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【特集】『M3-2022春』同人テクノ:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2022/04/28

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【告知】

先週もご報告の通り、次回Hardonizeの日程が決まっております。


07月16日です。

グストについては追って情報公開致しますので引き続きご愛好の程、よろしくお願いします。

あと個人的な出演機会ですが、今週末04月30日に渋谷Another Dimensionにて行われる『¡¡SAKE!!』というパーティーにお招き頂きました。


その名の通り、日本酒にスポットを当てたパーティーで出演者もみんな日本酒好き。
あまつさえ1人1本ずつ選りすぐりの日本酒を持ち寄り、注文可能なメニューとして当日提供します。
先日選定を終えたところなのですが、ご来場者に気に入って頂けるかどうか、結構ドキドキです。
DJに関しては多分いつも通りハチャメチャです。
透明なお水が好きな方は是非お越しください。

【今回のお題】

さて、先週末は同人音楽即売会M3でした。
釣果はこんな感じ。


前回とほぼ同数くらいだと思います。
おかげでこれらの取り込みには丸1日かかりました。
今まで知らなかったサークル、レーベルに興味を持ってしまうとつい喜んで大量購入しがちなんですけど、こればっかりは止められそうにありません。

というワケで、今回のM3でゲトった中から一部を紹介していきたいと思います。
当連載に於いて11回目となるM3特集です。

前回M3-2021秋特集はこちら。

【特集】『M3-2021秋』同人テクノ:今週のオススメハードテクノ - Resident’s Recommend 2021/11/11

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

それより以前の特集はこちらになります。
2021春 / 2020秋 / 2020春 / 2019秋 / 2019春 / 2018秋 / 2018春 / 2017秋 / 2017春

これまでと同様、表記順は『【アーティスト名】 / 【リリース名】 [【サークル(レーベル)名】]』でテクノ的オススメをメインに、あといくつか個人的趣味で挙げていきます。

それでは

『M3-2022春』で買った同人テクノ

いってみましょう。

【曲紹介】

本間本願寺 / トライバルかおる! [ビッグファイア]

本間本願寺/トライバルかおる!【Preview】 – YouTube

我らがハードグルーヴマスター、本間本願寺さんがまたやってくれました。
このふざけきったタイトルとジャケット(元ネタ)に反して100%ハードトライバルという、おそらく同人音楽史上ハイパーレアな作品。
少なくとも2022年のテイストではない。
どの曲をとっても手数の多いパーカッションリズムと厚いベースラインに支えられた太いグルーヴを奏でており、フロアユース度は抜群。
是非何らかの手段で手に取ってもらいたい1作です。

個人的な好みはパーカッションリズムに加えてラテン系のボーカルとブラスのサンプリングが乗ったファンクネス全開の5曲目、タイトル無し
(というか全曲タイトル無し。)

公式サイト:https://soundcloud.com/homma_honganji

ところでこれはM3とは全く関係が無いのですが、Omega DriveMr. Rogといったハードグルーヴシーンのベテランアーティストが中心となって今年設立されたレーベル、Not Answer For Thisのニューリリースが本間本願寺さんの作品なのですが、前代未聞のテレビ探偵団のオープニングネタハードグルーヴです。

Homma Honganji / TV Detectives Club

TV Detectives Club (Original Mix) by Homma Honganji on Beatport

この曲の存在そのものに『嘘だろ!?』って言いたくなること以上に、この曲が海外レーベルからリリースされており、普通に配信サイトから購入可能という状況にも『嘘だろ!?』と言いたくなる作品。
絶対外人に伝わらないし、ホント何やってんのあの人。
それでもリズムはバッチリ本間本願寺節全開なのが憎い。
ナードコアのハードグルーヴだから・・・ナードグルーヴ?

