こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。
近況報告。
11月10日の14時より早稲田 @sabaco にて『第1次スーパーカレー大戦』を執り行います。
5人の出演者がそれぞれカレー(もしくはそれに準ずるもの)を持ち寄り、音楽と共に提供する催し。
食事は食べ放題制で提供致しますので腕によりをかけた各種カレーを心行くまでご堪能ください。#スパカレ pic.twitter.com/Nzbi65t9O2— TAK666 (@12345666) 2019年10月28日
来週末、カレー作ります。
Hardonize的に縁のある方々もお招きしておりますので是非召し上がりにお越しください。
それと、次回Hardonizeの日程も解禁となりました。
2020年02月22日開催でございます。
凄い、もう2020年なんですね。
ゲストの発表につきましても当連載の中で触れていくことになろうかと思いますので今後ともご贔屓に。
昨日の渋谷Contactでの秋葉原重工CEO。
謎カメラ目線。
さて、先週末は同人音楽即売会M3でした。
M3収穫物。 pic.twitter.com/xeqGDXCDRi
— TAK666 (@12345666) 2019年10月28日
当日寝坊してしまいまして明らかに買いそびれてしまったものもちらほら。
テクノとハウスが同数くらいで、あとはベースミュージックとエレクトロニカがぼちぼちと云う感じです。
ちょっと悔いが残る釣果となってしまっております。
そんな中、一昨日のエントリーでYudukiボスがM3でリリースされた作品のレビューを行ってくれたではありませんか。
大変良いことです。
ようやくワタクシ以外にもレビューを書いてくださる方が現れてくれました。
しかし、確実に共通して買っているであろう作品群について触れられていないところに何かしらの意図を感じざるを得ないので、そこは与えられた役目と受け取ります。
と云うわけで、予告通りに事を進めることにしましょう。
今回は当連載に於いて6回目となるM3特集です。
前回『M3-2019春』特集はこちら。
それより以前の特集はこちらになります。
2018秋 / 2018春 / 2017秋 / 2017春
これまでと同様、表記順は『【アーティスト名】 / 【リリース名】 [【サークル(レーベル)名】]』でテクノ的オススメを挙げていきます。
それでは
いってみましょう。
Bigfire – Deathcotheque the Album Disc 1 preview – YouTube
Bigfire – Deathcotheque the Album Disc 2 preview – YouTube
過去5回M3特集をやっている中で唯一全ての回で取り上げているHomma Honganjiさんの作品。
今回も大きなリリースがありましたのでご紹介致します。
それが彼が所属するテクノバンド、Bigfireのフルアルバムです。
フルレングス2枚組と云うボリュームもさながら、リミキサーにMarshall JeffersonやK’ Alexi、Jammin Geraldと云った、80年代~90年代から活動しているシカゴハウスの重鎮たちを起用していると云う点が驚きです。
3人ともDance ManiaやTrax Recordsと云った伝説的レーベルに所属していたアーティストたちなので、このようなレジェンドの最新曲をプロデュースするHomma Honganjiさんの手腕にはただただ感服します。
収録曲はHomma Honganjiさんのソロに匹敵するハードグルーヴテイストのものもあったり、上記のようなハウスにスポットが当たっているものもあればモダンテクノのようなトラックもありとバラエティに富んだ内容。
源氏香シリーズをはじめとする彼のソロ作品がDJ向きだとすると、今回のアルバムはより一般のテクノリスナーに向いているとも言えます。
バンド形態と云うことでボーカルが入っていたりもするので、OverrocketとかBremen辺りを彷彿とさせるものがあります。
テクノポップ好きにもオススメ。
個人的な好みはトライバルパーカッションの上で煌びやかなシンセとボーカルが絡むDisc2の2曲目、Hirugano。
http://bigfire.info/[DVSP-0227]AD:TECHNO 4 Crossfade by DiverseSystem | Diverse System | Free Listening on SoundCloud
長きに渡り同人音楽シーンを牽引している老舗サークルDiverse SystemとHardonizeも度々お世話になっているパーティー、レーベルである秋葉原重工とのコラボレーション作品第4弾。
秋葉原重工の強みを活かしたガッチガチのテクノコンピレーション。
HIROSHI WATANABEさん、Q’HEYさん、TAKAMIさんと云った日本のテクノシーンを支え続けている方々も参加している豪華ラインナップ。
前述のHomma Honganjiさんもいらっしゃいます。(こちらはソロ名義。)
インダストリアルに寄った肉厚で深いビートのものが多いですが、後半数曲に関してはメロディアスな曲調のトラックもあったり、カロリー高め。
個人的な好みは3曲目、TAKAMIさんによるシンプルなリズムにレイヴオルガンが鳴りっぱなしのトラック、One’s majority。
http://diverse.jp/[NEW RELEACE]Feuerstelle EP by Kouki Izumi | Free Listening on SoundCloud
こちらも上のAD:TECHNO 4に参加しているKouki IzumiさんのサークルtechnoA。
ストイックなテクノのEPを毎回リリースしている印象ですが、今回も期待通りの作品が挙がっておりました。
