーティー。
まぁ難しいことは良いから日本酒を飲めばいいんだよ!という主宰のヘベレケっぷりが既に漂っております。
お気に入りの音楽と日本酒を探しに是非お越しください。
【告知3】
今週末03月24日(日曜日)に早稲田茶箱で行われるベースミュージックやブレイクス、レイヴにスポットを当てたパーティーdouble-thinkに出演致します。
【event】
『double-think』
–#DPRSDuo another layer.-
at 早稲田 音楽喫茶 茶箱???03/24(sun) 14:00-
??\2,000 (incl. 1d)
??https://t.co/9AquSutFdc>DJs
Wowl a.k.a. 12_1
TAK666
kokou
cartaxsdhizumi (DJ Set)
NikolDubYuka
trydelta (ex.tRAIN deLAY)>pop up
脳下垂体第二図画制作室 pic.twitter.com/j2AWZLzPJ4— DubYuka (@dxbyxkx) February 24, 2024
2020年に行ったHardonize #37に公募企画を勝ち抜いてご出演頂いたSILENT TALKERの2名、DubYukaさんとtrydeltaさんによるブランニューパーティー。
時にアッパーだけど時にシリアスというこれらの音楽が見せる二面性がテーマとなっており、好みのコンセプトなので腕が鳴ります。
面子もこれまで別々のところで会っていた方々が一堂に介すみたいな印象があり、意外性と同時に彼ららしさも感じられました。
そしてこれらの音楽は大きな音で聴いてこそ醍醐味を発揮するので、それを最大限に叶えてくれる早稲田茶箱という環境は本パーティーにピッタリだとも思っています。
グッドバイブスとドープマインドを体感しに是非お越しください。
あと03月30日(土曜日)に奥多摩OKUTAMA+で行われる第2回 桜逢祭も出演します。
昨年に引き続き、TAKAMIさんとTakayuki Kamiyaさんとの3人タッグで臨みますが、長くなってきたのでまた次回。
【今回のお題】
さて、当連載に於ける自分の回ではハードテクノのサブジャンルにテーマを絞り、その中のオススメ楽曲について取り上げていく形式となっております。
ちなみに、前回までは3回に渡ってフリーダウンロード特集を行っておりましたので、ご興味のある方は是非ご参照ください。(1) / (2) / (3)
ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。
ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。
今回取り上げるサブジャンルは
です。
特別連載に於いては第4回に取り上げた、パーカッションリズムを取り入れたハードテクノであり、のちにハードグルーヴが生まれる土台となったサブジャンルの1つです。
2000年代はイギリスやスウェーデンを中心に数多くのアーティストによって発展を見せていた音楽ですが、現在はパーカッションリズムが近縁のサブジャンルであるところのハードミニマルやハードグルーヴの要素の1つとして吸収されたことで、殊更スポットが当たることが無くなってしまった音楽でもあります。
加えて、現行の主要な配信サイトに於いてもカテゴリーとして独立されていないため、ピンポイントに掘り当てるのがかなり難しいのもこうした原因の1つになっております。
ではなぜ今このサブジャンルを取り上げるかというと、
直接の関係は無いのですが先週TREKKIE TRAX presents Hodgeに遊びに行ってHodgeのプレイを聴いたわけです。
元々彼のちょっと偏屈なビートアプローチが好きで、テクノ~ディープベースの中間点として個人的にも注目していたので念願叶ったというところではあるのですが、
そのプレイの内容が先のテクノ~ディープベースに加え、レイヴやブレイクス、果てはヴォーグやジャージークラブといった土着の民族音楽をシームレスに繋ぐ類を見ないものであり、かなり感動しました。
特に土着音楽の部分が強く印象に残っていたので、その日以来、パーカッションや民族楽器を用いた曲を重点的にDIGした結果、気付いたらハードトライバルも観測範囲に現れたので熱の高いうちにまとめようというのが経緯になります。
時にパーティーは終わった後にもその影響を強く残しますから、皆さんもできるだけ夜遊びしましょうね。
と、前置きが長くなりましたが連載ポリシーに則り、ピックアップしたものについてはここ1~2ヵ月の間にリリースされた新曲に該当するものに絞っております。
では新作ハードトライバル紹介いってみましょう。
【曲紹介】
KAIPE – Jazz Therapy (The Miller Remix) | KAIPE, The Groove Room, The Miller | Rave Your Soul
スウェーデンのプロデューサーThe Millerによるハードトライバル。
複数種類のパーカッションとグルーヴ感のある深めのベースによるリズムループが主体のトラック。