Homma Honganji / Solarqueen [秋葉原重工]

Stream AHIDG03 – Solarqueen by Akihabara Heavy Industry Inc. | Listen online for free on SoundCloud

続いてこちらも本間本願寺さんのリリース。
こちらは真面目な本間本願寺さんというか、ストイックな本間本願寺さんの作風が味わえます。
どの曲もピアノやシンセを軸にしたフーレズを活かしつつ、厚いアレンジが施されたリズムと絡まりハード且つメロウなハードテクノに仕上がっております。

個人的な好みはシンプルなシンセでなぞったラテン風味なフレーズとバッキングピアノの絡みが気持ち良い2曲目、Moonseed

でもってこの作品は本間本願寺さんのオリジナル曲3つに加え、豪華陣営によるリミックスが10曲収録された大ボリュームな内容となっております。
TAKAMIさん、Seimeiさん、Nhatoさんといった各シーンを代表する面々が集う中、我らがHardonizeから774Muzikさんが抜擢されております。
往年のハードトライバルフレーバー漂うリミックスで良かったですよ。
あとbassmicrobeさんのリミックスが原曲のトライバルリズムを活かした変わり種ベースラインになっていて大好物でした。

公式サイト:https://www.ahiweb.info/
作品購入:Solarqueen | Homma Honganji | Akihabara Heavy Industry Inc.

Kouki Izumi / Germanium Stone EP [technoA]

Stream [PREVIEW]Germanium Stone EP snippet by Kouki Izumi (Aramitama / technoA) | Listen online for free on SoundCloud

毎度真っ暗闇で硬いビートのテクノを手掛けているKouki Izumiさんのニューリリース。
飾り気のない、無機質なサウンドの反復によって構成されたトラックが多く、現代のハードめなメインストリームテクノに程近いものがメインですが、テックハウス非4つ打ちテクノもそれぞれ1曲ずつ入っていて手腕の幅広さも感じられるEPとなっております。
特にKouki Izumiさんの非4つ打ちテクノはストイックなダブステップブレイクスといった別ジャンルとの合間を良い感じに埋めてくれるので、僕のようなクロスオーバープレイヤーにはありがたいものだったりします。
日本でこういう要素にスポットを当ててくれる人もそんなに多くないですしね。

個人的な好みはストンプ系リズムと延々ループするラフなシンセが攻撃的な印象を受ける3曲目、Dexterity

公式サイト:http://technoa.info/

vc fox / The beginning of life EP [VC FOX]

Stream [CFD]The Beginning Of Life EP by VC FOX | Listen online for free on SoundCloud

ハードウェア機材を駆使してトラックメイキングやマシンライブを行うvc foxさんのニューリリース。
ミニマルエレクトロニカといった『聴ける』ものから芯のあるリズムを軸とした『踊れる』ものまで幅広く手掛けている技巧派アーティストです。
本作はどちらかというと『踊れる』寄りのトラックが多く、それもアシッドシンセをメインに用いているタフなテクノにスポットが当てられているように思います。
こういった曲で聴かせるにはどういった機材でどう操作しているのか、またvc foxさんのマシンライブが見たくなるような作品。

個人的な好みはシンセ、パッド、ピアノが互いに絡み合い、流れるようなメロディーが美しいプログレッシヴハウス寄りの5曲目、The beginning of life

公式サイト:http://vc-fox.com/
作品購入:The beginning of life EP | vc fox | VC FOX

gravizaava / Shark ep [gravizaava]

Stream gravizaava | Listen to Shark ep playlist online for free on SoundCloud

ピアノ奏者というポジションから本間本願寺さん率いるテクノバンドBigfireのサポートや後述のCharterhouse Records作品に参加されているgravizaavaさんの作品。
今回初めて知りましたが、アナログシンセを用いたテクノがメインとのことで、前出のような経験もあってか全体的にコード感の強く出たトラックが多め。
複数のフレーズやサウンドの組み合わせによって構成されている楽曲はライブ感があって聴きやすいようにも感じました。

個人的な好みはリリースの長いシンセの音を複数種類重ねつつ、ややレトロなメインリフがゲームミュージックっぽくて楽しい3曲目、Dolphins

ちなみにこちらのShark epは2019年にリリースされたものであり、この日の新譜としてはInsectsという作品が出ておりましたが、そのリミキサーの1人がyousuke kagaさんという個人的に古い付き合いのあるクリエイターでした。
なんかちょっとした縁を勝手に感じております。

公式サイト:https://soundcloud.com/gravizaava
作品購入:Shark ep | gravizaava

V.A. / LBTのおきなわ紀行 [LBT]

Stream [2022春M3、0424発売]LBTのおきなわ紀行 by lbtweb | Listen online for free on SoundCloud

