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今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2018/05/03

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

一昨日のYudukiボスのエントリーでM3のレビューを任されております。

今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2018/05/01
今週もHardonizeレジデントがオススメの推しハードテクノサウンドをどんどん紹介していくこの記事、今週火曜日担当はワタクシyudukiが...
当然、行ってきたこともありやりたいのはやまやまなんです。

が、
M3収穫物
収穫物がご覧の量であるユエに聴くことはおろかリッピングもまだ全然終わっておりませんので今回は通常連載とさせてください。
但しラーメンを奢ると言ったその言葉、忘れないでくださいね?

それはそうとWehbbaときましたか成程成程。
彼もまたChristian Fischer同様、ハードグルーヴがそう呼ばれる前からファンキーなテクノを手掛けていた人物として欠かせない存在ですね。
(Christian Fischer特集回はコチラ。)
彼らの共作であるこのトラックとかは現行ハードグルーヴを完全に予言してます。

Christian Fischer, Wehbba / In A Daze

ちなみに10年前のものですけど、全然今でも使えます。

ボスお気に入りのアルバム、Full Circleが出た直後くらいに来日してたりもするんですよね。
あのChristian Smithと一緒にセッションした3時間超のプレイはSoundcloudに丸々上がってます。
BGMに是非。

来日と云えば、本日05月03日に六本木にて行われるENIGMAでDark By Designの来日が決まってますね。
(Dark By Design特集回はコチラ。)
ハードダンスレジェンドがまさかのと云った塩梅に加え、過去Hardonizeにもご出演頂いたni-21氏、Philce氏、Bee.Bee.氏などなどが脇をガッチリ固めておりますので、見逃せないパーティーだと思います。
ゴールデンウィーク、まだまだ遊んでいきましょう。

と云った中で今回ご紹介するのはボスのファンキーテクノに対して派手系ハードミニマル。
以前から紹介したいと思っていつつできなかった個人的お気に入りのアーティストです。

Riotbot

Riotbot

1980年フィンランド出身のDJ/クリエイター。
ハードテクノに関しては東西ヨーロッパが強いイメージがありますが、北欧にもノルウェーにCave(特集済)、スウェーデンにCarl Falkと、たまにアクの強いのがいらっしゃいます。
このRiotbotもポジションとしてはその並びに見劣りしない存在。
ちなみに最近のハードテクノリリースでよく見かけるGohai & Input Cも共にフィンランド出身だったりしますね。

Riotbotのキャリアは90年代に様々な音楽を聴き、それらを模倣したところから始まります。
DJを始めたのは2000年代初頭からだそうですが、この頃彼は1つの目標を成し遂げます。
それは言わずと知れたテクノ界の大御所、Chris Liebing主宰のレーベル、CLRのリミックスコンテストに入賞、その曲がヴァイナルリリースされたことでした。

Chris Liebing / Fires Of Hell (Aki ‘Riotbot’ Ketunen Remix)


Beatport記載はオリジナルとなっているが、正確にはRiotbotのリミックス。
ちなみに当該EPの他の曲もオリジナル表記となっているが、全て別アーティストのリミックス。
(そのそもタイトルがリミキシーズなのにオリジナルしか入ってないのはおかしい。)
正確な表記はコチラ。
Chris Liebing – The Remixes: Part 3 (Vinyl) at Discogs

市場流通としては本作が彼のデビュー作となり、これを足掛かりにしてRiotbotは音楽活動をよりアグレッシヴに行うようになります。

彼が実際にサインしたレーベルの例を挙げると、オランダのインダストリアル、ミニマルテクノの名門Audio Assault(日本からGo Hiyama氏も参加しているレーベル。)や、クロアチアのちょっとクセのあるテクノレーベルRed Section(ハードグルーヴ目線で語るとDigital Knechtと云う変態ディスコクリエイターが在中。)など、エッジの効いたところばかり。
それもその筈で、彼が手がけていたトラックは2000年代終盤当時テクノ界を席巻していたミニマルでも、後にハードグルーヴと名前が付くくらいにはセオリーが固まりつつあったファンキーテクノでも、嵐のように突如現れて様々なシーンを巻き込んだシュランツでもない、それでいてそれら全ての要素を内包しているかのようなハードミニマルだったからでしょう。

最新鋭でありながら硬質で無機質なビートをコアとし、それこそ90年代の音楽に幅広く影響を受けたと見られるウワモノの数々が折り重なった楽曲は凄まじい厚みを伴っています。
また、そのビートパターンも一定ではなく、ハードミニマルの質感を保ったまま非4つ打ちで進行するものもあり、バラエティに富んでいるのも特徴。
殆どの作品がBPM140±2辺りに集中しているのも使い勝手が良く、各種ハードテクノ間を繋ぐ役目に一役買っている辺りも個人的に◎。
そしてこの特定のシーンに依存し過ぎない独特のスタンスは、当時の日本のハードテクノシーンにも通ずるものがあると感じております。

実際Riotbotは日本のクリエイターと手を組んだ経験もあります。
例えばこちらは札幌のクリエイター/DJ、Dispired Recordings主宰、且つAsianDynasty所属のKuniaki Takenaga氏の楽曲のリミックス。

Kuniaki Takenaga / Mother Earth (Riotbot Remix)

原曲のホラー系シンセをフィーチャーしつつ、疾走感のあるリズムがRiotbotらしい1曲。

また、自身の曲を沖縄のPolygon Prompt氏にリミックスさせた曲なんてのもあります。

Riotbot / Calm Down (Polygon Prompt remix)