深くて硬いリズム帯に無機質で煙たいウワモノと云う一切色気のないトラック(誉め言葉です)が5曲入っております。
ふと海外に目を向けると同じようなスタイルのテクノがダークテクノと云う名前でじわじわとアンダーグラウンドシーンを侵食しているので、時代が彼に追いついたと言っても過言ではないのではないのでしょうか。
あとこのテイストの非4つ打ち曲がディープダブステップやグレイエリアなどとクロスオーバーさせる際に妙に使いやすかったりするので、変則的になりますが個人的な好みは4曲目のWarmekammerです。
http://technoa.info/RBCS0006 – Rave Era 03 (CrossFade Preview) by RewindBack Records | Free Listening on SoundCloud
札幌在住の若くしてオールドスクールレイヴに憑りつかれたトラックメイカーYudaidhunさんによるレーベルRewindBack Records。
2年前のM3-2017秋特集の際にも触れました通り、リリース形態がヴァイナルとカセットと云う稀有な存在ですが、今回も両形態でそれぞれ1作品ずつ新作がありました。
そのカセット部門がこちらです。
主宰と同じく北海道を拠点とするクリエイターたちによるコンピレーション作品。
単にレイヴと云うとどうしてもキャッチーで煌びやかな側面ばかりが目立ちますが、本作ではリフの長回しやシンプルな構成に焦点を絞っており、レイヴのアンダーグラウンドな部分が強調されているように思えます。
こういった作品が2019年にしかもカセットで出ると云うのも驚きですし、こういった作品と出会えるのがまたM3ならではの魅力と言えます。
勿論パーツとしてはレイヴスタブやアーメンブレイクスなど、レイヴの根幹を成すものについては余すところなく使われております。
3曲目のAmoShirenさんによるLast Summerが派手さと渋さが程良く共存するテンションの曲で好みです。
恐縮なことにこの方全然存じ上げなかったのですが、出身は中国、現在札幌暮らし、で、今のところオールドスクールレイヴを中心に作曲しているなかなか珍しい人でした。
SoundCloudに上がっているGirl Like YouがAwesome 3 / Don’t Goモロ使いで笑いました。
大変良い。
Blue dream EP Demo by VC FOX | Free Listening on SoundCloud
Techno Allianceに曲を提供していたり、出演でご一緒になることもあるVC FOXさん。
M3参加されていたことを今回初めて知り、かなり申し訳ない面持ちでいたところ、VC FOXさんは過去ワタクシがブース前を通り過ぎるのを何度か目撃したようで、更に申し訳ない。
ライブセットでは複数ハードウェアを絡めたダンスミュージックの側面が強いテクノを披露している印象でしたが、リリース作品はかなりエレクトロニカに寄っているようです。
この新作、Blue dreamに於いてもそのスタンスで作られた作品で、ライブセットに近い曲は4曲目のメランコリックなシンセが特徴的なBotanical gardenでしょうか。
ただ、個人的にはドライスネアの残響音が気持ち良い3曲目のBroken heartも推したいところです。
今SoundCloudの彼のアカウント見てて気付いたのですが、こんな曲も出来るんですね。
本当に今までテクノのイメージしか無かったので、今回かなり意外な側面を知れた気がします。
と云うかジャングル、ドラムンベーステイストのEPは本当に聴いてみたい。
D.I.M.E.N.S.I.O.N. Ⅲ by HOLLY_Dimension | HOLLY Dimension | Free Listening on SoundCloud
最後にこちら。
渋谷のクラブDimensionのトップであるHOLLYさんのEP。
1曲目のソロ楽曲以外はDimensionに縁のあるアーティストを客演として招いたコラボレーションとなっており、ハウス~ドラムンベース間を行ったり来たりできます。
ちなみにクラブ系ウェブメディアMixmagに紹介記事が上がっています。
僭越ながらワタクシもDimensionには何度か遊びに行ったり、出演させて頂いたりしたもので、今回のEP参加アーティストにも縁のある方々がいるのですが、やはりメインストリーム、アンダーグラウンド問わず、あらゆるジャンルやカルチャーがごった煮になるのがこのハコの魅力だと思っており、それはこのEPシリーズにも大いに現れていると認識してます。
11月09日には同店にてリリースパーティーが執り行われるとのことで、お近くの方は是非足を運んでみてください。
個人的な好みは3曲目、NO+CHINさんとの共作でトライバルハウスとダンスホールレゲエのハイブリッドトラック、Hotty Hotty Tribal (D.I.M.E.N.S.I.O.N. mix)。
http://wantyourecords.com/まだまだ取り上げたい作品は沢山ありますが、今回はここまで。
海外アーティストの参加作品があったり、意外なアーティスト同士のコラボレーションがあったり、様々なアイディアの詰まった作品群を手に取れる機会がこういった即売会です。
当連載ではテクノとその周辺音楽にしかスポットを当てられていないのが少々悔しくもありますが、今回こうしてワタクシ以外にもM3作品レビューが上がるようになったと云うことは片やテクノ、片や完全にそれ以外と云う分担も可能になるのでは?
ちょっと次回の案として抱えておきます。
あとこれは私信になるのですが、
欲しがります。貰えるまでは。
或いは来週カレー食べに来てください。
次週11月05日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。
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