ビールとファンキーミュージックをこよなく愛する長いキャリアを持つレーベル、LOVE BEER TRAXことLBTのニューリリース。
レーベルメンバーに加え、沖縄に縁のあるアーティストを招いてそれっぽいサウンドやサンプリングを駆使した楽曲が揃ったコンピレーション。
収録ジャンルも様々でテクノブレイクビーツは勿論、ドラムンベースや古めかしいハッピーハードコアまで手を広げています。
誰が手に取ってもどれかは気に入る曲があるんじゃないかと思える、愉快な作品です。

個人的な好みは沖縄民謡×ダブ×ハードグルーヴという滅茶苦茶なジャンル間のクロスオーバーを見せている4曲目、DJイオ / 行こう! 国際通り! (Hardgroove dub mix)

ところでこれもM3とは関係ないのですが、今年に入ってレーベルが運営するbandcampのアカウントから過去(2001年~2008年)にリリースされたヴァイナルリリース音源が再販されております。
下に貼り付けるのは特に好きな1作。元ネタは大好きなコレ

パリッコ / UNDERAGE DRINKERS e.p.

LBT004「UNDERAGE DRINKERS e.p.」 | パリッコ | lbt

自分はヴァイナルを持っているものの、これは本当に熱い出来事だと思っています。
ハードグルーヴというスタイルがシーンに定着する前から、それも日本でこういった曲を作り、DJを行ってきた面々の作品なので、とても意義のある作品なのです。
歴史を再確認する意味でも、まだ持っていない方は是非。

公式サイト:http://www.lbt-web.com/

V.A. / HYVE Vol.3 [HYVE]

Stream HYVE Vol.3 Crossfade Demo by HYVE | Listen online for free on SoundCloud

ハードテクノ同様に数々のサブジャンルを抱えるハードダンスを包括的にカバーするレーベルHYVEの新作コンピレーション。
現行のシーンのトレンドを押さえたものからアーティストの個性が強く発揮されたトラックまで、同ジャンルに於ける陰陽が余すところなく味わえます。
この種のコンピレーションはそのジャンルに新規層を取り込むための入口として絶対に必要な存在ですし、また新進気鋭のクリエイターを積極的に採用しているので好事家も飽きさせない双方両得な内容に仕上がっていると思います。
更に全曲しっかりフロアユースなので硬め4つ打ち音楽DJ諸氏に於いては特に見逃し厳禁のリリースではないでしょうか。

個人的な好みはベースラインでありながらドンクベース、レイヴスタブ、2ステップリズムやグライムビートなど他ジャンルの要素が複合的に凄まじい密度で襲い来る6曲目、Dustvoxx / Wheel Up

公式サイト:https://soundcloud.com/hyve-hard
作品購入:HYVE Vol.3 | V.A. | HYVE

Motoki Hada / Bold Action EP [Charterhouse Records]

Stream Charterhouse Records | Listen to Blod Action EP – Motoki Hada playlist online for free on SoundCloud

カセットテープをリリース媒体とし、ハウステクノの中間を縫うようなトラックに於いて、個人的に全面の信頼を寄せているレーベルCharterhouse Recordsのニューリリース。
ですが、本作はブレイクビートベースラインといったこれまでの作品とは異なるアプローチのトラックが多く収録されており、意外な一面が見られたものでした。
またそれらが押し並べて良い。
1曲目のタイトルトラックBold Actionは前述のgravizaavaことShinya Kuramotoさんを招いたアナログテイストなサウンドの2ステップ
3曲目の無機質なドラムパターンと時折差し込まれるアーメンブレイクの上をスムースなホーンの音が広がっていくCell Division
5曲目のレゲエに於ける大クラシックWayne Smith / Under Me Sleng TengネタRiddim Is Riddimなど、インパクトの強い曲が揃ってます。
同人音楽の醍醐味の1つとも言える実験的マインドに溢れた作品。

公式サイト:http://charterhouserecords.com/
作品購入:Bold Action EP | Motoki Hada | Charterhouse Records

V.A. / NOCURNAL EDGE [Liminal Warp]

Stream 【2022春M3】[LNWP-001] Nocturnal Edge (Preview) by Liminal Warp | Listen online for free on SoundCloud

