こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
【告知】
先日から延期となったHardonize#40まで大体あと1か月となりました。
ゲストは変わらずMorphonicsさんとREV-TUNEさんの2名。
両者とも数々の現場を共にし、Hardonize一同信頼を寄せているプレイヤーなのでどんなハードサウンドが飛び出すのか、楽しみです。
【近況】
[告知]
3/13(日)18:00
久しぶりにリトサケでのDJイベントやります。音楽聴きながら酒飲もうってやつですね。今回はテクノ寄りな不思議な豪華メンバーでお届け致します。お時間ある方は是非遊びに来て下さいませ。 pic.twitter.com/fyjfNz5Y5m— やまもと(mizm)@リト酒のてんちょ (@mizm_jp) February 27, 2022
来週の日曜日に錦糸町LITTLE SAKE SQUAREで行われるパーティーにお招き頂きました。
TAKAMIさん、Yebisu303さん、Takayuki KamiyaさんとHardonizeと縁近い方々とご一緒します。
飲食店で行うパーティーの面子じゃない。
ちなみにもう1人の12_1さんとも実は15年くらいの付き合いになるんですけど、テクノ界隈の中にいるのは大分斬新。
どんな感じのプレイになるのか、楽しみです。
【今回のお題】
さて、前回と前々回は昨年のフリーダウンロード楽曲を振り返る特集を執り行いましたが、今回から通常の形式に戻り、
ハードテクノの1つのサブジャンルからオススメ楽曲について取り上げていきます。
ハードテクノとはどういった音楽を指すのか知りたいと云う方がいらっしゃいましたら約半年に渡ってお送りしておりました特別連載ハードテクノとは何か?をご参照ください。
ハードテクノをサブジャンルごとに分類し、それぞれの生い立ちや代表曲などをまとめております。
今回取り上げるサブジャンルは
です。
特別連載に於いては9回目に取り上げたテックダンスに近い、テクノの要素を取り入れたトランスです。
この音楽にスポットを当てた特集は過去2回(※)行っており、改めてここ1~2ヵ月の間にリリースされたトラックについてピックアップしていきます。
※
新作テックトランス特集 (2021年09月版)
新作テックトランス特集 (2021年03月版)
早速ですが新作テックトランス紹介いってみましょう。
(例によって配信サイトの試聴だとブレイクで終わってしまう曲がいくつかあるので、YouTubeリンクと併用で埋め込みを行っております。)
【曲紹介】
We Can Dance Again (Extended Mix) – YouTube
We Can Dance Again (Extended Mix) by Roland Clark, Armin van Buuren, Reinier Zonneveld on Beatport
イギリスのハウスマスターRoland Clark、オランダのトランスレジェンドArmin van Buuren、そして現行テクノシーンをリードするオランダの若きReinier Zonneveldによる国もシーンも越えたテックトランス。
直近のモンターリリースその1です。
Reinier Zonneveldの作る重厚なリズム、Armin van Buurenが培ってきた美しくも儚いシンセ、そしてタイトル通りメッセージ性の強いRoland Clarkのボイスと三者三様の持ち味が一堂に会している贅沢な1曲。
ジャンルの垣根を越えた意義のある作品。
The Unicorn Master (Extended Mix) – YouTube
The Unicorn Master (Extended Mix) by Tempo Giusto on Beatport
フィンランドのプロデューサーTempo Giustoによるテックトランス。
リズムとリフはかなりシンプルに作られている一方、ベースの圧が強く出ているのが聴きどころ。
テクノとトランス、どちらにも使えるお手本のような作品であり、ビートで躍らせるという目的にピッタリ合致した曲。
Penance (Renegade System Remix) – YouTube
Penance (Renegade System Remix) by Tasso on Beatport
イギリスのプロデューサーRenegade Systemによるテックトランス。
リズムを一定にキープしつつ、ウワモノの足し引きによって展開が作られていく曲。
アシッドシンセを含む様々なサウンドを絶妙なバランスで重ねており、技巧的な一面も垣間見えます。
比較的どの盤面でも使えそうなトラック。
同アーティストの曲でもう1つ直近リリースのオススメがコチラ。
Dropkick (Extended Version) – YouTube
Dropkick (Extended Mix) by Renegade System on Beatport
