こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりに担当致します。
【告知】
予てよりお伝えの通り、先月の開催を予定していたHardonize#40は04月09日に延期となりました。
楽しみにしていた方、本当に申し訳ございません。
次こそは無事に開催できるよう、皆様に於かれましても手洗いうがい、そして祈祷を欠かさずお願いします。
【近況】
前回のyudukiボスの担当回で告知して頂きましたが、DJ Shimamuraさん、MC STONEさんがパーソナリティーを務めるblock.fmの番組、RAVE-A-RIDEにお招き頂きました。
普段あまり声に出すことのないDJのスタンスとか、選曲の話とかをさせて頂いたんですが、いやー緊張した。
檸檬堂飲みながらでも緊張した。
パーソナリティーの2人とはそれなりに長い付き合いである上、そんなに気負うような人柄の方々でもない筈なのに、終わってから『アレも言い忘れた。』『アレももう少し喋ればよかった。』の山が積もっていました。
気が向いたら文章でまとめて公開しましょうかね。
需要あるか分かりませんけど。
ともかくDJ Shimamuraさん、MC STONEさん、ありがとうございました。
アーカイブが残っておりますので02月09日までは以下のリンクから誰でも聴くことができます。
何卒。
ちなみに当日のBGMとしてMixも担当させて貰いましてこんな内容でした。
#RAVEARIDE トラックリストはこんな感じでした。
レイヴをテーマにあっち行ったりこっち行ったりの30分18曲。アーカイブも既に上がっておりますのでよろしければ是非。https://t.co/CySX4j9eN8 pic.twitter.com/7ArGimIUU8
— TAK666 (@012345666_) February 2, 2022
通常運行。
【今回のお題】
さて、前回は毎年新年恒例の昨年のフリーダウンロード楽曲を振り返る特集を執り行いました。
既にご覧頂けたでしょうか?
それ以前の掲載はコチラになります。
2020 (後編) / 2020 (前編) / 2019 (後編) / 2019 (前編) / 2018
前回はメインストリームテクノ&ハードミニマル&シュランツといったリズム主体のサブジャンルにスポットを当ててお送りしましたが、
今回は
ハードグルーヴ&ハードアシッド&テックトランス
とした上で、それぞれ10曲程度取り上げていきます。
前回に比べてフレーズやシンセのサウンドなど、ウワモノのカラーに富んだトラックが多めとなっておりますのでこれからハードテクノに触れる人や、自身のプレイ幅を広げたいと考えている方の取っ掛かりとして参考になれば幸いです。
それでは、
いってみましょう。
【曲紹介】
Stream The Hype Groove (Original Mix) by Shaun Activation | Listen online for free on SoundCloud
カナダのプロデューサーShaun Activationによるハードグルーヴ。
小気味良いハイハット、パーカッションに跳ね系レイヴシンセがファンキーなグルーヴ感を演出しているタイトルに偽り無しのトラック。
非常に使い勝手も良いのでハードグルーヴ好きに大変オススメです。
このテイストの曲を手掛けるカナダ出身のアーティストというのは結構レアな上、他にも彼のSoundcloudのアカウントで多数の近しい感じのトラックが公開されています。
ありがたくゴッソリ持って帰りましょう。
Stream 【FREE TRACK】Ardiente【TECHNO】 by robodachi | Listen online for free on SoundCloud
日本のプロデューサーrobodachiによるハードグルーヴ。
ド直球トライバルリズム!
リリースの長いブラスサウンドもめちゃファンキーで大変好みです。
774Muzikさんはさっさとこの人と仲良くなるべき。
この手のサウンドを手掛けるクリエイターが日本にもいたんだなという驚きがありました。
Mixcloudのアカウントがあったのでいくつか聴いてみましたが、テクノ、ハードミニマルは勿論のこと、
ハードアシッドやハードグルーヴも器用に混ぜていて琴線にビンビンに触れました。
Hardonize一同、勝手に大推薦です。
Stream Basswell – Bass Down Low (Rave Edit) by Basswell | Listen online for free on SoundCloud
フランスのプロデューサーBasswellによるハードダンス。
タイトルから察せられる通り、色んなジャンルでサンプリングされているDEV ft. The Cataracs / Bass Down Lowネタ。
前半がストイックなハードミニマルなんですが、ブレイクを挟んでテンポが速くなり、裏打ちベースのハードダンスにシフトします。
1曲でジャンルを変えたいときに有効な武器。
Stream Axciid – Sherlock [JAH052] by Jahanam | Listen online for free on SoundCloud
フランスのプロデューサーAxciidによるハードアシッド。
叩きつけるようなキックに並走する怪しげな雰囲気を纏ったアシッドシンセの組み合わせから地下レイヴの臭気を感じずにはいられない曲。
ハードダンス寄りのテンポの速さも相まってアグレッシヴなグルーヴを演出したい時にもってこい。
フランスのプロデューサーFlymeonによるハードアシッド。
ロックマン2だったり、帝国のマーチだったり、たまに出るネタモノハードアシッド枠ですが、言わずと知れたハードロックの大名曲をネタにするのは流石に突飛過ぎやしませんかね。
原曲のギターリフを前面に押し出した異様な構成なんですが、攻め攻めのハードアシッドとして聴けるのが逆に凄い。
あとロック感を意識してなのか、2拍4拍のスネアの音が異様にデカい。
このFlymeonというアーティストは他にもロックやメタルネタの曲をいくつか手掛けているのですが、それ以上に特殊なのがライブに於いてこれらの曲のフレーズをギターで実際に弾いているという点。
サンプリングじゃないのかよ!