今年設立され、フィジカルリリースも今回のM3が初めてというponiyamaさん主宰のレーベルLiminal Warpのコンピレーション作品。
アニメ×ベースミュージックをコンセプトとして謳っており、本作もアニメのセリフをサンプリングしたダブステップドラムンベースエレクトロニカが収録されております。
但しそれらは総じて冷たく無機質で鋭利なサウンドによって構成されており、所謂ナードコア的な快楽性、煌びやかさは皆無。
暗闇の中でズブズブに沈ませるようなストイックなトラックの数々は入り組んだ現代社会を反映しているかの印象を受けるものの、新興のレーベルの処女作とは思えない発想です。
サンプリングの元ネタを辿ることで見えてくるメッセージ性なんかもありそうですし、そういった深読みや実験的アプローチが好きな方の手に届くことを願っております。

個人的な好みは緻密に組まれた複雑で無機質ビートとアシッドシンセのユニゾンが終始不穏な雰囲気を纏っている6曲目、sanmal / Snatcher

公式サイト:https://soundcloud.com/liminal_warp

V.A. / CONSTELLATION 2 [hoshizora]

Stream 2022春M3-CONSTELLATION vol.2 by hoshizora labels | Listen online for free on SoundCloud

音楽のみならず映像作家、イラストレーター、デザイナー、ステージパフォーマーなどエンターテイメントに関わるアーティストが数多く所属している集団hoshizoraの音楽部門による新作。
前作も個人的にはお気に入りだったドラムンベースコンピレーションのシリーズ2作目です。
ドラムンベースもまたハードテクノ同様、曲調が明るかったり暗かったり、サウンドが生音重視だったり無機質だったりと数々のサブジャンルが内包されているのですが、
本作もまたそれらを総合的に含んだ内容となっており、またクオリティも本場海外のものと比べても遜色無いためドラムンベース入門編としてはかなり最適な内容となっております。
まだサブジャンルとして定着しきっていないような最新のスタイルまでバッチリ取り入れている辺りからも、この作品に対する相当な意気込みが伺えます。

個人的な好みはブレイクの荘厳な感じとメインリフのガラの悪さのコントラストが本場のメインストリーム感そのまんまの印象を受ける4曲目、Nim / Uncaged

公式サイト:https://hoshizora.works/
作品購入:4/24 NEWリリース (春M3出展)「CONSTELLATION2」/ドラムンベース・コンピレーション | Creator shop

まとめ

以上、『M3-2023春』で買った同人テクノをお送りしました。
ここ数回、世の中的な情勢もあってあからさまに少なかった参加者の数もようやく戻り始めたかなという感じで、かなり収穫のあった回でした。
クオリティの高さやアイディアの奇抜さには驚かされるばかりなので、音楽即売会はやはり意義のある催しだということをひしひしと感じております。
まだ行ったことがないという方がいらっしゃいましたら是非次回はご検討ください。

そんなわけで今回はここまで。

次週05月03日は774Muzikさんが担当します。
では。

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【特集】Hardonize#40 プレイリストピックアップ - Resident’s Recommend 2022/4/14

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。

【Hardonize #40 無事終了】

先週はHardonize #40でした。
直前で色々変更があったものの、多方面のご協力の元、無事に終演致しました。
お越し頂いた方々、お聴き頂いた方々、本当にありがとうございました。

今回、ゲストの2名の時間枠が通常より15分多くなったため、ちょっと贅沢にプレイを披露して頂く運びになったのですが、Morphonicsさんもorinetoneさんもそれぞれの個性がパンパンに詰まった内容で眼福でした。
orinetoneさんは久しくハード系4つ打ちのプレイを見る機会が無かったのですが、大きくテックダンスに振り切ったプレイで『あ、そういえばこの人こういうの好きだったし上手かったわ。』というのを再認識しました。
片やMorphonicsさんは新旧各種ハードテクノを若干テンポ速めで紡いでいくアグレッシヴなプレイで、毎度Hardonizeのカラーにしっかり沿って頂けていることに嬉しくなりました。
両者とも是非またHardonizeでプレイして頂く機会を設けたいですし、REV-TUNEさんもリベンジさせたいと思っております。
重ね重ねありがとうございました。