先の曲よりは気持ち派手目にウワモノが組まれておりますが、何といっても最大の特徴はブレイクで惜しげもなく鳴らされるドミネーターシンセ。
以降ドミネーターシンセの刻みをメインフレーズとしてリズムと並走するレイヴ色強めの曲です。
いつ聴いてもこういうのは気持ち高まります。
Within (Original Mix) by Everlight on Beatport
イギリスのプロデューサーEverlightによるテックトランス。
キックの圧が強いリズムとややレトロなシンセが絡み合うテクノ寄りのトラック。
細かくうねるベースや残響のきいたボイスサンプルから妖しさも漂ってくるのが尚良し。
T78とかRaitoのテイストが好きな人は是非。
こちらも同アーティストの曲で直近リリースのオススメをもう1つ。
EverLight – Disco Death Machine – YouTube
Disco Death Machine (Extended Mix) by Everlight on Beatport
本当に同じアーティストかと思うくらい別路線の曲。
前曲の地下テイストはどこへやら、金物リズムによる前のめりなグルーヴにファンキーなベースラインとアシッドシンセが炸裂するアップリフティングな仕上がり。
Hardonize的需要がありそうなのはこっちかもしれません。
ハードハウスやハードグルーヴと合わせて是非。
Mario Piu & Sygma – Serendipity 2.0 (David Nimmo Remix) – YouTube
Serendipity 2.0 (David Nimmo Extended Remix) by Mario Piu, Sygma on Beatport
イギリスのプロデューサーDavid Nimmoによるテックトランス。
元を辿ると1999年にイタリアの大御所プロデューサーMario PiuによってリリースされたSerendipityという黎明期のトランスがあり、なんと23年越しにセルフリミックスが爆誕。
Serendipity 2.0 (Extended Mix) by Mario Piu, Sygma on Beatport
現代テクノと相性の良いボトム重視のアレンジとなっておりこちらもオススメではあるものの、ハードテクノ的視点で見ると上で挙げたリミックスの方が使いやすそうです。
煌びやかでド派手なブレイクから一気に原曲のリフを取り込んだループ主体のパートにスイッチする展開が爆発力高め。
源流を知らなくてもテンションが上がるような構成は見事。
Cutting Edge (Extended Mix) – YouTube
Cutting Edge (Extended Mix) by NX-Trance on Beatport
ロシアのプロデューサーNX-Tranceによるテックトランス。
変幻自在のリフと細かいFXの差し込みがテクい印象を受ける、正にタイトル通り『最先端』な曲。
サイケデリックトランスを彷彿とさせるグルーヴも個人的には堪らなかったりします。
トランスの流れの中で使うとより変化が出て良いような気がします。
Cutting Edge (Extended Mix) – YouTube
Advanced (Maddix Extended Remix) by Marcel Woods on Beatport
オランダのプロデューサーMaddixによるテックトランス。
直近のモンターリリースその2。
Marcel Woods / Advancedといえば2000年代を代表するトランスの1つとして挙げられるほど大ヒットを記録し、
数々のリミックスも手掛けられているビッグアンセム(先に紹介したRenegade Systemによるブートレグもあります。)なのですが、リリースから17年が経った2022年も勢い衰えず、本作の登場です。
原曲のインパクト満点のフレーズをそのままブレイクに取り込み、スネア連打で最高潮に煽った後、リフ消失。
リズム重視のパートから徐々にメインフレーズが重ねられていくいやらしい展開。
そのリズムもテクノに近い深度を持っており、クラシカルなフレーズと相まって破壊力抜群です。
直近のリリースに於いて欠かせない1曲。
まとめ
以上、新作テックトランスにスポットを当ててお送りしました。
ハイブリッドミュージックとして面白い曲が出ているなと思う一方で立て続けに重要リリースがあったのには驚かされました。
古参のクリエイターやトラックに日の目が当たるというのは、どのジャンルに於いても意味を持つなと思いますし、自分としても『そういえばこんな曲あったな。』と振り返る良い切欠を与えてくれます。
メインストリームのテクノに派手さが戻ってきた最近ということもあり、引き続きこのジャンルには注視していきたいと思います。
そんなわけで今回はここまで。
次週03月08日は774Muzikさんが担当します。
では。