目立ったウワモノもないストロングな構成で、ハードトライバルの基本形といった感じ。
ついでにThe Millerの曲でつい先週リリースされたこちらも良かったので合わせてご紹介。
Doom | The Miller | AnalyticTrail
こちらもひたすらパーカッションリズムが反復しているタイプのもの。
ベースフレーズが規則的な2拍ループなので、先の曲より推進力に特化している印象があります。
アルゼンチンのプロデューサーHERSによるハードトライバル。
重心の低い2拍ループベースと手数の多いパーカッションリズムによってドライブ感を確立しているトラック。
シンプルなシンセが乗っていますが、こちらも基本的にはリズムがメインになっており、シンプル且つソリッドな感じです。
スロベニアのプロデューサーTineXによるハードトライバル。
より強調されたボトム+パーカッションサウンドに、ボイスループやシンセも乗っかって高いファンクネス指数をマークしている曲。
ハードグルーヴの導入としても使えそうです。
First Day Of Life | Dynamic Forces | Planet Rhythm
イタリアのプロデューサーユニットDynamic Forcesによるハードトライバル。
厚みを増し、どっしり構えたリズムを主軸に置いたトラック。
南米音楽のブラスを意識させる規則的なシンセサウンドも特徴的でインパクトあります。
オランダのプロデューサーDJUSによるハードトライバル。
この曲はパーカッションリズムに加えてハイハットも強く鳴っており、かなり強烈なドライブ感を生み出しています。
更にはブラスやラップのサンプリングも使われていて終始ご機嫌な雰囲気を纏っているのも異彩を放っていますね。
イギリスのプロデューサーTSVIによるテクノ。
これまで紹介したトラックと異なり、圧の強いメインストリームテクノ寄りのビートを採用、しかしその上に土着感満点のシンプルなシンセが乗っているのが独特です。
極めつけにブレイク後から入ってくる3連符パーカッションリズム。
作り手の出身地、イギリスの感じを一切感じさせない仕上がりになっており、気持ち的には結構やられました。
Broken Toys [wild hard tribal techno mix] | Coaxial Veins | Beryllium
国籍不明のプロデューサーCoaxial Veinsによるインダストリアル。
ローファイで若干ノイジーなビートをメインに据えた、かなりアングラな印象を与えてくるトラック。
中盤以降、低音を含んだタムのリフによって展開が作られていくのですが、これがまた呪術的で暗く、妖しい雰囲気に一役買っています。
前半は4つ打ち、後半はブレイクビートとハッキリ分かれた構成もかなり変な感じ。
Afternoon Blaze (Jensen Interceptor Remix) | Phoebe | Discos Extendes
オーストラリアのプロデューサーJensen Interceptorによるブレイクス。
こちらもかなり粗っぽいビートが特徴的で、前半パートはその上をパーカッションリズムと間隔の詰まったボイスループによって構成されています。
ブレイク以降はガラっと雰囲気が変わり、増幅されたベースラインを前面に推し出したグライムのような展開に変わります。
テクノ~インダストリアル~ベースラインに跨った、かなり技巧派トラック。
Hockins – Tatooine (Homma Honganji Remix) [Tribal Pulse] | Music & Downloads on Beatport
我らが日本のプロデューサーHomma Honganjiによるハードトライバル。(Hardonize #46.5よろしくお願いします!)
氏が強みとする厚みのあるボトムと手数の多いパーカッションリズムをそのまま引き継いだ非4つ打ちスタイルの曲。
この手の非4つ打ちテクノの中でもかなりの重厚感を醸し出している気がしますが、とはいえハイハットは4つ打ちのパターンをキープしているので、4つ打ちの流れにアクセントとして使うのも全然アリです。
拍の頭にレイヴスタブっぽいサウンドを取り入れているの珍しくないですかね?
Hertz – Context (Original Mix) [Tronic] | Music & Downloads on Beatport
スウェーデンのベテランプロデューサーHertzによるテクノ。
yudukiボスきってのお気に入りレーベルTronicのニューリリースは、きめ細かいパーカッションリズムにエモーショナルなシンセが炸裂する泣きのトラック。
ここ1~2年のテクノのトピックとして、リフがメインのトラックが増えているというのがありますが、こうして大手レーベル、そしてベテランアーティストがこういう曲を手掛けるとより実感として得られますね。
個人的には90年代の自由で楽しい雰囲気が戻ってきている気持ちになれるので、チャラいと言われてもこういうのは大好きです。
【次回】
そんなワケで今回はここまで。
次週03月19日は774Muzikさんが担当します。
では。