ちなみにまだこの日のアーカイブが残っておりますので、ご来場、ご視聴頂いたかも未見の方も見られるうちに是非。
https://www.twitch.tv/videos/1450632659

【告知】

早速ですが次回Hardonizeの日程が決まっております。


07月16日です。

グストも既に内定が出ておりますが、追って情報公開致します。
内部的には今から何をやるか考え出す人がいてもおかしくないんじゃないかなって組み合わせです。
何卒。

あと個人的な出演機会ですが、04月30日に渋谷Another Dimensionにて行われる『¡¡SAKE!!』というパーティーにお招き頂きました。


その名の通り、日本酒にスポットを当てたパーティーで酒好き且つ腕利きのプレイヤーがヘベレケでブースに立つといった催しです。
当日は各人が選りすぐりの日本酒を持ち寄り、注文可能なメニューとして提供するらしいので選曲以外のセンスも問われています。
とても、ハードルが、高い。

テクノ的に縁の近いところだとお馴染み且つ新婚のTakayuki Kamiyaさんや、度々テクノ系パーティーを行っている錦糸町Little SAKE Square店長、mizmさんなどがいるのでまぁまぁテクノも流れるんじゃないかと予想しています。
透明なお水が好きな方は是非お越しください。

【Hardonize #40 トラックリスト】

さて、自分はこの日トップバッターを仰せつかりました。
色々あって前回に引き続き2連続トップバッターです。
その前回が比較的メインストリームテクノからシリアスなサウンドを中心に立ち上げていくプレイだったので、今回はそれとは違うアプローチでハードテクノに遷移していく内容にしました。
大まかにはディープベース非4つ打ちテクノUKガラージハードハウスディスコテクノハードグルーヴレイヴ系ハードテクノテックダンスハードテクノ
折角持ち時間が長くなったこともあって、ジャンルの横断数も多めです。
ハードテクノのパーティーに於けるプレイ内容かどうかと言われると非常に怪しいですが、そこはあの、ほら、Hardonizeなので。

全容はこちら。

No. Artist Track Link
01 ASHE Individualism beatport
02 Maxime Dangles Gigi (Giselh Remix) beatport
03 FJAAK (feat J.Manuel) XoXp0rt (Cocktail Party Effect remix) beatport
04 RNDchaos A beatport
05 AMIT Acid Trip (J:Kenzo Remix) beatport
06 Neida Frantic beatport
07 OXIDE & NEUTRINO BACK 2 DA FLOOR Spotify
08 Soul Mass Transit System Wine beatport
09 LIAM B BLUE & RED bandcamp
10 Soulecta Got This beatport
11 Serious Danger A Taste of Rio’s Showbar (Sandpiper Mix) beatport
12 Perpetual Motion Keep on Dancin’ (Let’s Go) (Banging Club Mix) beatport
13 DJ Disco (NL) Let’s Dance beatport
14 JMF, Sammie Hall I Feel Fine (Miami House Party Remix) beatport
15 Joey Beltram Solar Storm beatport
16 Dave Mol You Brake Me Feel beatport
17 Fuma Funaky Florka (Homma Honganji Remix) beatport
18 Aitor Ronda Pagando Mi Cumpleanos beatport
19 ryoh mitomi haru-kaze YouTube
20 Pavel Bibikov Feeling The Vibes beatport
21 Mr. Sam, T99 Anasthasia beatport
22 The Obsessed Equinox beatport
23 Hamaton3 The Tribe (Coutts Remix) beatport
24 Adam Beyer Dirty Lagoon beatport
25 RICHARD LOWE Razorback beatport
26 Schizoofr3nik Tribal beatport
27 Lost Minds (DE) Prison (Shadym Remix) beatport

例によって数曲かいつまんでご紹介します。

【曲紹介】

03 / FJAAK (feat J.Manuel) / XoXp0rt (Cocktail Party Effect remix)

XoXp0rt (feat. J.Manuel) (Cocktail Party Effect Remix) by FJAAK, J.Manuel on Beatport

ドイツのプロデューサーCocktail Party Effectによる非4つ打ちテクノ
強烈なまでに不規則なビートの上をノイズ、グリッチの施されたスネア、アシッドシンセといった無機質な音が入り乱れる変態トラック。
今回はこういったアングラ感漂うものを序盤に固め、そこから浮上させるというのが1つのテーマでした。