原曲がややブレイクビートを意識しているのに対し、リフに重きを置いたストレートな4つ打ち。
これも非常にPolygon Prompt氏っぽい作品ですね。

その他Riotbotのオススメはこちらになります。

Riotbot / Future Struggle

Riotbot / Tensor

Riotbot / Shift Between

Riotbot / You Will Survive

次週05月08日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。


今週のオススメハードテクノ – Resident’s Recommend 2018/04/19

こんばんは。TAK666です。
レジデントが代わる代わるオススメハードテクノを紹介するこのコーナー、
2週間ぶりにワタクシが担当致します。

相変わらず週末はパーティーへ出入りして遊び歩いております。
そういえば来週末はM3ですね。
気の早い人はもうカタログチェックなど終えている頃でしょうか。
僕も早く入手せねばと思っている次第です。
またレビューしろと圧力かけられるんでしょうか。だから早くラーメンをですね。

そういった遊びに行く以外の新たな週末の楽しみとして、最近カレーを作ると云うのが加わっております。
市販のルーは使わず、スパイスから拵えるわけなのですが、これが意外に楽しい。
と云うわけで先週、カレー自作に於ける同好の士である秋葉原重工のCEO、Takayuki KamiyaさんとAVSS代表、Da/Leさんとワタクシの3人で自作カレー品評会を行ってまいりました。
品目は同じカレーでありながら3人とも全然作り方が違ってて、味も三者三様、大変参考になりました。

Takayuki Kamiya謹製カレー
Takayuki Kamiya謹製カレー。

Da/Le謹製カレー
Da/Le謹製カレー。

666謹製カレー
ワタクシ謹製カレー。

かくいうYudukiボスにしたってたまに手料理こさえているワケですし、我がHardonizeでも自作料理を振る舞う回とかあれば良いのにと思っております。
人に餅を焼かせている場合ではないですよ。やりませんかボス。ワタクシはとてもやりたいですよ。

さて、カレーが日本に伝えられ、広まったのはイギリス海軍の功績が大きいとされています。
そんなイギリスに敬意を表し、今回は同国のアーティストをご紹介したいと思います。
(インド人テクノアーティストは思いつきませんでした。)
こちらです。

Rob J.

Rob J

https://www.facebook.com/rob.harrison.129
https://soundcloud.com/robj86

イギリス南部、スゥインドン出身のDJ/アーティスト。
Adult Records、AK Recordings、Groove Soldiers Recordsなど、ハードグルーヴの名門レーベルからのリリース経験を持つシーンの牽引者。
トライバルリズムもさることながらディスコやファンクのリフを惜しげもなく用いた陽気なトラックは広く支持を集め、Du’Art、Alexey Kotlyar、Mark Reyなど世代的にも近いDJによってプレイされています。
(参考までに上記Soundcloudアカウントにフリーダウンロード、ブートレグ楽曲なんかも公開されております。)

DJに関してもハードグルーヴに軸足を置きつつ、随所でスクラッチを用いて華を添えるこれまたファンキーなスタイル。
中でも『Diverse Grooves Podcasts』と名付けて公開されているシリーズは、1時間の中で前半はトライバルハウス、後半はハードグルーヴと2部構成のラジオ番組的なMIXになっており、これも彼の特徴的な試みであると言えます。

そんなRob J.のコアにあるのは、彼が幼少期に聴いたUKミュージック。
折しもこの頃、90年代のイギリスはレイヴカルチャーの真っ只中にあり、SL2、The Prodigy、808 Stateなどによって作られたレイヴサウンドを聴いたときに強く心が動かされたそうです。
その後間を置いて同じイギリスのアーティストであるBen Simsの楽曲を聴いたとき、同じくドハマリ。
そしてこれら2つの大好きな音楽を組み合わせることを命題に掲げ、Rob J.としてのキャリアがスタートしました。

初めてレーベルと契約したのは2011年でした。
この時期と云うのもファンキーなトライバルテクノの名称としてハードグルーヴと云う単語が認知されてきた時期に当たり、その中の新星として注目されるようになった経緯があります。

当然、楽曲のクオリティも期待値を上回るものであったことは疑いようもありません。
初期作品の1つがコレです。

Rob J. / New Skool

上で書いたようにレイヴサウンドとトライバルテクノに影響を受けているサマが聴いてとれる派手なハードグルーヴ。
メインとなるスタブリフもそうですし、ブレイクでアーメン鳴らしてみたり、ここまであけっぴろげにレイヴに寄った曲はかなり珍しく、Rob J.ならではのような気がします。

勿論、ディスコやラテンリフのハードグルーヴらしい楽曲も健在。
と云うよりコチラの方がRob J.のトラックから受ける単純な印象としては強いかもしれません。
リフのインパクトに重きを置いた派手テクノ好きならば一目置いて良い存在だと思っております。

一方でちょっと変わったハードテクノも手掛けているのがまた魅力の1つ。
例えば上記New Skoolと同じEPに収録されているこちらはリフを細切れにして再構築させるカットアップ・エディット手法の元に作られており、ハードグルーヴはおろかハードテクノ全体で見てもかなりレアな楽曲です。
(UKガラージとかでよく使われる手法ですね。)

Rob J. / Thinking Of You

同じEPに極端な2曲が収録されているのはアナーキー・イン・ザ・UKなのか何なのか。
兎角初期作品からこんな塩梅なので、コイツなら何か変なことをやってくれるかもと思わせてくれる、そんなアーティストです。

そんな、Rob J.のオススメはこちらになります。

Rob J. / Tribal Grooves

Digital Knecht / Recycled Loops (Rob J. Remix)

DJ Schiffer, Rob J., Vitaly Mc’Lay / Hypersummerloops

Rob J / Reloaded

Rob J / Funky Time

次週04月24日は774Muzikさんが担当します。
今回はこれにて。