ちなみにこの曲の場合はこんな感じです。
Iron Maiden – The Trooper (Acid Techno Live Remix) – YouTube
ハードアシッドでこんなことしているアーティストは見たことがなく、ぶっ飛んだ発想の持ち主であることは間違いなさそうです。
ナマで見たら絶対盛り上がる。
イギリスのプロデューサーJames Blackによるテックトランス。
トランスのクラシック、Storm / Time To Burnネタ。
原曲のインパクトのあるフレーズを活かしつつ、サイドにも複数のシンセが重ねられた厚いウワモノ群がテンション上がります。
ボトムにも重厚さが表れているので、シリアスな流れでも使えそうな便利役。
スイスのプロデューサーThe Chronicsによるテックトランス。
シンプルながらも硬いビートを軸に複数回のブレイクを挟む緩急のついたシーケンスと、中盤以降はアンニュイなフレーズのシンセが加わる泣きの1曲。
こういうハードでメロディアスな路線が好きな人には願ったり叶ったりのトラック。
終盤で使うと良い感じ。
アイルランドのプロデューサーDJ Hammyによるテックトランス。
元ネタは1994年にリリースされたPunchanella / San Tranciscoというアーリーハードハウス。
メインで使われているM1ピアノがレイヴ感満点。
他にもこのDJ Hammyはレイヴネタテックトランスを多く公開していて、
Baby D / Let Me Be Your Fantasyネタとか、Scooter / Endless Summerネタとか、かなりグッとくるものが多いです。
ここ1番の場面で使いたくなること請け合い。
日本のプロデューサーSeimeiによるテクノ。
昨年の01月に若くして急逝してしまったプロデューサーSOPHIEを偲ぶ意味で彼女が手掛けたそのコラボレーションとPVの可愛さが話題を呼んだ安室奈美恵 feat. HATSUNE MIKU / B Who I Want 2 Bをテクノにアレンジしたもの。
原曲の可愛い感じをそのままにリズムからシンセまで楽しくダンサブルなパーツを盛り込んでいる一方、ピアノフレーズからどこか悲しさも垣間見える、聴いてて複雑な気持ちになる曲。
後にリリースされるSeimeiさんのアルバム、A Diary From The Crossingのエッセンスがこの曲の時点で仄見えていたり、総合するとめっちゃ良いリミックス。
あと当時SOPHIE急逝の報から1週間経たずに公開された速度感とかも含めて愛が感じられる曲でもあります。
ニュージーランドのプロデューサーSlothyによるテクノ。
前述のアイアンメイデン、安室奈美恵 & 初音ミクを押さえて今回の元ネタ選定が意味分からん大賞作品。
1978年にリリースされたアルバム、大貫妙子 / ミニヨンに収録されている4:00AMネタ。
ちなみに編曲は世界の坂本龍一です。
嘘だろって言うくらい古いし、何より渋い。
ニュージーランド人の感性どうなってんだ。
ネタ元のインパクトを置いておけばファンキーでもなければシリアスでもなく、かといってインテリジェンスやモダンと呼ぶにはダンスミュージック寄りで、でも決してハードでもない・・・本当にテクノと呼ぶしかない不思議な曲。
どこで使えば良いのかもイマイチ判然としないのですが変ということだけは分かる。
つまり変なら何だって良いものに違いないという変な人に是非オススメしたい1曲です。
いやー変だよこの曲。
Yosshie 4onthefloor Bootleg Pack 2 | Yosshie 4onthefloor | 4onthetrax
最後にご紹介するのは日本のテックダンスアーティストYosshie 4onthefloorのブートレグ集。
ほぼ毎月EPをリリースしている彼が主に現場で使っている危なげなヤツを一挙放出しています。
ネタ元は主にアレだったり、コレだったりしてまぁYosshie 4onthefloorさんのオタク的趣向が痛い程分かるのはそれとして、
収録の後ろの方に差し込まれているUnderworld / Born SlippyやThe Chemical Brothers / Star Guitarのチョイスは何なのよ。
特にThe Chemical Brothers / Star Guitar (Yosshie 4onthefloor Bootleg)は、彼がたまにやる4つ打ちをちょっと崩したクセのあるリズムを原曲のクラップに合わせて打ち込んでいて『やってんなぁ。』とニッコリしました。
硬め4つ打ちが好きなナードからクラブヘッズまで幅広く対応できる万能楽曲調味料セット。
まとめ
以上、フリーダウンロード2021 (後編)をお送りしました。
今回はウワモノが特徴的なサブジャンルに絞ったこともあって前回にも劣らない幅広さで紹介できた気がします。
特にブートレグは元曲とクリエイターの主軸としている音楽が全く別であるものが多く、そこにチャレンジできるのも凄いですし、結果ちゃんとアーティストの個性が発揮されているものに仕上がるのもまた凄いなと思うところです。
今後もこういった特集に限らず、今年も面白い音楽は無料でも有料でも積極的に紹介していきますので何卒お付き合いをよろしくお願いします。
そんなわけで今回はここまで。
次週02月08日は774Muzikさんが担当します。
では。