ちなみにこれの原曲を手掛けたFJAAKの周辺ではこの手の不定形リズムの曲が大量にリリースされているので、ヒトクセあるテクノをお探しなら是非押さえておきたいところです。

05 / AMIT / Acid Trip (J:Kenzo Remix)

Acid Trip (J:Kenzo Remix) by Amit on Beatport

イギリスのプロデューサーJ:Kenzoによるディープダブステップ
J:Kenzoは現代ディープダブステップを牽引する重要アーティストの1人であり、原曲も2013年にリリースされたクラシックに当たる曲なので存在感のある作品です。
タイトル通りシリアスなアシッドシンセのフレーズと深度のあるベースが特徴。
1拍3拍のキックや4分打ちのハイハットなど、使われているサウンドも相まってテクノに通ずる要素もあったりするので、畑違いでもこういったセットに組み込みやすいと思います。

07 / OXIDE & NEUTRINO / BACK 2 DA FLOOR

Back 2 da Floor ・ Oxide & Neutrino

イギリスの1DJ1MCユニットOxide & NeutrinoによるUKガラージ
UKガラージというとオシャレだったりエモーショナルな楽曲がイメージされがちですが、これはそれらとは趣きが異なる怪しく蠢くベースラインに一極集中させたトラック。
ベースの深度は維持しつつ4つ打ちに遷移していく過程で使いました。
リリースは2001年と激古なんですが、シンプルな構成なのでベースミュージック全般に応用がききます。

この手のガラ悪サウンドが好きなら是非この曲が収録されたアルバムExecuteを是非手に取ってみてください。
フルレングスのものは15曲入ってますが、見事に全曲こんな感じです。

10 / Soulecta / Got This

Got This (Original Mix) by Soulecta on Beatport

イギリスのプロデューサーSoulectaによるUKガラージ
こっちがオシャレな方のUKガラージ
跳ね系のレトロなシンセとカットアップ気味に配置されたボイスサンプルの絡みがリズムと相まって大変気持ち良い。

Soulectaは現代UKガラージを代表するアーティストであり、こう、男女が良い感じになれるようなトラックが多くてオススメです。

13 / DJ Disco (NL) / Let’s Dance

Let’s Dance (Original Mix) by DJ Disco (NL) on Beatport

オランダの大御所プロデューサーKlubbheadsの変名義によるファンキーハードハウス
昨年にリイシューされたことで知った楽曲ですが、元は1999年リリースだったようです。古典!
ディスコサンプリングにドンクベースが合わさった非常にファンクネス指数の高いもの。
このハイブリッド感こそハードハウスの醍醐味の1つであり、こういうのを聴きたくてこの音楽を掘っている感じはあります。

15 / Joey Beltram / Solar Storm

Solar Storm (Original Mix) by Joey Beltram on Beatport

アメリカの大御所プロデューサーJoey Beltramによるディスコテクノ
特別連載:ハードテクノとは何か? – 第1回:黎明期編で触れたようにハードテクノの誕生に於いて少なくない影響があったとするJoey Beltramですが、同じくらいディスコテクノのインパクトが強いアーティストでもあります。
この曲もその中の1つでフィルターをこれでもかと駆使しつつ、特大のディスコリフが襲い来るビッグチューン。
頭カラッポにして踊れます。
4分半とタイトに纏められた尺もDJとしては大変ありがたい。

Joey Beltramディスコテクノワークスはテクノ感を保ったまま強烈なファンクネス指数を叩き出すので本当に好きなものが多いです。
The Anthemのリミックスは有名ですが、他にもThe Infinite WisdomBeyonderSuper MagneticBitches & Drum Machinesのリミックスなどなど、全部聴いてほしい。

17 / Fuma Funaky / Florka (Homma Honganji Remix)

Florka (Homma Honganji Remix) by Fuma Funaky on Beatport

日本のプロデューサーHomma Honganjiによるハードグルーヴ
Hardonize一堂いつも大変お世話になっております。今回の本願寺チョイスはこちらに相成りました。
厚め且つドライブ感のあるリズム帯に加え、ややローファイな裏打ちのシンセがハードグルーヴのコアを体現しているかのような曲。

