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今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2016/12/22

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

世間はクで始まってスで終わるイベントで賑わっております。
更に今年は3連休とあって一度街へ出ればお祝いムード一色。
凄いね、なんでこんな時にHardonize唯一の独身男性たるワタクシが筆を取っているのか、神様は残酷なことをするものです。
まぁ予定なんてないんですけれどね。予定は白紙!これぞホワイトクリスマス!

ひとしきり自暴自棄になったところで(あー楽しい)、そんな日にこの記事を読んでいる人たちもまたワタクシの同類だと信じたい。
そう、我々は仲間なんだ!
他のレジデント3名と違って独身を貫き良い子にしてたそんなハードテクノスキーのためにワタクシ自らがサンタクロースとなってプレゼントを差し上げようと思います。
今回のテーマはいつものアーティスト縛りではなく、
フリーダウンロード!
配信サイトのチャートを追いかけているだけでは出会えないブートレグ、オリジナル楽曲の中からこの1年くらいで出たハードテクノを中心に紹介します。
文無し貧乏でもハードテクノDJは出来る!即ダウンロード推奨!

NEOCORTEX (n3oc0rt3x) / BOOM! SHAKE THE ROOM! (Hard Tech Remix)

曲名通り、DJ Jazzy Jeff & The Fresh Princeの有名曲ネタものアシッドテクノ。
これつい先月の公開です。2016年になってもこのサンプリングは使われ続ける運命にあるようで。
元ネタのテンションそのままに小気味良いハイハットとTB303の音が疾走感増し増しです。
軽過すぎず重過ぎず、一方でインパクト大と云うことでスタート、ピーク、オチ、どの場面でも『使える』トラックとなっております。

Shaft / Mambo Italiano (Whesso Hardgroove Mix)

こちらも有名曲サンプリング。元ネタとなっているShaftがこれを出したのは2000年ですが、更に元を辿ると1954年のRosemary Clooneyによるジャズですね。
ラテンボーカルそのままにハードグルーヴのリズムがナイスマッチ。と云うかこの出来なら普通に売っててもおかしくないレベルです。
個人的には2度目のブレイクでレゲエダブっぽくなる辺りヒネりが効いてて良いなぁと思います。
書いてて思いましたが、レゲエネタとかハードテクノにあっても良いのにあんまり聴かないですね。テンポ的にも倍速でバッチリ合うのになぁ。

John Askew / Chop Salad

タイムリーなことに先週出たやつ。リリースほやほや。
太いベースに金物リズム、そして裏打ちのレイヴオルガンが延々鳴り響いている中、エフェクトやシンセが細かくプログラムされた牽引系のトラック。
John Askewは壮大なブレイクを含むメインストリーム系のトランスを主に作っているんですが、この曲に関してはハードテクノに大いに通用するところがあります。
と云うか普通に派手カッコ良い。最近のトランスの人は低音の処理がべらぼうに上手いと噂されてますが、こうやって別のジャンル作ったのを聴くとよく分かりますね。

Coldplay / Clocks (SPEKTRAL Remix)

今回これだけ去年の曲です。でも使っている人いないし紹介したかった。
これも見たまんまのネタ使い。哀愁漂うメロディーをそのままに低音寄りのリズムを加えた仕上がりとなってます。
どんなに汚いDJしてもこれをオチに使えば綺麗に〆られそうなそんなトラック。こんなこと書くとまたボスに怒られるかな。いや、既婚者だし。ウツワでかいっしょ。
音圧とテンポ的にちょっと早回しすればシュランツからも繋げられそうですね。

Hina vs Jeff Robens / Michi (DJ ATT Crazy Mashup)

今年の音楽的重大ニュースの中に間違いなく宇多田ヒカルのカムバックが含まれることに否を唱える方はいないと思いますが、
早速それをネタにしたブートレグが出てくるところまで予想した人は少なかったでしょう。
作ったのは『Datura』、『BUZZx3』と云った東京のテクノパーティーを率いているDJ ATT氏。
そんなDJ ATT氏のSoundcloudで展開されているのが『CRAZY MASHUP』と題されたマッシュアップであり、この曲が71作目。しかも今尚ナンバリングを更新中。
本当にいつもHardonizeレジデントがお世話になっております。ありがとうございます。

Northern Lite / Go Whit The Flow (Omega Drive I Can’t Wash You Off My Skin Rework)

当パーティー的には言わずと知れたアーティスト、良質ハードグルーヴを凄い勢いで量産する男、Omega Driveです。
彼も時たまブートレグを作ってはこうやってSoundcloudに投稿してます。その傍らでツアーもこなすし、一体いつ寝ているんでしょうね。
この元ネタになったNorthern Liteはドイツのエレクトロニック・ロックバンド。
どこかで見たことがある名前だと思った方は『WIRE02』のラインナップを見てください。ちなみにこの曲のPVも日本が舞台になってます。
原曲のリズムがストンプ系なのをそのままリミックスにも活かした作りになってますが、Omega Driveの作風としてはレアっぽい気もしますね。

ちなみに、写真に写っているのはOmega Driveとその奥さんです。尚、この2人の間には2人の子供もいます。
さてここで冒頭に立ち返りましょう。ハードテクノは文無し貧乏でもDJができる一方で、どうやら幸せな家庭を築くこともできる音楽のようです。
さあ問題、これを最後まで読んだあなたは一体どちらサイドにつくことになるのでしょうか?

はいはいメリークリスマス!終わりだ終わり!
次週12月27日は774Muzikさんが担当します。既婚者の!子持ちの!


今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2016/12/08

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

一昨日更新された我らのボス、Yudukiさんが遂にご結婚されたとのことでHardonizeに於ける独身はとうとう私1人になってしまいました。
思い返せば今年もかなりの結婚ラッシュでしたね。みんなちゃんと収まるべきところに収まっていて良い人生だなとほっこりするばかりです。
どうかいつまでもお幸せに。

さて前回はハードテクノと近いハードダンスにトピックを当てましたが
関連して『ハードテクノ・ミーツ・何か』を考えたときに何が思い浮かぶでしょうか?
ハードテクノ+ディスコ、ハードテクノ+トライバルであるところのハードグルーヴや、ハードテクノ+トランスであるテックダンスなどはHardonize的によく使われており、このブログでも度々紹介されているので想像しやすいでしょう。
明確なカテゴライズこそないものの、私やYudukiさんなんかはハードテクノ+ベースラインみたいなキワモノ曲もしばしば使いますね。

さて、それでは問題。
ハードテクノ+ハードコアは一体どんな音でしょう?
シュランツ?半分正解ですがそれだけではありません。
と云うわけで今回はそんな音の作り手であるこの人をご紹介。

【Kwadratt】

Kwadratt

https://www.facebook.com/kwadratt.fanpage
https://soundcloud.com/kwadratt

ロシア、ヤロスラヴリ出身のクリエイター/DJ。
聞き慣れない地名ですが、歴史ある聖堂が数多く立ち並び、世界遺産にも登録されている一方で工業が盛んな河港都市でもある、歴史と産業が共存する場所です。
音楽も盛んなようでジャズからハードロックまでこの地の出身者がいます。
中でも面白かったのはEDM+ハードロックっぽい音を出しているFail Emotionsと云うバンドもこのヤロスラヴリで結成されたんだとか。

何回か来日経験もあって、このPVなんか思いっきり東京の街中でギター弾きまくってると云うもの。

初手から大幅に本筋と逸れていますが、ともかくロシアの音楽と云うのはこのように『何かがおかしい。』、もっと端的に表現するならば『変』な音楽を作る国の代表格みたいなところがあると個人的には思ってます。
サイケデリック・トランスもブレイクコアもドラムンベースもそう、ロシアのクリエイターにはイカれた曲を作るクリエイターがとても多い。
このKwadrattも間違いなくその一角です。手始めに優しめの曲から紹介。

Kwadratt / Decision

Kwadratt / Reborn

Kwadratt / Embalming Fluid

見事に90年代テクノ感漂ってますが、ここ2年程でリリースされた曲です。
それユエ、ハードミニマルとしては非常に組み込みやすい。
この辺はFreakAudium RecordingsやClimax Labelと云った現行のハードテクノレーベルから出ており、前者は本間本願寺さんも曲提供していた過去があります。
と云うわけでちゃんとハードテクノを作っている人として認識して頂けたと思います。次はハードテクノではない曲をご紹介。

Kwadratt, DJ OleG / Monochrome

渋っ。見事なまでにテックハウスですね。
上の曲と比べて音数も減ってるしテンポも落ちてるし前のめりなグルーヴ感も消えてますが、紛れもなく同じ人が作ってます。
ちなみにこの共作相手であるDJ OleGもまたロシアのクリエイター。
仲が良いのかこの2人でエレクトロからミニマルまで多くリリースしており、中でもTechniqueと云う曲は多くのコンピレーションに収録されております。

とまあ渋い方面はこんな感じ。
それでは180度Uターンをしてエグい方面に参りましょう。

Kwadratt / Hard Reset

嘘でしょってくらいの音密度を誇るシュランツ。ひたすら無機質で暴力的な音圧がループしてます。
この手のトラックはDatablenderやSounds Diabolicと云うレーベルからリリースしており、双方とも日本からK-HoleさんやAsinさんが加わっているのでご存知の方も多いのでは。
更にダメ押しで最後に1つ。

Kwadratt / I am Pain

おかしい。完全に頭おかしい曲です。ハードコアのテンポを保ったシュランツ。
ハードテクノが持つ繰り返しの展開こそ維持しているものの、ここまで来ると別の何かとも言えなくもない。
ちなみに、更に理解できないこととしてBPM200オーバーの曲も作ってるんです。ええこの調子で。

如何でしたしょうか?
ハードテクノ、テックハウスからハードコアまで紹介してきて、しつこいようですが全部同じ人の作品です。
そこそこ多く音楽を聴いてきた自負はありますが、こういったスタイルで多様な音楽を表現した人はこのKwadrattくらいのものでした。
〆はあの国を評価するに相応しいお決まりの台詞で終わりたいと思います。
おそロシア。

次週12月13日は774Muzikさんが担当します。今回はこれにて。