18 / Aitor Ronda / Pagando Mi Cumpleanos

Pagando Mi Cumpleanos (Original Mix) by Aitor Ronda on Beatport

スペインのプロデューサーAitor Rondaによるハードグルーヴ
リズムの推進力は言わずもがな、メインパートのギターリフ、ブレイクで差し込まれるブラスとストリングスの混合がハードテクノらしからぬドラマティックさとエモーショナル感を生み出しており、リリースされた2010年から今2022年に至るまでずっと好きな曲。
それユエに結構出し惜しみしがちな曲でもあり、ましてやトップバッターで使うような曲でもないのですが、なんか色々なテンションが重なり合ってドロップさせましたね今回。

19 / ryoh mitomi / haru-kaze

ryoh mitomi / haru-kaze – YouTube

日本のプロデューサーryoh mitomiによるメロディアスハードテクノ
国産ハードテクノの隠れた名曲、そしてハードテクノに於ける季節の1曲。
小気味良いハイハットに主張の強いグルーヴィーなベースにオルガンライクなシンセがドラマティックに展開する構成。
一生忘れないハードテクノ特集でも挙げた通り、この路線に於いては堪らなく好きな曲です。

22 / The Obsessed / Equinox

Equinox (Extended Mix) by The Obsessed on Beatport

イギリスのプロデューサーThe Obsessedによるレイヴ系ハードテクノ
一貫して肉厚なボトムを軸に時折差し込まれるレイヴスタブがインパクト大。
ブレイクでのブレイクビートやオールドスクールレイヴではお馴染みのボイスサンプルも薄くサンプリングされていたり、好事家をニヤリとさせる仕掛けが散りばめられているのも高ポイントなトラック。

これをかけている最中、今回ゲストのMorphonicsさんがブースに来て『これ格好良いよねー。俺もかけるわ。』といって本当にこの日2回かかりました。

24 / Adam Beyer / Dirty Lagoon

Dirty Lagoon (Original Mix) by Adam Beyer on Beatport

スウェーデンの大御所プロデューサーAdam Beyerによるハードテクノ
昨年辺りからハードテクノに寄ったトラックが増えてきたなと感じていたAdam Beyerですが、直近のリリースとなるコレがあの頃の勘を取り戻したかのような攻めっ攻めの内容で涎出ました。
現代テクノを踏襲した太いビートはそのままにレイヴスタブのようなシンセが打ち鳴らされるインパクト大のトラック。
薄く敷かれたシンセが空間的な広がりを見せる技巧派な側面も感じ取れる辺り、大ベテランらしさも存分に披露されています。
早くも今年の傑作リリースです。

27 / Lost Minds (DE) / Prison (Shadym Remix)

Prison (Shadym Remix) by Lost Minds (DE) on Beatport

ドイツのプロデューサーShadymによるハードテクノ
アグレッシヴ且つオーソドックスなハードミニマルビートの曲ですが、ウワモノはGHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊の劇中曲川井憲次 / 謡I – Making of Cyborg
本当定期的にこのネタ世の中に出るなと思いつつ、見つけるとつい買ってしまう病。
今回のオチとしてこの曲でSangoさんにバトンタッチしましたが、特に拾って貰えず普通にヌルっと始められてしまったのが寂しかったです。

ちなみにこっちは一昨日の記事の通り、yudukiさんも使ってました。
格好良いしインパクトあるし、仕方ない。

まとめ

以上、Hardonize #40プレイリストをお送りしました。
自分がDJを行う上で好きな要素としてレイヴディスコベースラインの3つがあるのですが、今回その全部をハードテクノというキーワードで繋いだ感じになりました。
大方最近のトラックを用いているものの、ちょいちょい懐かしめのトラックを散りばめられたりしてその辺りも楽しかったです。
とはいえ、本当にクロスオーバーに徹するともっとしっちゃかめっちゃかになりますので次回辺りでそれを披露できたら良いなと思っております。(謎予告)

そんなわけで今回はここまで。

来週末はお馴染み同人音楽即売会M3なんですよねーという書き置きをしつつ、次週04月19日は774Muzikさんが担当します。
では。

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